ドラマ『けむたい姉とずるい妹』 第8話 (最終話)家族って、めんどくさい。姉妹が出したそれぞれの答え。

©「けむたい姉とずるい妹」製作委員会

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律と離婚をし、姉から奪ったものを全て返すと、家族の呪いを自ら断ち切ろうとするらん(馬場ふみか)。じゅん(栗山千明)は、そんな妹の姿に戸惑います。

らんから離婚を突きつけられた律(栁俊太郎)は、放心状態。

そんなある日、じゅんの父親を名乗る人物がじゅんを訪ねてきて・・・。

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ドラマ『けむたい姉とずるい妹』 前回振り返り

らん(馬場ふみか)への思いに気がついた律(栁俊太郎)。じゅん(栗山千明)は、また律が離れて行ってしまうかもしれないと悲しみに暮れます。

そんな中、母の納骨式の準備中に、じゅんは母の衝撃的な一面を知り、自分は大事なものを見ていなかったのかもしれないと思い始めます。

そして、律と話をしたらんは、「りっくんとは離婚する」と言い始め・・・。

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【ネタバレあり】ドラマ『けむたい姉とずるい妹』第8話(最終話)あらすじと感想

「家族」という呪い

「りっくんとは離婚することにしたの」

らん(馬場ふみか)の思いもよらぬ言葉に、戸惑うじゅん(栗山千明)。
らんは、自分が母に見てもらえない寂しさを律(栁俊太郎)にぶつけていただけなのだと明かします。

「お姉ちゃん、ごめんなさい」

moyoko

妹から謝られて、ドギマギするじゅん。

らんは、「許してくれなくていい」と言いました。
“許す”ことがどれほど難しいことか、らんにもよく分かっているからです。

らんは、13年ぶりに姉と会うことで、自分が家族という呪いにかかっていることに気がつきました。
だから、自らそれを断ち切り、母のことも姉のことも忘れ、自分の人生を生きると宣言します。

「お姉ちゃんから奪ったものを、全部返す。さようなら」

moyoko

らんは妹の急激な成長に、戸惑いを隠せません。

一方、らんから離婚届を渡された律は、1人呆然としていました。
夜になると、律は何をすることもなく縁側で空を眺めています。

自分の存在

じゅんはらんの部屋を片づけ始めます。
すると、ゴミ箱の中に律の小説があるのを発見します。

moyoko

律が小説を書いていることを知らなかったじゅんは驚きます。

「どうして言ってくれなかったの」と律に尋ねても、律は「捨てておいて」と言うだけでした。

相変わらず自分を見ようとしない律に、じゅんは、自分はどういう存在だったのかと尋ねます。

moyoko

これまで思わせぶりな態度を取られたのだから、聞きたいですよね。

でも、律は「ごめん」と言うだけで答えることが出来ませんでした。

次の日、律も家を出て行きました。
じゅんは2人とも自分の気持ちにお構いなしなところに腹を立てますが、ふと立ち止まります。

これまでも、自分はこうやって誰かを追い詰めて来た気がすると。

moyoko

正しさが人を追い詰めるってことは、ありますよね。

そんな時、壮年男性がじゅんの家を訪ねてきました。
男性は、じゅんの母・百合子と交際をしていたことがあり、百合子が亡くなったと知って驚いてやってきたのだそうです。

「私、あなたの父親なんです」

moyoko

いきなりの告白。

母が大事にしていたネックレスも、この男性がプレゼントしたものだと言います。
嬉しそうに百合子とのなれそめを話す男性に、じゅんは「私が生まれた時に、あなたとは二度と会わない約束をしたと聞いた」と話すと、男性は「当時妻と別れることが出来なかった」と答えました。

moyoko

つまり、じゅんは不倫の末の子供だったのです。

じゅんがショックを受けたので、男性は早々に帰り支度を始めました。
しかし帰り際、じゅんに「お金を貸してほしい」と頼んできました。

moyoko

おおう・・・。

なんでも、男性は借金を肩代わりしたことで妻に逃げられ、腰を痛めて満足に仕事も出来ず、ネットカフェを渡り歩いている状況だということです。

じゅんは男性を追い出します。
男性は、「気が変わったら連絡して欲しい」と連絡先を置いて出て行きました。

じゅんは、自分のアイデンティティを根底から覆される出来事に次々と遭い「自分って何なんだろう」と迷い始めました。

moyoko

スルーして良いはずの父親を放っておけない自分も不安でした。

律は、これまでの経緯を話していた担当作家に事の顛末を報告し、結局自分は手に入らないものが好きなのだと気づいたと話します。

作家は「本当にクズね」と呆れます。
そして、あとは誰も幸せにできない、クズで無力な自分と向き合うだけだと伝えました。

moyoko

律は自分を持つことが必要ですね。

実の父親

結局、じゅんは父の職場に様子を見に行ってしまいました。

moyoko

おせっかいなところがじゅんの長所で、短所です。

ガードマンの仕事をしている父があまりに辛そうだったため、じゅんは思わず家に連れ帰ってしまいました。

父は、一度親子3人で出かけたことがあると話します。
そして、実の父親がこんな人間で申し訳ないとしきりに謝ります。

moyoko

やはり、あの時の男性でしたね。

そこへ、らんと律が荷物を取りにやってきました。
律は離婚届にサインをしてらんに渡します。
一区切りついたらんは、1人で行動できるようにするため明日から旅系インフルエンサーとして活動を始めると宣言します。

「もう私一人でも眠れるから、りっくんも安心して好きなことをしてね」

じゅんは、2人がいなくなったら家を売ろうと考えていました。
そのことをらんに相談すると、らんも「これでお母さんから解放される」と賛成しました。

「よし、お母さんのこともお姉ちゃんのこともきれいさっぱり忘れて、第二の人生スタートだ!」

すると、奥の部屋で休んでいたじゅんの父が「そんなことを言うもんじゃない」と口を挟んできました。

百合子だって、らんを愛そうとしたし、頑張った。だから自分の人生を生きるならまずは母親を許すことから始めてみないかと言うのです。

moyoko

余計なお世話~~!!!

じゅんは「他人は黙っていてください」とらんをかばい、父に50万円を渡します。

「これは私のためです。親を忘れてすっきりしたい」

「実の父親であろうと関係ない。もう二度と来ないで欲しい」と言って、じゅんは父親と縁を切りました。

moyoko

じゅんの父・・・なんだったんですかね・・・。

じゅんちゃんになりたい

その夜、じゅんはやっぱり捨てられないからと律に小説を渡しました。

久しぶりに縁側に並んで座った二人。
律は「俺にとってじゅんちゃんは憧れなんだ」と話し始めます。

正直で真っすぐで、綺麗な目をしたじゅんに、律はずっと憧れていました。
そして、今でも少し嫉妬を覚えています。

moyoko

だから、元々上手く行くわけはないんですよね。

でも、律もじゅんをお互いを求めずにはいられませんでした。
2人とも、追いかけて来たのはキラキラしていたあの頃の自分たちなのかもしれないと思いました。

律は、これからは自分の欲しいものを取りに行って、いつかじゅんに嫉妬しない自分になると言いました。

「律、ありがとう」

次の日の朝、じゅんはかつてらんがやっていたように、捨てられない物を庭に埋めて隠すことにしました。
じゅんが隠したのは、父親の連絡先です。

moyoko

やってみると、意外と簡単でした。

じゅんは、もう過去に囚われるのはやめようと決意しました。

家族の絆

旅に出ようとするらんを、じゅんは「まだ言い足りないことがある」と呼び止めます。
そして母のお墓の前で、らんも自分を許さなくていいし、自分も一生らんを許さないことにすると告げます。

「家族の絆はいつでも切れる。で、頼りたくなったら頼る。家族をどうするかは自分で選べるのです。」

そして、じゅんが家を売るのをやめたと言うと、らんもそれを受け入れました。

「バイバイ、らん」

moyoko

2人はそれぞれの道を歩み始めました。

1年後。
律は創作活動を諦めず、とうとう子供向けの本でデビューしました。
担当作家がお祝いをしてくれると言いますが、律は「用事がある」と言って断ります。

夜。
じゅんが帰宅すると、家に明かりがついていました。
中に入ると、らんが帰ってきていました。

moyoko

らんは、自分の誕生日を祝ってもらうために帰ってきたのです。

姉妹は初めてらんの誕生日会をしました。
その間も2人はずっと喧嘩をしています。律は、その姿を見守っています。

家族ってめんどくさい。
選べないし、人生めちゃくちゃにされるし、なかなか捨てられない。
けれど・・・。

「らん、誕生日おめでとう」

じゅんがそう声をかけると、らんは嬉しそうに笑いました。

ドラマ『けむたい姉とずるい妹』 第8話(最終話) 感想&まとめ

じゅん、らん、百合子の母娘の周りにいる男性はいわゆるクズキャラが集まっていたのですね。最後の最後にじゅんの父親はなかなか強烈でした。

でも、そのおかげか姉妹はお互いを嫌い合いながらも、家族として認めるようになってきました。

最後は律も含めて3人ともちょうど良い距離感になれたみたいで、良かったです。

なかなか面白いドラマでした。原作を読んでいないので、原作の方も気になります!

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