映画『亀は意外と速く泳ぐ』あらすじ・ネタバレ感想!平凡な毎日の主婦がスパイになる!?ゆるゆる奥様スパイ爆誕!

『亀は意外と速く泳ぐ』

出典:映画.com

絵に描いたような平凡な日常を過ごす主婦が、スパイになったことで少し毎日が楽しくなったりする物語。

スパイなのに緊迫感ゼロ…?脱力系コメディ!

ポイント
  • 多分この世で一番ユルいスパイ作品
  • なんだかちょっとおもしろい作品が見たいな、なんて気分の時に丁度いいです
  • 上野樹里と蒼井優が演じる“親友”の距離感がエモい

それではさっそく映画『亀は意外と速く泳ぐ』をネタバレありでレビューしたいと思います。

映画『亀は意外と速く泳ぐ』作品情報

作品名 亀は意外と速く泳ぐ
公開日 2005年7月2日
上映時間 90分
監督 三木聡
脚本 三木聡
出演者 上野樹里
蒼井優
岩松了
ふせえり
要潤
松重豊
村松利史
森下能幸
緋田康人
温水洋一
松岡俊介
水橋研二
岡本信人
嶋田久作
伊武雅刀
音楽 坂口修

【ネタバレあり】映画『亀は意外と速く泳ぐ』あらすじと感想


片倉スズメ(上野樹里)23歳、主婦

毎日亀に餌をやる単調な毎日。23歳の平凡な主婦・片倉スズメ(上野樹里)。

海外に住んでいる単身赴任中の夫からは毎日電話がくるけれど、いつも決まって「亀に餌をやったか」ということばかり聞いてくるだけ。

スズメは思わず、今自分を必要としているのはペットの亀だけだとぼやいてしまいます。

ある日、ベランダで亀の水槽を洗っている最中に親友の扇谷クジャク(蒼井優)から電話がかかってきて、ホースから水を出したまま電話に出てしまったせいでパイプが詰まってしまいました。

詰まったパイプを直してもらうために呼んだ陽気な水道屋が「そういえばこの間トイレにイカメシが詰まっていたことがあった」と言い出して、なぜか証拠を見るために水道屋まで行くことになります。

ホルマリン漬けみたいにしてビンに入ったイカを見せられ、それがトイレに詰まっていたという証拠にはならないじゃないかと思いつつ、これくらいのハプニングしか起こらないスズメの平凡な毎日。

水道屋からの帰り道“100段階段を30秒で上れたらいいことがある”という自分ルールのもと、スズメが勢いよく駆け上がっていると階段の中ほどで上からリンゴが山ほど転がってきて這いつくばってしまいます。

ふと顔を上げたとき目に入ってきたのは“スパイ募集”という小さな小さな貼り紙でした。

その後、クジャクと待ち合わせした喫茶店に行きましたが、案の定まだクジャクは来ていませんでした。

遅れたことを話す電話の向こう、クジャクは「あと2時間遅れる」と言い出します。

スズメは好奇心とやけくそで、喫茶店から出ていつの間にか辿りついていた隣町の美容室でパーマをかけることにしました。

スズメ(上野樹里)とクジャク(蒼井優)

二人は同じ日に同じ病院で生まれたことが縁でずっと親友です。

スズメが高校で園芸部に所属していたころ、クジャクはスケールの大きな男性と付き合いアクティブな学生生活を送っていました。

クジャクにはセンスで勝てない思ったスズメは“北風の音がする扇風機”を作るなどして発明家としてそこそこ話題になり、120万円もの大金を手にしました。

大半は貯金して、あとは好きなものを買い、残りはクジャクにごちそうしようとしていた時、クジャクは競馬で200万円を儲けていました。

その後スズメは中肉中背の彼氏にプロポーズされ結婚しましたが、クジャクはフランス人の画家とエッフェル塔を眺めながら生活することを夢みながら独身生活を謳歌しています。

それが今現在の二人です。

派手なトラ柄の拡声器を手に現れたクジャクは、パーマをかけたてのスズメを見て「ダッセー!」と言いました。

ラーメンが食べたくなったというクジャクの一言で、ふたりはスズメが街でもっとも好きなラーメン屋さんに向かいます。

しかしクジャクにとっては「うまくもないしまずくもない、そこそこラーメン」と言い放ちました。

今でもアクティブなクジャクは「カメラマンとしてカンボジアに行く」と言いヒッチハイクして大型トラックに乗り、去っていきました。

スズメはというと、バス停で待っていたにもかかわらずバスに素通りされて「このまま毎日亀に餌をやって死んでいくのか」と考えてしまいました

興味本位だけでスパイに就職!

そんな時、ふと見かけた“スパイ募集”の貼り紙を思い出しました。

電話をしてみると「3日後に来い」という返答。

何かあったらクジャクに助けてもらえばいいという甘い考えで訪れれば、普通のおじさん・シズオ(岩松了)に普通のアパートに招かれました。

中には普通の奥さん・エツコ(ふせえり)もいました。

スズメは「貼り紙を見つけられた時点でスパイ合格!」と言われ唐突に500万円の活動資金を渡されます。

そして夫婦はある国のスパイで、今からスズメは日本のスパイだと告げられますが何をしたらいいかもわからず戸惑いました。

体系も外見も平凡で変わったことが出来るわけでもないスズメを夫婦は“スパイ向き”だとたたえます。

本部から連絡があるまで平凡に暮らせと言われ、スパイになった実感もなく再び始まる平凡な毎日。

しかし冷蔵庫の中にしまった500万円のおかげでざわざわした気持ちで過ごすことになります。

亀に餌をやるのもスパイ活動の一環。

掃除も布団干しも、どんなことでもスパイ活動だと思うだけでわくわくするスズメ。

何だか人生が変わった気がして、髪形を戻して、スパイになった記念に自分へのご褒美を買うことにしました。

身近なところにスパイ仲間が…?

自分へのご褒美にサングラスを買ったその時、エツコから電話がかかってきました。

突然のスパイ事始め。まずはファミレスで店員の印象に残らないほど“平凡”なものを注文しろというミッション。

これは失敗でした。

次はスーパーで“平凡”なものを買ってこいというミッション。

店内でクジャクを見かけ、何を買うのか眺めていたらアーティチョークを手に取るクジャク。

そんな目立つ物を買うなんて、とほくそ笑むスズメでした。

このミッションは60点を獲得しエツコから合格をもらえました。

その後、夫婦と何度か会い普通の人には知られない社会の裏側を教えてもらいます。

なんでもなさげな日常にもいろいろと裏側があることを知っていくスズメ。

ある日、3人でスズメのお気に入りのラーメン屋さんに行った時のこと。

夫婦にラーメン屋なのにエスプレッソが美味しい事を教えてもらいました。

そしてラーメン屋の店主(松重豊)もスパイ仲間だということを知ります。

“そこそこ味”と皆が言うほどの妥協ラーメンを作るのは案外難しいものだということも知りました。

映画やドラマのように派手なスパイ活動こそないものの、このまま日常が過ぎていくのだと思っていた矢先にスズメは突然、拳銃を渡されます。

近所の豆腐屋(村松利史)から拳銃のレッスンを受け、自分が知らなかっただけで身近にスパイ仲間が結構いたということに気付きました。

同時に日常的に聞いていた商店街のアナウンスはエツコが喋っていたのだということを知り、さらにアナウンスには秘密の暗号が隠されているということも知ります。

キーワードとも言える秘密の暗号が流れたら緊急招集の合図。

公園に集合して“何か”が始まるのです。

いよいよだという雰囲気になりスズメはクジャクや父親に会いに行きました。

もう会えないかもしれないと思うと無性に大切な人に会いたくなったのです。

しかしクジャクは借金取りに追われて家を空けており会えませんでした。

父親とは会えましたが、他愛のない話をして別れました。

スズメ(上野樹里)の手元の500万円

そうこうしているうちに、ついに秘密の暗号が商店街に流れます。

公園に向かう前に亀を逃がしてあげようと川に向かったスズメは、川上から子供が流されているのを発見しました。

初恋の相手・加東先輩(要潤)の息子であるということに気が付いたスズメは、その子を助けてすぐに立ち去りますが、あろうことかテレビで報道されてしまい全国中から探されてしまいます。

スパイにとって目立ってしまうことはタブーです。何とか切り抜けて誰にも見つからず公園に向かうと、もうスパイ仲間たちが集まっていました。

スズメが“ベンチばばあ”と呼ぶ、高校の頃から公園のベンチに座っているおばあさんも実はスパイで、ベンチの下にある秘密の地下通路の門番だという事を知らされました。

ベンチが動き地下通路が現れ、シズオやエツコたちが進んでいくなかスズメは「本部からの命令でスズメは残りなさい」と告げられます。

やっと本格的なスパイ活動が始まるのかと思ったのにとがっかりしつつ渋々残ることにするスズメは活動資金にと渡されていた500万円を返却します。

平凡な毎日に舞い戻ったスズメは後日、川での人命救助を名乗り出て500万円の謝礼をもらいます。

一方その頃クジャクは憧れのパリへ飛び運悪くスパイ罪で逮捕されて獄中にいました。

それを知ったスズメは親友を助けるためにパリへと旅立つのでした

『亀は意外と速く泳ぐ』のざっくりとした感想など

三木聡監督の“ユルいコメディー作品”として、ユーモアあふれる不条理な世界観に熱狂的なファンのいる作品ということで興味本位で見たわけですが。

ド派手なわけではないんだけど冷静に考えてみたら“平凡な毎日”の中に超絶ぶっとんだ設定ぶっこんでるところが好きで、たま~に見たくなる作品です。

vito

なんかこういう雰囲気を他の作品でも味わった気がするなぁと思っていたら『俺俺』の監督も同じ人だと知って納得してしまいました。。

亀に餌をやる毎日を過ごして周りから忘れられて死んでいくんだ…とかぼやいちゃうくらい平凡すぎる日々を送っていたスズメに少し共感しつつ、現実世界では絶対にありえない“スパイ活動”に手を染めて?いくところにドキドキわくわくしつつ。

最初のうちはスズメと同じように、これがスパイ活動?とか思っちゃうんですけど拳銃を渡されたあたりから急にピリついたりして。

次から次へと身近な人たちもスパイ仲間だっていうことが発覚していくところに笑ったりもして。

このスパイ仲間たちもキャスト的に豪華な面々だなぁと思うわけです。

vito

ラーメン屋さんが松重豊っていうのが個人的にツボ。。

そこそこ味の妥協ラーメンは腕がないから“そこそこ味”なわけじゃなくて計算しつくしての味だったとかいう絶妙な設定も好きです。

なんかそういう小ネタじゃないけど割と小さいところにこだわりが沢山散りばめられている作品だと思うので、ちょっと面白い作品が見たいなぁって気分の人におすすめです。時間も短いからサクっと見られます。

vito

あと!エンディングがレミオロメンの「南風」なのも凄く丁度よくて良いです。。

スズメ(上野樹里)とクジャク(蒼井優)の関係性

あらすじにも書いたように同じ日に同じ病院で生まれてずっと親友として過ごしてきた2人ですが、性格は正反対ともいえるほど対照的です。

vito

スズメはアクティブすぎるクジャクの奔放さだったりセンスの良さに憧れていて、クジャクはきっと平凡なスズメに憧れている部分があるっていうバランス感が何て言うか…エモい…。

お互いに惹かれ合っているから長年の親友なんだろうなぁとか思っちゃうんですよね。

あらすじでは割愛したけどスズメが初恋した加東先輩にキュンとしたエピソードのためにクジャクが一肌脱ぐ的なくだりがあって、それがラストのパリに旅立つところに繋がっていると個人的に思ってます。

とか言いつつ何気にスズメもぶっ飛んでるところあるんだよなぁ、親友を助けるために足取り軽くパリに旅立つとかもそうだし、そもそも興味本位でスパイになってみたりするし。

スズメの表性格がクジャクの裏性格で、スズメの裏性格がクジャクの裏性格みたいなところがグッとくるわけです。

vito

それを演じているのが上野樹里と蒼井優っていうのがまたたまんないです。

可愛い。

この作品を見るまでどちらもホンワカのほほんとしたイメージだったんですけど、いい意味で蒼井優のイメージが壊れた作品だったりもします。

こういうぶっ飛んだ役もっとやったらいいのに。

とはいえ基本的にユルい作品なので2人の関係しかりストーリーしかり真剣に見入るというよりは気軽に見てみる、くらいが丁度いいんじゃないかなって感じです。

映画『亀は意外と速く泳ぐ』まとめ

映画『亀は意外と速く泳ぐ』

出典:楽天TV

ここまで映画『亀は意外と速く泳ぐ』についてネタバレありでレビューしてきました。

要点まとめ
  • ユル~いコメディが好きな人には超おすすめ!
  • 平凡な毎日を過ごす主人公に共感しつつ、ぶっ飛んだ設定に憧れちゃうかも
  • 普段コメディ系は見ない人も、90分しかないから気楽に見られると思います