韓流ファンを虜にしてきた俳優キム・ナムギル。
日本では連続ドラマ『善徳女王』や『赤と黒』『サメ~愛の黙示録~』等の放送により、高い人気を集めました。
端正な顔立ち、身長184cmの抜群のスタイル、影のあるクールな演技などで幅広いファンを獲得したナムギルですが、最近のドラマ『医心伝心~脈あり!恋あり?~』や『熱血司祭』などではコミカルで可愛い一面も披露。
また、ナムギルは映画でも多彩な役どころを演じ、“カメレオン俳優”として高い評価を受けています。
今回は、そんなキム・ナムギルが出演した映画からオススメ作品をご紹介します。
目次
キム・ナムギル出演オススメ映画6選!
『パイレーツ』
朝鮮建国の証である国璽の行方を追って、山賊と海賊、水軍が激しい争奪戦を繰り広げる海洋アクションアドベンチャー。
韓国では2014年の公開時、観客動員数866万人を記録し大ヒットしました。
ナムギルは山賊の頭であるサジョンを演じ、共演には大人気ドラマ『愛の不時着』でもお馴染みのソン・イェジンが海賊の女船長ヨウォルを演じます。
ストーリーは、中国から贈呈された朝鮮建国の証である国璽を運んでいた使節船が航行中にクジラと衝突。
そして、クジラが海に放り出されたその国印を飲み込んでしまいました。
国印を回収できなければ死罪となってしまう水軍に、一攫千金を狙う山賊のサジョン一味、海賊団の女船長ヨウォルたちが国印を飲んだクジラの行方を追います。
本作は朝鮮建国初期に10年間国璽が所在不明だったという史実にヒントを得て、生まれました。
それまでの韓国映画にはない独創的な大冒険活劇で、まさに韓国版『パイレーツ・オブ・カリビアン』です。
観る人を引き込むスタイリッシュなオープニング映像や、実際に作った総長32メートルの大型船舶の登場、ウォータースライダーのような建物や超巨大水車などハリウッド映画に並ぼうとする制作陣の意気込みが伝わってきました。
小松崎 ともえ
小松崎 ともえ
そして、ユ・へジン&オ・ダルスの安定の名バイプレーヤーコンビの活躍も見逃せません。
また『パイレーツ』は、キャストが一新された続編『海賊:鬼旗』(原題)の制作も決定しており、日本での公開が待ち遠しいです。
『無頼漢 渇いた罪』
『無頼漢 渇いた罪』は殺人事件の容疑者である恋人を待ち続ける女と、その事件を追う刑事の禁断の愛の行方を官能的・退廃的に描く韓国ノワール。
“カンヌの女王”こと名優チョン・ドヨンとキム・ナムギルの初共演作品であり、第68回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門正式出品作品として、ナムギルもその年のカンヌ国際映画祭に初参加しました。
殺人課の刑事ジェゴンは、ある事件の容疑者ジュンギルを追っていました。
ジェゴンは捜査を進めるうちに、場末のバーを営む容疑者の恋人ヘギョンへとたどり着きます。
彼女に接近するため、その店に身分を隠して出入りするようになるジェゴン。
ヘギョンはジュンギルの帰りを一途に待ち続けており、最初はジェゴンを全く相手にしていませんでしたが、どんな時もいつもそばにいてくれるジェゴンに少しずつ心を開いていくようになります。
小松崎 ともえ
スーツ姿の出で立ちだけではなく、ナムギル演じる刑事ジェゴンとパク・ソンウン演じる容疑者ジュンギルとの直接対決シーンもリアルで、殴り合いの場面はこちらにまで鈍痛が伝わってきます。
小松崎 ともえ
ヘギョンは場末で生きる盛りを過ぎた女性という扱いですが、幸薄い疲れた表情を見せながらも気品や美しさ、大人の女の色気を感じさせられ、チョン・ドヨン姐さんの貫禄の演技に引き込まれます。
初共演のナムギルについては「とても愉快でユーモアがあって愛嬌もあり、暗くてつらい場面の撮影もナムギルさんのおかげでいつも楽しかったです。」とナムギルのムードメーカーぶりを振り返っていました。
ナムギルも「世界的に有名な女優であるドヨンさんとご一緒できて本当に光栄です。大先輩ですが、ドヨンさんが僕たちの緊張を解いてくれました。」とコメント。
そんな2人の信頼関係が感じられる本作での“競演”に、ぜひ注目してください。
『ワン・デイ 悲しみが消えるまで』
心に傷を負った男と幽体離脱をしてしまった意識不明の女性の心の交流を描く、ファンタジックなヒューマンドラマ『ワン・デイ 悲しみが消えるまで』。
監督はヒョンビン出演の『愛してる、愛してない』やコン・ユ&チョン・ドヨン共演の『男と女』など、さまざまな愛のかたちを描いてきたイ・ユンギです。
妻を事故で失って以来、無気力に日々を過ごす保険会社勤務の男ガンス。
ある日、仕事で交通事故の被害者女性が入院する病院を訪れます。
その女性・ミソは、事故のせいで2か月近くも昏睡状態が続いていました。
そして、ガンスはミソの病室で青い服の女性に出会います。
その女性に追い回され、迷惑がるガンスでしたが、ふと目に入った病院の鏡には彼女の姿は映っておらず…。
本作のナムギルは、最愛の妻を失ったせいで無気力になった男ガンスを演じます。
小松崎 ともえ
情けない声を出して、靴が脱げてもお構いなしに彼女から逃げようとしたり、白目をむいて気絶したり、ミソが周囲から見えないせいで独り言の不審者扱いをされたりと散々な目に合います。
そして、ミソはガンスが幽体離脱した自分を認識できると気づいてからは、しつこくガンスに付きまとい、最初は観ている方もガンス同様にイライラ…。
しかし、もともと盲目だった彼女が“魂”だけの存在になり、初めて見る外の風景や水族館に嬉しそうに喜んだり、世話になった友人や自分の盲導犬の様子を見に行ったりとミソの純粋さや優しい心が次第に伝わってきます。
そして、最初は邪険にしていたガンスも彼女の人柄を理解し、次第に打ち解けていく姿は仲の良い兄妹のようでした。
本作はそんな2人の心の交流だけでなく、ガンスの亡き妻が病気のせいで精神的に追い込まれていった過去やミソが事故にあった悲しい理由、尊厳死の在り方など“病の治療”や“生死観”について考えさせられるストーリーになっています。
小松崎 ともえ
『殺人者の記憶法』
韓国の人気作家キム・ヨンハのベストセラー小説「殺人者の記憶法」の映画化。
主人公のアルツハイマーの元連続殺人犯ビョンスを実力派俳優ソル・ギョングが演じ、主人公の1人娘に近づく謎の男テジュをキム・ナムギルが演じます。
韓国では2017年に公開されるや初登場1位となり、その年のサスペンス・ジャンル映画では最速で動員100万人を突破して話題となりました。
かつて、連続殺人犯として世間を震撼させた男・ビョンス。
しかし、今はアルツハイマーに侵され記憶があやふやになるため、毎日の出来事を“録音”しながら、1人娘のウンヒと静かに暮らしていました。
そんなある日、ビョンスは車の接触事故を起こし、その相手の男テジュに自分と同じ“殺人犯”の気配を感じます。
ビョンスの殺人の過去はバレていないため、テジュのことを警察に相談しようとしますが、何とテジュ自身が警察官でした。
さらに、テジュはウンヒに接近。
愛娘のウンヒを守りたい一心で、ビョンスはテジュの正体を探ろうとしますが…。
ナムギルはウォン・シニョン監督からの、“太らせると不気味さが倍増する顔立ちかも”というリクエストのもと14キロの増量を果たしました。
小松崎 ともえ
逆に主演のソル・ギョングは10キロ以上減量し、普段の若々しい姿から一変してガリガリの老人になりきっています。
ナムギルは本作以前に『カン・チョルジュン 公共の敵1-1』でもソル・ギョングと共演しており、『殺人者の記憶法』での再共演についてソル・ギョングは「テジュは表現するのが難しい役。繊細な綱渡りをしながら相手を混乱させるということをナムギルは完璧にやってのけたよ。彼が登場すると次の場面が気になるね」とナムギルの演技を絶賛しました。
また本作では、あやふやな記憶を頼りにテジュを追い詰めようとするビョンスと、彼をあざ笑うようにのらりくらりとかわしていくテジュの2転3転する対決が見どころです。
小松崎 ともえ
そして、本作を観た後はアナザーストーリーである『殺人者の記憶法:新しい記憶』も必見。
ストーリーは、ほぼ同じでありながら新規場面の追加で全く印象の異なるラストに繋がります。
小松崎 ともえ
『感染家族』
噛み付いた相手を若返らせることができる特別なウイルスを持つゾンビを利用して、一儲けをしていた家族に襲い掛かるゾンビ軍団を描く、笑いあり、アクションあり、ロマンスありの異色のKゾンビムービー。
ナムギルは家族と共に一攫千金のゾンビビジネスに乗り出す、アコギな次男坊をコミカルに演じました。
田舎の寂れたガソリンスタンドで、貧しい生活を送るパク一家。
ある日、そんな彼らの前に若い男のゾンビが現れて、父親のマンドクが噛み付かれてしまいます。
しかし、マンドクはそれによって死ぬどころかなぜか若返ったために、一家はそのゾンビを利用して金儲けを始めました。
噂は広がり、若返りを求めてやってくる依頼人はぞくぞくと増え、稼いだお金でついにガソリンスタンドの再建にも成功。
しかし、若返りを果たした人々には予想外の副作用が起こり…。
本作は金に強欲なお調子者ミンゴルを演じるナムギルも観ていて愉快ですが、チョン・ガラム演じるゾンビの“チョンビ”が今までのゾンビ映画とは一線を画す存在であり注目キャラとなりました。
チョンビは製薬会社の人体実験から逃れてきた大人しい野良ゾンビとして徘徊中に、マンドクに噛み付いてしまったばかりに一家により捕獲、抜歯され入れ歯にされた挙句、金儲けに使われるというろくでもない目に合います。
小松崎 ともえ
チョンビは、髪を切ってスッキリするとイケメンで、何かと世話を焼いてくれる一家の末娘ヘゴルと仲良くなっていきます。
2人がキャベツ畑で戯れるシーンなど、“ゾンビと人間のロマンス”は『ウォーム・ボディーズ』へのオマージュとなっているようです。
他にも一家が『新感染 ファイナル・エクスプレス』の動画をチェックしていたりと、随所で登場するゾンビ映画ネタも見逃せません。
また、終始ふざけてばかりかと思いきや、物語後半のゾンビ軍団大暴走はKゾンビムービーの本領発揮の迫力や、思わずホロリとさせられる家族愛も…。
小松崎 ともえ
『後悔なんてしない』
2008年制作のキム・ナムギルの映画初主演作品であり、当時の韓国映画ではめったに触れられていない同性愛を真正面から描き一躍話題となった作品『後悔なんてしない』。
第57回ベルリン国際映画祭パノラマ部門正式出品作品であり、当時のナムギルはイ・ハンという名前で活動していました。
小松崎 ともえ
地方の孤児院を出て、アートデザインを学ぶためにソウルにやって来たスミン。
しかし、生活苦から掛け持ちバイトに明け暮れる日々でした。
そんなある夜、運転代行のバイト中に裕福な青年ジェミンと出会います。
スミンを気に入ったジェミンは自分の自宅に彼を誘おうとしますが、スミンは断ってその場を立ち去りました。
しかし、その後2人は思わぬ形で再会することになり…。
本作のナムギルは、スミンが働く工場の経営者一族のキザな御曹司・ジェミンを演じます。
小松崎 ともえ
ジェミンはスミンと初めて出会った後、自分の家族が経営する工場に、彼が勤めていることを知ります。
スミンが人員整理のリストラ候補になっていることを知るとジェミンは彼のクビを回避させますが、スミンは情けをかけられたように感じ、逆効果に…。
気を悪くしたスミンは、工場を去ってしまいます。
しかし、その後もジェミンはスミンにしつこく連絡したり、追い回したりと、行動がストーカーまがいにエスカレート。
結果、ジェミンの真っすぐな想いにスミンの心は動かされていきます。
小松崎 ともえ
スミンと思いが通じ合った後の嬉しそうにしているジェミンはとってもキュートです。
しかし、幸せな時も束の間。
何とジェミンには別に婚約者がおり、彼に裏切られたと深く傷つくスミン。
そこから物語はドロドロの昼ドラ展開に変わります。
小松崎 ともえ
キム・ナムギル出演新作映画紹介
『ノンストップ』
キム・ナムギルがカメオ出演していることでも話題の、スペクタクルアクション映画『ノンストップ』が2021年2月12日(金)より公開されます。
主演は『ミス・ワイフ』等のオム・ジョンファ。
本作では、ねじり揚げパン店のおばちゃんオーナーと、元超一流スパイという2つの顔を演じます。
そして、オム・ジョンファ演じるミヨンにぞっこんの愛妻家の夫ソクファンを演じるのは、先程ご紹介した『無頼漢 渇いた罪』等のパク・ソンウン。
貧乏ながらも家族3人幸せに暮らしていたミヨンたちが、ある日景品でハワイ旅行に当選。
家族での初の海外旅行に浮かれ、意気揚々と旅客機に搭乗しますが、なんとそこには北朝鮮のテロリストが乗り合わせていました。
旅客機がハイジャックされる緊急事態に、これまで隠されていたミヨンの本能が呼び覚まされ…。
小松崎 ともえ
そして、ナムギルはその同じ便に搭乗する高所恐怖症の男役で登場。
旅客機の離陸前は神経質な様子でソワソワしていましたが、離陸後はなぜか超絶リラックスモードに…。
小松崎 ともえ
ぜひ劇場でご確認ください。
キム・ナムギル出演オススメ映画6選まとめ
[NEWS] キム・ナムギル カメオ出演!映画『ノンストップ』2/12(金)日本公開決定!https://t.co/WIsgahnstR#キム・ナムギル #キムナムギル #KimNamGil #김남길 pic.twitter.com/RLiwuqGZbF
— キムナムギルFANCLUB (@kngjapan) December 23, 2020
いかがでしたか?
シリアスからコミカルまで幅広い役柄を演じるキム・ナムギルの活躍に、これからも目が離せませんね。