かわぐちかいじ原作の人気漫画を壮大なスケールで実写化。
主演だけではなく、それぞれのキャラの立場がしっかりとした役割を持っているため、実力派俳優が多数揃ったことで超豪華な作品に仕上がっています。
- 西島秀俊や佐々木蔵之介をはじめ、超豪華キャスト集結!
- 近い将来日本で起こりかねない侵略行為というリアルな“事件”が題材
- 平和な生活とは何かを考えさせられる物語
それではさっそく『空母いぶき』をレビューしたいと思います。
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目次
『空母いぶき』作品情報
作品名 | 空母いぶき |
公開日 | 2019年5月24日 |
上映時間 | 134分 |
監督 | 若松節朗 |
脚本 | 伊藤和典 長谷川康夫 |
原作 | かわぐちかいじ |
出演者 | 西島秀俊 佐々木蔵之介 本田翼 小倉久寛 高嶋政宏 玉木宏 戸次重幸 市原隼人 堂珍嘉邦 片桐仁 土村芳 深川麻衣 袴田吉彦 中井貴一 村上淳 吉田栄作 斉藤由貴 佐藤浩市 |
音楽 | 岩代太郎 |
『空母いぶき』あらすじ・感想【ネタバレなし】
一番のインパクトはキャストの豪華さ
完成披露試写会では、若松節朗監督や原作のかわぐちかいじ先生などの他、キャストだけで19名という人数が登壇していました。
主演の西島秀俊さんや佐々木蔵之介さんのほか、玉木宏さん、佐藤浩市さん、中井貴一さんなど他の作品では主役級のキャストらが脇を固めたことで、その豪華さが公開前から話題になっていました。
しかも『空母いぶき』の大きな見どころは、これだけ大勢の有名俳優を起用していながら、どのキャラにも均等にスポットが当たっているところです。
空母だけでなく、それを取り巻く護衛艦や潜水艦を含む艦隊の活躍を描いた作品ですから、艦長同士のやり取りも多く行われます。
艦隊は全てがまとまって動いていることを表現するため、その中にいわゆる脇役は存在しません。
りずむ
キャストだけ見れば豪華すぎてもったいないとも思えてしまうほどのメンツですが、作品を一度でも見れば登場人物一人一人の立場が見えてくるので、見終わった後にはこのキャスティングには納得せざるを得なくなります。
これまでの戦争映画とは違う緊迫感が続く
これまでに国同士の戦争を描いた作品は国内外で数多く公開されてきました。
しかし『空母いぶき』は、そのどれとも異なる内容になっています。
りずむ
自衛隊は自身から敵に対して攻撃を仕掛けることはありません。
本作ではその部分が鎖となり、また誇らしさを感じられるものになっています。
まず、冒頭で国籍不明の武装集団が、日本の領土内にある島を占拠するところから物語はスタートします。
当然自衛隊はそこへ向かうのですが、途中で潜水艦から攻撃を受け、さらに大きな攻撃を仕掛けられることになります。
それでも自衛隊は、その場で攻撃を仕掛けることはできず、日本政府の関係各所の判断を仰ぐというもどかしい手順を踏まなければいけません。
『シン・ゴジラ』でもそのリアルさが話題になりましたが、本作では外交問題も絡むため、さらに複雑で慎重な判断が必要になります。
もちろんその部分も細かく描かれていて、アクション映画だけでなく政治的作品の片鱗を覗かせる内容になっています。
穏やかながら不安も感じられる秋津艦長(西島秀俊)の独特な雰囲気
これまでの戦争映画では、敵から攻撃を仕掛けられるとトップに立つ役職も含めて、多くの人間がパニックになりながらも危機を乗り越えるシーンがよく見られました。
しかし本作では、艦隊の中核である空母いぶきの艦長・秋津竜太(西島秀俊)は終始動じる素振りを見せません。
むしろ危機的な状況を飲み込み、どこかワクワクしているような雰囲気さえ感じられます。
それは、侵略行為をされている日本を守るための命令を下さなければいけない立場であることを考えると、秋津艦長の人間性そのものに危険性を感じてしまうほどです。
副長の新波歳也(佐々木蔵之介)は艦長に並ぶ立場であることから、他の隊員とは違って意義を直接ぶつけることもします。
そんな彼は、艦長の暴走ではないかとも思えてしまう危険な命令を一度留める役割を果たしています。
しかし、それでも秋津艦長は自分の判断を貫き、敵艦に対する攻撃も躊躇せず行うのです。
日本から攻撃を仕掛ければ戦争になるという、誰もが避けたいであろう判断すらも実行に移すほどの強い信念を持っています。
りずむ
ただし物語が進むにつれて、敵をあざむきながら戦局を日本の有利な方向に傾けていく秋津艦長の判断力の高さを認めざるをえない状況になっていきます。
この判断力を持っているからこそ、空母の艦長を担うことになったのだと納得してしまうほどです。
ひたすら続く戦闘の先にあるものは
規模は違えど、人と人の喧嘩もエスカレートすればするほど収束させることが困難になります。
これは国と国の間で巻き起こる争いも同じです。
実際に現在世界では様々な国が敵対し、激化しているところでは戦争も巻き起こっています。
『空母いぶき』で描かれている戦闘も、国籍不明の敵と日本のどちらかが明確に有利な立場になることはほとんどなく、やられたらそれを交わしつつやり返すというスタンスが長く続きます。
しかし、その状態ではいつまでも終わることはありません。
ましてや本作はリアルと言えど映画。
限られた時間の中で、物語をある部分まで収めなければならないのです。
りずむ
この終わり方が実にリアルで、確かにこういうことは実際の世界情勢でも巻き起こっているなと思えるものになっています。
片方は明確な侵略の意識を持っていて、もう片方は自衛のため。
全く違うスタンスを持った二つの国が、どう戦闘に折り合いをつけていくのか。
ぜひ、本編で確かめていただきたいです。
『空母いぶき』まとめ
『#空母いぶき』舞台挨拶レポート🖋️#西島秀俊 さんの「傑作のマンガを実写化するという事で、スタッフ・キャストが毎日魂を込めて撮影をしました。ようやく初日を迎えることができ、本当に嬉しく思っております」というご挨拶から始まり、皆様から一言ずつご挨拶を頂戴しスタートしました。
つづく👇 pic.twitter.com/lZHMQQWW6e— 映画『空母いぶき』公式 (@ibuki192) 2019年5月24日
以上、ここまで『空母いぶき』を紹介させていただきました。
- 話題性だけではなく、必然的に集結した豪華キャスト陣
- 見終わった後は社会情勢のニュースに目がいくほど現実的な世界観
- これは日本にしか作れない!と誇りを持って言える作品
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