「懐かしい!」「泣ける!」の声が続出しているアニメ映画『魔女見習いをさがして』。
1999年から4年間にわたって放送され、少女たちを中心に人気を博したアニメ『おジャ魔女どれみ』シリーズの20周年を記念し、3人の新たなヒロインが織り成す大人のための魔法の物語を描いた劇場版アニメです。
年齢も住む場所も悩みも全てが違う3人の女性が『おジャ魔女どれみ』の話題を通じて交流を深め、一緒に旅に出た先でいつの間にか忘れてしまっていたそれぞれの大切なものを見出していくという大人向けのストーリーになっています。
キャストも「どれみ世代」が集合。
教員志望の大学生・ソラ役には注目の若手女優である森川葵、帰国子女の会社員・ミレ役にはAKB48グループを卒業した元アイドルの松井玲奈、夢を追うフリーター・レイカ役にはアイドルグループ“ももいろクローバーZ”の百田夏菜子が参加し、それぞれ見事な声の演技を披露しています。
今回はそんなアニメ映画『魔女見習いをさがして』をネタバレありでご紹介します。
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目次
『魔女見習いをさがして』作品情報
作品名 | 魔女見習いをさがして |
公開日 | 2020年11月13日 |
上映時間 | 91分 |
監督 | 佐藤順一 鎌谷悠 |
脚本 | 栗山緑 |
原作 | 東堂いづみ |
出演者 | 森川葵 松井玲奈 百田夏菜子 千葉千恵巳 秋谷智子 松岡由貴 宍戸留美 宮原永海 石毛佐和 石田彰 浜野謙太 三浦翔平 |
音楽 | 水野さやか |
『魔女見習いをさがして』あらすじ【ネタバレなし】
「ハッピーラッキーみんなに届け!」
教員志望でありながら、教育実習の経験を通して自信をなくしてしまった大学生・長瀬ソラ(22)。
望んだ仕事についたものの、思ったことをすぐ口に出してしまう性格から職場に馴染めず葛藤する帰国子女の会社員・吉月ミレ(27)。
進学費用を貯めるため懸命にバイトに励むも、ダメ彼氏に振り回されてしまうフリーター・川谷レイカ(20)。
名古屋、東京、尾道とバラバラの場所で暮らしていた3人は、かつて魔女見習いたちが集っていた“MAHO堂”のモデルといわれている鎌倉の洋館で運命の出会いを果たしました。
『おジャ魔女どれみ』の話題で意気投合した3人は、「どれみ」のゆかりの地である飛騨高山・京都・奈良へ旅に出ることにします。
性格も年齢も住む場所も育った環境も境遇も何もかもが違う彼女たちは、それぞれに悩み、葛藤し、時にぶつかり合いながらも、忘れていた大切なものを思い出し、また見つけていきます。
最後に3人が選ぶ未来、そして進む道は、一体どんなものなのでしょうか。
『魔女見習いをさがして』声優・登場キャラクター
森川葵 / 長瀬ソラ
- 22歳、大学4年生
- 愛知県在住
- 『おジャ魔女どれみ ドッカ~ン!』をリアルタイムで視聴していた
- 好きなキャラクターはどれみちゃん
- 教師を目指しているが、教育実習の経験から進路に悩みを抱えている
松井玲奈 / 吉月ミレ
- 27歳、帰国子女でキャリアウーマン
- 東京在住
- アメリカにいた頃、日本から送られてくるDVDで『おジャ魔女どれみ』を視聴していた
- 好きなキャラクターは葉月ちゃん
- 思ったことをすぐ口に出してしまう性格で、上司や同僚から疎まれている
百田夏菜子 / 川谷レイカ
- 20歳、フリーター
- 広島県在住
- 『おジャ魔女どれみ』シリーズは再放送と配信で視聴していた
- 好きなキャラクターはあいこちゃん
- 夢を叶えるためアルバイトに励んでいるが、ダメ彼氏や過去の思い出に捕らわれている
三浦翔平 / 大宮竜一
- ソラ、ミレ、レイカが旅の途中で出会った大学4年生
- 『おジャ魔女どれみ』シリーズのファン
- 好きなキャラクターはおんぷちゃん
石田彰 / 矢部隼人
- ミレと同じ商社で働くサラリーマン
- ミレの後輩にあたる熱い男
- 先輩であるミレを尊敬し、恋心を抱いている
浜野謙太 / 久保聖也
- レイカの彼氏
- ミュージシャンを目指すと言いながら特に何もしていない
- 現在無職で、ヒモ男
【ネタバレ】『魔女見習いをさがして』感想
「大人になったら何になりたい?」
「どれみ世代」というと、2020年現在は20代~30代前半の人が多いでしょう。
『魔女見習いをさがして』の3人のヒロインも『おジャ魔女どれみ』を観て育ってきました。
urara
魔法を信じた幼少期、魔法なんてないと知った少女期、そして魔法なんて考えることもなくなった現在。
「大人になったら何になりたい?」
なんて、子供の頃にはあれこれと答えることができていたであろう質問に、大人になった今、簡単に答えることができなくなってしまったのではないでしょうか。
現実を知り、悩み、葛藤し、生活をしていく中で、見失ってしまった夢や未来。
urara
ソラは親の望み通りに進学し、教師を目指している大学生。
教育実習を経験し、自分自身の意志で決めたわけではない進路に戸惑いを感じるようになりました。
ミレは幼少期から長くアメリカで暮らした帰国子女で、一流商社で働くキャリアウーマン。
望んだ職業に就いたはずでしたが、思ったことをすぐ口に出してしまう性格が災いして「空気が読めない」というレッテルを貼られ、職場に馴染めずにいます。
レイカは地元・尾道のお好み焼き屋でバイトをしているフリーター。
絵画の修復師になるという大きな夢を抱いていますが、ヒモ彼氏と別れることができず、振り回されてばかりです。
進路、仕事、恋愛…と悩みが尽きない彼女たち。
全く同じでなくとも、誰しもが思わず共感してしまうような人物、感情、場面が出てきます。
urara
例えば、ソラは教育実習先の小学校で出会った発達障害の少年とのやり取りが上手くいかず、実習期間が終わってからも彼のことが気にかかっていました。
そのことがきっかけで自分が教師に向いていないのでは、と進路に戸惑い始めます。
しかし、少年から手紙をもらい、ミレやレイカに背中を押され、再び会いに行くことにしました。
少年は発達障害を持つ子供たちが通う塾に行き始めたらしく、それから少しずつ変わってきたといいます。
ソラは少年が通う塾に足を運び、彼のような子供たちがそれぞれのペースで学び、成長できるようサポートできる場所があると知りました。
そして、そういった子供たちを支えられる職に就きたいと考えるようになります。
ミレは大きなプロジェクトを任され、知らない言語を覚えてまで一生懸命仕事に励んでいましたが、良かれと思って上司に口出しをしてしまったことで、プロジェクトから外されてしまいます。
それまでも「帰国子女だから空気が読めない」など職場でいびられて嫌気が差していましたが、プロジェクトを外されたことをきっかけに、ついにミレは会社を辞めることにしました。
一度はやりたかった仕事を手放しますが、職場で唯一信頼していた後輩・矢部のサポートもあり、独立して再びやりたいことに挑戦しようと奮闘します。
レイカは地元でフリーターをしており、バイト先のお好み焼き屋では看板娘として愛されています。
いつも元気で明るいレイカですが、幼少期に両親が離婚していて、一緒に住んでいた母親はすでに亡くなっており、別れた父親はどこにいるかもわからない状態で、孤独に暮らしていました。
夢である絵画修復師になるため進学費用を貯めていますが、無職の彼氏にお金をせびられ、なかなか上手くいかないことばかり。
父親と似た目を持つ彼氏とは別れられずにいます。
ソラやミレと旅をする中で偶然にも父親と再会を果たしますが、すでに再婚して新しい家族がいた父親は、病気で痩せ細っていました。
さらには、人違いではないかと言われ、レイカの実の父親であるということを否定されてしまいます。
落ち込んでいたレイカですが、尾道まで迎えに来たミレの提案で上京し、ヒモ彼氏とも別れて心機一転、東京で夢を目指すことにします。
それぞれが支え合いながら、互いの人生にかかわっていく3人のヒロイン。
出会いの場所でもある鎌倉の洋館・“MAHO堂”で新たな事業を始めたミレのもとに集い、カフェを営みながら、ソラは子供たちが伸び伸びと過ごせる空間、レイカは客たちの絵を描く空間を提供し、それぞれの夢を叶えるための場所とします。
魔法が使えなくても夢は叶えられる、それぞれが持っている得意なことや好きなことこそが魔法だ、と気づいた彼女たちは、前向きな一歩を踏み出しました。
劇中にはもちろんどれみたちも登場し、幼い頃に信じていた魔法を見せてくれます。
様々な環境で過ごしているであろう「どれみ世代」に紛うことなきエールを贈るような作品になっていました。
「大人になったら何になりたい?」
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キャストの活躍
実際に『おジャ魔女どれみ』を観て育ったというキャストたち。
ソラ役の森川葵は、映画『恋と嘘』や『リバーズ・エッジ』、ドラマ『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』、『賭ケグルイ』シリーズなどで知られる今注目の若手女優です。
繊細な女の子からぶっ飛んだキャラクターまで様々な役柄を演じ分けるカメレオン女優としても知られていますが、声の演技も素晴らしく、気弱ながらも前向きに進んで行くソラを好演していました。
ミレ役の松井玲奈は、アイドルグループ・“SKE48”の中心メンバーの一人として活躍し、グループ卒業後は女優や作家として活動の幅を広げています。
洗練された大人な女性でありながらも子供心を忘れず、少しわがままでだらしないところもあるチャーミングなミレを好演しており、初めての劇場アニメとは思えないほどの存在感を発揮していました。
レイカ役の百田夏菜子は、“ももいろクローバーZ”のリーダーとして活躍中のアイドルで、女優や声優としても活動しています。
声の演技には定評があり、MCUシリーズの人気作品『ブラックパンサー』では主人公の妹・シュリの吹き替えを担当し、話題を集めました。
劇場アニメは『かいけつゾロリ ZZのひみつ』でヒロインの声を担当した以来でしたが、明るく元気いっぱいなレイカを愛嬌たっぷりに演じ、センチメンタルな場面も抜群にこなしていました。
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3人が旅の途中で出会った大学生・大宮役には、三浦翔平。
映画『THE LAST MESSAGE 海猿』や『カノジョは嘘を愛しすぎてる』『ひるなかの流星』などで知られる俳優で、声の演技は本作が初となりました。
ヒロインたちと同様に『おジャ魔女どれみ』シリーズが好きな大宮ですが、演じた三浦も幼少期に『おジャ魔女』を観ていた「どれみ世代」ということで、とても自然な演技を披露していました。
ミレの後輩・矢部役には、石田彰。
『新世紀エヴァンゲリオン』シリーズの渚カヲルや『NARUTO‐ナルト‐』の我愛羅などを演じていることで広く知られており、本作のメインキャストの中では唯一の本職声優です。
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レイカの彼氏・聖也役には、浜野謙太。
バンド・“在日ファンク”のボーカル兼リーダーで、俳優としても活躍しています。
「おジャ魔女どれみ」20周年記念映画『魔女見習いをさがして』に参加させて頂きました。キャラクター紹介を見れば分かりますが結構ひどい役です笑。公式サイトに紹介文、コメントなど掲載されてますのでこちらからご確認ください!https://t.co/Q6ZOYeo7RA pic.twitter.com/cG4qGdw2Ly
— 浜野謙太スタッフ【公式】 (@hamano_kenta_Mg) March 11, 2020
urara
『魔女見習いをさがして』あらすじ・声優・ネタバレ感想まとめ
いかがだったでしょうか。
『おジャ魔女どれみ』シリーズを観ていた人なら直球ど真ん中ストライクの作品になること間違いなしのアニメ映画『魔女見習いをさがして』。
「どれみ世代」ならオープニング曲からグッときてしまうことでしょう。
鑑賞後は思わずビールを飲みたくなってしまうような大人向けのストーリーであり、実は『おジャ魔女どれみ』を未視聴でも楽しめるアニメ作品になっています。
『魔女見習いをさがして』は、2020年11月13日より絶賛公開中。
ぜひご覧ください!