『これは経費で落ちません!』第5話は「流された男」のお話です。
静岡工場へ単身赴任をしている熊井(山中崇)と田倉(平山浩行)の経理のやり取りに疑問を抱いた森若(多部未華子)。
うさぎを追うな、うさぎを追うなと言いながら、今回は意を決して追いかけます。
そのせいで、今回は田倉と衝突。
さらには森若の苦い過去にも触れました。
経理部として正しくあることも、時には辛いんだということがよく伝わってくる、そんな回です。
目次
『これは経費で落ちません!』第5話あらすじ
勇さんこと、経理部の田倉勇太郎(平山浩行)が、静岡工場勤務で単身赴任している熊井(山中崇)と高校時代同じラグビー部員同士だったことがわかる。
森若さん(多部未華子)は、この二人が今でも仲がいいだけでなく、熊井の経理処理を勇太郎が代わりにやっていることを見つける。
不審に思った森若さんは熊井の過去の経理データを調べたところ、社員が支払いのために前払いでもらう仮払い金の申請が、精算を後回しにしながら立て続けに行われている自転車操業状態だったことを発見し…
出典:『これは経費で落ちません!』公式ページ
【ネタバレ】『これは経費で落ちません!』第5話の感想
熊井(山中崇)の些細な言動に違和感
静岡工場へと単身赴任をしている熊井(山中崇)は、定期的に本社に戻ってきます。
経理部にも領収書などの書類を持ってくるのですが、仮払いの申請がいつの間にか現金支給をお願いするようになっていたのです。
天天コーポレーションでは、振り込みが原則。
しかし、熊井は現金でお願いと言います。
言われた通り現金を用意し、真夕(伊藤沙莉)がお金を封筒に入れようとしたとき、熊井は封筒なんていらないと言って現金をそのままポケットに突っ込んだのです。
これを見た森若(多部未華子)は、ちょっとだけ「ん?」と思ったことでしょう。
その上、同級生である田倉(平山浩行)が、熊井から領収書を受け取るのですが、裏書などをチェックしません。
さらに田倉は熊井の建て替え経費を入力するため、熊井のページのパスワードを知っている事態。
経理部としてのチェック機能が果たせないので本当はNGです。
しかし田倉は、自分が責任を持ってやると言って、森若にタッチさせないようにしています。
使い込みを疑う森若と、それを否定し細かいルール違反を見逃し、何も問題がないという田倉。
経理部としての在り方に、食い違いが生まれてきた瞬間です。
しかし、森若としてはそれこそが違和感。
何かあるのでは?と思ってしまいます。
そしていつものあのフレーズです。うさぎは追うな、うさぎは追うな…でも追うことになります。
会社のお金を預かる身として、田倉(平山浩行)に隠れてうさぎを追う森若(多部未華子)
熊井の取引データの中で気になるものがひとつありました。
それは、浜山製作所との契約更新についてです。
リース料が値上げされており、これはどうしてなのだろうと思う森若。
本人は、長年の付き合いだからと言うのですが、営業部の山崎(桐山漣)に調べてもらったところ、浜山製作所は他の取引会社とのリース料は値上げされていないみたいなのです。
これは確実に、浜山製作所と熊井の間に何かあると思えます。
真実を明らかにするため、森若は新発田(吹越満)に対し出張を申し出るのですが…。
製造部の担当は田倉なので、田倉抜きで行くことはマズいと言われてしまいました。
しかし、熊井が何か不正をしているなら、田倉はそれを一緒に隠蔽している可能性だってあるわけです。
「勇さんとは行けません」と、きっぱり言った森若。
翌日、日帰り主張の準備をする森若は、真夕に協力してもらい書類のコピーを手伝ってもらいました。
しかし、最後の一枚が完成したところで田倉が出社。
森若のたくらみがバレてしまったのです。
これは…田倉が怒りますよ。自分の担当なのに、その自分を介さず調べようとされたんですから。
結局、新発田に言われ、森若は田倉と一緒に静岡工場へと向かうのでした。
これで何もなかった、で終わるわけはありません。熊井はやっぱり不正を行っていました。
浜山製作所は会社に従来までのリース料を入れ、この年から余分に増えた分のお金は熊井の懐に入るという算段を続けていたのです。
熊井の行動にはもちろん問題あるのですが、旧友であり恩があるからといって、田倉はこれを見て見ぬふりをしていました。
「このまま僕と工場に行ったことにして引き返してほしい。お願いだ!」
と、道中で森若に言ったということは、田倉も熊井の不正を認めたということなのです。
森若さんの勘の良さは本当にすごいです。
しかし、経理を預かるものとして大事なことなんですよね。
田倉(平山浩行)に経理部として正しい判断をしてほしい森若(多部未華子)
田倉に引き返してほしいと言われた森若は、「経理部として正しい判断をしてください」と言いました。
実は昔、森若は経理の仕事を辞めようとしたとき、田倉の言葉に救われたことがあるのです。
ある社員が空出張をし続け、200万円ものお金を自分の懐に入れていました。
それを森若が見つけてしまったことで、その社員は退社することに。
これで事態が収まるかと思いきや、その社員との結婚を控えていた女性が経理部にやってきて、森若をひどく責めたのでした。
そんな出来事があったせいで、森若はなんでも首を突っ込んではいけないと思うようになりました。
そして森若は退社も考えましたが、それを止めたのが田倉でした。
「帳簿を作成し、利益を計算し、不審な点があれば明らかにし、危険があれば経営陣に知らせる。それが経理の仕事です。森若さんは経理の仕事をしたのです」
更新の時は不正に気をつけろと森若に教えたのも田倉です。
だからこそ、熊井に恩があるからと言って流された田倉に経理を預かるものとして正しい判断をし、熊井を止めてほしいと森若は思ったのです。自分を救ってくれた人だからこそです。
経理同士のこんな強いつながりが、今の森若を作り出したということなんですね。
太陽(重岡大樹)は、森若(多部未華子)の心を救えるのか?
不正は正したものの、自分が熊井の不正を正し、田倉の不正も正すことになってしまったことにショックを受けます。
経理の仕事に真剣に向き合えば向き合うほど、誰かを傷つけることになる。
そう思えば思うほど、森若の心は傷ついていくのです。もうその泣きそうな顔が辛いです!
1人ブランコに乗りながら泣く森若。
そこにどうして都合よく現れるだろうか、山田太陽(重岡大樹)!
ガンガン攻めるのは良くないと真夕や新発田にまで言われたのですが、森若が一人で泣いていれば放っておくことができません。
しかも、下の名前で呼ぶなと何度言っても諦めません。なんという諦めの悪さ!
そんな太陽も、少しずつ変わろうとしていました。
森若が1人で泣きたいと思っていても、太陽は放っておくことができません。
「一緒にいたいっす」
その言葉が、また森若の心を救ったのでしょう。
ひとりで抱え込まなくていいと言わんばかりの優しい気持ちが、森若にも通じました。
「一緒に…います」
これでふたりの距離はちょっとは縮まった?そんな気がしました。
恋に不器用な森若が、どんどん変わっていきそうですね。
『これは経費で落ちません!』第5話あらすじ・ネタバレ感想まとめ
結局熊井はお金の不正使用で自主退社しましたが、これ以上間違った道に進まないようにしてくれて良かったと森若に対して夫婦ともども感謝をしてくれました。
つまり森若は、会社のため、その人の人生のために正しいことをしたということなんです。だから森若のやったことは間違いではありませんでした。
そして、森若に目を覚ましてもらったことで、田倉もまた経理部としてきちんとした仕事をしていってもらうことができそうです。
このふたりは経理部の重役。だからこれからも頑張ってほしいと思います。
また、森若に対して押せ押せで来ていた太陽は、彼女を好きという気持ちはそのままにアプローチが変わっていきそうです。恋模様にも期待できそう。
そして今回のラストには、新しい経理部員としてニューフェイスが登場しました!が、このキャラがとんでもなく濃い!
明らかに何か巻き起こしそうなキャラ!次回がより楽しみですね!
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