映画『LUCY/ ルーシー』あらすじ・ネタバレ感想!リュック・ベッソン監督、スカーレット・ヨハンソン主演 人間の脳の無限の可能性描いた野心作 

LUCY

出典:IMDB

スカーレット・ヨハンソン主演の『LUCY/ ルーシー』は、人が脳の機能に最大限にアクセスできたらどうなるのか?を描いたリュック・ベッソン監督作品。

人間は脳の機能を10%しか使ってないという説を前提に、脳を100%フル稼働した場合、どんなことを起こりうるのかを大胆な解釈を加え、この作品では表現しています。

韓国マフィアのトラブルに巻き込まれ、体内に得体のしれないクスリの袋を仕込まれ、運び屋に仕立てあげられてしまったルーシー。

体内で漏れ出たクスリのせいで超人化、脳の覚醒が始まり、能力が開花、とりまく世界の全てが見えるようになります。分裂し続ける細胞と活性化をする脳を持つルーシーが、究極の記憶にたどりつき、最後に見た景色とは。

ポイント
・運び屋に仕立て上げられた不運
・人間の脳を覚醒させるクスリ
・すべてが見えるルーシー
・脳科学の可能性
・次世代へと受け継ぐ知識

それでは『LUCY/ ルーシー』をレビューします。

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【ネタバレ】『LUCY/ ルーシー』あらすじ・感想

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出典:IMDB

運び屋にしたてあげられたルーシー

台北で勉強をするパーティー好きな学生のルーシー(スカーレット・ヨハンソン)が、不運に見舞われたのはいい加減なボーイフレンドのリチャード(ピルー・アスベック)のせい。

ホテルに書類を届けるだけと執拗に頼まれて、代わりにホテルの受付にブリーフケースを届けにチャン(チェ・ミンスク)を訪ねただけなのに、リチャードはチャンの部下に撃ち殺され、ルーシーはチャンのペントハウスにまで、連れ込まれてしまいます。

韓国マフィアの密輸組織の危ない荷物をリチャードに押し付けられたと気づいたルーシーでしたが、リチャードは殺され、もう後の祭り。

殴りつけられ気を失っている間に、下腹部に得体のしれないクスリの入った袋を埋め込まれ、運び屋に仕立て上げられてしまったルーシーは、なすすべなく捕らわれの身になったのでした。

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韓国マフィアのボスを演じるチェ・ミンスクの凶暴な姿が、不気味なまでに怖いです!

謎のクスリCPH4

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強力な合成麻薬CPH4の袋を腹部に入れられ、縫い込まれた3人の男たちとルーシー。台北からヨーロッパの都市にそれぞれ運ぶように指示されます。

ところが途中、監禁されていたアジトで、腹を殴られ、仕込まれたCPH4の袋が破れ、合成麻薬の成分が漏れ出たことで、ルーシーの体に異変が起こります。

それまで恐怖に怯えるばかりのルーシーから表情が消え、韓国マフィアのアジトで銃を奪い、見張りのちんぴらを皆殺しにして逃げ出すのでした。

監禁場所から逃げ出してルーシーが向かったのは、病院。手術中の患者を手術台から引きずりおろし、医師に麻酔もなしに強引に、体内に残るクスリの袋の摘出をさせるのでした。

CPH4とは、妊娠した女性が6週間目に、体内で作られる成分で胎児が子宮内で全身の骨を形成するためのエネルギー源。

それほどまでに強力な合成麻薬の半分が、ルーシーの体内で放出して血液に循環した状態に、医師はルーシーが生きているのが不思議なくらいだと指摘するのでした。

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自分の身体の起きた感覚の変化をルーシーが母親に電話越しに説明するシーンが印象深いですね。「空間や大気、大地の震動、周りの人、重力を感じる。地球の自転さえも感じる。」五感以上の感覚が極限にまで増幅されたことがわかる、すごいセリフです。

覚醒する脳の機能

CPH4の影響で、驚異的速度で細胞が増殖して、自分の身体をコントロールだけでなく、他人の肉体も操り、磁波や電波も制御できると、気づいたルーシーは、自分と同じように腹部に合成麻薬の袋を、お腹に縫い込まれた他の3人の渡航先を聞き出すのにチャンのいるホテルに乗り込みます。

チャンの両手に躊躇なくナイフを突き刺して覚醒した力を巧みに使い、情報をジャンの脳裏から抜き出したルーシーは、自分の身体が活性化する細胞に耐えられず24時間も命がもたないと、クスリの行方を追い、パリに向かう飛行機に乗り込むのでした。

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犯罪に巻き込まれて困惑するだけだったルーシーが、覚醒した脳のおかげで全ての感覚を駆使して冷静だけど過激な行動へと変化していく展開が、脳の機能を最大限に使える説明として描かれていてわかりやすかったです。

脳科学の権威

覚醒していく自分の能力を理解するのに、パリにいる脳科学の権威ノーマン教授(モーガンフリーマン)の研究にたどりついたルーシー。

自分の脳を完全支配することで新陳代謝も制御できるようになり、他者を操るようになるという教授のたてた仮説は正しいと電話やネット回線を利用してコンタクトしたのです。

痛みを感じず、恐怖も欲望も感じなくなり、人間らしさが消えていくのに、ありとあらゆる脳に蓄積されていく知識が脳内をめぐるといいうルーシー。命が消える前に、時を超えて後世にルーシーが細胞レベルで吸収した知識を残す選択を、教授は提案するのでした。

知り得た知識を残す

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韓国マフィアの密輸をパリのデル・リオ警部(アムール・ワケド)にタレコミ、犯罪組織がCPH4を手にするのを阻止したルーシー。激怒するチャンが送り出した刺客が迫る中、超人的な能力で追跡をかわしCPH4を手に、ノーマン教授の研究室へと急ぐのでした。

密輸団からCPHAの全部を奪い、ルーシーが自らにクスリを投与したのは、自分の脳に宿るすべての情報にアクセスして、ノーマン博士の人類の存在の全ての謎に迫る知識を残すため。凶暴化したチャンたちマフィアの追手が迫る中、CPH4の力を借りて、脳の機能の全てにアクセスしたルーシー。

脳の機能70%のアクセスに達した段階で人間としての形態を保つことを出来なくなり、80%では周囲の景色も飲み込んでしまいます。

そして脳がもつ機能すべて100%フルアクセスしたルーシーが見た景色は、時空をも超えた無限の世界でした。

人としての姿はかき消え、ルーシーがノーマン教授に残したのは、1本のフラッシュドライブ。生命が誕生した10億円前に、太古の昔の記憶、細胞レベルにまでさかのぼる記憶だったのです。

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『LUCY/ ルーシー』あらすじ・ネタバレ感想まとめ

以上、ここまで『LUCY/ ルーシー』をレビューしてきました。

要点まとめ
・韓国マフィアとの攻防
・痛みや恐怖を感じない研ぎ澄まされた感覚
・時空をも超える脳の可能性
・細胞が持つ記憶

『LUCY/ ルーシー』は、もし脳の機能を100%アクセスする人間がいたら?という構想をもとに描いたストーリー。

脳への20%のアクセスで、自らの身体の新陳代謝をコントロールし、40%のアクセスで、他人を意のままに操り、最後には物質をも支配できるようになるという脳科学の可能性を独創的に描いているのが興味深いです!

能力の覚醒を続けるうち、人間らしさが消えてゆくルーシー。

不完全な人間なればこそ、様々な学びから文化や芸術が生まれ、失敗から学んで技術を発展させる人類の歩みを暗示させるうまい構成でした。

超人化したルーシーが、運転する車がカー・チェイスへと発展していくシーンは、エンターテイメント要素としても抜群で、リュック・ベッソン作品らしさも出ています。

そして、ラストにルーシーとノーマン教授の語る「存在論」は、難解!そして脳に100%アクセスすることで、ルーシーがノートン教授に残したのは、細胞が分裂して生命が生まれた分子レベルに残る人類の記憶…「私は至るところにいる」と言い残して消えていったルーシー。

この言葉にうなるか、うならないかはあなた次第です。

蔵商店

リュック・ベッソン作品らしいアクションやカー・チェイスで、物語をわかりやすく引っ張る前半から、最後の「存在論」は、なかなか難しい!クライマックスは、映像の海で観客に解釈をゆだねているところもあり、かなりの野心作だと思います。是非、ご覧ください。
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