賞金稼ぎと殺し屋の歪な関係を描くラブサスペンス『殺し愛』。
リャンハとの接触をリッツランに疑われ始めているシャトーは、独断でリャンハの用意した賞金首のもとを訪れ、標的の遺体とその一味の女を発見します。
そこへリッツランから連絡があり、リャンハの暗殺依頼が白紙になったことを告げられるのでした。
シャトーは標的を乗せて急ぎ商会へ戻ろうとしますが、謎のバイクに襲撃されてしまい……。
バイクの男の正体は?
リャンハはシャトーのピンチに気付くのでしょうか?
早速、アニメ『殺し愛』第2話をレビューしていきたいと思います。
目次
アニメ『殺し愛』前回第1話あらすじと振り返り
賞金稼ぎのシャトー・ダンクワースは、とある“仕事場”で一人の男に遭遇します。
男の名はソン・リャンハ――最強の殺し屋と謳われる人物でした。
何故かリャンハに気に入られたシャトーは付き纏われるようになり、やがて彼から賞金首の情報を提供されるようになります。
その頃、シャトーに舞い込んできた新たな依頼のターゲットはリャンハでした。
リャンハは8年前に凶悪犯罪組織だった香港三檮会の通訳係として現れ、5年前には三檮会の重役18人を殺害し、組織を解体に追い込んだとされる人物です。
シャトーの上司であるリッツランはあまりにも危険だと考え、勝手な行動をしないよう彼女にきつく釘を刺します。
そんなシャトーとリッツランとのやり取りを盗み聞きしていたリャンハは、シャトーに取り引きを持ちかけました。
それは、シャトーが追っている賞金首と引き換えにクリスマスデートをすることでした。
リャンハの行動の意図が読めないシャトーは取り引きにこだわりますが、リャンハはシャトーへの「奉仕」だと言います。
そして、他人の臭いが気になるリャンハにとって、シャトーの匂いだけが気にならないのだと告げました。
隠されたシャトーの過去、そしてリャンハがシャトーに執着する理由とは……。
【ネタバレあり】アニメ『殺し愛』第2話あらすじ・感想
取引成立
リャンハと別れた後、触れられたことに思い出しては戸惑い、嫌悪の表情を浮かべるシャトー。
一方で、街中を歩いていたリャンハは何者かの気配を感じていました。
「女作る余裕があったとはなぁ。 景気良すぎなんじゃねぇの? リャンハくんよ」
リャンハに視線をよこしていた者――ホー(前野智昭)は、にやけた口元でそう零すのでした。
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後日、リッツランはシャトーとリャンハの後ろ姿を思い返しては悩んでいました。
そもそも後ろ姿が似ていただけでシャトーではないかもしれない、ソン・リャンハが簡単に街中に姿を現すなんて、と考えはまとまりません。
そんな中、ジムから今日もシャトーが単独行動をしていると聞き、ますます嫌な予感が拭えないリッツランなのでした。
その頃、シャトーはリャンハの用意した賞金首のもとを訪れていました。
リャンハからの指示通りに進むと、ターゲットの遺体とその一味の女を発見します。
取り引きの成立を認めたシャトーは、即座に通話を切断しました。
電話を切られた側のリャンハはというと、一人の男を殺害するため、とある建物に乗り込んでいました。
襲撃
遺体をトランクに詰め、女を後部座席に乗せたシャトーは、リッツランから連絡を受けます。
それはリャンハの暗殺依頼が白紙になったという知らせでした。
依頼主が殺されたと聞いたシャトーは、その犯人がリャンハであることを悟ります。
シャトーはリッツランに指示され、急ぎ事務所に向かいますが、その途中の山道でバイクに乗ったホーに襲撃されます。
車ごとバイクに体当たりし、ホーを排除することには成功しますが、撃たれて車体が損傷したためにハンドルが効かなくなっていました。
反対車線を走る大型トラックとの正面衝突を避けようとしたシャトーの車は、ガードレールを突き破って崖下に落下します。
その頃、シャトーに電話を掛けていたリャンハは異変に気付き始めていました。
いつもならそろそろ着信拒否されるのに、コール音が鳴り続けていたからです。
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一方、バイクごとなぎ倒されたホーは、トラックの運転手に声を掛けられていました。
運転手は危険運転をしていたシャトーの車にひき逃げされたバイクだと思い込み、警察や救急を呼ぼうとします。
その矢先、ホーに拳銃で撃たれてしまいました。
追う者、追われる者
潰れた車の中で目を覚ましたシャトーはドアを蹴破って外へ出ると、襲撃されたのちに崖下へ落下したのだと自身の状況を把握します。
痛む頭を押さえながら事務所に連絡しようとしたところ、雨が降り始めました。
そして、その背後にはホーが迫っていました。
崖の上の道路にはリャンハが到着し、車内で怪我をした運転手が横たわるトラックを発見。
「妙なことになってるな」と呟きながら辺りを見渡すと、突き破られたガードレールを見つけます。
シャトーはこの道を通ったはずだと思い、崖下を覗きながら「まさか……」と零すのでした。
その崖下には、ホーに追われるシャトーの姿がありました。
雨でぬかるんだ道に足を取られたシャトーは振り向きざまに銃口を向けますが、ホーに蹴落とされ、自身も蹴り飛ばされてしまいます。
シャトーが地面に倒れ込むと、そのジャケットの中から着信音が鳴り響きました。
ホーはその電話に出ると、相手がリャンハであることを確信します。
一方のリャンハは、崖下で潰れたシャトーの車を発見し、電話先から雨音と自身が空に向けて放った銃声が聞こえたことで、近くにいると確信しました。
ホーはスマホをシャトーのそばに投げると、リャンハにこう伝えるよう言います。
「落とし前付ける時がきたぞ、裏切り者ってな」
スマホを銃で撃ち抜いたホーが去った後、リャンハは地面に倒れるシャトーを見つけます。
悔しそうに歯を食い縛ってシャトーを抱えると、意識を失った彼女の頬に優しく触れるのでした。
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左頬の入れ墨
事務所に戻ってこないうえに連絡もつかないシャトーを心配するリッツラン。
ジムは「いつものこと」だと言って帰宅しますが、リッツランはリャンハと接触している可能性も考え、不安に思っていました。
一方その頃、シャトーはとあるモーテルで目を覚ましました。
リャンハは先ほどまで熱があったシャトーの体調を心配して触れようとしますが、シャトーは彼の胸ぐらを掴み、「全部あなたの仕業ですか」と睨みます。
リャンハが冷たい視線を向け、「本気でそう思ってんの?」と返すと、シャトーは手を放しました。
リャンハは自身の落ち度を認めながらも、シャトーの身に起きた想定外を尋ねます。
シャトーは後部座席に乗せていた女の生死を問い、亡くなっていたことを知ると俯きました。
そして、バイクに乗った若い男に襲撃されたのだと話し始めました。
左頬に入れ墨があったと呟けば、リャンハは「左頬……」と何かを考えている様子です。
再び熱が上がってきたシャトーをそのまま寝かせると、リャンハは弾丸が埋まったままの彼女のスマホを取り出します。
すると、弾丸を引き抜き、ある人物の姿を思い返していました。
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熱に魘されるシャトーは、同じく体調不良に苦しめられていた少女時代の夢を見ていました。
幼いシャトーの額にそっと乗せられた手、開いた目をそっと閉じさせる手。
シャトーはその優しい手に、「誰……?」と小さく問いかけるのでした。
アニメ『殺し愛』第2話まとめ
いかがだったでしょうか。
前回第1話に引き続き、エンディング後に差し込まれた幼きシャトーの記憶。
リャンハとの関係も然り、少女時代の彼女に何があったのか気になるところです。
ターゲットの一味の女を生かし、その生死を本気で気にかけるようなシャトーなので、賞金稼ぎになったのにも深い理由があるはずですよね。
新たに登場したホーは元からリャンハを知っているようなので、ホーの存在がリャンハの過去を引き出す鍵になりそうです。
次回第3話、期待が高まります!