押しかけてきたファンの一件により、急激に距離が近づいたさらさと愛。仲直りをしたいという愛の願いは叶うのでしょうか。
そして成績が伸び悩み、体型維持に苦労する彩子にもトラブルの影が……?
アニメ『かげきしょうじょ!!』前回第4話あらすじと振り返り
愛とさらさが寮に帰る途中、アイドル時代の愛のファンだった男性が姿を見せます。彼に向かって暴言を吐いたことでグループを強制的に卒業させられており、その仕返しにやってきたのではないかと怯えた愛は、さらさを置いて逃げ出してしまいます。
後を追ってきた太一とさらさが話を聞くところ、ファンの男性は愛を憎むどころか、謝りたくて神戸までやってきたのでした。いつの間にか意気投合していた3人に、寮から戻ってきた愛はショックを隠しきれません。
愛とさらさは口論の末に「絶交」となりますが、さらさはまだ愛と友達になることを諦められませんでした。
翌日、学校をサボった愛が街中で絡まれているとき、さらさと太一が助けにきます。愛の居場所をSNSから割り出したのは、他ならない愛のかつてのファンでした。愛は握手会の非礼を詫び、ハンカチを手渡しながら「これが今の精一杯」と涙を見せます。
冬組スターの登場
ダンスの授業前、さらさは柔軟で紗和がしていたポーズを何かと尋ねます。それは紅華歌劇団冬組の決めポーズでしたが、オスカル様の舞台以外を知らないさらさに周りはざわつきます。
冬組愛が強い紗和の発案で、その日の放課後は冬組による「ロミオとジュリエット」を観に行くことになりました。
劇場に行ったさらさたちは、美麗な女性に声をかけられます。女性が去っていった後にさらさが誰なのかを聞くと、紗和は驚きつつも冬組No.2の里美星(さとみ せい)様だと答えます。
田中泉
さらさにひどいこと言ってしまったことを気にしていた愛は、仲直りの方法を太一に尋ねます。これまで人と関わらないようにしていた愛は、喧嘩をしたこともなく、どうすれば仲直りができるのかわからなかったのです。
劇場に来てもさらさのことを気にしていた愛でしたが、「ロミオとジュリエット」を観て、紅華の素晴らしさに驚きます。
帰り道、さらさたちは2年後に立つかもしれない舞台に胸を躍らせます。
感激のあまり、劇中のロミオのセリフを暗唱するさらさ。それまで観たことがなかったさらさでしたが、セリフを一度観ただけですっかり覚えてしまったようです。
田中泉
さらさの堂々とした姿を見た愛は、「素直な気持ちを愛の言葉で伝えればいい」という太一のアドバイス通り、手を取って「お友達になりたいの」と伝えます。
そんな愛の言葉に、「会った時からお友達になりたいと思っていたんです」と返すさらさ。そんなふたりの姿に、思わず見ていた紗和たちはもらい泣きをするのでした。
彩子の葛藤
7月を迎え、紅華歌劇音楽学校に通う生徒たちは、お互いをあだ名などで呼んだりと仲を深めるようになっていました。
晴れてさらさとお友達になれた愛でしたが、未だに「渡辺さん」と呼んでいることから「さらさと呼ぶ」ことを目標に掲げています。
田中泉
愛とさらさは前期の成績が貼り出されているのを見に行きますが、愛は可もなく不可もない24位、さらさはビリから1つ上げて39位でした。さらさがひとつだけでも成績が上がったのを喜ぶ一方、最下位は彩子でした。
彩子は声楽の授業でも、変わらず声が出てないことを指摘されます。
しっかり食べて寝ているのか心配された彩子は、「痩せろって言ったり、食べろって言ったり勝手」と悩んでいました。
もともと、幼い時に紅華の舞台を観たことがきっかけで、憧れを抱くようになっていた彩子。
パン屋を営む一般的な家庭で、裕福ではないものの中学からはバレエを習わせてもらったりと、両親は協力的でした。
そんな彩子を同じく支えてくれたのは、姉の清子(さやこ)でした。自分とは違い、やりたいことがある彩子を応援してくれていました。
田中泉
家族からの期待を裏切りたくないと、授業についていけないことを隠しながら吐いていた彩子を、愛はお手洗いの外で見ていました。
ある日の放課後、千夏と千秋の実家から送られてきたもなかを食べながら、さらさたちは成績について話していました。
以前は成績ビリの生徒は退学させられていたこと、「やりたいことが見つかったからこれから巻き返す」と話す愛の姿に、彩子は動揺を隠せません。
次第にうまく吐けなくなってきたことに焦っていた彩子は、以前「デブ」と注意されたダンス講師の橘に「食べたものを書いて提出して」と言われます。
彩子の食べたものの記録を見た橘は、即座に彩子が吐いていることに気がつきます。急激に痩せたことに周りの講師も気付いていましたが、声楽講師の小野寺は橘の厳しい注意を咎めます。
しかし、橘もこれからスターになるからこそ、言われの無い陰口に耐えうる必要性があると反論します。
田中泉
夜中、こっそり吐いていた彩子に、愛は「そんなふうに痩せてもきれいになれない」と指摘します。
愛は、かつてアイドル時代に彩子のように過食嘔吐を繰り返している子のことを見ていたため、彩子の異変に気付いていたのでした。
彩子はそんな愛に、「最初から綺麗な人に言われたくない」と言い捨て、泣きながら走っていってしまいます。
一度しか開かない門
彩子はとうとう、ひとりずつ独唱をすることになった授業で倒れてしまいます。みんなに置いていかれてしまう、と必死な彩子に対し、医者は「今は安静にするべき」と諭します。
病院から戻り、部屋でひとりベッドに寝転んでいた彩子に、姉からメッセージが届きます。弱音を見せる彩子に対し、姉は「いつでも帰ってきて良いんだからね」と温かい言葉をかけるのでした。
田中泉
そんなとき、部屋のドアを叩く小野寺から「ひとりでいろいろ悩んでいるのよね。迷ったりくじけたりするのも無理はない」と呼びかけられます。
姉のメッセージから辞めてしまおうと考えるも、小野寺の「あなたの下には1,095人もの紅華に入れなかった人がいる」「紅華は一度しか門を開かない、あなたは選ばれた乙女」という言葉にハッとする彩子。
小野寺は彩子の歌の才能を見抜いており、「歴代屈指のエトワール」になれると励まします。
田中泉
後日、声楽の授業に復帰した彩子は、見事な独唱を披露します。彩子は歌いながら、自分の実力をどこまで見せられるかわからないと思いながらも、「やめてしまったらそこで終わりってこと」と考えるのでした。
『かげきしょうじょ!!』第5話のネタバレ・感想まとめ
第5話は成績に悩む彩子への小野寺先生の言葉が光る、名エピソードでした。
「トップになる」という愛の新たな目標も決まり、ますます加速するであろう物語が来週も気になりますね。