親父が畑仕事に行っている間に、家の戸を叩く一人の禿。猫猫が彼女に声をかけると、娼館へと連れて来させられます。猫猫がそこで見たのは毒を飲んで苦しむ妓女と男の姿。急いで応急処置をする猫猫は、親父である羅門と共に治療にあたるのですが…。
心中と思われる事件に見えるも、不可解な点がいくらか出てきては、猫猫はまた推理を巡らせます。
帰省を終えて後宮へと戻ると、いつもキラキラしている壬氏様不機嫌な様子。気にしないようにしようと振るまう猫猫ですが、彼女の言葉が壬氏に衝撃を与えるのでした。
目次
アニメ『薬屋のひとりごと』第7話のあらすじと振り返り
園遊会で玉葉妃に出された毒を持って、高順は翡翠宮へとやってきます。猫猫は指の跡などを確認しながら、毒は配膳係でもスープを入れた者でもなく、第三者が入れたものだと推測します。さらに猫猫は、里樹妃の侍女にからイジメられていることも告白。それを知っていながら彼女の侍女を庇ったのは、侍女の命など安いと考える猫猫の温情だと知り、高順は壬氏にうまく報告しました。
園遊会で簪をもらったことで、後宮の外へ出られる手段ができたことを知った猫猫は、早速李白を呼び出し、身元引受人になってほしいと交渉します。簪の意味を理解しておらず、良いように自分を利用しようとする猫猫に苛立ちを覚える李白でしたが、緑青館でも有名な三姫と会える時間を交渉材料に使われ、彼はこれを受け入れるのでした。
緑青館へ10月ぶりに顔を出すと、やり手婆にボディーフックを食らう猫猫。李白を白鈴にの所へ送り込むと、早速金の交渉が始まりました。そして、実家へと帰った猫猫は、人攫いに遭ってから今までのことを親父に話して眠りにつきます。そんな猫猫の姿を見て、後宮とは因果だなと、親父はひとりごとを呟くのでした。
園遊会での騒動は宮中でも噂になっている話を小蘭から聞かされた猫猫はさらに簪をもらう意味についても聞かされます。簪をくれた人に頼めば後宮から出られると聞いた猫猫は、李白に声をかけて交渉を持ち掛けますが、本当の意味をしらないで言われているため李白は激怒。しかし、そんな彼を惑わす条件が、猫猫の手から差し出されます。
10か月ぶりの里帰りが決まったその頃、壬氏は仕事に忙殺。やっと手が空いたと思えば…
【ネタバレあり】アニメ『薬屋のひとりごと』第8話あらすじと感想
帰省してまた事件。
帰省してゆっくりできるかと思いきや、親父が家を離れて畑を見ているその時、見かけない禿が家の戸を叩いていました。彼女に手を引かれて娼館へやってくると、そこには毒を飲んだと思われる妓女と男が倒れていました。
KAMUI
状況を瞬時に把握した猫猫は、男に心臓マッサージや進行呼吸を施して回復させます。これを見た妓女の1人も、苦しむ妓女に毒を吐かせ、事なきを得ました。
禿に炭を用意させる猫猫は吐いたものを片付けようとする妓女たちに対し、毒が残っている可能性があることからそのままにするよう言いました。
KAMUI
推理力は親父から鍛えられたものだがまだ甘い
部屋には酒瓶が2つ、キセルと煙草の葉が転がっていました。さらに、数本の麦稈(むぎわら)を見つめて疑問を抱く猫猫。炭を持ってきた禿に対し、今度は羅門を連れてくるようにいう猫猫。そうして娼館にやって来た羅門は猫猫に対し、何の毒かと問います。羅門はこうやってたまに勉強をさせようとするため、猫猫は考えた答えを伝えます。
毒は煙草の葉。妓女は水を飲ませようとしたが、飲ませれば煙草の毒が強くなるからそうさせなかったと猫猫は答えます。しかし、履いたものの中に煙草の葉が入っていなかったため、煙草は水に溶かされて飲んだものだと気づかされます。ここを羅門から指摘された猫猫は、自分の観察眼がまだ甘いと思わされながら、また知恵をつけるのでした。
KAMUI
豪華な茶菓子と報酬。その裏に隠されいた真実とは。
娼館の店主は客用の茶菓子を猫猫と羅門に出し、さらには報酬として金を出してきました。羅門は一度断ろうとしますが、やり手婆に家賃を払わなくてはいけないことから、これを頂くことにします。
店主が麦稈をストロー代わりにしているのをみた猫猫は、そのための稈だったのかと理解します。
KAMUI
年季が残っている遊女と金がない客との心中騒ぎなら、花街でも珍しくない事件ですが、男の身なりを考えると金がないように見えないことから、猫猫は違和感を覚えます。そして男の様子を見に言ったその時、自分を連れてきた禿が男に刃を振り下ろそうとしているところを目撃します。猫猫はすぐさま禿を止めようとしますが「こんなやつ死んだほうがいいんだ!」と言って聞きません。彼女を止めるため、猫猫は頭突きをして小刀を取り上げ、彼女を泣かせてしまいました。
KAMUI
駆け付けた遊女から、男は妓女を惚れさせて身請け話をほのめかしては捨てる酷い男で、禿の姉も被害者だと聞かされます。過去には女に刺されそうになったり、毒を盛られたりしたこともありましたが、立場が悪くなれば、金を積んで有耶無耶にするなどし、今では護衛を連れてやってくるほどです。そんな男ならば出入り禁止にすればいいのにと思うところですが、女の方が入れて混んでいてはそうはいきません。それで心中騒ぎとなれば娼館としては頭が痛いため、店主は猫猫たちに菓子や金をはずんだのだろうと、猫猫は考えます。
買い物を頻繁に出ている禿であれば、羅門が不在の時間も把握しているはず。男が死ぬようにわざと彼が出かけている時間を狙って戸を叩いたのでは…。そう考えると、恐ろしい禿だと、猫猫は考えるのでした。
KAMUI
もう終わったことだとしても
男に入れ込む妓女と、飽きたら妓女を捨てる男の心中騒ぎ。まだなにかが引っかかる猫猫ですが、憶測でものを言ってはいけないと羅門に言われた猫猫は、静かに考え続けます。
現場にあったもの、妓女たちの話を思い出し、これは殺人だと気づきます。が、終わったことだと羅門に言われ、猫猫はこの見解を誰に話すことなどしません。
護衛を連れてくるほど警戒する男は出されたものをそう易々と飲むわけがありません。ですが、妓女が目の前で酒を飲んで見せて、男は安心して口を付けたのだと考えます。
重い酒と軽い酒、2層に分かれた見栄えのいい酒を出してきては、妓女は麦稈を使って毒の入っていない重い酒だけを飲み、男に毒の入った酒を飲ませたのです。そう、毒を飲ませたのは妓女の方ということ。
男が毒を飲んで倒れたのち、怪しまれないよう自分も死なない程度に上澄みを飲んで倒れ、自分だけが生き残るよう朝方に犯行を起こしたのだと、猫猫は考えました。
KAMUI
儚げだがしたたかな殺意。窓辺で鼻歌を歌う妓女の姿を、猫猫は道端から見つめるのでした。
さらに猫猫は、禿の行動や他の妓女、店主の行動までも違和感を覚え始めると、もしやこれは…と考えますが、憶測でものを言わないようにするため、彼女はそれ以上考えることはしませんでした。
後宮も妓楼も同じだろうなと、猫猫は考えるのでした。
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後宮へと戻る前に
里帰り最後の夜は緑青館で湯を借り、ゆっくりとお湯に浸かる猫猫。そこに梅梅もやってきました。もう後宮に戻ることを寂しがる梅梅はこの10か月の間みんなが心配していたと猫猫に伝えます。やり手婆なんかはいつもと変わらなったため、そんなことはないだろうと考える猫猫でしたが、実は寂しがっていたこと、そして猫猫から帰って来たからいつも通りに振る舞っていたのだと聞かされて納得します。
離れにはいったのかと梅梅に言われる猫猫。彼女は1人離れにやってくると、膝を抱えてただそこにいました。
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里帰りを終えて後宮へ……キラキラ宦官に睨まれる
翌朝。白鈴にメロメロとなった李白と共に、猫猫は後宮へと戻ってきました。銀が足りないため、次の身売り先が決まったなとどんよりする猫猫ですが、それよりも恐ろしいのは玉葉姫と話す後ろで壬氏がこちらを睨んでいることでした。
早めに退散しようとする猫猫ですが、応接室に来るように言われてしまいます。そして応接室に足を運べば、壬氏はひどくイラついていました。心当たりのない猫猫。李白とはどういう男かと聞かれ、身元引受人だと返しますが、未だ壬氏が苛立つ理由を理解できません。
簪の意味をはき違えていることにため息をつく壬氏。しかも、義理でもらった簪に自分が負けた事にも苛立っているようでした。
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面倒事に巻き込まれたかったのかと考えた猫猫は、壬氏に見合う対価が出せないから声をかけなかったと伝えると、壬氏は対価を払ったのかと驚いて返します。
「一夜の夢に喜んでおりました。大変ご満足いただけたようで、こちらとしても頑張った甲斐がありました。」
と、ドヤ顔で言う猫猫に対し、壬氏はあまりの衝撃発言に固まってしまい、湯飲みを落としてしまいました。なぜこうなったのか理解することのない猫猫は、湯飲みを片付けて執務室を去りますが、外では玉葉妃が笑い、高順がバツの悪そうな顔をしていました。
そして、無自覚に壬氏を傷つけた猫猫は、紅娘に頭を叩かれるのでした。
KAMUI
アニメ『薬屋のひとりごと』の次回に期待するもの
どこに行っても事件がまとわりつくようになってしまった猫猫さん。しかも、推理力は親父から鍛え上げられたものだったんですね。
そしてここでまた新たな伏線が…。猫猫が里帰りの最後の夜に訪れた緑青館の離には一体何があるのかということですね。これが明らかになる日はいつになるのか楽しみです。
そして、壬氏の誤解はきちんと解けるのか…そこもチェックすべきところですね。キラキラよりもこっちの方が良いよと思いもしますが、それはそれでかわいそうなので、次回には平常運転に戻ることを願うばかりです。