『神様は見ていない』は、人間を守護する天使”アンジェラス”ウーリの好奇心が巻き起こす暴走を描いたブラジル発のコメディー。
赤毛で白シャツ、赤ネクタイのアンジェラスたちは、毎日、割り当てられた人間をトラブルから守る課題を黙々とこなしていた!
アンジェラス・システムの4つのルール全部を初日から迷うことなく破った新人“アンジェラス”のウーリ。焦る同僚アンジェラスもなんのその、大胆不敵なウーリは、「神様は見てない」と自由に人間たちへの「善行」を施します。
それでみえてきた、誰も知らなかったアンジェラス・システムの秘密。
ちょっとおかしな”アンジェラス“、私たちの人間の守護天使たちのドタバタを描いたファンタジー作品です。
それでは『神様は見ていない』について解説していきます。
・アンジェラス・システムの4つのルール
・誰も見てない!
目次
【ネタバレ】『神様は見ていない』解説・感想
アンジェラス・システムのルール
「ようこそ新入り君!」と声をかけられ目覚めたのは、新しい“アンジェラス”のウリシス/ウーリ (ヴィクトル・ラモグリア)。ウリシスは、人間を危険から影ながらに守る天使たち、アンジェラス・システムに300年ぶりに誕生した新たなメンバーです。
アンジェラス・システムの5511支部の監督のフレッド(アウグスト・マデイラ)に案内されて説明を受けるアンジェラスの仕事も、人間のことも全くわからないウリシスは、キョロキョロ。
どうやら赤毛のアンジェラスたちは毎日、“チーフ”と呼ばれる存在の指示で、人間を守る仕事についているようです。人間たちが日々、幸運ととらえる危険回避は、人には見えないアンジェラスたちの守護だというフレッド。
そのフレッドが厳命したのが、アンジェラス・システムの4つのルール。チーフの割振担当の厳守、人間に姿は見せてはいけない、担当外の人間への干渉は不可、そして最後のルールが、チーフのオフィスへの立入禁止!というもの。
ウリシスは、フレッドに大きな業務マニュアルを渡され、人間の守護する仕事につくのでした。
まさかのハムスター
フレッドは、読みもしないレポートの作成をアンジェラスたちに要求し、レポートに捺印、活用予定のないレポートの保管をして、アンジェラス・システムは、まるでお役所のよう。
人間には見えないはずなのに、アンジェラスたちには、白シャツ、赤ネクタイとドレスコードまであるし、ウリシスは、ルールの意味がわかりません。
指導係のグレタ(ジュリア・ハベロ)とシュン(ダニロ・ジ・モウラ)の人間を守護する仕事ぶりには感心はしたもの、ウリシスは「担当外の人間への干渉は不可」とするルールに我慢ができず、困っていたホームレスのバルディール(セルジオ・スパロー)を助けてしまうのでした。
担当外の手助けをしたことで、予期せぬ事態が起こり、行きがかり上、ミリアム(ケフェラ・ブッフマン)の前に姿を現す羽目にもなり、あっという間に3つのルールを破ってしまったウリシス。
ルールを守らないとチーフから厳罰が下り、存在も抹消されるはずなのに何も起こりません。
ついには最後のルールも破り、立入禁止のはずのチーフの部屋に忍びこみます。
そこで見つけたのは、チーフの指示として出される大きな機械の動力源をして歯車を走る小さなハムスターの姿。
チーフの指示とばかり思っていた人間を守護する任務は、ハムスターによって無作為に選ばれていたものと知ったウリシスは、驚きのあまり、うっかり、ハムスターをケガさせてしまい全世界のアンジェラス・システムをとめてしまいます。
そして世界中の支部に割当担当表が送れなくなり、アンジェラスたちの不在の世界は、人間たちに混乱をきたすのでした。
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神様なんていないんだ!と、大暴走が始まるヘンテコな展開がユニークです。
自ら選んだ人間の守護
4つのルールすべてを破ったのに、存在も消されないし、なんのおとがめもないウリシス。
自らをウーリと名乗り、背中の羽根にも艶が出てきて、ルールに縛られない自由に喜びます。
フレッドの監視を逃れながら、守護する人間を自ら選んで善行をつむ、ルールに縛られない行動を始め、自由な心をもつミリアムとも、つき合い始める始末。
一方、グレタは人間を守護することをやめ、食べたり、飲んだりとアンジェラスとしての立場を忘れ、自由を謳歌します。
気の弱いシュンだけが、チーフはどこかでアンジェラスたちを見ていると信じて疑わず、ひとり悩みます。
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バレディールやリシャルドを好奇心のままに人助けに励むウーリですが、やっぱり気になるのは、チーフの存在。
アンジェラス・システムは、なんのためにあるか?心のどこかに引っかかるのです。
裏目に出ているのはなぜ
その頃から、グレタの身体に異変が起こり、背中の羽根がボロボロと抜け始めます。
ウーリもまた、自分が良かれと思って助けたバルディールやリシャルドたちのその後の人生がうまくいっておらず、裏目に出ていると知り、愕然とします。
それと同時に、ウーリが来て以来アンジェラスたちの担当表の機械の不調が続くのに、フレッドはウーリに疑いの目を向けるのです。
そしてグレタに続いてシュン、ついにはウーリと羽根が抜け始め、それがアンジェラス・システムから外れた3人だけに、起きている異変であることに気づくのでした。
アンジェラスは進化する
人助けをしなくなったことで、3人の羽根が抜け始めたと気づいたウーリ。
アンジェラス・システムは、人間を危機から守ることで、アンジェラスたちの命を守ってきたことを知ります。
ルールを無視して、自らの意思で善行を積んだウーリは、はからずもアンジェラスとして進化をし、羽根が大きくなったというのです。
今後のアンジェラス・システムは、複雑に進化している人間に対処するのに、別のアプローチが必要だと、アンジェラスたちにも進化が必要とされていることに気づきます。
そんなアンジェラス・システムのからくりを知り、進化に期待するウーリたちを捕まえたフレッドから、逃れて入り込んだのは、チーフのオフィス。
罰を恐れるフレッドを前に、「チーフなんていないんだ。誰も見てないんだ!」というウーリの目に飛び込んできたのは、ひときわ大きな翼をもつ人影だったのです。
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『神様は見ていない』あらすじ・ネタバレ感想まとめ
以上、ここまで『神様は見ていない』をレビューしてきました。
・課題を割り当てるハムスター
・よかれと思ってやったこと
・羽根が抜けたわけ
・ルールを破ったのは誰だ
ルールを破って世界を作る
300年ぶりに誕生した新人”アンジェラス“ウーリは、ルールがなんのためにあるのかわかりません。
アンジェラス・システムの4つのルール、その日に割り当てられる人間の守護任務は絶対で、人間の前に姿を見せない、担当外の人間にかかわらない、そしてチーフの部屋には立入禁止なのに、純真無垢なウーリは、あっという間にそのルールを破って暴走を始めます。
担当外の人間ミリアムに興味を持ち、姿を見せるし、人間の窮地に迷わず関与とお役所的で縦割り組織を続ける上司フレッドの目指すアンジェラス・システムをことごとく無視して人間により深くかかわっていこうとします。
ウーリは「世界を変える」側の人間に惹かれ、ルールを守ることに固執するフレッドの管理からの逃げ出すのです。
積み残された謎
アンジェラスがその日、守護する人間が決めるアンジェラス・システムの荒唐無稽なからくりを知ってしまったウーリたちが騒動を起こすのは、人間を守護するのにルールはいるのか?
「神の意思」など、どこ吹く風のウーリは、日々のトラブルを避けるだけにとどまらずどん欲に人助けに一直進、ウーリの羽根は強く大きく育ってきます。
ところが、担当外の人間に積極的に介入したことがだんだんと裏目に出始め、終盤には、謎が多くなってきます。
チーフは本当にいるのか、ランダムに守護する人間を決めるアンジェラス・システムがどうして存在するのか、アンジェラスたちの進化は?と気になり始めた状態で最終話に突入します。
そして最後には「この部屋に最初に入ったのは誰だ?」と謎の存在が出現、まさにクリフ・ハンガーな状態でシーズン1は終わります。
ミリアムとウーリはどうなるのか?チーフとは誰か?人間の守護割当システムの秘密とは?と、疑問は、何ひとつ解決されないまま、視聴者は置き去りにされてしまいます。
最終回にいきついてなお、もやもやはとまらず続きが気になるところですが、ラストが思わせぶりに期待を高めただけあり、どうやらシーズン2の更新は決定した様子。
ビビるウーリたちに、声をかけたのが、果たして誰なのか?『神様は見ていない』の赤毛のアンジェラスたちの活躍は、どうやら、しばらくお預けのようです。
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