映画『キング』あらすじ・ネタバレ感想! イングランド王ヘンリー5世の成長を描いた、Netflixオリジナル映画

映画『キング』あらすじ・感想! イングランド王ヘンリー5世の成長を描いた、Netflixオリジナル映画【ネタバレなし】

出典:Netflix

ウィリアム・シェイクスピアの戯曲を原作として描かれている『キング』は、注目される若手俳優の一人であるティモシー・シャラメが主人公のヘンリー5世を演じた歴史ドラマです。

放蕩王子だったハルが父親であるヘンリー4世の死で若くして王位に就き、様々な問題に直面しながらも成長していく姿が描かれています。

実力派俳優が脇を固め作品全体が重厚な雰囲気で作られているので、じっくり鑑賞するのが向いている作品。

今までのヘンリー5世を題材にした物語と比べ、よりリアルが追求された『キング』。

ティモシー・シャラメのファンだけでなく、ヨーロッパ史好きや古典芸術好きも満足できるはず。

英国では愛国心のアイコンでもあり、歴代国王の中でも特に人気の高い、ヘンリー5世の成長譚!

ポイント
  • 何はおいてもティモシー・シャラメが良いんです!
  • 重厚な雰囲気で丁寧に描かれているため、一見地味でも見応え充分。
  • 歴史を知らなくても大丈夫ですが、知っているとより楽しめるかも?

それでは映画『キング』をネタバレありで紹介していきます。

映画『キング』作品情報

作品名 キング
公開日 2019年10月25日
上映時間 140分
監督 デヴィッド・ミショッド
脚本 ジョエル・エドガートン
デヴィッド・ミショッド
出演者 ティモシー・シャラメ
ジョエル・エドガートン
ロバート・パティンソン
ベン・メンデルソーン
ショーン・ハリス
トム・グリン=カーニー
リリー=ローズ・デップ
トーマサイン・マッケンジー
ディーン・チャールズ・チャップマン
音楽 ニコラス・ブリテル

【ネタバレあり】映画『キング』あらすじ・感想


映画『キング』あらすじ

ヘンリー4世を父に持つハル王子。

戦争には参加して国内を平定することに貢献しているものの、父との間にわだかまりもあり、普段は自由気ままな生活を送っていました。

しかし、父王が急死したことによって若くしてヘンリー5世として即位することになります。

当時のインクランドは、国内だけでなく国外にも問題を抱えており、また宮廷内でも権力闘争が複雑化した状態。

ヘンリー5世は国を立て直すため様々な問題に対処していく内に王としてたくましく成長していくのですが、ある日フランスの刺客による暗殺計画が発覚して…。

王としての苦悩や葛藤をティモシー・シャラメが見事に演じる、140分の重厚な歴史ドラマ。

主人公でもある、イングランド王ヘンリー5世はこんな人物。

誰もが学生時代勉強したはずのヨーロッパ史。

すっかり忘れていたとしても映画『キング』を観ることに支障はないのですが、多少記憶を掘り返すと細かな部分を理解するのが楽なのも確かです。


ヘンリー5世は1387年に生まれ、即位したのが1413年、1415年にアジャンクールの戦いで勝利し(映画のクライマックス)、1422年に34歳の若さで感染した赤痢によって急死しています。

ヘンリー5世

出典:wikipedia

生まれた時には父親の従兄がイングランド王・リチャード2世だったこともあり、元々は王位が回って来ることはないと思われていた人物。

しかし父親ヘンリー4世に王位が移ったことで、次期王位継承者となり要職を歴任するようにもなります。

くりす

『キング』でも描かれていたように、ハル王子時代から国内の反乱を収めるなど軍事に優れていたようですね。

即位してからは内政に力を入れ、何より公文書で積極的に英語を使用するようになりました。

当時の上流階級は、フランスに征服された歴史からフランス語を使用していたのです。

くりす

劇中フランス語のシーンが多いのもそんな理由からでしょう。

映画のラストで結ばれる政略結婚だったフランス・ヴァロワ家のカトリーヌとの仲は良好で、結婚の翌年には王子も生まれます(後のヘンリー6世)。

しかし王子が生まれた翌年フランス遠征中に赤痢で亡くなってしまったのでした。

それまで優勢だったイングランド側ですが、ヘンリー5世の死で勢いを失くしまたジャンヌ・ダルクがシャルル7世をフランス王位に就けるなどの動きがあった結果、百年戦争はフランス側の勝利で長い戦いの幕を閉じることになります。

映画『キング』では、ハル王子がヘンリー5世となりカトリーヌと結婚するまでが描かれていることになります。

何はおいても、ティモシー・シャラメが尊い!

キング』はティモシー・シャラメを観るための映画と言っても過言ではありません。

全編に渡って憂いを帯びた美青年っぷりを披露してくれるというまさにサービス過剰状態。

映画『君の名前で僕を呼んで』で爆発的に知名度が挙がったこと間違いなしな、ティモシー・シャラメ

繊細な演技がピタリとはまる、儚げでもある憂いを帯びた美しい容貌。

長い手足でスタイルも抜群。

ティモシーを観ているだけでも、2時間なんてあっという間です。

くりす

すみません。私、ハリウッド若手俳優の中ではルーカス・ヘッジスタロン・エジャトン、そしてティモシー・シャラメが推しなんです。

今作も白い肌を惜しげもなくさらしていますが、とにかく華奢で「ほそっ」と思わず声が出るほど。

ヘンリー5世が国内外の問題に苦悩している姿も、苦しむ表情すら一つのアートなため、ファンにはたまらないはず。

とにかくティモシー・シャラメが少しでも気になっている人必見です。

キャスティングした監督が素晴らしいとしか言いようがありません。

くりす

ありがとう、デヴィッド・ミショッド!
しかし長髪のティモシーは尊すぎる。

劇場で公開すべきだろう豪華キャストが勢ぞろい

ヘンリー5世の物語は何度も舞台化されていますし、かのローレンス・オリヴィエをはじめケネス・ブラナーも29歳の時に主演・監督で映画化しています。

今回の映画『キング』では、存在が至高の芸術レベルなティモシー・シャラメの脇を固めているなかなか豪華な顔触れも見どころの一つ。

映画の中で1番美味しい役どころとも言える、ハル王子時代からの友人、架空の人物であるフォルスタッフ役にはジョエル・エドガートン

製作・脚本にも関わっているだけはあり、自ら良い役をやったのかとにやりとします。

くりす

ジョエルはマルチな才能を発揮中で、監督として手掛けた『ある少年の告白』も良かったですよ。主演はルーカス・ヘッジスくんです、おすすめ。

ラストにやっとご登場のカトリーヌ役リリー=ローズ・デップは、名前でわかるようにジョニー・デップの娘です。

可愛い、綺麗、華がある、と三拍子揃ったリリーですが存在感もばっちり。

なかなかの目力と言いさすがスターの娘。

その上リリーには品もあるんですよね。

くりす

どうやら私生活でもリリーとティモシーはお付き合いをしているようで。美男美女で大変お似合いですよね。

他にも『トワイライト』シリーズで大ブレイクし、次期バットマン役に抜擢されたロバート・パティンソン、いつものおじさんたち俳優とも言えるベン・メンデルソーンショーン・ハリス、日本でも『ダンケルク』で知名度が上がったトム・グリン=カーニーも出演しています。

これだけ揃えば見ごたえばっちり間違いなし!です。

戦争のリアルさを追求した歴史ドラマの一面も。

ヘンリー5世についての史実を映像化したわけではなく、ヘンリー5世について書かれたシェイクスピアの戯曲を原作にした形の本作『キング』。

しかしハル王子時代からそばにいた架空の存在フォルスタッフも、戯曲と映画『キング』では、かなり違う存在として描かれています。

ヘンリー5世にとって、もっとも信頼できる男フォルスタッフ

戦争とは、王とは何かということを、自らの存在でヘンリー5世に語る映画の中では2番目に大事なキャラクターです。

フォルスタッフが友人のハル王子ではなく「ヘンリー5世」に仕えることになってから、物語は俄然面白くなります。

くりす

特に映画のクライマックスでもある歴史的にも有名なアジャンクールの戦い前夜からの、フォルスタッフとヘンリー5世の描き方が良い!兵士を前にしたヘンリー5世の演説は、見せ場の一つです。

アジャンクールの戦いそのものもリアルを追求したようで、文字通りかなり泥臭い戦闘になっています。

くりす

その代わりと言っては何ですが戦闘シーンのエンタメ性は低下してしまったのが、少し残念なところですが。

敵か味方かもわからない泥まみれな戦闘は、高揚する音楽や派手さを演出するような殺陣などはなく、時代的に「こんな戦いだったんだろうな」と想像できます。

その後まさかの裏切りが発覚するという驚きの展開の後、エンディングを迎える今作。

くりす

王妃を迎え、このまま素晴らしい王になっていくのかなと思いきや、史実では2年後に急死するとわかっているため、エンドロールを観ながら何ともほろ苦い気持ちがわきあがってきます。

シェイクスピアによって美化された人物像とも言われていますが、英国ではフランスから領土を奪還した英雄として今なお人気の高いヘンリー5世。

『キング』

出典:Netflix

しかしフランスにしてみれば捕虜を残酷に殺された事実からも、ただの冷酷な侵略者でもあるという一面を考えながら観るのも、面白いかもしれません。

映画『キング』まとめ

以上、ここまで映画『キング』について書いてきました。

要点まとめ
  • フランスから送られたボール(テニスボール)は、放蕩王子だったヘンリー5世への皮肉で「領土要求するより、テニスボールで遊んでろ」という意味のようです。
  • 物語に派手さはないですが、俳優陣の演技がとにかく素晴らしいので、最後まで飽きさせません。
  • 裏切りや欲にまみれた世界の中で、ティモシー・シャラメが葛藤を抱え苦悩する姿は目の保養以外の何物でもありません。