賞金稼ぎと殺し屋の歪な関係を描くラブサスペンス『殺し愛』。
ドニーの屋敷から逃れたシャトーとリャンハは、協力者のいる橋の下のテントへ身を潜めます。
傷を負ったリャンハを気遣おうとするシャトーですが、リャンハに押し倒された挙げ句、身元を隠すため夫婦を演じることに。
一方、ドニーはリャンハを逃したニッカに、再度チャンスを与えます。
しかし、本当の狙いは別にありました。
危機を乗り越えたシャトーとリャンハ、そして目的を明らかにしたドニー……彼らの運命や如何に!
早速、アニメ『殺し愛』第10話をレビューしていきたいと思います。
目次
アニメ『殺し愛』前回第9話あらすじと振り返り
紛争地域で少年兵として育てられた子供や、貧困から実の親に売り飛ばされた子供……そんな救われない環境に生まれた子供たちに名を与え、自分の手元に置いているドニー。
リャンハを追っていた理由は、「ソン・リャンハ」という名前や転居歴、学歴や病歴など、かつて一人の子供に与えたのと同じものを、彼が意図的に使っていたからでした。
一方、シャトーとジムは無事に客船から脱出し、逃亡用のトラックの中で襲撃してきたトムを拘束後、銃口を突き付けて情報を引き出そうとしていました。
トムは自分たちのボスであるドニーが、巷では「戦争仕掛け屋、トリガー」と呼ばれていることを明かします。
その頃、拘束されたリャンハは見張りのニッカとの戦闘で脇腹を殴られ、古傷が開いたことで致命傷を負います。
騒ぎに気付いた他の見張りが部屋に入ってきますが、彼らはニッカに気を取られているうちにリャンハに銃を奪われ、一瞬で殺害されました。
時を同じくして、リャンハを助けに行くと決めたシャトーは、運転していたトラックごと屋敷に突っ込んで敷地内に入ると、警備の人間たちに追われながらリャンハの姿を探すのでした。
そのリャンハは怪我を負い、傷口からの出血が激しく、倒れ込んでしまいます。
弱ったリャンハを見て近付いてきたニッカに足蹴にされ、自らの命を諦めようとしていました。
すると、ニッカは残念そうにその場から離れ、去り際にシャトーが外まで来ている可能性を匂わせます。
シャトーが来ているかもしれないと知ったリャンハは再び立ち上がり、モニタールームまで辿り着くと、監視カメラに映る彼女の姿を確認しました。
やがて、シャトーは捕まってしまいますが、自分を取り押さえていた人間が撃ち殺されたことに気付き、顔を上げます。
すると、そこには血を流しながら微笑むリャンハの姿がありました。
【ネタバレあり】アニメ『殺し愛』第10話あらすじ・感想
目的は”ノーブル”
協力者であるホームレスのテントに身を隠すことになったシャトーとリャンハ。
負傷したリャンハを気遣うシャトーですが、相変わらず彼は飄々としています。
また自分のせいで、と責任を感じて詫びるシャトー。
リャンハはかつてと同じように詫びよりもお礼がいいと伝え、半ば力ずくでシャトーの口から「ありがとうございます」の一言を引き出すのでした。
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一方、ドニーの屋敷では、リャンハを逃がしたニッカが責められていました。
ドニーは、自分の本当の目的はリャンハではなく、シャトーだと明かします。
シャトーの父親を知っているらしいドニーは、彼女の「シャトー・ノーブル」という本名も把握していました。
そこで、ニッカはリャンハらを仕留めると宣言します。
夫婦のフリをして
テントで過ごす夜。
何者かが近付いてきたため、シャトーとリャンハは拳銃を構えて様子を窺います。
しかし、やって来たのは協力者のホームレス仲間でした。
怪しまれないようにリャンハは協力者と口裏を合わせており、リャンハは協力者の息子、シャトーは息子の嫁のフリをすることになります。
何も知らなかったシャトーは怒りを露にしますが、リャンハは芝居がかった演技で乗り切ってしまいました。
そこで喜んだホームレス仲間に酒を勧められ、下戸のシャトーは戸惑います。
すると、リャンハはシャトーが身籠っていることを匂わせるような発言で、その場を切り抜けました。
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翌朝、調達した服に着替えた二人は、協力者にお礼を言ってテントを発ちます。
逃亡生活は続く?
街に出ると、リャンハはスリを働いて資金を調達します。
それはあまりに鮮やかな手口で、シャトーは驚かされるとともに、困惑していました。
リャンハは子供の頃、スリで食い繋いでいた時期があると話し、シャトーは余計に現状への責任を感じてしまいます。
しばらくして、シャトーはドニーたちが何者なのかを問います。
しかし、リャンハはその質問をはぐらかし、もう関わらないように言いました。
身内を危険に晒されている状態のシャトーはその言葉を受け入れられず、問題解決のために別行動を取ろうとします。
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すると、リャンハはシャトーの背後から口を塞いで路地裏に連れ込み、勝手なことをしないよう強く説得します。
反抗しようとするシャトーに、リャンハは言いました。
「また君を見つけてしまったから」
「助けて」
――過去。
リャンハ少年がドニーから頼まれたのは、リスト・ノーブル(室元気)という男をエスコートすることでした。
二つ返事で了承したリャンハ少年に、ドニーは小さな銃を手渡します。
帰り道、リャンハ少年は二人の男に終われている少年に遭遇。
その少年こそ、現在のソン・リャンハでした。
目の前で男たちに暴行を受けている少年がこのまま売られてしまうかもしれないと気付いたリャンハ少年は、ドニーから貰った銃を向けます。
そして、ドニーなら彼を助けると思い、発砲しました。
銃弾を受け倒れた男を見て、もう一人の男が近寄ってきます。
すると、暴行を受けていた少年が立ち上がり、男を殴り倒すのでした。
近隣住民が騒ぎに気付き始めたため、リャンハ少年はその場から逃走しますが、先程の少年もついてきます。
しかし、彼は途中で転んでしまい、か細い声で「助けて」と呟きました。
リャンハ少年は逡巡したものの、手を差し伸べます。
一方、リスト・ノーブルは車のトランクと思われる場所に、小さな娘を乗せていました。
彼女に「長めのかくれんぼ」だと優しく告げるものの、最後には涙ながらに謝ります。
リスト・ノーブルの娘――シャトー・ノーブルは、手渡されたぬいぐるみを抱いて、トランクに収まるのでした。
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アニメ『殺し愛』第10話まとめ
いかがだったでしょうか。
シャトーとリャンハの過去がまた少し明らかになった第10話。
ドニーも直接的にその過去と絡んでいることがわかり、ニッカはリャンハたちへの興味を深めたように思われます。
シャトーの父親であるリストはどんな人物だったのか、ドニーとリストの関係はどんなものだったのか……。
残り少ないエピソードで明かされる過去と、待ち受ける展開に期待が高まります。
次回第11話も楽しみです。