虎紋会最後のメンバーの堤も葬儀屋の犯行と思われる手口で殺されてしまいます。
一連の事件をエジプト神話になぞらえた真の目的に気づいた公安分析班。
鷹野(青木崇高)は捜査一課第十一係時代の上司である早瀬(渡辺いっけい)の協力を得て、地道な聞き込みや周辺の状況を探っていくうちに、これまで得た情報の大きな落とし穴に気がつきます。
一方、公安の捜査情報が漏れていたことで、鷹野へ不信感を募らせる氷室(松雪泰子)ですが・・・。
目次
ドラマ『邪神の天秤 公安分析班』 前回振り返り
堤を尾行した鷹野(青木崇高)と氷室(松雪泰子)が目にしたものは、白骨化した遺体でした。遺体は少なくとも死後5年以上は経過していました。
殺害された真藤・笠原以外に残された虎紋会メンバーは堤、そして消息不明の里村です。堤を泳がせて里村の足取りを追う公安分析班。
里村の身辺を洗ううち、里村が大学時代に古代エジプトの研究をしていたこと、9年前まで少年と共に暮らしていたことが判明します。
そこで、容疑者として浮上したのがエジプト研究者の塚本。彼は里村の息子でした。
しかし、それは公安が堤から目をそらせる葬儀屋の罠だったのです。
【ネタバレ】ドラマ『邪神の天秤 公安分析班』第9話あらすじ・感想
葬儀屋の罠
公安の目を塚本に向けさせ、堤から目を逸らせようとした葬儀屋。
その罠に気がついた鷹野(青木崇高)が所轄に連絡をすると、氷室(松雪泰子)の指示で警備を解除したということがわかりました。
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鷹野と氷室が堤の家に急行すると、堤は遺体となって発見されました。
堤は心臓だけを取られ、その心臓はアメミトの石板と共に天秤にかけられていました。
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石板の裏には何も書かれておらず、他の臓器を持ち去られていません。
遺体には打撲痕やワイヤーで首を絞めた跡が残されていました。
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新たな葬儀屋の目的
公安五課は、新たな葬儀屋はテロと欺き、里村を裏切った虎紋会メンバーへの復讐のために行動を起こしたのではないかと推測しました。
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新たな葬儀屋は、始めから塚本が疑われるようにエジプト神話を利用し、復讐に気づかれないため宗教団体や極左組織を利用してテロを偽装し、公安を翻弄してきました。
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この件は引き続き公安事案としてこれ以上のテロ行為を防ぐことになりました。
捜査一課は、この事件を連続殺人事件と見ていて、新たな被害者が現れたことで、公安に失態があったのではと不審に思っていました。
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大和ビルの女
鷹野は赤崎が入院している病院に呼び出され、赤崎に回復の兆しが見えて来たと報告を受けました。
毎日のように付き添っていた婚約者の仁美(瀧内公美)は安堵のためか、その場で崩れ落ちてしまい、点滴をすることに。仁美には鷹野と同行していた氷室が付き添うことになりました。
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鷹野は氷室に仁美を託し、里村の部屋があった地域で聞き込みをします。
すると、里村と一緒に暮らしていた子供は、里村の子ではなく『大和ビルの女』と呼ばれていた、近所の子持ち女性が亡くなったために3歳頃に引き取られたということがわかりました。
しかし、その子の情報は公的なデータベースには一切ヒットしません。
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聞き込みが行き詰まった時、鷹野の捜査一課時代の上司・早瀬(渡辺いっけい)が、子どもを取り上げた助産師を見つけていました。
「一緒に来るか?」と言う早瀬に、公安と捜一が一緒に行動するのは・・・と躊躇する鷹野。
しかし、背に腹は代えられないと早瀬と共に助産師の元へ向かいました。
テルミの子
その助産師は、付近の素性もわからない女性の出産を多く手掛けていましたが、里村が引き取った子の母親は『テルミ』と呼んでいたこと、そして取り上げた子の情報は全てノートに書き記していると教えてくれました。
そのノートを手に、鷹野は再び里村の部屋を訪れます。
そこで、あるにおいと、机に残された絵具の跡を発見しました。
そして、ふとノートに貼ってあった写真をはがし、裏を見てみると『テルミと女児』というメモが記されていたのを発見したのです。
女児!!! 少年ではなかったのです!
その頃、仁美はベッドから起き上がり、付き添っている氷室の背中を見つめていました。
「氷室沙也香さん、あなたは今までに後悔したことがありますよね」
氷室が殺気を感じた時、仁美はワイヤーを氷室の首に巻き付けました。
「あなたのせいで里村さんは殺されたのよ!」
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葬儀屋現る
氷室は駆けつけた公安五課メンバーに助けられました。
「宮内仁美さん。あなたは葬儀屋だったんですね」
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本物の宮内仁美は、2週間前から行方不明届を出されており、新葬儀屋に監禁されていました。
新葬儀屋は本籍氏名不詳のまま取り調べが始まります。
鷹野は、堤の殺害にはワイヤーが使用され、手こずっていたことで体力差に不安がある人物が犯人ではないかと読みました。
そして、これまでの被害者に油絵で使うペインティングナイフの跡がついていたことに着目し、里村の部屋の壁から油絵のオイルのにおいと、絵具の跡を発見したことから、堤を殺した犯人は油絵の心得があることに気がつきました。
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新葬儀屋が移動花屋として使っていた車は、彼女の生活拠点でした。
そこから数点の油絵が見つかっており、それは里村の部屋の壁の跡とサイズが一致し、窓から見た風景を描いたものでした。
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新葬儀屋は、里村の本物の息子である塚本に嫉妬を覚え、彼に捜査の手が伸びることを思いつき、さらに公安の情報を得るために鷹野に近づいたのです。
鷹野の違和感
しかし、ここまで用意周到にやってきた新葬儀屋の行動の中で、鷹野が不思議に思っていたのは、何故自分に近づく必要があったのかということです。
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氷室の名前を使って堤の警備を解いたのは、新葬儀屋です。
しかし、鷹野は一度も氷室の名前を出していないのです。
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それまで、目をつぶり黙秘を貫き通していた新葬儀屋はゆっくりと口を開きます。
「世界は混沌から生まれ 混沌へと還る」
古代エジプト人が理想としていた秩序ある世界を『マアト』と呼び、それは自分のためではなく他人のために生きる世界なのだと、新葬儀屋は説明し始めます。
「間もなくカタストロフの時がやってきます」
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虎紋会メンバーは、それぞれウイルスに関わる業務を手掛けていました。
彼らの目的は、感染力と毒性の高いウイルスを開発し、世界を混沌へと導くことでした。
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里村はそのウイルスを『アポピス』と名付け、世界の選別を計画したのです。
「これが、人類全体をリセットするためのカタストロフです」
新葬儀屋は、今日の正午に『アポピスウイルス』が世界に向けて流出すると明かしました。
このウイルスに感染し、発症すれば48時間で死に至ると言います。
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何故知っていたのか
その時、真藤議員を殺した小田切と葬儀屋とのメールのやりとりが復元されました。
真藤議員は、息絶える直前、ベルトのバックルから何かを取り出し飲み込んでいました。
葬儀屋が真藤議員の内臓を取り出したのは、胃の中にあったものを取り出す必要があったからです。
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新葬儀屋は鷹野のような利他的な人にはマアトの世界に生きて欲しいと、何故氷室の名前を知っていたのか教えると言いました。
彼女は、鷹野の元相棒・相羽隼人が殺されたことを知っていました。
「相羽隼人を殺したのは氷室沙也香です」
取調室は、静まり返っていました。
ドラマ『邪神の天秤 公安分析班』 第9話 感想&まとめ
完全にやられた!という感想しか出てこなかった今回。
まさか仁美が里村と一緒に暮らしていた子だったとは・・・。
そして、虎紋会の真の目的が明らかになりました。
強力なウイルスを使って生物テロを起こそうというのです。下手したら、人類滅亡です。
正午まであと数時間しかありません。
公安はウイルスを見つけ出し、テロを防ぐことが出来るのでしょうか?
次回最終回。どこまで回収できるのか、それも気になります!