近年のテレビドラマには「自分らしく生きる姿を描く」「マイノリティにスポットを当てる」という傾向があります。
その中でも「LGBT=同性愛者」という個性にスポットをあてた作品が増えています。
LGBTを「どこにでもいる1人の生活者」として描いたドラマが、ゴールデンタイムに立て続けに放送されたのは日本のドラマ史上でも画期的なことです。
LGBTは、欧米と比べるとまだまだ特別な存在として扱われているのが日本の現状ですが、LGBTドラマは日本人のLGBT認知・理解の向上に大きく貢献しています。
LGBTドラマで人気がある作品は同性愛者が出てくるからではなくドラマとして面白いからです。
そんな過渡期ともいえるLGBTドラマの中から、おすすめ10選をお届けします。
目次
日本のLGBTドラマおすすめ10選
『女子的生活』
『女子的生活』はNHK総合「ドラマ10」枠に連続テレビドラマ化され、2018年1月に放送されました。
原作は坂木司の短編小説です。
自称トランスジェンダーの「みき」こと小川幹生と後藤との共同生活を描いています。
志尊淳が現代社会に生きる等身大の「女子」を熱演しており、『2018年度文化庁芸術祭』の放送個人賞を受賞しました。
ミルトモ 編集部
かわいい女子的な生活に憧れ田舎から都会に出てきたみきは、ファストファッション会社に働くOLです。
彼女の大きな秘密はトランスジェンダーであるということです。
ミルトモ 編集部
けれども男に興味がなく、好きになるのは女性という複雑な心の持ち主なのです。
ある日、みきのもとに高校時代の同級生・後藤が転がりこんできて、共同生活を送ることになります。
奇妙な共同生活の中、日常に潜むいろんなモヤモヤを、みきは圧倒的な自己肯定力でぶっとばしていきます。
おしゃれな街・神戸を舞台に、破天荒なみきとユニークな登場人物たちとのバトルが繰り広げられます。
基本、明るく、コミカルですが、その中に誰にでもある切ない本音が隠れています。
みきは多くの人が手にする幸福が、自分には簡単に手に入らないことがわかっています。
それを嘆いてもどうにもならなく、受け入れるしかないという境地に至っているのです。
ミルトモ 編集部
まず志尊淳の女装が想像以上に美しく、そしてナチュラルな感じで驚きました。
ファッションの着こなしやちょっとした仕草までまさに女子でした。
志尊は元ルームメイト役で出演の西原さつき(実生活で性同一性障害)からトランスジェンダー指導を受けてこの役に挑んでいます。
LGBTという性的マイノリティーからテレビメディアというマジョリティーへの発信をしました。
女性として現代社会を闊歩する男子はそれだけで旧来のテレビドラマを覆します。
ミルトモ 編集部
視聴者1人1人が、それぞれの立場からみきの生き方を通し、自分との違いや共通点について考えることのできるドラマです。
LGBTというマイノリティの存在だけれども人間として共通の幸福感があったり、また違った焦燥感があったりしました。
ミルトモ 編集部
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『おっさんずラブ』
『おっさんずラブ』は2016年からテレビ朝日系列で放送されたテレビドラマシリーズです。
同年12月31日に『年の瀬 変愛ドラマ第3夜』として単発放送された後、「土曜ナイトドラマ」枠で2018年に第1シリーズ、2019年に第2シリーズが放送されました。
さらに2019年10月から同枠で『おっさんずラブ-in the sky-』が放送されました。
ミルトモ 編集部
LGBTの悩みや葛藤についての描写は意図せずに視聴者を傷つける可能性があるとして避けられました。
ミルトモ 編集部
特に話題となったシリーズ版の主人公・春田はより「ダメな男」として描かれています。
黒澤部長と牧という全くタイプの異なる2人の男性から惚れられる男として、あの絶妙に母性本能をくすぐる春田ができあがりました。
女好きだけど、まったくモテない33歳のおっさん・春田創一(田中圭)はある日突然、未曽有のモテ期を迎えることになります。
愛を告白してきた相手はピュアすぎる乙女心を隠し持つおっさん上司・黒澤武蔵(吉田鋼太郎)と、同居しているイケメンでドSな後輩・牧凌太(林遣都)でした。
ぐいぐい迫ってくる男たちに驚愕し、全力で拒む春田でしたが、いつしかピュアな男たちの存在が彼の頭の中から離れなくなっていきます。
ミルトモ 編集部
笑って泣いて、ときめいて…!気がついたら男とか女とかいう既成概念を飛び越えて、応援したくなります。
ミルトモ 編集部
また、単純に爆笑できるシーンが多く、面白かったです。
コントギリギリの吉田鋼太郎の大真面目な演技、林遣都のとんでもないセリフ、そして誰からも好かれそうな田中圭のキャラクター。
ミルトモ 編集部
特にドラマのヒロイン・黒澤部長を演じる吉田鋼太郎さんが素敵すぎました。
ミルトモ 編集部
このドラマを機に田中圭がブレイクしたのも納得です。
ミルトモ 編集部
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『きのう何食べた?』
『きのう何食べた?』は2019年4月期テレビ東京系「ドラマ24」で放送されました。原作はよしながふみによる日本の料理漫画作品です。
2009年版「このマンガがすごい!」オトコ編6位に輝き、2014年NHK『あさイチ』で、2017年TBS系『マツコの知らない世界』で紹介されました。
筧史朗(西島秀俊)は法律事務所で働く弁護士です。
定時に事務所を出てスーパーへ向かいます。
お買い得な食材を吟味し、瞬時に夕食の献立を組み立て、帰宅すると夕食を手早く仕上げます。
夕食の支度が調った頃帰宅してくるのが美容師の矢吹賢二(内野聖陽)です。
2人はシロさん、ケンジと呼び合う恋人同士です。
夕食の時間は日々の出来事や想いを語り合う大切なひと時です。
そんな2人が2LDKのアパートで暮らす毎日を食生活メインに展開していきます。
ゲイが抱える諸事情や筧家を舞台にしてゲイの息子とその両親がどう向き合うかも描かれています。
史朗は52歳の弁護士のゲイです。
賢二とは40歳の時に新宿二丁目の店で知り合い、賢二の美容院で再会し、恋人同士になり同棲中です。
賢二は好みのタイプではないけれど、それ故に言いたいことを言いやすく快適に過ごしています。
ゲイであることをカミングアウトしておらず、仕事にはやりがいを求めず、帰宅後や休日に自宅で品数多くバランスの良い食事を作ることを楽しみにしています。
几帳面な性格で、毎日家計簿をつけて浮いた予算は貯金する倹約家でイケメンですが、ゲイの世界ではモテません。
女性アイドルが好きというゲイらしくない趣向にコンプレックスを抱いています。
逆に人前でゲイらしさが出ることを恐れていて、中途半端になっていることも悩んでいます。
ゲイであることが家族にばれた時、母はショックで寝込んだ挙げ句、新興宗教に走ってしまいました。
お互いを思いやってはいますが、普通ではないという罪悪感から距離を置いていましたが、賢二に勧められて正月に帰省するようになります。
そのうち月に2、3回になり、旅行もするなど親子関係体は改善されています。
ミルトモ 編集部
賢二は50歳のゲイです。
焼きもちやき、ピンクが好き、可愛い男の子が好き、細やかな気遣いができるなどゲイらしい趣向の持ち主です。
美容室では明るい性格で人当たりが良く、面倒な客の対応役を担っています。
ゲイであることは周囲にカミングアウトしており、史朗のことも「一緒に暮らす人、彼氏」として周囲に話しています。
ミルトモ 編集部
50歳を超え、体型が変化したことを気にしています。
ミルトモ 編集部
料理のレシピ番組としての評価が高い本作ですが一方ですごく自然な現代感覚の人間関係が描かれていて、ゲイのカップルの話なのだけれど男性が見ても女性が見てもすっと入っていけるようなそんな作品です。
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『弟の夫』
『弟の夫』はNHK BS「プレミアムドラマ」枠で2018年3月に放送されました。
原作は田亀源五郎の漫画で、数多くの賞を受賞しています。
小学生の娘と父、彼の弟の結婚相手だったカナダ人男性が織りなすホームドラマです。
原作者の田亀はゲイや同性婚についての理解を深めたいと思っており、テレビドラマを通じて多くの方にこの物語が届くことを願っていました。
ミルトモ 編集部
主人公・弥一(佐藤隆太)は小学生の娘・夏菜(根本真陽)を男手一つで育てるシングルファーザーです。
そんな彼のもとに、移住先のカナダで亡くなった双子の弟・涼二の同性婚のカナダ人男性・マイク(把瑠都)が訪れ、不思議な同居生活が始まりました。
弥一は14歳の時に弟・涼二にゲイであることを告白されます。
以来いつの間にか会話が減り、疎遠になったまま涼二が命を落としてしまったことを悔やみつつも、目の前に現れたマイクの存在に戸惑います。
一方で、夏菜はマイクのことをすぐに気に入り、あっという間に仲良くなります。
弥一は夏菜のマイクに対する子供ならではの無邪気な反応と、マイクの優しい言葉を通して自分が知らず知らずのうちに身につけていた偏見に気づき、自分自身と向き合いながらやがてマイクの存在を受け入れていきます。
ミルトモ 編集部
彼らのふとした会話から同性愛者について知っているつもりで知らなかったことや、先入観に気づかされます。
例えば夏菜は「マイクと涼二さんはどっちが旦那さんでどっちが奥さんなの?」と尋ねると、マイクは「奥さんはいません。どっちもハズバンド(夫)」「奥さんは女の人でしょ? 旦那さんは男の人でしょ? 私と涼二どっちも男。だから私の夫が涼二、涼二の夫が私」と答えます。
食卓の何気ない会話のなかで正してくれます。
ミルトモ 編集部
マイクとの交流で変化していく弥一の心情も丁寧に表現されています。
弥一と元妻・夏樹(中村ゆり)の会話の中で、弥一は話します。
「世の中に父子家庭や母子家庭はいくらでもある。正しい家族の形ってなんだ? そんなもの存在しない。ママがいなくたって俺は夏菜のことを幸せにしてみせる」
弥一は夏菜が同性のパートナーと結婚する夢を見ます。
いざそうなったら父親としてどう振る舞えば良いのか、男性でも女性でも良いと頭ではわかっていても娘には苦労して欲しくない、普通に育って欲しいとも思うと夏樹に打ち明けると夏樹はきっぱりと言い切ります。
「普通なんてくそくらえよ。弥一くんのやり方で夏菜を幸せにして」
「普通なんてくそくらえ」というのはこの物語に通底するメッセージです。
ミルトモ 編集部
多様な家族のあり方や他者との違いを認識し受け入れること、LGBTの当事者だけでなく誰にも通じる普遍的なテーマです。
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『家政夫のミタゾノ』
『家政夫のミタゾノ』はテレビドラマオリジナル作品で、テレビ朝日系で2016年10月に第1期が放送されました。
『家政婦は見た!』や『家政婦のミタ』を思い起こすタイトルと、松岡昌宏の怪しげな女装姿がインパクトを与えていました。
その後、2018年4月に第2期が、2019年4月には第3期、2020年4月からは第4期が放送されすっかり人気作品となりました。
主演の松岡は第6回コンフィデンスアワード・ドラマ賞主演男優賞を受賞しています。
本作品は女装した大柄な家政夫・三田園薫が派遣先の内情を覗き、秘密を暴いて家庭を崩壊させ、そして再生へと導いていく痛快”覗き見”ヒューマンドラマです。
三田園が所属しているのは「むすび家政婦紹介所」です。
三田園は「家政婦」ではなく女装をしている男性、つまり「家政夫」であります。
ミルトモ 編集部
寡黙で神出鬼没、何を考えているのかわからず不気味ですが、料理・洗濯・掃除・子守とあらゆる家事はプロ級の腕前で依頼主の信頼を得るのは早いです。
常にゆるふわボブのカツラを被り、クラシカルな白のブラウス、黒のスカートを着用し、眼鏡を掛け淑女然としています。
普段は高めの声を出し上品な言葉遣いで話しますが、時々ドスの利いた男性口調の地声を発することがあり迫力があります。
洞察力・観察力が鋭く、派遣先の様子を見てその家の問題を炙り出すのが得意です。
ひとたび派遣先が隠している秘密に気付くと、それを暴いて家庭を崩壊させていきます。
家族の行動を覗き見し、誰にも気付かれないうちに周到な罠を張り巡らせて秘密を探り出し盗撮をしたり、依頼主の私物を物色したり、金庫の鍵を開けて中身を持ち出すなど手段を選ばず実行します。知り得た秘密をネタに家族を脅すといったことも平気で行います。
ミルトモ 編集部
多数の資格を持し外国語も堪能です。
鍵の解錠、盗聴器発見器を自作、壊れたロボット犬の改造などの技術も持っています。
ミルトモ 編集部
霊的なことに遭遇すると悲鳴を上げて極度に怯え、パニックに陥るというギャップも面白いです。
三田園が指を鳴らしたり手を叩いたりすることで一度時間が止まり、その回で披露した家事の裏技ポイントをおさらいする場面を入れてくる演出は何ともシュールです。
ミルトモ 編集部
時事ネタや、視聴者の反応をタイムリーに反映させる遊び心のある細かい演出も見逃せません。
ロケット打ち上げ失敗のシーンはどう考えても『下町ロケット』のパロディです。
ライザップで約12キロの減量に成功した佐藤仁美がゲスト出演すると、三田園は「リバウンドにはお気をつけて」と言っています。
似ていると話題になったココリコの田中直樹も特別ゲストとして出演しました。
ミルトモ 編集部
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『隣の家族は青く見える』
『隣の家族は青く見える』は2018年1月18日期フジテレビ系「木曜劇場」で放送されました。
脚本家・中谷まゆみ氏によるオリジナルストーリーで、コーポラティブハウスに住む家族たちの葛藤と成長をハートフルに描くヒューマンドラマです。
“コーポラティブハウス”とは、さまざまな家族が自分たちの意見を出し合いながら作り上げる集合住宅のことです。
ミルトモ 編集部
しかし住人同士はいやが応でも密接な関係を築くことになり、各家族の秘密が徐々に暴かれていくことになります。
子どもが欲しいカップルの奈々・大器夫婦、子どもが欲しくない女性とバツイチ男性のカップル、子どもと理想の家族像に執着する主婦と会社を辞めてしまった夫のカップル、男性同士のカップルとそれぞれ現代的な悩みを抱えた4組の家族。
共同空間を共にすることからプライバシーが保ちづらく家族構成や互いの問題があけすけになるという“隣の芝生は青く見える”状態の中で、主人公の奈々は夫の大器とともに、個性的な隣人たちや、大器の両親、奈々の実の母親らが起こす大騒動に巻き込まれていきます。
4家族の1つに青木朔(北村匠海)と広瀬渉(眞島秀和)のゲイカップルがいます。
朔は渉と付き合い始めて1年後に、彼の部屋に転がり込んだ同性愛者です。
中卒でバーテンダーをしています。
住人たちには渉の甥と偽っていましたが、ハウス前に貼られた中傷ビラを機に、渉との本当の関係がばれてしまいます。
渉は、コーポラティブハウスを設計した一級建築士で、自身も部屋を購入して住んでいます。
朔から「わたるん」と呼ばれています。
ミルトモ 編集部
最初の方にはキスシーンもありました。
北村は渉役を演じるにあたって、実際にLGBTの方にも会い、下準備し、そして言葉尻に注意し言い方のニュアンスをなるべく柔らかい感じにしたそうです。
眞島はそういうテーマの映画を見たり、音楽も柔らかめのものを聴いて現場に入ったと語っています。
ミルトモ 編集部
朔は主人公の奈々(深田恭子)との関係も素敵です。
奈々にとって、朔の存在が癒しになっていました。
ミルトモ 編集部
妊活やLGBTといった題材を扱っていく中で、コーポラティブハウスの存在が太陽っぽい明るいものにも感じられました。
ミルトモ 編集部
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『半分、青い。』
『半分、青い。』は2018年度上半期放送のNHK「連続テレビ小説」です。
人気脚本家・北川悦吏子氏の書き下ろし作品で、岐阜県と東京を舞台に失敗を恐れないヒロインの楡野鈴愛(永野芽衣)が、高度成長期の終わりから現代までを七転び八起きで駆け抜けやがて一大発明を成し遂げるまでを描いた物語です。
鈴愛は高校卒業後に少女漫画家を目指して上京し、少女漫画家・秋風羽織のアシスタントとなります。
共にアシスタントをしていて鈴愛の戦友となるゲイの美青年、藤堂誠を志尊淳が演じます。
「ボクって…」が口癖なので「ボクテ」と呼ばれています。
ゲイとしてさまざまな人生経験をしているせいか、言うことが結構深い…という役どころです。
ミルトモ 編集部
ボクテは純粋な性格ですが人生経験が豊富。
物事を俯瞰することで、人に寄り添うことができる人物です。
漫画家を目指す貪欲さから、鈴愛のアイデアを突発的に“盗作”してしまいますが、その失敗からはい上がった芯の強さもあります。
鈴愛とボクテの親友であるユーコ(清野菜名)が亡くなったことが、ボクテからの電話で判明します。
この訃報を伝えた志尊の声だけの演技力が絶賛されました。
声だけで絶望に近い悲しみを表現し、「鈴愛ちゃん? ボクテ」この一言だけで彼がこれから何を告げようとしてるかわかりました。
ミルトモ 編集部
志尊は単なる“色もの”にしないように、内面から役を作って演じました。
LGBTの方々と接し役を通して表現することがこの方々の代弁になるのだと思い、間違った発信をしないように気を付けたそうです。
演じているうちに人はそれぞれなので、LGBTとか細分化して特殊なものにするのはどうなのだろうという風にも思ったそうです。
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『腐女子、うっかりゲイに告る。』
『腐女子、うっかりゲイに告る。』は2019年4月期NHKで放送されました。
浅原ナオトの小説「彼女が好きなものはホモであって僕ではない」が原作です。
18歳の高校生が腐女子と出会い、ゲイであることを隠して付き合い始める青春ストーリーです。
ギャラクシー賞の2019年6月度「月間賞」を受賞しました。
主人公でゲイの高校生・安藤純を金子大地が、腐女子の三浦紗枝を藤野涼子が演じます。
純の秘密を握るゲイ・パートナーの佐々木誠を谷原章介が演じています。
世間の“普通”と自分が本当に欲しいもののずれに悩んだことのある人たちの複雑な思いを、純の愛聴するQUEENの名曲に乗せて軽やかに描き出します。
主人公・純は18歳の高3男子です。
自身がゲイであることは自覚しつつ幼なじみや母にも隠しています。
一方で「異性を愛し、子どもを作って、家庭を築く」という“普通の幸せ”への強い憧れも持っています。
ロックバンド・QUEENを愛聴し、「この社会に生まれたことが苦しくてどうしようもない時に救ってくれた」その楽曲に心酔しています。
同じくゲイをカミングアウトしているファーレンハイトと名乗る人物とSNSでつながり、日常の出来事から心の中で抱える悩みまで相談しています。
ある日純は腐女子の同級生・三浦さんが書店でBLマンガを購入するところに遭遇します。
三浦さんに興味を持った純は同人誌イベントに同行します。
一方、自分を自分として誠実に見てくれる純に惹かれる三浦さん。
2人は急接近し、ついに純は三浦さんに告白されます。
三浦さんと順調にデートを重ね、いざセックスしようとするその矢先、意外なことからぎくしゃくしてしまった2人は温泉に向かいます。
そこでゲイ・パートナーのマコトさんと鉢合わせになります。
純と三浦さんの恋の行方は、マコト、母・陽子、同級生たちにも巻き込み、ダイナミックに展開していきます。
純が「マコトさん」と呼び慕うゲイ・パートナーは、詳しい素性は明かしていませんが妻も子もいる会社員です。
同じくゲイである純の葛藤を理解する一方、普通の幸せにもこだわっています。
同性愛者でありながら異性愛者として暮らす自分を「卑怯なコウモリ」に例えます。
ゲイでありながら紗枝に惹かれていく純の気持ちの揺れ動きに寄り添ってもくれます。
このドラマを見て、谷原章介の言葉がストンと来ました。
「もしかしたら人間の数だけ性的な指向と性別の多様性があるのではと思いました。マイノリティー側が自分を開けばいいのか、マジョリティー側が彼らを受け入れて、認識をあらためればいいのか。両者が同じところに立たないと、いつまでも1人の人間としての地平に立てないんだろうなと思います。腐女子はどちらかと言えば趣味ですが、ゲイは生きざま。趣味の嗜好と性的な指向の異なる両者がぶつかるとどうなるのかが見どころです。」
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『ミストレス~女たちの秘密~』
『ミストレス〜女たちの秘密〜』はNHK総合テレビの「ドラマ10」枠にて2019年4月期に放送されました。
イギリス・BBCで2008年から2010年に放送され各国でリメイクされた人気ドラマシリーズ『Mistresses』の日本リメイク版で、偶然の出会いから親友となったそれぞれ深刻な問題を秘めた4人の女性の物語を「生きるとは?」「人生の幸せとは?」をテーマに描いています。
主演は長谷川京子です。
1人では抱えきれないほどシリアスな秘密を持つ、4人の女たち。
彼女たちは暇を見つけて集まっては食事し酒を飲み、互いに自分の胸の内を明かしてうっ憤を晴らします。
それぞれの問題が極限に達した時、彼女たちは協力して自らの人生を賭けた大きな勝負に挑んでいきます!
ミルトモ 編集部
4者4様、彼女たちの秘密はシリアスなのですが、やはり一番インパクトがあったのは、モデルの大政絢と元AKB48の篠田麻里子が一夜を共にするシーンです。
4人の1人である水野樹里(大政絢)はスポーツジムのインストラクターです。
恋愛に対しては自由奔放ですが、恋愛に対して一種の諦めを持っており、本気で人を好きになったことがありません。
ある時に、ジムに2人で入会したレズビアンカップルとの出会いをきっかけに彼女の気持ちが大きく動いていきます。
そして、樹里のレズビアン役として玲(篠田麻里子)が登場します。
ミルトモ 編集部
そして、翌朝、玲は「私結婚するから。あなたとはもう会わない」と樹里に告げるのです。
ミルトモ 編集部
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『俺のスカート、どこ行った?』
『俺のスカート、どこ行った?』は日本テレビ系「土曜ドラマ」で2019年4月期に放送されました。
通称『俺スカ』です。
古田新太演じる原田のぶおは、豪林館学園高校に赴任した52歳のゲイで女装家の高校教師です。
2年3組の担任で、専門は現代文です。
偏差値を10上げるといい確固たる信念に基づき指導する数学教師の長井あゆみ(松下奈緒)とは、衝突を繰り返します。
さらに2年3組クラスメイトの明智秀一(永瀬廉)や東条正義(道枝駿佑)、若林優馬(長尾謙杜)の3人も原田と衝突を繰り返します。
校長が原田の店のバーの客であった為、頼まれたから教師になったと言っていますが、実はゲイバーを経営する前に教師をしていたことがありました。
第9話で2年3組の生徒・明智に暴力を振るったという動画が流出し、マスコミに取り上げられるまでの騒動に発展し自宅謹慎の処分となります。
しかし、長井の計らいと矢野の虚偽情報漏洩行為だと発覚し、終盤で復帰します。
それと同時に2年3組の生徒に自主退職することを報告し、教員を退職しました。
最終回では豪林館学園高校を辞職した原田のために、2年3組だけの“卒業式”を行おうと明智が提案する…という展開になります。
のぶおの死ぬ設定は必要だったのかなと思うところもあります。
ミルトモ 編集部
毎回のぶお先生が「人間として当たり前」のことを教えます!
のぶお先生が言っていることは素晴らしいです。
ミルトモ 編集部
また、のぶお先生の衣装や自宅のセットの派手でいてバランスのとれているのがよい感じです。
男子の女装も面白く、ハンパなく可愛い明智や東条もいれば「何、その格好?」と思う駒井もいたりと様々で、これが原田の監修と思うとまた面白かったです。
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日本のLGBTドラマ・まとめ
明日22時〜
「女子的生活」
の最終回。
一足先に見せて頂きました。
みきが瞬間・瞬間を噛み締めながらガムシャラに生きてく姿。
みきを支える大切な人・もの。
みきにとっては日常なんだけど、その背景には儚い色んなモノが見えました。
沢山の人に届くといいなぁ。こんな環境、ぶっ壊れてしまえ。 pic.twitter.com/z1xqZoPlE4
— 志尊淳 (@jun_shison0305) January 25, 2018
以上、ここまで日本のLGBTドラマをまとめてきました。
志尊淳のように複数回LGBTの役を演じている俳優も出てきています。
今後はドラマにLGBTの人々が出てくるのがもっと当たり前になってくると思いますし、そうなることを望みます。
▼あわせて読みたい!▼