ドラマ『季節のない街』 第10話(最終話) 遂にやってきた街最後の日。住民たちが大暴れ!

季節のない街

出典:季節のない街公式

街にショベルカーが搬入され、街の取り壊しが迫ってきました。

徐々に立ち退きに応じる住民が増える中、頑として受け入れない住民もいます。

そして迎えた街最後の日。お別れ会の最中にかつ子(三浦透子)が良太郎(塚地武雅)の子供に呼び出されます。そこで待ち受けていたのは・・・。

半助(池松壮亮)は大暴れ、六ちゃん(濱田岳)も大暴れそしてかつ子は大笑い!

街の住民たちの未来はどうなるのでしょうか?

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ドラマ『季節のない街』 前回振り返り

街で最年長のたんばさん(ベンガル)は、皆が彼に相談や愚痴など色んな話を持ちかけてくる人格者として名が通っています。皆、不思議と皆たんばさんの言う事に耳を傾けるのです。

家族がいなくなり、住民の立ち退きの片棒を担がされているタツヤ(仲野太賀)が自暴自棄になって死のうとするのを止めなかったたんばさん。結局タツヤの自殺は未遂に終わりましたが、その後島さん(藤井隆)がサポートセンターの人と一緒に立ち退きの説得にやってきました。そして、遂にたんばさんは立ち退きに応じることになりました。

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【ネタバレあり】ドラマ『季節のない街』第10話 (最終話) あらすじと感想

去っていく人、残る人

あの大災害“ナニ”からちょうど13年。いち早く立ち退きに応じたたんばさん(ベンガル)が退去していきました。

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これからはケアハウスで暮らすことになります。

半助(池松壮亮)は、街に来てからちょうど1年になりました。
タツヤ(仲野太賀)は仲介業者にくっついて立ち退き交渉に回っていますが、当然皆良い顔をしません。

最初に難色を示したのは、意外にも子だくさんの沢上良太郎(塚地武雅)の家でした。
子供を8人抱えて家賃など払えないというのです。
特に妻のカイワレちゃん(前田敦子)はタツヤを「裏切者」と呼び、強硬な態度をとっています。

そこへ、ミッキー(鶴見辰吾)が「子供たちの本当の父親に養育費を払ってもらえばいい」と割り込んできます。
カイワレちゃんは子供たちを外に行かせようとしますが、良太郎は「行かなくていい」と言いました。

「お前たちは知ってるはずだ。誰が父親で誰が嘘つきか」

子供たちにとって、父親は良太郎一人です。
良太郎はミッキーを追い出しました。

その夜、カイワレちゃんは一番下の赤ん坊だけを連れて街を出て行きました。
さらに入国管理局が良太郎の娘、りょうこの父親を不法就労の罪で連行していきました。

半助は責任を感じて自分を責めます。
そして自分は傲慢だったと思いました。自分はまともだから街の人々みたいに普通じゃない人に対しては何をやってもいいと、心のどこかで思っていたようです。

「だから謝りたい、みんなに」

でも、もう立ち退きは始まってしまっています。
かつ子(三浦透子)も一時的に社長夫人の家に身を寄せることになりました。
でも、皆が皆行く場所があるわけではありません。

仮住まい

島さん(藤井隆)によれば、街の跡地には復興記念のメモリアルスタジアムが出来るということです。

こけら落としは今年の夏。復興記念のフェス『NANI FES』が行われます。

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ヘッドライナーはマキシマムザホルモンだということです。

半助が「交通の便が悪すぎるし、狭い」と反論すると、スタジアムが建設されるのはもっと海沿いの場所で、ここはアーティストの控室や駐車場、仮設トイレになると島さんは説明します。

半助はさらに「そんなもののために皆出て行かなければいけないのか」と食い下がります。
島さんは真っ黒な目をして言います。

「ここはユートピアじゃないからね? 仮住まいだから。」

まともな人間は皆出て行くのだと言い残して、島さんは去っていきました。
半助はやるせない気持ちのまま自宅に戻ります。1年過ごした部屋にはいつの間にか物が増えています。

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家族を亡くしている半助にはどこにも行く場所がありません。

立ち退き料は電子マネーで支払われました。
スマホを持たない高齢者には5万円分の商品券。六ちゃん(濱田岳)のような若い人には交通系ICカードが配られます。

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もうショベルカーにしか興味がない六ちゃんには、ICカードに価値はありません。

お別れ会

街の最後の日は『ノーシーズン』主催のお別れ会が開かれました。

皆、シンボルの大漁旗に思い思いにメッセージを書いています。
かつ子が何を書こうかと迷っていると、良太郎の家の子供たちに校舎内に呼び出されます。
ついていくと手を縛られ監禁されてしまいました。

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あらま!

一方、大人たちは酔っぱらった勢いでところどころで揉め始め、その矛先は半助がスパイであるということに向けられました。

半助は全面的にそれを認め、「すみませんでした!」と全力で謝ります。
皆がなんとも言えない気持ちでいるところへ、今度はかつ子を探していたオカベ(渡辺大知)が駆け込んできます。

「子供たちが校舎に立てこもった!」

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とうちゃん

その場にいた者たちは皆、校舎に向かいます。
子供たちはバリケードを作って徹底抗戦の構えです。

誰もいなくなった校庭では六ちゃんが1人、ショベルカーを眺めていました。
ちょっとドアに手をかけてみると、ドアが開くではありませんか。

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六ちゃんは運転席に乗るか乗らないか・・・迷っています。

「俺たちここから出て行きたくない!」

子供たちは街で生まれ、街で育ちました。だから、街しか知らないのです。

「だから行きたくない」

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子供たちにとっては「仮」の場所ではないのです。

子供たちはお母さんがいなくなって、ここから出たら別々に暮らさなくてはいけないと思っていました。良太郎は「別々になんか暮らさない」と言います。

「お前たちが父ちゃんの子じゃないならな」

もちろん良太郎にとって、皆自分の子です。
だけど、皆がそう思えないのなら、それぞれの本当の父ちゃんだと思う人と暮らせばいいと言います。

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ちょっと困る本当の父親たち。

もしそうなったら、良太郎はひとりぼっちです。それに、誰か一人だけ可愛がるわけにもいきません。みんなバラバラか、みんな一緒か。どちらかしか選べません。

「やだ!とうちゃんといる!」

子供たちは良太郎に駆け寄りました。

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とうちゃん頑張って!

やかましく出て行く

「どうしよう、俺、ここ出て行きたくないんだけど・・・」

子供たちに感化されて、半助はどうしていいかわからず半泣きになってタツヤにしがみつきます。

そしておとなしく出て行くか、やかましく出て行くかと考えた結果・・・。

「わーーーーー!!!」

と叫んで、大暴れし始めました。
周囲はそれに乗っかって好きに暴れ始めています。

すると、お別れ会の間中「リモート会議」だと言ってずっと家の中に引きこもっていた島さんをあぶり出すため、増田益男(増子直純)が島さんの家に火をつけました。
島さんが転がり出てきましたが、「中にワイフがいるんです!」と言ってまた家の中に飛び込んでいってしまいました。

「やっちまった!」

増田は慌て始めます。
大騒ぎしていると、早く119番しろという声が。それは、島さんのワイフ(Lilico)でした。

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ワイフ、外にいたーーー!

半助は島さんを助けに燃え盛る家の中に飛び込みます。
ワイフも「しょうがねぇなぁ」と言いながらゆっくりと家の中に入って行きました。

その時、ショベルカーが動き出し、直進してきます。

「ドデン、ドデン!」

ショベルカーはどんどん進みます。皆が六ちゃんを制しますが、六ちゃんは止め方を知らないのです。

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カオス!(笑)

ショベルカーが島さんの家を横殴りにすると、その衝撃で半助が吹っ飛ばされて外に出てきました。
ワイフは島さんを担いで外に出てきます。

皆、呆然と燃え盛る炎と島さん夫婦を見つめています。
その時、突然かつ子が笑い出しました。ひとしきり笑った後、かつ子は両手を挙げて「最高!!」と叫びます。

それにつられて周りも皆「最高!」と叫び始めました。

と、こんな感じで街の住民はやかましく街を出て行きました。

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祭りの後

その日の騒動はワイドショーで繰り返し流され、1週間ほどSNSで拡散されました。

それから随分経ちますが、街の人達は自分が住民だったことを決して口外しません。
どこかですれ違っても絶対に声をかけない。というのが暗黙のルール。

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過去を封印して社会に溶け込んでいる仲間の邪魔をしてはいけないと思っているのです。

復興記念イベントは結局開催されませんでした。
季節のない街はもうこの世に存在しません。
でも、彼らは知っています。あれほど酷い暮らしもないけど、あれほど人間らしい生き方もないことを。

半助は街での日々を綴った小説を各方面に持ち込みしていました。
だけど、まだ掲載されるには至っていません。

編集者が原稿を読んでいる間、半助がカフェの外を眺めていると、公園で地面を掃いているのがリッチマン(又吉直樹)のような気がしました。

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がんもどきやカイワレちゃんの女性蔑視が気になると指摘されてしまいました。事実なんですけどね・・・。

半助は立ち上がってカフェを出て行く編集者を見送りました。
店の外ではタツヤが半助を指さして笑っています。

半助はあの日破れた大漁旗を半ズボンにして履いていました。
そういうタツヤも、大漁旗の布を使ってネクタイにしていたのです。

2人はお互いを指さして大笑いしました。

ドラマ『季節のない街』 第10話(最終話) 感想&まとめ

13年あった街が消えてしまいました。

最後は人情ものもありながら、気持ちよいほどのドタバタ劇でしたね!

一度本物のショベルカーに乗った六ちゃんはすっかり飽きてしまい、電車の運転手に戻りました。

街がなくなり、社会に溶け込んでいった住民たち。タツヤはスーツを着ています。一番驚いたのがかつ子がおしゃれなアパレルショップ店員になり接客をしていたことです(笑)

結局、どこで暮らすかではなくどう暮らすかということなのかなと思いました。

半助たち街の人たちが幸せでありますように!

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