数ある映画の中でも、特に美味しそうな料理が登場するジャンルとえいば韓国映画ではないでしょうか?
アカデミー賞を受賞した『パラサイト 半地下の家族』で話題になった「チャパグリ」だけでなく、韓国映画には定番といって良いほど美味しそうな料理が登場します。
また、登場するメニューや食事シーンそのものが映画の重要な位置付けになっていることも。
マルコヤマモト
目次
- 1.美味しそうな韓国料理が登場するおすすめ映画
- 1.1『パラサイト 半地下の家族』:チャパグリ
- 1.2『エクストリーム・ジョブ』:ヤンニョムチキン
- 1.3『スタートアップ!』:ジャジャン麺
- 1.4『マルモイ ことばあつめ』:ホットク
- 1.5『ミッドナイト・ランナー』:トッポッキ
- 1.6『ハロー!?ゴースト』:キンパ
- 1.7『鋼鉄の雨』:ククス
- 1.8『ノンストップ』:クァベギ(ねじりドーナツ)
- 1.9『猟奇的な彼女』:へジャングク
- 1.10『建築学概論』:メウンタンスープ
- 1.11『タクシー運転手~約束は海を越えて~』:おにぎり
- 1.12『リトルフォレスト 春夏秋冬』:きゅうりコングクス
- 1.13『オールド・ボーイ』:マンドゥ
- 1.14『哀しき獣』:コンビニ飯
- 1.15『HERO』:チョングッチャン
- 2.美味しそうな韓国料理が登場するおすすめ映画まとめ
美味しそうな韓国料理が登場するおすすめ映画
『パラサイト 半地下の家族』:チャパグリ
- ポン・ジュノ監督×ソン・ガンホがタッグを組んだブラックユーモアあふれるサスペンス
- 2つのインスタントラーメンを掛け合わせた「チャパグリ」が話題に
- 庶民のB級グルメをお金持ちが牛肉を乗せて食べるという嫌味っぽい演出
2020年公開の『パラサイト 半地下の家族』は、『殺人の追憶』『グエムル -漢江の怪物-』『スノーピアサーの』ポン・ジュノ監督とソン・ガンホが4度目のタッグを組んだ、ブラックユーモアあふれるサスペンス。
韓国・ソウルの半地下住宅に暮らす全員無職のキム一家と、高台の豪邸に暮らすパク社長一家が交わったことで起こる悲劇を描き、第92回アカデミー賞で韓国映画初となる作品賞を受賞しました。
そんな『パラサイト 半地下の家族』に登場し、瞬く間に話題になった韓国料理が「チャパグリ」。
劇中後半に差し掛かった頃、豪雨によりキャンプから急遽帰宅することになったパク社長夫人が家政婦でキム一家の母・チュンスクに電話で夜食を「8分で作って」と依頼するシーンで登場しました。
その正体はチャパゲティとノグリという2つのインスタント麺を掛け合わせて炒めた汁なし麺のような食べ物ですが、お金持ちらしくパク家のチャパグリには高級牛肉のステーキが乗せられています。
元々は90年代のラーメン掲示板で紹介された兵役中の軍人たちの間で生まれたグルメで、その美味しさがクチコミで広まったようですが、映画の中では庶民のメニューにわざわざ高級牛肉を乗せることで、パク夫人の天然のお金持ちっぷりを表現しています。
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映画の影響を受けてチャパゲティやノグリは日本でも気軽に手に入るようになったので、ぜひ再現メニューにチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
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『エクストリーム・ジョブ』:ヤンニョムチキン
- リュ・スンリョンが主演を務め、韓国で大ヒットを記録したコメディ作品
- 解散寸前の麻薬捜査班による奇想天外な偽装営業を描く
- 劇中に登場するフライドチキンの描写がとにかく美味しそう!
2020年公開の『エクストリーム・ジョブ』は、『二十歳』のイ・ビョンホン監督、『王になった男』『7番房の奇跡』のリュ・スンリョン主演で描いたコメディ作品。
解散寸前の麻薬捜査班が初めた奇想天外な偽装営業から巻き起こる騒動とその顛末を描き、韓国で大ヒットを記録しました。
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麻薬組織を検挙するために、犯人たちのアジトの目の前にあるチキン店ごと買い取ったコ班長率いる麻薬捜査班でしたが、知らずに訪れるお客さんのためにチキンを提供することに。
そこで実家が焼肉屋を営み、絶対味覚を持つマ刑事が実力を発揮し、カルビ味のヤンニョムチキンを提供したところ大ヒットしてしまい、捜査どころではなくなってしまいます。
ドラマ『愛の不時着』でも何度も登場した「フライドチキン」ですが、韓国では庶民が気軽に楽しめるメニューとして大人気!
なかでもビールとともに味わう「チメク」は日本でもトレンドになっており、最近では韓国チキン専門店が続々とオープンしています。
また、『エクストリーム・ジョブ』で登場したタレ付きのフライドチキンは「ヤンニョムチキン」と呼ばれ、家庭ごとや店ごとに異なった味付けがあることが特徴。
値段も安く劇中でも言われる通りフライドチキンは「庶民の味方」であり、例えば失職した方が次に気軽に始められるビジネスとしても知られています。
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『スタートアップ!』:ジャジャン麺
- マ・ドンソクがおかっぱ頭のシェフを演じた、全世代にエールを贈る青春コメディ
- パク・ジョンミン、チョン・ヘインらの若手注目俳優が出演
- 韓国映画やドラマでは定番のジャジャン麺が店の看板メニューとして登場
2020年公開の『スタートアップ!』は韓国の人気ウェブコミックの映画化で、『新感染 ファイナル・エクスプレス』『悪人伝』のマ・ドンソクが、おかっぱ頭の謎のシェフ役を演じた、全世代にエールを贈る笑いと感動のコメディ作品。
『それだけが、僕の世界』のパク・ジョンミンが主人公の不良少年・テギルを、テギルの相棒となるサンピルを『よくおごってくれる綺麗なお姉さん』のチョン・ヘインが演じ、思春期の少年の成長を爽やかに描いています。
映画『スタートアップ!』に登場する韓国料理が、韓国映画・ドラマファンにはお馴染みの「ジャジャン麺」です。
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家を飛び出した不良少年・テギルが見知らぬ街で飛び込んだ「チャンプン飯店」の看板メニューがジャジャン麺で、調理を仕切るのがマ・ドンソク演じるコソクというわけです。
テギルはチャンプン飯店でのアルバイトを通して様々な人々と出会いを通じて、社会を学んでいくことになります。
中国のジャージャー麺に由来する食べ物ですが、韓国のジャジャン麺は「チュンジャン」という黒豆を醗酵させた甘めの味噌を使用しているため辛くなく、むしろ甘い印象。
具は様々ですが、豚肉・玉ねぎ・にんじん・グリーンピース・ジャガイモなどが入っており、最初は真っ黒いソースがかかっているので麺が見えませんが、よく混ぜて食べます。
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『マルモイ ことばあつめ』:ホットク
- 『タクシー運転手〜約束は海を越えて〜』のオム・ユナが初監督&脚本を務めた歴史ドラマ
- 日本統治下の朝鮮半島でハングルを守ろうと辞書作りに奔走した人々の活躍を描く
- 韓国の屋台フードとしてもお馴染みのホットクが登場
2020年公開の『マルモイ ことばあつめ』は、『タクシー運転手〜約束は海を越えて〜』のオム・ユナが初監督&脚本を務めた、実話ベースの歴史ドラマ作品。
同じく『タクシー運転手〜約束は海を越えて〜』のユ・ヘジン、『犯罪都市』のユン・ゲサンが主演を務めた今作では、1940年代日本統治下の朝鮮半島を舞台に、消えゆくハングルを必死に守ろうとした人々の姿を描きます。
日本人にとっては心苦しい内容ではありますが、韓国映画ファンとして朝鮮半島の歴史を知る上で目を背けてはいけない歴史の1つです。
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『マルモイ ことばあつめ』に登場する韓国料理が、おやつとしても人気の屋台料理の定番「ホットク」です。
字を読むことができない主人公・パンスが、ひょんなことから朝鮮語学会のハングル辞書作りを手伝うことに。
ある日、パンスがお腹を空かせた娘のスンヒを連れてきたことから、それを見兼ねたリーダーのジョンファンがおやつにホットクを買ってくれるのです。
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ホットクは19世紀末に移民してきた中国商人が生み出した料理と言われており、時代を経て韓国人の口に合うように変化してきました。
近年では生地に味をつけたものやナッツをトッピングしたもの、餅米の粉を使った高級感あふれるものまで様々な種類のホットクが登場し、屋台フードとしてもメジャーでおやつ感覚で頬張ることができます。
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『ミッドナイト・ランナー』:トッポッキ
- 韓流イケメン俳優のパク・ソジュン&カン・ハヌルの共演作品
- 警察学校で知り合った凸凹の2人が巻き起こす痛快アクションエンターテイメント
- 韓国の人気屋台フード「トッポッキ」が事件の鍵を握るアイテムに
2018年公開の『ミッドナイト・ランナー』は、『ビューティー・インサイド』『梨泰院クラス』のパク・ソジュン、『二十歳』のカン・ハヌルのW主演を務めた痛快アクションエンターテイメント。
警察学校で出会った凸凹な2人が偶然遭遇した事件を解決するために実践捜査に乗り出す様子をアクション&コメディ満載で描き、日本でも中島健人&平野紫耀主演でドラマ化されました。
休暇を楽しんでいた夜の街で、ギジュンとヒヨルは偶然女性の拉致現場を目撃。
警察の先輩に取り合ってもらえないことに憤りを感じた2人は、女性の命を優先するために自ら実践捜査に乗り出します。
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女性の拉致現場付近を捜索する2人は、テイクアウトのトッポッキの袋を発見。
近くの屋台を聞いて回りますが、ことごとく「うちのではない」と追い返されてしまうのです。
屋台の人々はなぜ自分の店のトッポッキを見分けられたのか、それはネギの切り方にあったのです。
モチモチのトッポッキと甘辛いタレが上手く絡んだ美味しいトッポッキ。
映画に登場するような長ネギを絡めたものもアリですし、最近ではカルボナーラ味やラーメンとミックスされたラッポッキなど食べ方も様々。
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『ハロー!?ゴースト』:キンパ
- 『猟奇的な彼女』のチャ・テヒョンが主演を務めたファンタジック・コメディー
- 自殺願望を抱く青年が幽霊達と出会い、人生が変わっていく様子を描く
- 日本でもお馴染みの韓国料理「キンパ」がキーアイテムに
2012年公開の『ハロー!?ゴースト』は、『猟奇的な彼女』のチャ・テヒョンが主演を務めたファンタジック・コメディー。
自殺願望を抱く青年が幽霊達と出会うことによって人生が思わぬ方向へ進んでいく姿を描き、チャ・テヒョンは今作で1人5役に挑戦する芸達者ぶりを発揮し話題を呼びました。
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そんな『ハロー!?ゴースト』に登場する韓国料理が、日本でもお馴染みの韓国海苔巻き「キンパ」です。
「キム」は「海苔」、「パプ」には「飯」という意味があり、見た目は日本の海苔巻きと似ていますが、酢飯を使わないことと具は生魚以外を使用すること、ごま油で味付けすることなどが特徴。
日本併合時に日本から伝わり、具材にキムチを使用するなど現地化が進んでいったということですが、現在は逆輸入的に日本のコンビニでも見かけるくらいメジャーな韓国料理になりました。
驚きと感動を共有したいので『ハロー!?ゴースト』のネタバレは避けますが、「キンパ」と中に入っているとある「具」が重要なアイテムになることだけ断言しておきます。
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『鋼鉄の雨』:ククス
- チョン・ウソンとクァク・ドウォン主演の重厚なサスペンスアクション
- 一触即発状態の朝鮮半島を舞台に、戦争を回避しようと奔走する2人の男を描く
- 登場人物2人の信頼関係を表す食事シーンで麺料理の「ククス」が登場
2017年製作の『鋼鉄の雨』は、『私の頭の中の消しゴム』『アシュラ』のチョン・ウソンと、『哭声/コクソン』のクァク・ドウォンが主演を務めたサスペンスアクション。
北朝鮮で起こったクーデターにより一触即発の状態に陥った朝鮮半島を舞台に、戦争を阻止しようと奔走する2人の男の姿を描きます。
『鋼鉄の雨』に登場する印象的な韓国料理といえば「ククス」です。
多くの韓国ドラマや映画に登場する「ククス」は、例えるならば日本のうどんのような麺料理で、韓国では一般的に「カルグクス」と呼ばれています。
今作ではクーデターの首謀者を追う北朝鮮工作員のオム・チョルウがと韓国の外交保安官クァク・チョルウの食事シーンでククスが登場します。
最初は手錠を繋いだまま食事する2人でしたが、次第にクァクのオムに対する信頼が強くなり、手錠を外すという行動が印象的でした。
漫画原作だけあってありえない展開が満載なのですが、チョン・ウソンとクァク・ドウォンの掛け合いはさすがで、物語中に育まれる2人のチョルウの友情にグッとくること間違いなし。
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『ノンストップ』:クァベギ(ねじりドーナツ)
- 人気歌手兼女優として活躍するオム・ジョンファ主演のアクションコメディ
- ハイジャックされた飛行機を舞台に、凄腕マダムがテロリストに立ち向かう
- ネクストブレイク必至のスイーツ「クァベギ」が登場!
2021年公開の『ノンストップ』は、韓国の人気歌手であり『ダンシング・クィーン』『ミス・ワイフ』など女優としても活躍するオム・ジョンファが主演を務めたアクションコメディ。
一流スパイと元頭脳派エージェントの夫婦が夢のハワイ旅行を懸けて、飛行機をハイジャックしたテロリストたちに立ち向かう様子を描きます。
映画『ノンストップ』に登場する韓国料理といえば「クァベギ」と呼ばれるねじりドーナツで、主人公のミヨンは、ソウルの霊泉市場で人気ナンバーワンの揚げパン屋を営んでいるという設定です。
韓国では市場やパン屋に普通に並べられているクァベギですが、今韓国ではネクストブレイク必至のスイーツとして注目を集めています。
通常は砂糖が振り掛けられているクァベギですが、最近ではいわゆるインスタ映えするようなカラフルなデコレーションが施してあり、様々な進化系クァベギや専門店まで登場しているようです。
そんなクァベギが登場する映画『ノンストップ』。
互いに過去の秘密を持つ夫婦の活躍だけでなく、ハワイ行きの飛行機に乗り合わせた人々のまさに「韓国の縮図」と言わんばかりの物語にも爆笑必至!
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『猟奇的な彼女』:へジャングク
- チョン・ジヒョンの出世作となったラブコメディ
- ネットの書き込みを元に映画化され大ヒットを記録した
- 二日酔いの酔い覚ましにぴったりな「へジャングク」が登場!
2003年公開の『猟奇的な彼女』は、韓国の人気女優チョン・ジヒョンとチャ・テヒョンの出世作にもなった、インターネットの書き込みを元に映画化されたラブコメディ。
ひょんなことから夜の地下鉄で出会った泥酔した「彼女」を介抱することになった大学生のキョヌが、次第に破天荒すぎる彼女に惹かれていく様子と「彼女」が抱える秘密を描きます。
過激な言動を繰り返す「彼女」役を演じたチョン・ジヒョンの好演と、笑いと涙を絶妙な匙加減で分配した物語に注目が集まりました。
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泥酔した彼女を助けたばかりに留置場に入れられることになってしまったキョヌが、留置所を出た後で彼女と食べたのがへジャングクです。
牛骨出汁で野菜や牛の血の塊を煮込んだスープで、味が薄いので塩や刻みネギで味付けしながら食べます。
また、へジャンは漢字で「解臓」と書くそうで、内臓に優しいスープとのこと。
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『建築学概論』:メウンタンスープ
- 韓国で410万人を動員!特に男性からの支持を集めた恋愛映画
- 大学時代の恋の相手に家を建てることになった男性建築家の物語
- 魚介ベースの辛いスープ「メウンタン」などチェジュ島の海鮮グルメが登場
2013年公開の『建築学概論』は韓国で410万人を動員し、『私の頭の中の消しゴム』『私たちの幸せな時間』を超え、特に男性からの熱狂的支持を集めた恋愛映画。
建築家・スンミンの前に15年ぶりに初恋の相手・ソヨンが現れ、「実家のあるチェジュ島に家を建てて欲しい」と依頼。
そのことをきっかけに大学時代への思いを巡らせるスンミンでしたが、彼には婚約者がいたのです。
過去と現在を行き来しながら、家を建てる過程と初恋を思い出す回想の構成で物語が進みます。
映画『建築学概論』に登場する韓国料理といえば、「メウンタン」。
家の建築のためチェジュ島にやってきたスンミンが、ソヨンとともに港の近くにある酒場で食事をするシーンで登場します。
メウンタンは、魚や魚のあらで出汁を取った辛いスープに白身魚・大根・セリ・春菊・豆腐などの食材を煮込んだもので、直訳するとそのまま「辛い鍋」ということになります。
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『タクシー運転手~約束は海を越えて~』:おにぎり
- 1980年に起こった光州事件の実話をベースにしたヒューマンドラマ
- 『パラサイト 半地下の家族』のソン・ガンホが主人公の運転手役を好演
- なんの変哲もないおにぎりが主人公の心動かすきっかけになる
2018年公開の『タクシー運転手〜約束は海を超えて〜』は、1980年5月に起こった光州事件を世界中に伝えようとしたドイツ人記者と、彼を支えたソウルのタクシー運転手の実話をベースにしたヒューマンドラマ。
『義兄弟』『高地戦』のチャン・フン監督、主人公となるタクシー運転手役をソン・ガンホ、ドイツ人記者役を『戦場のピアニスト』のトーマス・クレッチマンが演じ、名バイプレイヤーのユ・ヘジン、若手実力派のリュ・ジュンヨルが脇を固めます。
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民主化運動が激化するなか、軍による民衆弾圧の事実を世界中に伝えようと光州に乗り込んだタクシー運転手・マンソプとドイツ人記者・ピーターは、光州の人々から暖かく迎えられ、デモ隊の女性から「よく来てくれました」と白米のおにぎりを手渡されます。
なんの変哲もないおにぎりですが、物語後半に再度登場。
悲惨な光州の実情を知り、現場から逃げようとしたマンソプの考えを改めさせるきっかけになる、重要な役割を果たします。
光州で起っている悲惨な現実には目を背けたくなるほど。
マンソプとピーターは無事に情報と映像を公開できるのか、後半は特に手に汗握る展開が待ち受けています。
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タクシー運転手達が仕事の合間にさっと食事を済ませられるような簡易レストランですが、一般客や旅行者も利用可能とのこと。
『パラサイト 半地下の家族』でも半地下暮らしのキム一家がお腹いっぱい食事をする場面で登場しました。
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『リトルフォレスト 春夏秋冬』:きゅうりコングクス
- 日本でも映画化された五十嵐大介原作コミックの韓国映画版
- 『お嬢さん』で注目を集めたキム・テリが自給自足を営むヒロインを好演
- 田舎に流れるゆっくりとした時間、季節に合わせた食材と料理も見どころ
2019年公開の『リトルフォレスト 春夏秋冬』は、橋本愛が主演を務めた五十嵐大介原作コミックの韓国映画版。
『お嬢さん』で注目を集めたキム・テリが主演を務め、大自然に囲まれた小さな集落で自給自足生活を送る女性の成長を四季を彩る料理とともに描きます。
就職・生活と何ひとつ思い通りにいかない日常から抜け出し、親友のジェハとウンスクとともに自給自足生活を始めることになったへウォン。
四季を通して自分を振り返り、新しい春に向けて新たな一歩を踏み出します。
『リトルフォレスト 春夏秋冬』では、のどかに流れる田舎の風景と時間に癒され、自然そのものの食材を生かした料理も見どころです。
今作に登場する印象的な料理といえば、夏にヘウォンがシャワーの後に食べる「きゅうりコングクス」。
コングクスとは冷たく冷やされた豆のスープに麺を入れて食べる夏の韓国料理の定番ですが、へウォンはなんと豆乳スープの中に麺ではなく細切りにしたきゅうりを投入し、そこに真っ赤なミニトマトをトッピングします。
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『オールド・ボーイ』:マンドゥ
- パク・チャヌク監督が日本の漫画を映画化したバイオレンスアクション
- 第57回カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞
- 監禁された主人公が15年間食べさせられたメニューとして「マンドゥ」が登場
2004年公開の『オールド・ボーイ』は、土屋ガロン&嶺岸信明原作のコミックを『JSA』のパク・チャヌク監督が映画化したバイオレンスアクション。
突然誘拐され15年監禁されたのちに解放された主人公、オ・デスが自分を監禁した相手を見つけ出す復讐劇で、主演を務めたチェ・ミンシクの怪演、痛々しい暴力描写、そして驚くべき結末など全てが圧倒的!
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『オールド・ボーイ』に登場する韓国料理といえば「マンドゥ」です。
15年間監禁されていたオ・デスは解放されたのち協力人となった料理人のミドとともに、15年間毎日食べさせられた餃子の味を頼りに犯人たちのアジトを探すという、重要な食アイテムです。
韓国料理の「マンドゥ」は、見た目は丸い形をしていますが、作り方や調理方法はほぼ餃子。
日本でも韓国料理の付け合わせにこの形状のマンドゥが出てくるお店も多いです。
『オールド・ボーイ』に出てくるマンドゥは、日本でよく見る餃子に近い形状だった気がします。
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『哀しき獣』:コンビニ飯
- 『チェイサー』の監督&主演キャストが再びタッグを組んだクライムサスペンス
- 殺人の濡れ衣を着せられた男の壮絶な逃走劇を描く
- 主人公のグナムを演じるハ・ジョンウがとにかく美味しそうに食べる食べる!
2012年公開の『哀しき獣』は、『チェイサー』で衝撃的なデビューを果たしたナ・ホンジン監督、キム・ユンソク、ハ・ジョンウが再びタッグを組んだクライムサスペンス。
殺人の実行犯の濡れ衣を着せられた男が、警察や自分の雇い主であるミョン社長から身ひとつで繰り広げる逃走劇を描きます。
バイオレンスな展開が続きながらもどこか切なく感じる物語や、人間味あふれる登場人物達が魅力的。
中国系朝鮮人の自治区・延辺から殺人依頼を受けてソウルに身ひとつで潜入した主人公・グナムが張り込みを行なっている際に食べているのが、コンビニのカップラーメン。
着込んでいるようなので冬かそれに近い季節で、カップラーメンから湧き上がる湯気が食欲をそそります。
さらにグナムは、他の人が食べているフランクフルトを見て、思わず自分も買ってしまいます。
韓国のコンビニには店内に立ち食い&立ち飲みスペースがあることはもちろん、店によっては店外にテーブル&椅子を設置しているところも。
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ちなみにグナムが食事をしているコンビニは、日本でもお馴染みのファミリーマートですが、今作が公開後の2014年に韓国から撤退し、現在は「CU」という店舗に置き換わっているようです。
このほかにも『哀しき獣』では、海苔を食べるハ・ジョンウ、犬肉鍋を食べるハ・ジョンウ、ふかしたジャガイモを食べるハ・ジョンウ、残り物の漬物を食べるハ・ジョンウなど、とにかくハ・ジョンウが何かを食べているシーンが満載。
逃げるグナムは、お腹を空かせた獣そのもの。
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『HERO』:チョングッチャン
- 木村拓哉が主演を務めた大人気ドラマの映画版
- 松本幸四郎、タモリ、イ・ビョンホンなど豪華ゲストが出演
- 主人公の久利生公平が食べたいと言った「チョングッチャン」がファンの間で話題に
2007年公開の『HERO』は、ご存知木村拓哉が破天荒な検事を演じ、平均視聴率34.3パーセントを記録したフジテレビの人気ドラマの劇場版。
シリーズ初の映画化となる今作は、2006年の特別編からのストーリーを引き継いだ内容になっており、沖縄、北海道、山口県を経て東京地検に舞い戻った久利生公平の活躍を描きます。
敵対する弁護士役の蒲生役を雨宮役の松たか子の父でもある松本幸四郎が演じるほか、タモリが森田一義名義で出演したほか、ゲストでイ・ビョンホンが登場したことでも話題になりました。
今作に登場する韓国料理で、木村拓哉扮する久利生が事件の調査で韓国を訪れた際に食べたいと言っていたものが「チョングッチャン」。
チョングッチャンは大豆を発酵させた味噌の一種で、日本の納豆のような強い匂いと粘り気を持っているため、韓国の人々の中でも好き嫌いが分かれる食材です。
韓国ではチョングッチャンを鍋に入れて食べることが多く、しっかりと煮込むことで豆の粘り気が消え、独特なクセも和らぎ濃厚な美味しさへと変化します。
変わったものが好きな久利生検事らしいチョイスですが、なんと韓国でチョングッチャンを食べ損ねてしまう事態に。
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美味しそうな韓国料理が登場するおすすめ映画まとめ
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みなさまお気に入りのメニューや作品はありましたか?
韓国映画やドラマが大ヒットしたおかげで最近は現地に近いような韓国料理店も増え、スーパーでも韓国食材が手に入りやすくなったことから自宅でも気軽に韓国料理が楽しめるようになりました。
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