園遊会で玉葉妃に出された毒を持って、高順は翡翠宮へとやってきます。猫猫は指の跡などを確認しながら、毒は配膳係でもスープを入れた者でもなく、第三者が入れたものだと推測します。そして、里樹妃の侍女による、妃のイジメについても…。
園遊会での騒動は宮中でも噂になっている話を小蘭から聞かされた猫猫はさらに簪をもらう意味についても聞かされます。簪をくれた人に頼めば後宮から出られると聞いた猫猫は、李白に声をかけて交渉を持ち掛けますが、本当の意味をしらないで言われているため李白は激怒。しかし、そんな彼を惑わす条件が、猫猫の手から差し出されます。
10か月ぶりの里帰りが決まったその頃、壬氏は仕事に忙殺。やっと手が空いたと思えば…
KAMUI
目次
アニメ『薬屋のひとりごと』第6話のあらすじと振り返り
園遊会が始まり、凍えながらも持ち場につく侍女たち。上級妃付の侍女たちの小言争いを目の当たりにします。梨花妃の侍女が猫猫の醜さを笑い、翡翠宮をバカにすれば桜花が激怒。すると猫猫は鼻元を手で隠してニッコリと笑い、自分を卑下する梨花妃の侍女を怯えさせるのでした。
阿多妃と里樹妃の侍女たちも同じように言い争いをしているところを目の当たりにする猫猫。そこで彼女は里樹妃が現皇帝の妻でありながら、元は先代皇帝の妻、阿多妃からすれば幼姑であると知って驚きます。
侍女たちに簪を配って歩く武官・李白からや梨花妃から簪をもらうも、その意味をさほど理解する間もなく、猫猫には毒見役の仕事が回ってきました。里樹妃が嫌そうに青魚を食べ、それをニヤリとわらう侍女の姿を見て嫌な思いをしたのも束の間、彼女は玉葉妃に用意されたスープを飲んでうっとりします。猫猫が宴席から去ると、これを疑った大臣が試しにスープを飲んでしまい大変な事態に。壬氏が彼女を探しに行くと、毒を飲めたことに笑い、毒を飲んだ大臣を阿呆と言ったうえで、あのスープが欲しいという猫猫の言動に呆れてしまうのでした。
食事が青魚からクラゲになっていたことで、玉葉妃と里樹妃の食事はすり替えられたのだと考えた猫猫は、里樹妃とその侍女を呼び出します。
里樹妃の腕に赤い発疹を見つけた猫猫は、彼女が青魚が食べられない体質だと見破り、その危険性を語ります。青魚を食べられないのは単なる好き嫌いだと思っていた侍女に対し、これは毒を盛ることと同じことだと釘を刺して脅します。誰がなんの目的で里樹妃に毒を盛ろうとしたのか…
【ネタバレあり】アニメ『薬屋のひとりごと』第7話あらすじと感想
ソバカスをつけてお仕事再開
大臣と同じ毒を飲んだことで、翡翠宮の侍女たちに休むように言われた猫猫は寝過ぎるほどに休みました。再びお勤めに戻る時には、またソバカスをつけて玉葉妃の前に姿を現す猫猫。毒を飲んだ侍女は何者だと色々な人から問い詰められたことで、玉葉妃もその姿を許してくれました。
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高順が例の毒入りのスープをもって翡翠宮に来ていると聞いた猫猫は応接室を借りてスープをじっくりと拝見。飲むのではないかと慎重になる高順でしたが、銀食器に入ってたため腐敗が進み、すでに美味しくないだろうと猫猫は思うため、飲むことなどしませんでした。
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科捜研の猫猫は語る
誰がスープに毒を入れたのかを探るため、猫猫は綿と粉を持だします。これは家で子供がいたずらで薬に触れるのを防止するためにやっていた方法の応用だと言い、彼女は綿を使って器に粉をつけ、指のふれた場所を明らかにさせたのです。
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そこから猫猫は、器に触れたのはスープを入れた者、配膳した者、毒見をしたもの、さらに謎の1人の指紋があるとわかり、不明瞭な1人が毒を入れたものだと、猫猫は推理をしました。
妃の唇が触れる淵に指を触れてはいけないと紅娘から教えられていたことから、犯人は侍女とは考えにくい。しかし、里樹妃の毒見役が器に触れている理由については、猫猫はなんとなく察してしまったのでした。
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侍女からのいじめ
なぜ里樹妃の侍女が器に触れているのか疑問を抱く高順。そんな彼に対し猫猫は、毒とは知らず、彼女が器を玉葉妃のものとすり替えたのだと答えました。
なぜそんなことをしたのか…。これは里樹妃の侍女たちによる妃へのいじめだと、猫猫は憶測を答えます。
園遊会での里樹妃の衣は派手な恋桃色。玉葉妃と色がかぶってしまうため、本来なら侍女は色を変えるように進言するか、自分たちも色を合わせるものなのです。しかし、侍女たちの衣は白だったことから、傍から見れば里樹妃は道化同然だったというわけです。
阿多妃の侍女たちが里樹妃の侍女たちともめている光景があったが、それは阿多妃の侍女たちが諫めていたのだということも納得が出来ます。
敵だらけの後宮内で、妃の味方となるのは侍女たちだけ。年若い里樹妃は侍女たちに似合うと煽られ、疑いもなく桃色の衣を選んだのだろうと、猫猫は言います。その結果、里樹妃は恥をかかされる形となってしまったのです。
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元は先代皇帝の妃であった里樹妃が一度出家した身だと言え、その息子にまた嫁ぐことなど、先代への忠誠を疑う不徳な行為。だからこそ里樹妃はイジメられるのだろうと、彼女は考えるのでした。
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里樹妃がいじめられていたことで、毒見役が毒が入っていると知らずにわざと器を玉葉妃のものとすり替えたため、彼女は命拾いをしました。しかしこれが知れれば侍女は罰を与えられます。侍女の命など軽くたやすいからこそ、猫猫は里樹妃の侍女を呼び出した時にこのことを告げず、アレルギーの話だけをして返したのでした。
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またこの行為は、自分が毒を口にする機会をくれたことにかわりないため、そのお礼として庇ったと、猫猫は心の中で思いながらも、やっぱり飲み込んでおけばよかったなと後悔するのでした。
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暇なし壬氏様
園遊会が終わってからというもの、宮中の問題を解決するために寝ずに働き続ける壬氏は、高順から猫猫の話を聞きます。毒を盛ったのは明らかに内部の人間。それを探し出さなくてはいけないものの、寝ずに仕事をしているために疲労困憊となっていたのでした。
そのため、園遊会でつけていた簪もそのまま。これを髪から引き抜くとぽいと机に転がし、高順に保管をするようにいいます。簪を雑に扱ったことを高順に怒られますが、疲れて少し拗ね気味の壬氏。高順は拾い上げた麒麟の簪を手にしながら、ため息をつくのでした。
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「緑青館で花見はいかがかと」
下女たちの中では園遊会の話で持ち切り状態。そんな中、園遊会毒を食べた侍女がいたと聞いた小蘭はこれを猫猫に聞きます。どこからそんな話を仕入れてくるのだろうと思いながらも、猫猫は肯定。自分のことだとは言いませんが、毒騒ぎが結構な大事になっているのだと、猫猫は知るのでした。
さらに小蘭から簪をもらったかと聞かれたので、猫猫は素直にもらった話をします。
「じゃあ後宮から出られるんだね」という小蘭の言葉に猫猫がは食いつくと、そこで彼女は簪の意味を知るのでした。
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男子禁制の後宮では外の男性が女官に会いに行くことはできません。ですが、特別な許可さえあれば、武官は外から中の女官を呼ぶことができるのです。簪を使い、侍女側が武官に呼びかけることも可能。ということは、簪をくれた人を使えば後宮から出られるということなのです。
ここで猫猫は参加賞で配っていた李白に木簡を出し、会うように取り付けました。再会すれば園遊会で毒を飲んだ侍女と気づけず、李白は少々困惑しますが、身元保証人となって一時帰宅の手伝いをしてほしいと聞かされ、彼は少し苛立ちます。
豪胆というか命知らず、猫猫に良いように利用されろと言われていることに、李白は腹を立てます。が、猫猫はお礼は用意すると言います。
彼の前に3つの木簡を差し出す猫猫。そこには彼女が出入りしていた緑青館の三姫である白鈴・女華・梅梅の名前がありました。
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猫猫の身元引受人となり、彼女を外へと出してくれるのなら、高級官僚でも手が出されない三姫に出会えると言われ、李白の心は揺れ動きます。
下女上がりの侍女から出された紹介状に疑いを持つと、猫猫は他をあたりますと言い、壬氏からもらった銀の簪と、梨花妃からもらった紅水晶の簪をちらつかせます。
自分よりも明らかに身分が上のものからも簪をもらっていることから、この話も本物なのではと考え始めます。
結果、李白は三姫と会いたい気持ちが勝り、猫猫の交渉を飲むのでした。
猫猫の帰り玉葉妃は笑い、壬氏は絶望する
翡翠宮に戻れば猫猫は他の侍女たちから大いに祝われます。そんなに喜ばれることなのかと驚く反面、彼女は簪の意味をちゃんと理解していないだろうと、紅娘や玉葉妃は思います。
頭を抱える紅娘に対し、玉葉妃は「あの子、どんな顔するのかしら」と言って笑います。
猫猫が出発をした翌日のことです。仕事を片付け、ようやく手が空いた壬氏が猫猫に会いに翡翠宮へと向かうと、玉葉妃からこのように説明されます。
「猫猫ならあるお方と一緒に行ってしまったわ。」
絶望する壬氏を見て笑う玉葉妃は、三日間の里帰りであることも伝えるのでした。
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里帰り
後宮からそう遠くない花街に返ってくると、猫猫は早速李白を連れて緑青館へと足を運びます。やり手婆と再会するなり、猫猫は毒を吐き出させるほどの威力を持つボディーブローをもらいます。
茶引きの白鈴が相手と聞くと、猫猫は李白に腕の筋肉には自信があるかと尋ねます。鍛え上げられた太い腕を見た猫猫は、あることを考えます。そして、李白が禿に連れられ妓楼の中に入っていくと、やり手婆も李白の腕なら白鈴も気に入るだろうと察し、多額の銀を猫猫に要求します。給金の半分を持ってきたと言っても足りないと返すやり手婆。金が払えないなら乗客もっと連れてこいと言われてしまいます。
若く適度に絞り取れるものと考えるも、思い当たるのはヤブ医者や宦官。特に壬氏など連れて行けば、妓女たちが本気になりかねないから紹介できないなと、猫猫は悩みます。
やり手婆に言われ、オヤジは今も実家にちゃんといると聞かされ、猫猫は家に戻ります。父・羅門と10か月ぶりに再開し、後宮の話をする猫猫。疲れて眠る彼女の姿を見た羅門は、
「後宮とは因果だねぇ」と呟くのでした。
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アニメ『薬屋のひとりごと』の次回に期待するもの
今回のお話しの面白いなぁと思うシーンなんですが、最初と最後にどっちも猫猫は眠っているんですね。翡翠宮の時は枕に頭を乗せ、仰向けでまっすぐ。ラストに実家で眠る時には床で横になり、体を丸めるようにして眠っています。
彼女にとって家は本当に安らぐところなのかなぁと思わされました。
緑青館で花見はいかがかと言って武官に駆け引きを持ち掛けてしっかりと落とすという賢さはこの羅門という男がいた結果なのかしら?
3日間の里帰りの間に何が起きるのか、楽しみですね。そしてもちろん、戻ってきた後の壬氏様がどんな顔をするのかも…。