強引に二条城建設を進めていく信長(染谷将太)。
その背景では、寺から苦情が殺到し、義昭(滝藤賢一)を困らせる事態に…。
光秀(長谷川博己)は伊呂波太夫(尾野真千子)に呼ばれて近衛前久(本郷奏多)と会うと、幕府を内側から変えてくれと言われ、太夫からは御所の塀の話を聞いて心を痛めます。
そんな最中、藤孝(眞島秀和)に言われ、横領の罪で訴えられていることを知った光秀は、摂津晴門(片岡鶴太郎)の元へ。
光秀たちと古い役人との衝突が、静かに怒り始めます。
目次
『麒麟がくる』前回第28話のあらすじと振り返り
織田、松永で三好一族を京から離れさせ、義昭(滝藤賢一)が無事上洛したことにより、彼は第15代目征夷大将軍に就任。
ここから幕府を立て直そうと、奉公衆に加わった光秀(長谷川博己)でしたが、政所を務める摂津晴門(片岡鶴太郎)に不信感を抱きます。
信長(染谷将太)が岐阜へと帰って間もなく、三好勢が義昭の首を狙い本国寺を襲撃、藤孝(眞島秀和)が援軍で駆けつけて事なきを得ましたが、なぜ摂津が気づけなかったのか、そしてこの事態をすぐに連絡しなかったことにより信長は激怒。2ヶ月で城を作れと命じます。
幕府側に三好と内通している者がいると考えた光秀は、役人も一新しないとと考えるその頃、成り上がりの織田に対し、摂津が三好や朝倉となにやら騒動を引き起こそうとするのでした。
【ネタバレ】『麒麟がくる』第29話あらすじ・感想
着々と進む二条城建設。その裏では信長(染谷将太)への不満の声が
信長(染谷将太)の指示により、着々と二条城の建設が進みます。
しかし、強引な工事ゆえに、寺などから高価な品々を強制的に持ってくる始末。
城の中は豊かになっていきますが、高価な壺や屏風を奪われた寺の僧侶たちは不満を抱き始めます。
やりすぎでは?と藤孝(眞島秀和)は思いますが、そもそも将軍・義昭(滝藤賢一)のために今まで何もしてこなかった幕府の役人が悪いと言い、光秀(長谷川博己)は擁護などしません。
しかし、裏では摂津晴門(片岡鶴太郎)が寺の住職たちを集め、義昭に金品を返してほしいと訴えてきたのです。
信長が自分のためにしてくれたことなので、彼が岐阜に戻った後に少しずつ戻そうと約束する義昭。
そうして話がつくと、義昭の前に献上された金の一部が、摂津の懐へと入っていくのです。
KAMUI
東庵(堺正章)仰天。駒(門脇麦)の壮大な計画とは
義昭の元へとやって来た駒(門脇麦)は、彼の口から重たい病に罹ったものを見る場所や、身寄りのない者達にモノを恵場所を作りたいという話を聞かされます。
悲田院と呼ばれるその場所は、路頭に迷っているものなら誰でも入れると聞き、駒は心を踊らせます。
しかし、館を作ること、医者を集めることに悩んでいる義昭。
金がないと小屋一つ立たない。
今の幕府にゆとりがないと嘆くと、駒はまず悲田院を一つ作ってみたらいいのではと提案。
それでも1,000貫が必要と聞かされます。
駒が東庵(堺正章)の元へ戻ると、なにやら彼は怪しい動きを。
丸薬で手にしたお金をくすねていたことを知っていた駒はこれを取り返したうえで、1,000貫貯めたいと言います。
KAMUI
これに東庵は仰天!
蔵が3つくらい建つ金だぞと言うも、駒の目はすでにヤル気に満ちているのでした。
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伊呂波太夫(尾野真千子)に呼び出された光秀(長谷川博己)。そこにいた人は…
伊呂波太夫(尾野真千子)から呼び出された光秀。
会わせたい方がいると言われ、目の前に現れたのは近衛前久(本郷奏多)でした。
摂津たち、幕府より追われ、身を隠した近衛前久。
それは足利義輝(向井理)の暗殺に関わっていると二条晴良(小藪千豊)が吹聴して回っているからです。
摂津を嫌っているという噂の光秀に、摂津をどうにかして信長と共に幕府を内側から変えてくれと、近衛は言って去るのでした。
帝は領地を奪われ2月も放っておかれた事態。
幕府はそれを今も放置。
御所がボロボロであるこの事態をどうにかしてほしいと、太夫はさらに光秀に伝えるのでした。
KAMUI
光秀が近衛と会ったという情報は木下藤吉郎(佐々木蔵之介)の耳にもすぐに入って来た様子。
朝廷とも仲良くやるべきだと言います。
藤吉郎は信長より、おかしな動きをしている者はいないか見張る役を仰せつかった身。
ということは、自分のことも警戒しているのかと光秀が聞きますが、藤吉郎は滅相もないと笑います。
が、最後に「油断をすれば足をすくわれます」と、藤吉郎は光秀に忠告して去るのでした。
KAMUI
信長(染谷将太)の思い出話と帝の屋敷の塀
藤吉郎に後を尾けさせいたことを信長に追求すると、まぁそう怒るなと言う信長。
そして、今の幕府はやはりこのままではいけない、岐阜に帰る前に何とかせねばと光秀は言います。
しかし、それは奉公衆であるお前の仕事だろと言われてしまいます。
昔、信長が幼き頃、父・信秀(高橋克典)にこんなことを聞いたと言います。
「この世で一番偉いのは誰か」
すると信秀は、お天道様。次に帝、次に将軍様だと。
将軍様は帝を守る門番かと思っていたが、最近の将軍は帝を守ることを忘れているとも言われたと話します。
そして信秀は、4,000貫ものお金を帝の御所の塀の修繕費に送ったが、その塀を見ていない。
今は不思議とそれが気になると言って、信長は去っていきました。
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横領の罪で訴えられる光秀(長谷川博己)
藤孝が急いで光秀の元へとやってくると「面倒なことに巻き込まれていますな」と言います。
なんのことだ?と顔を上げる光秀。
なんと光秀は、東寺八幡宮領の一部を横領したから返せと訴えを起こされていたのです。
身に覚えのないことで訴えられた光秀は摂津の元へ。
「その領地は義昭からお礼と言われてもらった土地。それを横領という扱いにしたのは政所である摂津ではないか」と言います。
しかし、領土が広いからいちいち存じていないから気にしなくていい、のらりくらりと光秀の言葉を交わそうとしますが、そうやって丹波の領地を仲間の武家に与えたのでは?と光秀は糾弾しました。
そんなに言うなら領土を返せと言いますが、幕府の誰が横領したと言ったのか政所に調べていただきましょうと光秀は譲ることをしません。
光秀がいなくなると、摂津は書状を破り捨て「世の仕組みを教えて差し上げたのだが」と言うのでした。
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光秀(長谷川博己)、御所へ
太夫の元を再び訪れた光秀は、御所に案内してほしいと言います。
だいぶ直したと太夫は話しますが、一部の塀は大きく崩れていて誰でも侵入ができる状況。
まるで、今の幕府が京をこんなふうにしていると言います。
門番の数も足りず、公家が後退で見守っていますが、子供が石を投げることもあるという御所。
これを見て光秀は戸惑いを隠すことなどできません。
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近衛家に拾われた太夫は、尼寺に入れると聞かされるも、連れて来られたのはこの御所。
悲しんでいるところに若い公家が慰めてくれたと言うのです。
その時もらった温石は今でも大事にしていると言う太夫。
そしてこれをくれた人こそが、今の天皇である正親町天皇だと太夫は話してくれました。
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信長(染谷将太)は光秀(長谷川博己)にこっそり美濃へ来るように。その理由とは…
二条城が完成すると、義昭はその見事な出来栄えに大喜び。
信長に感謝するよう家臣たちに言うと、摂津たちは声をそろえ「ありがとうございます」と声を上げます。
都をよみがえらせた恩人と言われる信長。
そこには信長の妹・市の夫である浅井長政(金井浩人)もおり、光秀や藤孝が対面を果たします。
これで信長は岐阜へ帰るだけとなったのですが、彼は信長を呼び止め、後から美濃へ来てほしいと言うのです。
なぜか?それは朝倉義景(ユースケ・サンタマリア)のことを聞きたいから…。
この言葉を残し、信長は岐阜へと戻っていくのでした。
KAMUI
『麒麟がくる』第29話あらすじ・ネタバレ感想まとめ
第29回、ご覧いただきありがとうございました!
今週の「トリセツ」は・・・
・近衛前久、関白失脚。
・駒が義昭の「悲田処」支援のために貯めると決めた1千貫はいくら?#麒麟がくる #公式_麒麟トリセツ▼「第29回トリセツ」はこちら▼ pic.twitter.com/1dBNxsetJw
— 【公式】大河ドラマ「麒麟がくる」毎週日曜放送 (@nhk_kirin) October 25, 2020
信長は自分の役目を終えて岐阜へと戻り朝倉との戦に備えるわけですが、正直幕府内が解決している状態ではないので、右も左も落ち着かない状況ですよね。
光秀様は美濃へと足を運ぶでしょうが、その間また摂津たち役人が何をしでかすか…私なら不安ですよ!
この後どうなっていくのか…楽しみな反面、心配です!
▼次回第30話も続けて読む▼