アニメ『殺し愛』第12話(最終話)あらすじ・ネタバレ感想!賞金稼ぎと殺し屋の歪な関係……その過去と未来とは

出典:殺し愛公式ページ

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賞金稼ぎと殺し屋の歪な関係を描くラブサスペンス『殺し愛』。

幼いシャトーを連れて必死に生き抜こうとする、二人の「リャンハ」。

しかし、追っ手と対峙するリャンハは追い詰められてしまい、もう一人のリャンハもまた大きな傷を負ってしまいます。

それでも二人は、シャトーを守ろうと決死の覚悟で前を向き……。

「終わり」にして「始まり」の物語は、未来のシャトーとリャンハの運命へと繋がっていくことに。

ついに最終話。

早速、アニメ『殺し愛』第12話をレビューしていきたいと思います。

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アニメ『殺し愛』前回第11話あらすじと振り返り

――17年前。

二人のリャンハが出会い、一人の少女と旅をすることになります。

リャンハ少年は恩師であるドニーから頼まれ、依頼人であるリスト・ノーブルを迎えに来ていました。

しかし、連絡してきた依頼人は、その電話先で銃殺されてしまいます。

二人のリャンハは、殺される直前のリスト・ノーブルに言われた通り、指示されたロッカーへ急ぎました。

そこから取り出したスーツケースをおそるおそる開けると、小さく丸まって眠る一人の少女が入っていました。

適当な車を盗んで走り出した、二人の少年と一人の少女。

眠っていた少女は目を覚ますと、そこに父親がいないことに気が付き、泣き始めます。

ずっと泣き続けている少女を見かねて名前を聞くと、彼女は小さく「シャトー・ノーブル」と呟きました。

リスト・ノーブルが何よりも守りたかった娘――シャトーのことを守ると決めたリャンハ少年は、「君の味方だ」と告げます。

夜になり、無人の山小屋で一晩過ごすことにしたものの、リャンハ少年は連れ合いの少年に
いろいろなことを知られすぎたのではないかと思い、ハッとして銃を構えようとしました。

彼はそういったリャンハ少年の考えも理解したうえで、「死ぬなよ」と言い残して山小屋を立ち去ります。

考えを改めたリャンハ少年が彼を探しに出て行った頃、山小屋に残されたシャトーは怯えながら、リャンハ少年が落とした銃を拾ってクローゼットに隠れました。

彼を見つけられないまま帰って来たリャンハ少年は、怖がっているのであろうシャトーに優しく話し掛けながら、クローゼットの扉を開きます。

その瞬間、混乱したシャトーは銃の引き金を引きました。

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【ネタバレあり】アニメ『殺し愛』第12話あらすじ・感想

名前

リャンハ少年は首元を撃たれ、血を流して倒れていました。

朦朧とする意識の中、銃を持って震えるシャトーを見て彼女に撃たれたのだと理解しながらも、その手を引いて歩き出します。

少女をどこかへ逃がすため、首元を押さえながら必死で外に出ました。

その頃、山中で男に襲われた少年は自分の命を諦めかけていましたが、リャンハ少年とシャトーが危ないと気付き、満身創痍の状態で男の目を突き刺し反撃します。

男を殴り倒すと、朝までかけて山小屋に戻りました。

すると、そこにはもう車がなく、彼らがすでに出て行ったことを察します。

自分は何を期待していたのか、どこか自虐的な気持ちになりながら小屋へ入ると、床に血痕が残っていました。

ここで何が起きたのかわからないまま、リャンハ少年にいつか名前を教えてほしいと言われたことを思い出します。

実際のところ、少年に特定の名前はなく、転々と生きる場所を変える度に名前も変わっていたのでした。

そんなことを考えながら少年はその場に倒れ、山小屋へ向かうまでの道で出会った通行人の通報により、病院へと搬送されました。

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教える名前を持ち合わせていなかった少年は生き延びて、一つの運命を背負うことに……。

忘却

一週間ほどが経ち、ようやく目を覚ました少年の病室に現れたのは、見知らぬ初老の刑事でした。

その刑事は少年の存在を聞き付けてやって来たらしく、リャンハ少年のパスポートを持っていました。

瞬間、少年は隠し持っていたカッターを振りかざしましたが、刑事に取り押さえられます。

そして、リャンハ少年が死んだと聞かされました。

死因は首元を撃たれたことによる失血死でしたが、その致命傷を負いながら丸一日運転し続けたらしく、数百キロ離れた町で発見されたとのことでした。

刑事は、ソン・リャンハのことを忘れろと言います。

彼と、彼との間にあったすべてを忘れろ、と。

それが少年の身のためだと告げました。

少年は病室を出て行こうとした刑事に、少女はどうなったのか尋ねます。

刑事は少女の存在を認めなかったものの、リャンハ少年が何かの手を引くようにして小屋から出て行ったという調査結果を語りました。

どこかへ逃がしてやりたかったんだろう、ということも。

退院した少年は、リャンハ少年が暮らしていた部屋の前まで行きました。

そこでリャンハ少年の学友と遭遇し、名前を聞かれた際、彼は「ソン・リャンハ」と名乗るのでした。

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少年が「ソン・リャンハ」になった瞬間でした……切ないです。

刑事に何もかも忘れろと言われたことを思い返しながら空を見上げた“リャンハ”は、心の中で呟きます。

「そんなの虚しいよな、リャンハ」

悪夢

丸一日かけて数百キロ先の町までやって来たリャンハ少年は、山小屋を出て行った少年のことを考えていました。

無事に町まで辿り着いていればいいと願いながら、後部座席で眠るシャトーを見やります。

「朝になって君が目覚めたら、どうか、こんな悪い夢を覚えていませんように……」

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シャトーの記憶はなくなっていたので、リャンハ少年の最後の願いが叶ったのかもしれません。

――そして、現在。

シャトーはベッドの上で目を覚まします。

ふと見ると、床に座ったままベッドに頭を突っ伏すような体勢で寝ているリャンハの姿がありました。

シャトーがリャンハに手を伸ばした瞬間、彼はハッと飛び起きます。

このリャンハの隠れ家で、シャトーは丸一日半眠っていたようでした。

リャンハが話し掛けても黙ったままのシャトーは、おもむろに彼の頬を掴み、引っ張ります。

リャンハを幽霊かもしれないと思ったと呟いた後、今度は突然大声を上げました。

「ソン・リャンハ」という人物を撃ち殺した、その事実を思い出したのです。

リャンハは偶然だと言いますが、シャトーには俄かに信じられず、二人のリャンハが親しい仲だったのではないか、だから自分に近付いてきたのではないか、と取り乱します。

そんなシャトーを抱きしめたリャンハは、この部屋は声が漏れやすいから自分にだけ聞こえるように話して、と優しく告げました。

シャトーは彼の胸を借りて涙を流しながら、リャンハ少年が助けてくれた時の様子を話し、そのことを忘れてのうのうと生きていた自分を責めました。

しかし、リャンハはそれをやんわりと否定し、「ソン・リャンハ」という名前を心のどこかで覚えていたからこそ、自分を突き放せなかったんだろうと言います。

「良かった……何もかもなかったわけじゃ、なかったんだ」

リャンハはシャトーを抱きしめながら、そう呟きました。

それでも続いていく

「心得ておきます、閣下」

ドニーがそう返事をした相手は、「ミスター・ノーブル」と呼ばれていました。

そして、ニッカはリッツラン商会の事務所を訪れ、ジムの頭に銃口を突き付けていました。

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「ノーブル」はシャトーの幼少期と同じ姓ですが……一体何者で、ドニーとはどういう関係なのでしょうか。

一方、シャトーはリャンハと対等な関係を築くために、彼を雇いたいと話します。

しかし、リャンハはそれを拒否し、シャトーの考える雇いたい理由を問いました。

ドニー一味の排除、身内の人間の保護……シャトーが願うそれらは自分たちをおびき寄せるための罠になってしまいます。

現状、ベストなのは身動きせず何事にも反応しないこと、そして仲間を信用すること。

実際に、リャンハの言葉通り、リッツランはシャトーの母親のもとを訪れていました。

リャンハの脅しに、脅しで返すようになったシャトーでしたが、素直に気持ちを吐露します。

リャンハが自分を隠して一人で戦いに行くことも、このまま身内を危険に晒し続けることも嫌で、それでも頼れるのはリャンハしかいないのだと……。

シャトーの言葉に、リャンハは驚いて目を見開きます。

絆されるように取引に応じたリャンハでしたが、報酬はお金以外だと告げました。

そして、リャンハが満足しそうな報酬を考えるよう、シャトーに言います。

やがて、一人で屋根の上に登ったシャトーは、リャンハのことを何も知らない自分に気が付きます。

物思いに耽っているとリャンハがやって来て、シャトーは照れ隠しで思わずそっぽを向いてしまいました。

その時、ヘリコプターが近付いてきて、二人はハッとします。

瞬間、拳銃を構えると、互いの背中を守るようにして立ち上がるのでした。

――この涙の終着駅があなたの愛でできているのなら、私たちの進む道には死の花が咲き誇り、それでも続いていくだろう。

アニメ『殺し愛』第12話まとめ

いかがだったでしょうか。

シャトーが幼少期の記憶をいくらか取り戻し、リャンハがその名を名乗るようになるまでの物語が明かされる最終回となりました。

シャトーとリャンハのことだけでなく、ドニーの思惑や、ニッカとジムのその後など、気になる点も残っていますが、都合良く第2期制作への意思表示と考えたいです。

シャトーによるラストのモノローグは、第1話ラストのリャンハによるモノローグと対になっていて、二人の特殊な関係性を表すような台詞になっていました。

「それでも続いていくだろう」という言葉の通り、続いていく物語。

原作は月刊コミックジーンにて連載中ということで、こちらもチェックしていきたいところです。

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