「少年ジャンプ+」にて連載中の人気推理マンガをアニメ化した『鴨乃橋ロンの禁断推理』。
類稀な才能を持ちながら探偵資格を剝奪されてしまった天才探偵・鴨乃橋ロンと、ピュアでマヌケで真っ直ぐな警視庁捜査一課の刑事・一色都々丸(トト)がタッグを組み、さまざまな難事件を解決していくミステリー作品です。
ロンが殺人事件の容疑者になってしまい、トトは疑いを晴らそうと必死で捜査します。
グリズリーも捜査を進めますが、ロン以外の関係者全員にアリバイがあったため、犯人はロンだと考えていました。
しかし、トトが調べた犯行当時の現場状況を聞き、グリズリーは真犯人が他にいると確信します。
早速、第8話「孤島天文台殺人事件【中編】」をレビューしていきます。
目次
アニメ『鴨乃橋ロンの禁断推理』前回第7話のあらすじと振り返り
南暖島の天文台で開催される流星群の鑑賞会に招待されたトトとロン。
招待客の中にはBLUEの「クローズドサークル学」教官であるジョン・グリズリーもいました。
島では10年前の鑑賞会で殺人事件が起きており、天文台館長は警戒心から優秀な刑事のトトと一流探偵のグリズリーを招待していたのです。
和やかに鑑賞会が進む中、恐れていた殺人事件が発生。
密室状態の現場にいたのは、殺害された被害者と、眠っているロンのみ……。
現場の状況証拠と、本人に記憶がなく反論の余地がなかったことから、ロンが容疑者とされてしまいます。
トトはロンに手錠をかけ、倉庫に拘束せざるを得なくなってしまいますが、彼の疑惑を晴らすべく、一人で捜査へ向かうのでした。
【ネタバレあり】アニメ『鴨乃橋ロンの禁断推理』第8話あらすじ・感想
クローズドサークルと化した孤島
南暖島で殺人事件が発生。
台風のせいで外部との接触が絶たれたため、地元警察の到着が遅れ、もはや島そのものが密室のような状態に……。
そんな中、ロンにかけられた殺人容疑を晴らそうと、トトは一人、現場となった観測ドームへ向かいます。
壁に残った弾痕から、破壊された室内灯はすべて拳銃で撃ち抜かれたことがわかりました。
それは射撃の腕がまるでないロンには尚更不可能な証拠であり、ここに防犯カメラがあれば……と考えたところで、巨大望遠鏡がオート追尾・録画機能を持っていることを思い出します。
トトが録画記録を探していると、はしごを抱えたグリズリーがやって来ました。
グリズリーはロンが犯人だという確固たる証拠を見つけるべく、ほかの客たちへ事情聴取をしたらしく、ロン以外の全員にアリバイがあると語ります。
それでも、トトはロンのことを信じ、絶対に犯人ではないと断言しました。
論理的ではないトトの意見に、グリズリーは「君(トト)は彼(ロン)の何なのだ」と問いかけます。
「友人」だと答えたトトは、グリズリーの口ぶりから、過去のロンと現在のロンはまったく別人のようなのだと知りました。
グリズリーは自身の調査報告を終えると、トトのほうでも何か発見はあったかと尋ねます。
室内灯がすべて銃で破壊されていたこと、望遠鏡の録画機能を見たものの23時から1時の間はドームが真っ暗で何も映っていなかったことを伝えました。
すると、グリズリーはハッとした様子で、犯人はロンではないと声を荒げます。
そして、ロンの手錠の鍵をトトに渡すと、物凄い剣幕で「まだ事件が続く可能性も拭えない」と告げました。
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トトのお手柄
グリズリーに言われた通り、ロンの手錠を外し、捜査の報告をしたトト。
ロンは「お手柄だよ」と笑い、現段階で判明していることを整理し始めます。
室内灯はすべて銃で破壊され、床にはその破片が散乱していました。
さらに、望遠鏡の録画記録によると、23時から1時の間、ドーム内は真っ暗。
被害者の小野寺が殺害されたのは、一同が銃声を聞いた1時頃だと思われ、現場で小野寺とともに発見されたロンは裸足の状態で眠っていました。
もしロンが犯人だとして、真っ暗で何も見えない室内を歩き回っていたとしたら、間違いなく怪我をしているはずですが、実際にロンは無傷でした。
そして、撃ち殺された小野寺と容疑者のロンの間には巨大望遠鏡がそびえ立っており、背後からの正確な一撃を歩かずに遂行するのは不可能に思えます。
加えて、ロンにだけアリバイがない理由は、食後に突然眠気を感じ、誰よりも早く部屋へ戻ったためですが、おそらく特別に作ってもらった「黒蜜御膳」に睡眠薬が盛られていたからです。
では、料理を作ったシェフの海野が犯人なのか……と言われれば、それはまだ安直な考えであり、誰にでも睡眠薬を入れるチャンスはありました。
トトの報告を受けて饒舌に語るロンは、すっかりいつも通りのロンでした。
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一方その頃、観測ドームで捜査を続けていたグリズリーは、はしごをかけて望遠鏡の上部を調べていました。
そこで彼は釣り糸を見つけ、何かに気付いた様子でハッとします。
第2の殺人
ロンとトトは、ロンが宿泊する部屋へ戻ります。
犯人は眠らせたロンをこの部屋から観測ドームへ運んだはずなので、何か痕跡が残っているかもしれないと考えたからです。
しかし、まったく痕跡は見つからず、犯人は今回の事件を起こすため、周到に準備をしていたことが伺えました。
つまり、ロンは最初から狙われており、容疑をかけられるよう仕組まれていた可能性があるのです。
ロンは、グリズリーが他に何か言っていなかったか、トトに尋ねます。
トトはグリズリーがロンに謝りたいと言っていたことを伝え、彼の誠実な面に感心していました。
そんなグリズリーを、ロンも一目置いていると改めて語ります。
その時、再び銃声が響き渡り、窓の外に落下していく男の姿が見えました。
それは、まさに今、話題に上がっていたグリズリーでした。
雨が降りしきる野外へと駆け出したロンとトトは、地面に仰向けの状態で倒れているグリズリーを発見。
彼は小野寺同様、胸を撃ち抜かれており、死亡が確認されました。
ロンはBLUEの教官であるグリズリーが殺害されたということは、犯人は相当手強い人物だとトトに告げ、グリズリーの無念を晴らすと誓います。
亡くなって間もないことから先ほどの銃声が原因だとわかり、着衣の乱れがないことから遠方からの射撃、または不意を突かれて撃たれたことが考えられました。
また、グリズリーは撃たれた胸元を押さえるように拳を握り、しっかりと釣り糸を持っていました。
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観測ドームの罠
第2の殺人が発生し、全員が集められます。
小野寺殺害の際に使われた拳銃が屋上で発見され、グリズリーも同じ拳銃で殺されたと考えられました。
この拳銃は先の事件の後、グリズリーに預けられていたため、犯人はグリズリーから奪ったと思われます。
ロンの容疑が晴れたことで犯人捜しは振り出しに戻ったので、トトは全員のアリバイを確認することに。
十文字は部屋で休んでいたところ、銃声が聞こえたので野外へ飛び出してきたそうです。
丼沢は1階のトイレで銃声を聞き、ロビーで十文字と合流。
海野は耳栓をして睡眠中、オリヒメはライブ配信用の音声チェックでイヤホンをしていたため、この二人は銃声に気付かなかったといいます。
小野寺殺害の時とは違い、今度は全員にアリバイがありませんでした。
10年前の事件の再来だと怯える客たちに、ロンは語り始めます。
トトはこう見えて怒っている……と言いますが、本当に怒っているのはロン自身。
「君は怒らせてはいけない人を怒らせてしまった」
騒ぎに溶け込んでいる真犯人に向けて、そう告げました。
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ロンとトトは、最初の事件――観測ドームでの小野寺殺害から検証し直そうと現場へやって来ます。
当時、眠っていたロンに向けて、どんな状況でどんな風に室内へ入ったのか、順を追って話すトト。
ロンは説明を聞きながら、固く閉ざされていた扉は鍵がかかっていただけでなく、接着剤が塗布されていたことに気が付きます。
一方のトトは、殺された小野寺がドーム上部の開閉スイッチの前で倒れていたと気付き、銃声が聞こえる直前にドームの天井が開いたことを思い出しました。
つまり、小野寺は真っ暗な室内で開閉スイッチを押し、その直後に撃たれたということになります。
トトはまだ真相に行き着けず四苦八苦していますが、そんな彼の言葉を受けたロンはトリックに気が付いたようです。
そこへオリヒメがやって来ます。
台風で停電になることを恐れて懐中電灯を探していたようなのですが、海野に聞いてみたところ、「もう3度目よ! 自分で探して!」と怒られてしまったそうです。
するとロンは、指先でピンッと前髪を弾き、トトに「反撃開始といこう」と告げました。
どうやら真犯人に行き着いたようでした。
アニメ『鴨乃橋ロンの禁断推理』第8話まとめ
いかがだったでしょうか。
グリズリーが殺害され、事態は急展開!
死に際の「罠だ……」という言葉はロンに向けられていたようで、ロン自身も考えていた通り、最初からロンやグリズリーが狙われていた可能性が高くなりましたね。
天才探偵・ロンを陥れ、BLUEの教官・グリズリーを殺してしまうような犯人とは、一体何者なのでしょうか。
ロンが真犯人に行き着いたことで、次週はトトの推理披露フェーズへ。
クローズドサークルと化した孤島で何が起こっているのか……皆さんはわかりましたか?
次回、第9話も楽しみです。