「ジャンプSQ.」「少年ジャンプ+」にて連載中の城戸みつるによる同名作品をアニメ化した『カワイスギクライシス』。
あまたの星々を支配下に置く宇宙帝国”アザトス”の調査員であるリザ・ルーナが、派遣先の地球で”猫”と遭遇するところから始まるSFコメディです。
リザはメカよぞらが苦手なミトラならば、猫の可愛さに耐えきれると考え、よぞらを見せることに。
しかし、ミトラもあえなく正気を失ってしまいます。
変わり果てたミトラの姿を見たシャミルは猫を敵とみなし、精鋭の部下たちを地球へ送り込みました。
ところが、一人で星を制圧できるほどの精鋭でさえ、カワイスギル地球の動物の前になす術なく倒れていきます。
そして、ついに宇宙最強の英雄・シャミルがよぞらと対峙し……?
早速、第11話「センシタチ」をレビューしていきたいと思います。
目次
アニメ『カワイスギクライシス』前回第10話あらすじと振り返り
リザは日々よぞらの可愛さを広めるためにSNSへ写真を投稿していました。
記念すべき100人目のフォロワーが猫写真集も出している大人気アカウントの「白猫しろみ」であることに驚くリザ。
しかも、しろみの飼い主と思われるアカウント主は、お世辞にも上手いとは言えないリザの写真をベタ褒めしてきます。
不思議に思ったリザは直接本人に会いに行き、真意を聞くことに……。
しろみの飼い主でありアカウントの中の人――茜子は、自分に自信がない普通の女子高生でした。
SNSでの人気ぶりに疲れてしまって、投稿を楽しめなくなっていた時、ブレブレの写真をアップしているよぞらのアカウントを発見。
その心意気に感心した茜子は、アカウント主であるリザに弟子入りしたいと言い出します。
こうして、茜子はリザの写真の師匠に、リザは茜子の精神力の師匠になり、謎の師弟関係から親交が深まるのでした。
【ネタバレあり】アニメ『カワイスギクライシス』第11話あらすじ・感想
華澄が宇宙船へ?!
宇宙人たちの猫への激しい誤解と、煮え切らない態度のリザに、居ても立っても居られなくなった華澄は、自分も会議に参加したいと言います。
すると、予想外に受け入れられ、早速宇宙船へ招待されました。
初めてアマトら幹部と会った華澄は、リザのおかしな表現や誤解を招く紹介のせいもあり、「猫派と戦う犬派のレジスタンスの主要メンバー」といった、謎の認識をされてしまいます。
せっかく宇宙船までやって来たのに、華澄の主張はどんどんねじ曲がって伝わっていき、ついに堪忍袋の緒が切れた華澄。
「猫なんてただ可愛いだけだよ」
そんなほのぼのとしたコメントさえ素直に受け取ってくれない宇宙人たちに、思い切って愛犬の写真を見せようとすると、リザに止められてしまうのでした。
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ミトラは猫が苦手?
メカよぞらに苦手意識を持つミトラ。
「何をするのか何をしたいのかわからない」「自分は何をしても許されるんだって顔してる」「人間をおもちゃだと思ってそう」などと猫を分析していました。
フィアナは、そんなミトラとよぞらを会わせてみたいとリザに提案します。
話を持ち掛けられたリザも、メカよぞらを通して猫に苦手意識を持っているミトラなら、よぞらを可愛いと思ったとしても、卒倒したり狂ったりすることはないだろうと考えました。
こうして地球へ連れてこられたミトラは、初めて本物の猫・よぞらと対面することになります。
――想像以上に可愛らしい見た目、愛くるしい鳴き声、魅惑的なふわふわの身体。
よぞらを見て固まってしまったミトラの頭の中では、激しい葛藤が渦巻いていました。
猫は可愛く、害があるようにも見えない、けれども、リザとフィアナを狂わせた存在……。
理性と本能が戦った結果、ミトラはよぞらを「猫しゃま」と呼び始め、猫の可愛さに屈服しました。
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戦士たちがやって来た!
よぞらと会ったことで猫の下僕になってしまい、メカよぞらに対してもデレデレの表情を見せるになってしまったミトラ。
リザやフィアナだけでなく、ミトラも猫に屈したと知ったシャミルは、怒りを露わにします。
そして、その衝動のまま、地球に精鋭部隊を送り込むと宣言しました。
選ばれたのは、ドマ・ジャランダ(CV.川田伸司)、エルメア・アシネス(CV.豊崎愛生)、レニィ・エイン(CV.深町康成)、カヤ・ガルダ(CV.鷹村彩花)、バトル・スウォンク(CV.安元洋貴)。
それぞれが、一人でも星を一つ壊滅させられるような戦士たちでした。
一方、地球で迎え討つのは、華澄や向井のみならず、ささら、光彦、七絆、鮫井たち。
彼らは、リザが宇宙人と地球の生き物を会わせる際、最初に紹介するのがよぞらだという事実に意を唱えます。
まるで可愛い生き物代表がよぞらだからだと言わんばかりのリザに対し、皆一様に「うちの子がいちばんだ」と主張しました。
そんな可愛いペットを家族に持つメンバーたちに迎えられた宇宙人精鋭部隊は、あっという間に地球の生き物の可愛さに陥落。
猫以外にも多数の脅威がいると知り驚くアマトたちに、リザは言います。
耐えられるとするならば、宇宙最強の英雄・シャミルぐらいではないかと……。
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シャミルvsよぞら
ついにシャミルが地球へやって来ます。
よぞらと対峙したシャミルは、「その生き物が何だと言うんだ」と言いました。
リザと華澄は、これまでの宇宙人たちと違って表情ひとつ変えないシャミルに衝撃を受けます。
しかし、「少々可愛いというだけではないか」と零した辺りから、シャミルに異変が……。
どうやら無感動を装っていただけで、初めて見る猫の可愛さに内心ドキドキのようでした。
ときめきで息苦しくなっているのに地球の空気が合わないだけだと言ってみたり、緩みそうな表情を誤魔化すために変顔になってしまったりと、どう見ても様子がおかしくなっていきます。
さらに、プライドの高さ故なのか、猫を可愛いと思う自分が許せないようで、よぞらを「可愛くない」と言いました。
誤魔化すための嘘とはわかっているものの、愛猫のよぞらを否定され怒り心頭のリザ。
二人の口論は幼稚なケンカに発展してしまい、呆れた華澄はそっと部屋を離れると、アマトと通話を始めます。
「一体何が起こっているんだ?!」と焦るアマトに映像を求められ、渋々動画を送る華澄。
そこに映っていたシャミルは、猫の可愛さに耐えようとするあまり顔が変形してしまい、もはや醜態を晒していました。
よぞらと遊び終えると、しばらく一人にしてほしいと言い出すシャミル。
目と耳を塞いでおくよう頼まれたリザと華澄は、部屋の外で言われた通りにします。
その瞬間、シャミルは叫び始めました。
「ア゛ーーーッ! 可愛い! 可愛いよお!」「懐いてくれて嬉しいいいい!」
激しくもがき苦しみながら猫への想いを叫ぶシャミルを見て、宇宙船内は呆然。
ガイムは、シャミルの「懐く」という言葉に、まるで「ペット」に対する表現ではないかと驚きを隠せません。
そのガイムの発言と、シャミルの様子から、アマトの頭にはひとつの推論が浮かび上がります。
華澄の「猫なんてただ可愛いだけだよ」という言葉の通り、猫は人間を洗脳などしておらず、本当にただ可愛すぎるだけなのではないかと……。
時を同じくして、別室でシャミルの映像を見ていたミキティ艦長は、何か考え込むような表情を浮かべていました。
アニメ『カワイスギクライシス』第11話まとめ
いかがだったでしょうか。
宇宙人たちが次々に地球の「可愛い」と対峙した第11話。
ネット上では、実質シャミル回だったと話題に……。
シャミル役の子安武人さんの熱演もあり、猫の可愛さに屈したシャミルが狂ってしまう様子は名シーンとなりました。
そんなシャミルの様子を見て、華澄の「猫は可愛いだけ」発言を思い返すアマトが驚愕する場面も、中村悠一さんの演技がハマった面白可愛いシーンになっていましたね。
物語はついにラストスパート!
いよいよ「猫は可愛いだけ」だと宇宙人たちにバレて(?)しまうのでしょうか。
次回、第12話も楽しみです。