女官が1人無惨に殺されると、宮中では獣が出たのではないかと大騒ぎ。女官が鵲妃に仕えてたと分かると、寿雪は温螢にもっと詳しく調べてもらうように探りを入れます。
しかし、いつまでたっても温螢は夜明宮には帰って来ず…。彼を危険な目に遭わせてしまったために、寿雪は後悔の念を抱き始めます。
烏妃は帝に深入り深いしない方が良いと魚泳からも言われた寿雪。
そして梟は着々と彼女に近づき始めます。
目次
アニメ『後宮の烏』第10話のあらすじと振り返り
幽鬼が憑りついた面の話を聞いた高峻は、これをよりよせて寿雪に見せます。この幽鬼は宴の席で振り向いたと言われるが、普通の琵琶では振り向きません。旅芸人たちが使う5弦の特別な琵琶の音に惹かれると分かると、高峻は宮殿の宝物庫にある5弦の琵琶を楽士・左丘曜に持ってこさせます。すると彼は、幽鬼の正体に心当たりがあると言い出すのです。
5弦の琵琶のと名手と言われた乞伏士畢は、後宮での居場所を追われると、1人無心で琵琶を鳴らし続けていたところ、左丘曜にこれを奪われて自殺。埋葬したのちからは琵琶の音が何処からともなくなり続けるので琵琶を燃やして楽土へと言ったのだろうと思われましたが、彼の怨念は布作面に憑りつき、琵琶を求め続けていました。
寿雪は左丘曜に琵琶を弾かせて乞伏士畢をこの中に閉じ込め、布作面と共に燃やしてしまいます。琵琶を奪ったことで、乞伏士畢が鬼になる前に死なせてやった左丘曜は、改めて彼の死を嘆きます。
寿雪の所へ来る時は、政治的問題から逃避できる高峻だが、少しずつ疲れが露見し始めてきました。彼女がこれを機にするようになると、衛青はより烏妃が高峻と関わることに警戒心を覚えます。温螢、淡海にもきちんと見張る様にと釘を刺したその時、彼らは血の気配を感じます。匂いを辿っていった結果、彼らは1人の女官が息絶えているのを目撃するのでした。
アニメ『後宮の烏』第11話のあらすじと感想
女官は獣に殺された?
星烏廟(せいうびょう)を訪ねる準備をしていると、寿雪は九九から、後宮内に獣が出たという噂を聞きます。獣に喉を食いちぎられた宮女の遺体があったため、野犬や虎ではないかと思われますが、後宮にそんなものが入るわけがないだろうと寿雪は考えます。
獣に殺された宮女は鵲巣宮に仕えていた女性。彼女は寿雪を訪ねてきたのではと考えます。亡くなった宮女を見つけたのが温螢だったことを知ると、彼女は死んだ宮女がどんな姿で見つかったのかと尋ねました。獣に噛まれたような跡はなく、それはもしかしたら人の仕業なのではと寿雪は考えるのでした。
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情けは愛とは違う。魚泳からの警告
魚泳が高峻と碁を打っているところにやって来た寿雪は、魚泳が引退し、後宮を離れることを知ります。彼の口から聞く麗娘の話は面白く、高峻も後宮にいる間はもっと寿雪に聞かせてやってほしいと願います。
魚泳に言われ、高峻とハンデありの碁の勝負をしてみる寿雪ですが、手加減をしない彼に完膚なきまでに叩きのめされ苛立ちます。すると高峻は、彼女の怒りをおさめるべく、懐から菓子を出して分け与えました。
こうしている時は帝とは思えない高峻。決して高級な菓子ではないが、2人は幼い頃に母と共にこういう菓子を食べたと思い出し、ひと時の平穏な時間を楽しむのでした。
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高峻が魚泳の元から去ろうとしたその時、彼は寿雪に魚の彫り物を下げないのかと問いました。約束の証として互いに持ち合わせた彫り物を高峻は腰布から下げているのに対し、寿雪は持ち出すことはしません。気に入らないのかと思われましたが、寿雪としてはなくしたら困るからです。これに納得した高峻は宮を後にします。
そして、高峻と必要以上に親しくしている姿をみた魚泳は「情けは愛とは違う」と言いました。望みは苦しみを生む。それに飲み込まれた時、烏妃の中から化け物が生まれると忠告を受けるのでした。
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死んだ女は鵲妃の女官。その鵲妃も今は、兄を亡くして以来伏せってしまっており、高峻は彼女を親元に返そうと考えていると寿雪に話しました。しかし、それは鴛鴦宮の妃・雲花娘の父・雲永徳の力を抑えるためにもそれは出来ないと高峻はわかっています。妃1人親元に返せないことを、高峻は1人嘆くのでした。
臥せる鵲妃・琴恵瑤の陰には梟の姿
殺された女官の名を羽に綴ってこれを弔う寿雪は、かつて夜明宮に駆け込んできた女性のことを思い出します。妃烏に対して礼をしなかったところを見ると、おそらく彼女こそが鵲妃・琴恵瑤。そして、寿雪が死んだものを蘇らせることはできないと言って以来、絶望して病に臥せってしまっているのだと彼女は考えます。
鵲妃のことを詳しく調べてもらうよう温螢に頼んでみると、妃は女官や宦官の多くを寄せ付けず、限られた者達に世話をさせていると聞きます。その中でも彼女は、最近やって来た宦官が気にいり、そのものをずっとそばに置いていると…。蘇紅翹がその男を描いてみると、それは寿雪が烏漣娘娘の目から見た梟・宵月でした。
梟は鵲妃を使って自分に近づき殺そうと考えていると知ると、寿雪はまた一人でふさぎ込んでしまいます。お世話させてくれたりさせてくれなかったりして猫のようだと九九は怒ります。また、なかなか自分の元へとやってきてくれないため、自ら夜明宮へとやって来た花娘は、もっと誰かを頼ってもいいのよと言います。全ては自分に課せられた運命だからと寿雪は拒否しましたが、それに寄り添える人はいるの?と心配をします。花娘の言葉に、寿雪はまた何も言い返せなくなってしまうのでした。
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行方不明の温螢。寿雪は、自分は弱くなったと嘆く
鵲妃について更なる調査をするため、鵲巣宮に潜入した温螢ですが、宵月に見つかってしまいました。
いつまでたっても温螢が戻ってこないため、寿雪は単身で鵲巣宮へと向かうのですが、九九達が彼女を追いかけ、高峻と衛青に出会います。
本来なら自分で鵲巣宮を調べるべきとわかっていながらも、梟が自分を殺そうとしていることに気づくなり、怖くなって温螢に任せてしまったと寿雪は後悔したのです。色々な人と楽しい時間を過ごすようになったことで、死ぬのが怖くなった、自分は弱くなったと彼女は考えます。
烏妃は烏漣娘娘に仕える巫女。しかし高峻たちからすれば、彼女は16歳の少女。だからこそ頼ってほしいのだと、高峻や九九は言います。そして温螢も、そんな寿雪に頼られたからこそ、彼女のために鵲巣宮へ向かったのだと…。
寿雪は高峻に連れられて鵲巣宮の鵲妃・琴恵瑤の元へとやって来たのですが、部屋の中は想夫香の香りとは違う独特の香りが漂うなか、彼らは妃の側に立つ宵月と対面するのでした。
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アニメ『後宮の烏』第10話まとめ
今回のタイトルは「布石」。高峻と寿雪が囲碁をするシーンに加え、女官を殺し、温螢を襲ったのは、烏妃を殺すための布石だったのかもしれません。
作品もついに終盤。もう終わりに近づいているのかと思うと悲しくもなりますが、ここで宵月と寿雪が対峙するとどうなるのかというのは気になるところです。