ドラマ『けむたい姉とずるい妹』 第2話 お姉ちゃんになりたかった妹の話。

元カレで現妹の夫である律（栁俊太郎）から会いたかったと言われ、心を乱されるじゅん（栗山千明）。しかし、妹・らん（馬場ふみか）の前ではまるで何もなかったかのようにふるまわれ、空しい気持ちに。

ある日らんは大勢の友人たちを招く引っ越しパーティーの準備をしていましたが、母が亡くなったばかりなのに無神経だとじゅんに注意され、姉妹は再び対立。

なぜ妹は、姉の大切にしているものを全て奪おうとするのか、妹・らんの目線からその秘密が明かされます。

ドラマ『けむたい姉とずるい妹』 前回振り返り

姉・東郷じゅん（栗山千明）と妹・三島らん（馬場ふみか）は、母（雛形あきこ）の葬儀で13年ぶりに再会。

じゅんは幼い頃から、母に“良い子”像を押し付けられ、大切なモノを自由奔放な妹・らんに奪われてきたことで不満を募らせていました。

さらに妹・らんの夫・律（栁俊太郎）はじゅんの元恋人。

葬儀後、じゅんが母が遺した家に住み始めると、妹夫婦も引っ越してきて、妹、元カレであり妹の夫との奇妙な3人暮らしが始まります。

その後じゅんは律に「ずっと会いたかった」と言われ・・・。

【ネタバレあり】ドラマ『けむたい姉とずるい妹』第2話あらすじと感想

私のものは私のもの

大切なものは全て妹に奪われてきた。
そう思いながら13年間妹・らん（馬場ふみか）と没交渉だったじゅん（栗山千明）。
しかし、母の死をきっかけに、再び実家で一緒に暮らすようになります。
そこには、じゅんの元カレで今はらんの夫である律（柳俊太郎）も一緒です。

「ずっと会いたかったよ、じゅんちゃんに」

ある夜、律にそう言われ心乱されるじゅん。
らんは平気な顔をして「この家は私のもの」と言います。

「人のものをとって辺り前って顔をしてずるい女！」

「なんと言われようとも、私のものは私のものだから。この家もりっくんも」

姉は自分のことを“ずるい”と言いますが、らんにとってみればずるいのは姉の方でした。

朝、じゅんが納豆を食べていると、それを嫌がるらん。

「うちら、納豆苦手なんだよ」

それを聞いてじゅんは「へ～」と思うものの、すぐにハッとします。
以前、律はじゅんが教えた納豆キムチうどんを美味しいと言って食べていました。

ある日、じゅんは同僚から、律のことを話す時に自分がまるで寝取られた妻側のような口ぶりで話していると指摘されます。

「今に思い知るよ。あっちは夫婦であんたはよそ者だって」

じゅんが帰宅すると、らんが居間を飾り付けていました。
なんでも、インフルエンサーやモデルの友達を呼んで盛大な引っ越しパーティーを計画しているというのです。

らんが片づけたものの中には、母の物も含まれていました。
しかも、らんは母が大事にしていた椅子に立って作業をしています。
じゅんが注意すると、らんは勝ち誇ったように言います。

「大丈夫だよ。お母さんは私のこと絶対怒らないから」

じゅんは母の納骨も済んでないうちにパーティーをするなんてと反対しますが、らんは素知らぬ顔で準備を進めます。そして、帰ってきた律にも手伝わせました。

よそ者

「あっちは夫婦であんたはよそ者」

じゅんは高校3年生の時から“よそ者”という言葉が自分に貼りついていました。
父が亡くなった時、じゅんは母から「じゅんのお父さんはこの人じゃない」と言われていたからです。

らんにはちょっとしたことで地雷があるため、律は気をつけて生活をしています。
しかし、いまだにその地雷をうっかり踏んでしまうことがあります。
そういう時、決まってらんは「あの時のことを根に持っているんでしょ？」と聞いてきます。
律はそれをすかさず否定し、らんに促されるまま「らんが一番好きだ」と答えます。
らんは、自分には律がいるからもう一人じゃないと自分に言い聞かせます。

翌朝じゅんが出勤すると、夫に浮気をされた堂々巡りの患者が救急車で運ばれたと知らされます。
急いで病院に駆けつけると、堂々巡りさんはリストカットをしていました。
理由は、3年ぶりに元夫から連絡が来て、喜び勇んで会いに行くと、いきなり慰謝料を請求されたからです。

実は、彼女はこの3年もの間、相手の女性や電話に出てくれない夫のことが気になって、時々様子を見に行ったりしていたというのです。

それに耐えかねた夫がお金を請求し「もう俺の人生から消えてくれ」と言ったのです。

じゅんは驚いて、どうしてこれまでの行動を全部話してくれなかったのかと言うと、堂々巡りさんはこう言いました。

「どうせ先生は正しいことしか言わないでしょ。」

じゅんは、自分は家族の絆や安心感をわかっていないのだと実感しました。
何故なら、自分は家の中でずっとよそ者だったから。

でも、父親が違うと言われて、母が自分にだけ厳しい理由が腑に落ちた気がしました。
それからよそ者は良い子でなければいけないとそればかり考えるようになります。

私を見て。

一方、らんは母が自分のことを見ていなかったと感じていました。
気にしていたのは姉のことばかり。らんが何かするたびに母は「じゅんならそんなことはしない」と言いました。

「もっと、もっと私を見て」

姉はいつだってらんが欲しいものを持っていました。
ダイヤのピアス、べっ甲の髪留め、カシミヤのマフラー、ラベンダー色のカーディガン・・・そして、男。

姉の大切なものは全て奪ってきました。そうすれば、姉に近づける気がして。
だけど・・・。

父が亡くなった時、母はじゅんが父の子ではないと告白しました。
じゅんの父親とは二度と会わない約束だと話し、母はじゅんの父についてこう説明しました。

「あなたに似て素敵な人。私が世界で一番愛した人なの」

その時、らんは「どんなに頑張っても無駄だ」と気がつきました。

お母さんに見て欲しかった。お姉ちゃんになりたかった。
でも、りっくんは大丈夫。自分だけを見てくれる。

家では引っ越しパーティーが開かれています。
じゅんは帰宅時間を遅らせるために飲んで帰り、家の外のベンチで一服していました。

すると、家の中にいた律がパーティーを抜けて煙草を吸いに出てきました。

じゅんは、ずっと気になっていたことを律に尋ねます。

「ねぇ、どうして私を見ないの？」

昨日から、律とはまったく目が合いませんでした。
何も答えず家の中に入ろうとした律を、じゅんは腕を掴んで引き留めます。

「じゅんちゃんを見ると、怖くなるんだ」

しばらく沈黙する二人。
すると、らんの律を捜す声が聞こえてきました。
じゅんは動こうとする律をさらに引き留め、キスをします。

じゅんが慌てて体を離すと、今度は律が顔を近づけてきました。

「りっくんは特別。私を選んでくれた。信じていいよね？りっくん」

らんは律を捜し歩いていました。

ドラマ『けむたい姉とずるい妹』 第2話 感想＆まとめ

1話目は姉のじゅん目線でしたが、今回は妹のらん目線から母との関係について描かれました。

姉妹それぞれ母の方だけを見ていて、お互いのことが全くわかっていません。母娘、姉妹関係ではよくあることですね。

じゅんと律はあっという間に一線を越えてしまいました。これからどんな恐ろしい展開が待っているのか・・・怖いもの見たさで見届けたいと思います！