”死体は事件の真実を語る”
日本のドラマでも『アンナチュラル』などがありますが、被害者の死体から真実を解きあかす「解剖医」にスポットを当て、新米検事とのタッグで難事件を解決していく医療サスペンスドラマが『ジャスティス-検法男女-』です。
今にも起こりうるであろう事件を題材とし、今まであまり触れた事のない国立科学研究院の実際の”科技捜査技法”を使い、ドラマ内でもありとあらゆる難事件を解決していきます。
お嬢様育ちで念願の検事になった新人のウン・ソルですが、初めて出向いた事件現場で遺体を目の前にして衝撃と動揺でパニックになり現場を荒らしてしまいます。
そこへ強面の解剖医ペク・ボムがやってくるのですが、イチイチ文句の多いペク・ボムにウン・ソルは最悪な印象を持ちます。
ですが、この2人は互いにぶつかりあいながら、数々起こる難事件を解き明かしていくことになるのです。
- ペク・ボム役のチョン・ジェヨンとウン・ソル役のチョン・ユミが名コンビ
- 刑事役のイ・イギョンや、首席検事役のパク・ウンソク、個性的な若手が揃う
- 証人や証拠よりも「死体は真実を語る」というペク・ボムの斬新な推理
それでは『ジャスティス-検法男女-』をネタバレありでレビューしていきたいと思います。
目次
『ジャスティス-検法男女-』キャスト
チョン・ジェヨン / 役:ペク・ボム
- 国立科学捜査研究院の解剖医で、韓国で最も死体を解剖する男
- 生きた人間には全く興味を持たず、常に死体だけに神経を注ぐ
- 恋人を交通事故で亡くし、心に深い傷を負っていた
チョン・ユミ / 役:ウン・ソル
- ソウル東部地検刑事8課の新米検事
- 父親は財界の有名人、母親は元ミスコリアと裕福な家庭に育つ
- 一度見聞きしたことは絶対忘れない「フォトメモリー能力」を持っている
イ・イギョン / 役:チャ・スホ
- 江東警察署強力班のイケメン熱血刑事
- 熱血がゆえすぐに飛びかかるが、責任感・義理人情の強い好青年
- スマホのホーム画面は、常に警察バッチをつけた自分の写真を設定している
パク・ウンソク / 役:カン・ヒョン
- ソウル東部地検刑事8課の首席検事でウン・ソルの学生時代の先輩
- 兄はペク・ボムと同僚の医者だったが、兄の突然の死がペク・ボムのせいだと思っている
- ウン・ソルを学生時代から密かに思いを寄せている
【ネタバレ】『ジャスティス-検法男女-』あらすじ・感想
現実味を帯びたかなりリアルな医療ドラマ
韓国ドラマの特徴ですが、色々な面でリアルな場面が多く出てきます。
かとリーニョ
「解剖医」がメインのドラマですから解剖のシーンはやはりリアルでないと面白くないと思います。
劇中の事件も、本当に身近で起こりそうな事件が描かれています。
夫の暴行、感染症患者からの二次感染、元警察官による連続殺人事件など、いかにもリアルです。
企画段階では、検事は男性・解剖医は女性だった!?
実は『ジャスティス-検法男女-』は当初の企画段階では「検事は男性、解剖医は女性」という設定だったようです。
ラブコメディ路線で行こうとしていたらしく、これでは「ありきたり」になっていたかもしれません。
ですが、このドラマは急遽路線変更し監督が「マニアックな風格で近寄りがたい天才的な解剖医」を目指したため、思いついたキャスティングがチョン・ジェヨンだったそうです。
確かに、白髪の老人役や無人島に住むサラリーマン役など、あらゆるジャンルの役を演じてきた彼にはとてもいい話だったかと思います。
かとリーニョ
検察と警察との連携のドラマは韓国映画、ドラマにも多々ありますが、検察と解剖医が連携を組む作品はほとんどなかったのもこのドラマがヒットした理由でもあると思います。
完璧男ペク・ボムにも心に深い傷があった
解剖医として、最も多くの死体を解剖し、生きた人間には興味のない完璧男ペク・ボムにも、実は過去に深く深く心に傷を負っていたのです。
実はペク・ボムは結婚前提で付き合っていた同僚と乗っていたところで事故に遭い、最愛の恋人を失ってしまった過去があったのです。
最愛の恋人ステラを失った心の悲しみは、ペク・ボムにとってとてつもなく大きく「自分も死んだ」も同然だったに違いありません。
かとリーニョ
恋人は生きていた!?
先ほど、ペク・ボムの恋人は亡くなったと書きましたが、実は植物人間状態で事故から10年間生きていたのです。
ペク・ボムの父親が、ずっと彼女を守り続けていたのです。
すっかりかつての人間味ある姿を封印してしまったペク・ボムは、植物人間状態の恋人を目の前に冷静に振舞うのですが、やはり最後には泣いてしまうのです。
そして植物人間のステラはもう先が長くないようでした。
かとリーニョ
その後、ペク・ボムは彼女の本当の死と向き合い、以前の人間味のない解剖医からは変わったようでした。
『ジャスティス-検法男女-』は最後に解剖室へ入っていくペク・ボムのシーンがあるのですが、BGMとチョン・ジェヨンの哀愁漂う雰囲気がすごくマッチして、ジーンときてしまう場面でした。
『ジャスティス-検法男女-』まとめ
完璧主義の解剖医ペク・ボムが、死体から真実を追い求める『ジャスティス-検法男女-』。
どんな違和感もも決して逃さない彼の観察力は、やはり「事件をちゃんと解決したい」という思いの強さゆえではないでしょうか?
「目に見えるだけの真実」だけを見てしまったことだけで、大きな事件に発展してしまう。
真実を追い求めること、そして真実を伝えることが、これほどまでにも難しい事なのかと改めて痛感します。
演技派俳優チョン・ジェヨンと多彩な女優チョン・ユミの抜群の演技が光る『ジャスティス-検法男女-』、ぜひ多くの方ご覧になって頂きたい最高のドラマです。