握手会での暴言により、JPX48を強制卒業せざるを得なかった愛。その直接的な原因となったファンが追いかけてきたことに怯えた愛は、さらさを置いて逃げ出してしまいます。
しかし、さらさと太一が彼から話を聞く限り、悪人ではないようで……？愛のためにさらさが立ち上がる第4話は、ふたりの関係が大きく動き出します。
目次
アニメ『かげきしょうじょ!!』前回第3話あらすじと振り返り
ひとりクラスから孤立する愛は、何かと構おうとするさらさに「友達になる気はない」とはっきり断言。
そんな愛は、母の愛人から受けた性的虐待、かわいらしい外見への嫉妬から、助けてくれた叔父の太一を除いて心を閉ざしてしまっていました。
ある日の授業後、愛がひとりで帰っているとかつてのファンが東京から追いかけてきたことを知ります。
さらさは怯えて学校に戻ってきた愛と一緒に帰ろうと提案し、寮への道を歩いていると、ふたりの前には再び愛のファンが姿を見せるのでした。
愛に救われた、かつてのファン
かつてのファンを前にして、悲鳴をあげながら逃げ出してしまった愛。
その姿を見て、かつてのファンは静かに涙を流し、「ただ一言謝りたかっただけ」と呟きます。
隠れていた太一も合流し、さらさとともにファンから愛との間に何があったのかを聞くこととなりました。
公園で男性と話をするさらさを見かけた聖は、嬉々として覗き込みますが、太一がいることに気づくとあからさまにがっかりした表情を見せます。
田中泉
ファンの男性はかつてニートで引きこもりだったものの、ある日音楽番組で絶対笑おうとしない愛を見た瞬間、「異世界の姫君」「氷の女王」と衝撃を受けたといいます。
そんな愛が、番組の企画でゆるキャラの着ぐるみと共演、かすかに微笑んだ際はJPXファンの間で「奈良の開国」と称されるほどの伝説に。
そこから「自分も開国したい」と思い立ったファンはグッズを買うために外出できるようになり、仲間もできてバイトも始めたという過去がありました。
その感謝の気持ちを愛に伝えようとしたあまり、手を強く握ってしまったことから愛が「気持ち悪い」と発言、騒ぎの責任をとってセレモニーもなく強制的に卒業となってしまっていたのでした。
涙ながらに語る男性ファンに、太一は「あなたが気持ち悪かったわけではなく、愛は男性全般が嫌い」とフォローしながらも、「君が思うほどJPXに情熱も未練もない」と告げます。
田中泉
さらさは愛を初めて見た時、自分に持っていないものを持っていることを感じ、「この人と同じ舞台に立つたいと思った」と話します。
一方その頃、夕食の時間を前に、愛はなかなか帰ってこないさらさを心配して寮から飛び出します。
公園にたどり着いた愛は、さらさと太一が男性フンと仲良く話したり、オタ芸をしている状況に、怒りを表します。「大嫌い」という言葉に、さらさは言葉を失うのでした。
友達になりたいのに、「絶交」
翌日、発声のレッスン中にさらさは講師から声が出ていないことを指摘されます。同時に声が出ていないと彩子も指摘されますが、彩子はダイエット中で声が出ないと返すのでした。
田中泉
その日、怒ってる理由を愛に聞いたさらさ。愛は「置いて行ったことに責任を感じていたし、探しに行くことは大変なことだった。それなのにみんな楽しそうだった」とまだ怒りを露わにしています。
さらさも「助けにきてくれたなら、無事だと知って喜んで欲しい」と負けずに言い返しますが、愛はただの屁理屈だとさらに怒ってしまいます。「金輪際関わらないで」という愛にさらさは「絶交」と告げます。
絶交することになったものの、さらさはSNSに「仲良くなりたい人と絶交することになってしまった」「その人のことが嫌いになれない」と悩みをこぼします。
それにさらさの彼氏、暁也の兄弟子である煌三郎は「今は始まったばかりだからそっと歩み寄っていけばいい」「思いや願いは叶うものではないけど、永遠の片思いかもしれない」と暁也を装って返信します。
忘れたい過去を上書きできる、新しい思い出
翌日、愛は爆睡するさらさを放置し、投稿しようとするも「学校に行きたくない」と思います。
愛が寮に帰った気配もなく、スマホもつながらないことに太一は焦り、さらさに聞きますが、さらさも全く何も知りません。
そんなさらさは、聖たち本科生から呼び出され、SNSで晒されている男性ファンとのツーショットについて聞かれることに。
田中泉
「恋愛禁止ではないとはいえ、こんな写真が流出するのはまずいのでは？」と聖がさらさに投げかけますが、さらさは太一がいたこと、彼氏でもないことをあっけからんと述べます。それどころか、「思い出したことがあるから、続きは夕方聞く」とその場を飛び出していくのでした。
学校をサボり、海を眺めていた愛。そんな愛は柄の悪い男2人組に声をかけられ、怯えて泣き出してしまいます。絶体絶命な状況で、愛を助けに来たのはかつての男性ファンと太一、そしてさらさでした。
さらさは愛の居場所を男性ファンに聞いたところ、「心が落ち着く場所は海」という過去のインタビューからSNSを検索、隠し撮りされていた愛の写真から場所を割り出していたのでした。
さらさは大声で助けを呼び、警備員を呼んだことで男だちは逃げ出します。二人組を追い払おうとして転び、鼻血を出してしまった男性ファンに、愛はハンカチを差し出しますが、渡す前に落としてしまいます。
「これが今の精一杯」と話す愛に、男性ファンは怖い思いをさせたことを詫び、今度は歩合で素敵な笑顔を見せてくださいと言うのでした。
田中泉
オタクは“推し”の笑顔が見たいだけなんですよね。
帰り道、愛はさらさに「忘れられたいのに忘れられない記憶はどうすればいい？」と尋ねます。
前を歩くさらさは、「忘れることはできなくても、夢中になれることを探して新しい思い出にして、上書きしていくと薄くなっていくのではないか」と答えます。
『かげきしょうじょ!!』第4話のまとめ
苦い過去を乗り越え、ひとつ大きく成長を見せた愛。
さらさとの関係も、今までの淡白なものから変わりそうです。
一方、第3話で太ったことを指摘された彩子が、トイレで吐いたり歌唱が上手くいかなかったりと何やらトラブルの予感。
誰かのために一生懸命になれるさらさは、彩子を助けることはできるのでしょうか。