ドラマ『ラストマン －全盲の捜査官ー』 第9話 明らかになりつつある真実。衝撃の最終章へ！

皆実（福山雅治）と心太朗（大泉洋）は、41年前の事件の真相を解明するために吾妻（今田美桜）と泉（永瀬廉）をチームに加えて動き出します。

心太朗の実父・鎌田（津田健次郎）の命のタイムリミットが迫っている中、皆実家、護道家、そして泉の祖父である大物政治家弓塚敏也（石橋蓮司）との接点が浮かび上がってきました。

41年前の事件は政界のドンも関与する複雑な事情が絡んでいました。そんな中事件のカギを握る人物が殺害されますが、その事件は事故で処理するようにと上からの圧力がかかり・・・。

ドラマ『ラストマン －全盲の捜査官ー』 前回振り返り

皆実（福山雅治）がアテンド役として心太朗（大泉洋）を指名したのは、刑務所にいる心太朗の実父・鎌田（津田健次郎）に会うためでした。

自分だけがそのことを知らなかったことに心太朗は傷つき、人材交流企画室室長の任を降りてしまいます。

皆実は、吾妻（今田美桜）と共に、41年前の事件を知る人物に会いに行くことに。

そこで、バスジャック犯と遭遇し、突然拳銃を発砲した犯人から吾妻をかばった皆実は、肩を撃たれてしまいます。吾妻は隙を狙って心太朗に助けを求め、心太朗は身を賭してバスジャック犯を捕らえます。

その後バディは無事復活し、心太朗は41年前の事件に向き合う決心をしたのでした。

【ネタバレあり】ドラマ『ラストマン －全盲の捜査官ー』第9話あらすじと感想

事件の経緯

41年前の事件を洗い直すことを決めた心太朗（大泉洋）は、皆実（福山雅治）と共に、実父の鎌田國士（津田健次郎）が収監されている刑務所へ。
しかし、鎌田は余命わずかで、意識も混濁しており、面会は難しいと言われてしまいます。

「捜査に協力したい」という吾妻（今田美桜）、泉（永瀬廉）をチームに加え、皆実たちは事件を整理します。

1982年（昭和57年）
皆実の父・誠は土地取引で莫大な富を築いていました。事件はそんな皆実家で起きます。

5月25日午前0時頃
山藤憲治巡査が見回り中に皆実家の火災を発見。玄関に倒れていた鎌田と皆実広見を救出し、リビングで倒れている誠と妻の勢津子を発見しますが、二人は既に息をしていませんでした。

その後焼け跡から二人の遺体が発見され、勢津子には刺し傷、誠には頭部打撲痕が見つかります。
鎌田の手には誠と勢津子と同じ型の血液がついており、ポケットには皆実家が所有していた金品が多数入っていたため、警察は鎌田による強盗放火事件だと判断しました。

鎌田は当初犯行を否定し、その後黙秘。しかし1週間後一転して犯行を全面自供したのです。

鎌田は食堂の経営が上手く行かず、金に困っていたと見られます。
食堂は借家で、物件を所有していたのはなんと皆実誠の会社でした。

鎌田は不動産会社の社長である皆実家に盗みを働こうと、夜中に皆実家に侵入。
起きてきた勢津子に見つかり、叫び声をあげられたためテーブルにあったペティナイフで勢津子を刺殺します。
そして声を聞いて1階寝室から出てきた誠ともみ合いに。その後2階寝室から出てきた長男・広見と共に3人は階段から落下。鎌田は頭を負傷しますが、なんとか起き上がって誠を灰皿で撲殺します。

証拠隠滅のために火を放ち、逃げ出そうとしますが、途中で気を失って倒れてしまいました。

皆実の疑問

状況的に、明らかに鎌田が犯人のように思えます。心太朗もそう考えていました。
しかし、皆実にしてみれば、いくつもの疑問点があると言います。

一つ目は、赤坂の料亭で働いた経験がある皆実の母・勢津子は厳しくしつけられたため家事は完璧で、テーブルを片づけずに寝るなんてことはありえないということ。

二つ目はリビングで鉢合わせたはずの誠と鎌田が何故、階段の上でもみ合っていたのかということ。

そして三つ目は、階段から落ちた自分が何故玄関で倒れていたのか？ということ。
調書には火事から逃れようと自力で玄関まで来たが力尽きたのだろうと書かれていますが、皆実にはその時の記憶がありません。

無我夢中で覚えてない可能性もありますが、皆実はその時にいつも父のスーツからしていた“匂い”がしたことだけは覚えていました。

最大の疑問は、勢津子に見つかった鎌田がいきなり彼女を刺したことです。
皆実は「お父さんはそんなことが出来る人物だと思いますか？」と心太朗に尋ねます。

心太朗にとって、鎌田はとても良い父でした。しかし、心太朗は「分からない」と答えました。

皆実は、鎌田が冤罪だと仮定して捜査を進めることにしました。
心太朗は「身内の先入観を入れるのは危険だ」と反対しますが、皆実はただバディの今の気持ちを信じているだけだと言いました。

「勇気を持ってお父さんを信じてみてはいかがですか？」

心太朗の恩師

皆実は、まずは第一発見者である山藤に会う予定を立てました。
すると、ちょうど山藤が上京していることがわかりました。

心太朗と佐久良（吉田羊）にとって、元捜査一課長でもある山藤は“恩師”でした。
心太朗は、山藤は「本物の正義の人」であり、彼から刑事の全てを教えてもらった最も尊敬する先輩だと思っています。

山藤はもちろん、心太朗が鎌田の息子であるということを認識していました。
そして、皆実があの日自分が助けた少年だということにも気が付いていました。

皆実と心太朗は、事件について調書のままだったのかと山藤に尋ねます。
山藤は「調書の通りだ」と答え、「辛いことはもう忘れた方がいい」と言いました。

皆実は、山藤には言えない事情があるか、言わないことが心太朗のためでもあると考えているのだろうとこれ以上山藤を追及せず、別の線に当たることにしました。

政界のドンと地上げ屋

その後、皆実の両親と鎌田について調べていた泉からの報告で、皆実誠がかなり乱暴な土地取引をするいわゆる“地上げ屋”だったことがわかります。

誠が疑われた多数の案件は全て不起訴になっていますが、その案件は道路族である大物議員弓塚敏也（石橋蓮司）が絡んでいるものだったので、弓塚の力でもみ消していたであろうことが容易に想像できました。

弓塚は今も政界で実権を握っている人物です。そして、泉の母方の祖父でもありました。
護道清二（寺尾聡）にとって弓塚は若いころから親交を深めていた盟友で、京吾（上川隆也）は弓塚の一人娘と結婚。清二が警察庁長官になる時も、弓塚の後押しがあったと思われます。

皆実と心太朗は、当時誠と一緒に地上げをやっていた元暴力団員の池上と接触し、金を渡して当時のことを聞き出しました。

池上は弓塚と誠と組んで強引な地上げをやっていて、何かあれば弓塚が全てもみ消していたことを認めました。
鎌田について尋ねると、誠に頼まれて一度食堂にいやがらせに行ったことがあると言います。

続けて、心太朗が41年前の事件について聞こうとすると、池上は態度を変え、そそくさと話を切り上げてしまいました。

その日の夜、吾妻が実は皆実勢津子と鎌田が赤坂の料亭で一緒に働いていたことを突き止めました。
しかし、鎌田は皆実の両親のことを知らないと供述しています。つまり、嘘をついていたわけで事件は調書通りではないことになります。

上層部の圧力

翌日、池上が河川敷で遺体となって発見されました。

清二は「あれは事件ではなく事故だ。弓塚先生からのご指示だ」と、京吾に伝えます。

捜査一課は殺人と断定し帳場を立てようとしますが、刑事部長から捜査の中止を言いつけられてしまいました。
佐久良や泉は納得がいかない様子でしたが、心太朗は「相手が悪い」と命令に従います。

泉は京吾に「この判断に正義はあるのか」と抗議しますが、京吾は「大人になれ」と返すだけでした。
弓塚の娘でもある泉の母親は「自分のことは気にせず、あなたが正しいことをやりなさい」と泉の背中を押しました。

宣戦布告

数日後、皆実と心太朗は弓塚の自宅を訪ね、弓塚に向かって「41年前の事件の黒幕は先生だった」と、適当に作り上げた自分たちの仮説をぶつけます。

そして池上を殺害した相手を割り出せば、あなたにたどり着けるはずだと断言する心太朗に、弓塚は「護道家の人間として恥ずかしくないのか」と歯向かってきました。
心太朗は、人殺しの息子が正義の家にいることをずっと恥じていました。でも、皆実と出会って考え方を変えることにしたと言います。

「私は自分の父親を信じることにします！」

弓塚は「思い通りになると思わない方がいい」と露骨に二人を脅してきました。
「喧嘩を売っているのか？」と聞いてくる弓塚に皆実は41年前に売られた喧嘩を「買っている」のだと答えました。

車に乗り込むと、池上殺害の捜査をしていた泉から、何者かに尾行されているという連絡を受けます。
心太朗たちは泉に無茶をしないように言いつけ、車を走らせます。

バディと吾妻は泉と連絡を取り合いながら泉と合流しようとしていましたが、泉はその前に男に職質をかけて男を捕えようとします。
男がナイフを取り出したため、泉は男を取り押さえようとしてもみ合いになったことで、泉は腹部を刺されてしまいました。

心太朗は男を追い、皆実は吾妻と共に倒れた泉の元へ。

「心停止しています・・・」

皆実は心臓マッサージをしながら周囲に通報を呼びかけます。

一方、心太朗は立体駐車場で男を追い詰めます。
銃を構え、ナイフを捨てた男を振り向かせると、それはなんと山藤でした。

「すまない。俺は悪い人間だ・・・」

ショックを受ける心太朗の前で、山藤はビルから落下していきました。
気持ちの整理がつかない心太朗はただ咆哮するしかありませんでした。

ドラマ『ラストマン －全盲の捜査官ー』 第9話 感想＆まとめ

衝撃のラストで第9話は幕を閉じました。

複雑に絡み合った3つの家族、そして大物政治家の存在・・・新たな殺人まで起きてしまいました。

41年前の事件の黒幕は弓塚で間違いないでしょう。でも実行犯は？池上？山藤？何故皆実夫妻は殺された？

次回の最終回で全て明らかになると思われます。震えて待ちましょう！