九九に憑りついた欒冰月に苛立った寿雪は、術を持って彼を消し去ろうとしましたが、これを高峻に止められてしまいます。以前より寿雪に近づいては、何か頼みごとをしたがっていた欒冰月の話を聞いてみると、それは明珠公主のことでした。
そして、獣の匂いを察した寿雪は夜な夜な高峻の部屋を訪れます。幽鬼となった母と丁藍を消してしまうのではと思った高峻はこれを阻止しようとしますが、彼女の狙いは別のところにありました。
ずっと寿雪を救いたい、何かしてあげたいと思う高峻も、自分に出来ることを探して動き出します。
目次
アニメ『後宮の烏』第6話のあらすじと振り返り
柳の下に現れる銀髪の幽鬼が明珠公主であることを突き止めた寿雪。美しいと言われた公主の姿を収められた屏風を見せられると、そこに欒冰月の姿もありました。
一方高峻は、自分が受け継いだ歴史書「雙通典」がもう一つ存在し、それは烏妃が持っていることを知ります。寿雪を救いたい一心で烏妃のことを調べる高峻は、その書物を見せてもらおうとすると彼女は激怒。烏妃とは烏漣娘娘に選ばれた「冬の王」。冬の王がいなくなれば国は荒廃を続けることをこの歴史書で知っていた寿雪は、自己犠牲で他者と関わらないようにしている自分を哀れまれ、腹を立てたのでした。本当の歴史を知った上でも、夏の王である高峻は寿雪に今のままでいいのかと問いかけます。どうしようもできない自分の運命にそれでいいのかと問われて苛立った寿雪は、目の前の湯飲みを床へ叩きつけます。女官の九九がこの破片を拾い上げると彼女は破片を自身の首元に。寿雪や高峻はこの時九九が欒冰月に憑りつかれていると気づくのでした。
アニメ『後宮の烏』第7話のあらすじと感想
欒冰月の望みは…
自身の願いを烏妃に叶えてもらうため、欒冰月は九九に憑りつき、彼女を人質にとりました。しかし、冰月が九九の首に湯飲みの破片を宛がい、傷をつけると寿雪は激怒、結われた髪がほどけるほどの力を発揮しました。これにより冰月の中から九九は追い出されてしまいました。
このまま冰月を放っておいてはいけないと思った寿雪は、彼を消し去ろうとしますが、高峻に止められます。そして、冰月の望みに耳を傾けてみると、ある公主を救ってほしいというものでした。
KAMUI
欒冰月が救ってほしいと願う公主とは、柳の下に現れるという明珠公主でした。明珠公主は冰月からすれば叔母にあたる女性。腹違いのために血のつながりはありませんが、欒家の者同士の結婚が許されなかったため、彼は欒家から離れる未知を選び、2人は結ばれようとしていたのです。
欒家の者として禁軍に捉えられ、首を落とされて幽鬼となった冰月は、明珠公主の亡骸を探して歩くと、柳の下で彼女を見つけます。しかし、冰月がなんど声をかけても、明珠は何も答えてくれないため、彼女を楽土に送ることさえできず、烏妃に頼ろうとしたのでした。
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玻璃に願う
冰月を連れて柳の下へと向かう寿雪は、宝物庫の公主の絵にあった白い玻璃の櫛をことを聞きます。宝物庫に保管されていなかったその櫛は、冰月が求婚の証に送ったものでした。それを渡したのも柳の下。そこで寿雪は、ここに櫛が埋められているのではと考えました。櫛を付けたまま死ねば、夏家の者に奪われるかもしれない。彼女はそれを拒んだのだろうと、寿雪は考えました。
そして、柳の下からは、その玻璃の櫛が見つかると、寿雪はこれを彼女の手に戻しました。「明珠」と冰月が一声かけると、彼女の頭には櫛が戻りました。冰月と明珠公主はお互いを見つめて抱擁を交わすと、共に楽土へと旅立っていくのでした。
高峻の意向により、櫛は2人の花に供えられることとなりました。夏家の者が触れてはいけないだろうと思った高峻は、これを寿雪に託し、去っていくのでした。
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2人の幽鬼は高峻を恨むどころか守るために
九九の無事に安堵した寿雪は、一仕事残っているといい、1人で外へと出ていくと、星星が彼女を引きとめようとして飛び回ります。この鶏は烏漣娘娘の見張り役。告げ口しようものなら丸焼きにするぞと脅し、寿雪はこれを追い払いました。蓮で警備の警戒を解くと、彼女は高峻の寝室へと入っていきます。頭に付ける蓮の花を矢に変えたそのとき、高峻は丁藍と母を消そうとしていると察して寿雪を止めようとします。が、彼女が消し去ったのは2人の背後にある扉から入って来ようとした、皇太后の呪詛でした。
高峻が皇太后を処刑してから1ヶ月が経ち、彼女が死に際に残した呪詛が動き出したのです。彼の母と丁藍は、高峻を襲うどころか、呪詛から守るためにそこに居続けたのでした。役目を終えた2人は、元気だったころの姿に戻り、高峻の前で楽土へと昇っていくのでした。
寿雪は自分を憎んでいると思いっていたが、彼女が憎むのはかつての夏の王と冬の王にです。しかし、高峻を見殺しにすれば2人が浮かばれないと思った寿雪は、今回の行動に出たのです。そして高峻は、寿雪を助けるために出来ることはないかと模索を始めるのでした。
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1人を受け入れたはずの烏妃が、花娘の元へおしゃべりに
高峻が政で忙しくしている時、寿雪は花娘の元へお茶をしに行くこととなりました。花娘から送られた着物を着た寿雪は、九九からどの簪をさしていくかと差し出されると、彼女は鳥の簪を選びます。高峻から送られたものではあるが、着物に合わせたものだからと言い訳をする寿雪。何も言っていないのにと九九に言われてしまい、寿雪は顔を赤らめるのでした。
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花娘の元へと訪れると、包をたらふく食べる寿雪。そんな彼女を見てた花娘は、自分の妹のようだと思うようになり、互いに「花姉」「花妹」と呼び合おうと言われるのでした。
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冬の王を守るため、法を整備し制約を交わす
花娘の元から戻ってくると、宮の前に高峻を見つけました。法の整理をしていたという高峻は、欒一族の捕殺令を廃止したことを告げました。冬の王である寿雪を失うわけにはいかないと考える高峻は、もういない欒一族を殺す法など不要だといってこれをなくし、彼女にはもう怯えなくていいと言います。
さらに高峻は、ふたつの魚の置物を差し出し、制約を交わそうと言います。夏の王と冬の王として結ばれた約束は、高峻が寿雪を殺さない、互いに争わさないことを約束します。そして高峻は、寿雪と2人の時には烏妃としてではなく「冬の王」として敬意を表すると誓い、これを聞いた寿雪は涙をこぼします。
制約はもう一つ。友としてかかわりたいという高峻の望みを寿雪は受け入れます。そうして2人は、衛青の茶を共に嗜むのでした。
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アニメ『後宮の烏』第5話まとめ
友としての仲になったと落ち着いたようにも思えますが、最初は妃になれでしたよね?しかも、寿雪は既に高峻に心惹かれている部分があります。それを考えると、このままこの関係がすんなりとハッピーエンドとは行かない気がしてきました。
最後には巫術師と思われる男から、師から「冰月」に似た名前をもらっていますし。また一波乱起きる気配がしますね。今度は一体どんなことが起こるのか、次のお話をじっくり待ちたいと思います。