剣持警部(沢村一樹)の幼馴染で、由緒ある家に嫁いだ柴乃(仙道敦子)の元に脅迫状が届きました。
剣持警部は一(道枝駿佑)と美雪(上白石萌歌)を連れて、柴乃のいる巽家のあるくちなし村に向かいますが、そこは鎧武者の男たちで溢れた不気味な村でした。
脅迫状は”首狩り武者”からのもので、巽家に恨みを持つものからと思われました。
そんな中、亡き夫の友人だと名乗る頭巾姿の赤沼が、からくり部屋で首無し死体となって発見されます。
目次
ドラマ『金田一少年の事件簿』 前回振り返り
警官を負傷させて拳銃を奪い、連続殺人事件の容疑者となってしまった金田一一(道枝駿佑)。
佐木(岩崎大昇)の機転により助けられた一は、美雪(上白石萌歌)が心配していると告げられ、必ずこの手で真犯人を見つけて見せると決心します。
最初の被害者・橘は、パーティー参加者たちに伝言ゲームのようにメッセージを残していました。伝言を託された者は次々と真犯人の手にかかってしまいます。
その真犯人とは、テレビディレクターの都築(戸塚祥太)でした。恋人の病気を治すため、悪徳医師に協力して臓器密輸をしていたのを、橘に見つかってしまったのでした。
都築は自らを刺して恋人に臓器を差し出す事で、贖罪を果たしたのでした。
【ネタバレ】ドラマ『金田一少年の事件簿』第8話あらすじ・感想
くちなし村
剣持警部(沢村一樹)の幼なじみで、由緒ある巽家に嫁いだ紫乃(仙道敦子)から脅迫状が届いたので相談に乗って欲しいと、剣持警部に連絡が入りました。
剣持警部は、一(道枝駿佑)と美雪(上白石萌歌)を連れて巽家のあるくちなし村に向かいます。
バスを降りると、そこには鎧武者姿の男たちが。巽家の使用人の猿彦によると、昔、巽家に首を切られた落ち武者の霊を鎮める『生首祭』での仮装だと言います。
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一たちの乗ってきたバスには、怪しげな頭巾をした男が乗っていましたが、猿彦の話を聞いているうちに姿を消していました。
脅迫状
紫乃から見せられた脅迫状には、“首狩り武者”を名乗るものから「祭が明ける明後日までに巽家の次の当主の首を頂戴する」と書かれていました。
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紫乃の亡き夫で先代当主は、財産と家督全てを、巽家の長男である龍之介(吉村界人)ではなく、紫乃の連れ子である二男、征丸(福山翔大)に継ぐとの遺言を遺していました。
そのため兄弟仲は悪く、脅迫は龍之介の仕業ではないかと征丸は疑っていました。
そんな中、先代の友人だという赤沼という男が屋敷にやってきました。
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あいにく、一たち部屋はいっぱいでしたが、赤沼は「合わせ扉の間でいい」と言って、空き部屋になっているからくり部屋に入りました。
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夜になり皆で夕食をとっていると、龍之介と征丸が取っ組み合いの喧嘩をし始めました。
逆上した龍之介は、床の間にある猟銃を持ち出します。
その時紫乃はすごい剣幕で龍之介を怒ります。
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合わせ扉の間
その夜、一は赤沼に脅迫状の送り主を教えるから紫乃を連れて来いと呼び出されます。
恐る恐るからくり部屋に行ってみると「首狩り武者だ!」という悲鳴が聞こえます。
ところが、回転扉の先の扉は鍵がかかっていて開きません。
紫乃が鍵を持ってきて扉を開けると、そこには首のない赤沼が正座をしていました。
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鍵は複製できない造りになっており、窓は格子窓な上、外は崖でとても人が逃げられそうにありません。
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生首祭
一と美雪は、生首祭の最終日に行くことになりました。
一と美雪が屋敷に帰ろうとした時、怪しげな武者の列が現れ、その姿に気を取られているうちに、美雪がさらわれてしまいます。
慌てて一が後を追うと、洞窟にたどり着きました。その瞬間、一は後ろから襲われて気を失ってしまいます。
目を覚ました時、一は美雪と共に後ろ手に縛られて捕らわれていました。
目の前には落ち武者の姿が。武者は「400年前の復讐だ」と言い、邪魔をするものは皆殺しにすると言います。
武者は既に2人の首を取っていました。
一つ目は赤沼だといい、もう一つの包みを取ると、そこには征丸の首が。
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一が首に刀を突きつけられた瞬間、気がつくと巽家の部屋にいました。
剣持警部によれば、2人は森の中で倒れていたと言います。
剣持警部立つ!
一から征丸が殺されたことを聞いた紫乃は、ショックのあまり臥せってしまいました。
初恋の人の哀れな姿を見た剣持警部は、自分が必ず征丸を殺した犯人を見つけ出すと決意します。
「一のじっちゃんの名にかけて!」
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剣持警部は、からくり部屋の窓の正面にある木に、先代がコレクションしていたボウガンを使ってロープを渡し、それを伝って逃げたのだろうと見立てました。
そして、屋敷の人間を集めます。
「謎は全て解けた!犯人はこの中にいる!」
いくらロープを渡しても、30メートルはある崖から降りられるのでしょうか?
剣持警部には、1人だけそれが可能な人物がいると言います。
それは、かつてサーカス団で軽業師をしていた猿彦です。
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ところが、猿彦はその場にはいませんでした。
剣持警部は急いで猿彦を捜索します。
大広間の猟銃
猿彦は林の中で死体となって発見されます。
死因は、猟銃の暴発によるショック死。
実はこの銃は先代が弾が出ないように細工をしており、撃とうとすれば暴発してしまう危険がありました。
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猿彦の所持品からは、かつて首を切られた武者の家紋が入った短刀がありました。
剣持警部は、猿彦が先祖の復讐をしようとして、誤って銃を暴発させてしまったのだろうと思いました。
謎は全て解けた!
跡継ぎに指名されていた征丸もいなくなり、結局は龍之介が一番得をする展開となりました。
なんとなく釈然としない一ですが、剣持警部と共にくちなし村を離れることになりました。
ところが街のビルで回転扉を見た時、一に閃きが訪れます。
「謎は全て解けた!」
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一たちは、事件の真実を明らかにするために村に戻ります。
真犯人は別にいる
剣持警部の猿彦犯人説というのは、ある意味では当たっていました。
しかし、窓から抜け出したという部分に盲点があったと言います。
実は、猿彦は綱渡りの最中事故に遭い、高所恐怖症になっていたのです。
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そうなると、ロープを伝って崖の下に降りることは出来ません。
一は、猿彦が持っていた短刀も、彼に犯人を押し付けるために持たされたものだろうと言います。
一は、赤沼という人物ははなから存在せず、真犯人と共謀して猿彦が変装していたと言います。そして、次に首狩り武者に扮して皆に見せつけた後、また頭巾姿に戻りからくり部屋に入ったのです。
そして、一が最初に見た首無し死体は征丸のものだと言います。
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本当の親子
剣持警部は遺体を紫乃とDNA鑑定しようと言いました。
ところが、一はそれは無駄なことだと言います。
何故なら、紫乃の本当の息子は龍之介の方だからです。
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犯人の目的は征丸を殺して龍之介に財産を譲るため。
つまり、犯人は紫乃ということになります。
紫乃は、征丸との血縁関係がない事がバレないように、死体を別人にして事を運ぼうとしたのでした。
共犯の猿彦は、一と紫乃が入った回転扉の裏から抜け出すという簡単な方法で、征丸の首を持って部屋から抜け出したのでした。
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紫乃の過去
実は、先妻と紫乃は高校の同級生でした。
母親と夜逃げをし、苦しい生活を強いられていた紫乃は、先妻に貧乏を理由にいじめられていました。
その後母親が亡くなり、高校を辞めざるをえなかった紫乃。
思うように職につけず、誰かにすがりたい一心で色んな男性に近づき、ある時身ごもってしまいます。
その時病院に居合わせたのが、巽家に嫁いで良い暮らしをしていた先妻でした。
あまりに悔しさに、紫乃は自分の子と先妻の子を入れ替えたのです。
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それでも、我が子の近くにいたいという思いから、紫乃はなんとかして巽家に入ったのでした。
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猿彦は龍之介の実の父親で、紫乃が巽家に入ったことを聞きつけて金をせびりに来たのでした。
紫乃は、一緒に死のうと言えば、彼が必ず銃を向けてくるだろうと踏んで、事故を引き起こしたのです。
紫乃は、全てを打ち明けた後、龍之介が毒を仕込んでいたお茶をグッと飲み干し、龍之介に謝りながら死んでいきました。
一たちは、母親の愛に畏敬の気持ちを抱きながら、くちなし村を後にしました。
ドラマ『金田一少年の事件簿』 第8話 感想&まとめ
今回も非常に内容の濃いお話でした。
落ち武者に、からくり部屋、サーカス団、子どものすり替え・・・。実は、長男の龍之介は父親や妹に毒を持っていたということも明らかになりました。
自分の本当の子供のために、凄惨な殺し方をした割には、紫乃はよく征丸が大人になるまで育てられたなと思いました。
それもまた母親の愛でしょうか?
いかにも“金田一少年”らしいお話でした!