『ジャーヘッド』あらすじ・ネタバレ感想!ジェイク・ギレンホール主演!爆発だけが戦争映画じゃない

『ジャーヘッド』あらすじ・ネタバレ感想!ジェイク・ギレンホール主演!爆発だけが戦争映画じゃない

出典:U-NEXT

湾岸戦争に参加した兵士の実際の手記をもとに作られたひたすら戦場で待機させられている兵士たちの物語。

戦争映画特有の派手な爆発や銃撃シーンはほとんどないからこそ、リアルなものを感じられた作品です。

ポイント
  • 今までの戦争映画とは一線を画す作品
  • 「待つこと」が戦争
  • 戦争は人間を変える

異色の戦争映画『ジャーヘッド』をネタバレありでレビューします。

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『ジャーヘッド』作品情報

作品名 ジャーヘッド
公開日 2006年2月11日
上映時間 123分
監督 サム・メンデス
脚本 ウィリアム・ブロイルズ・Jr.
出演者 ジェイク・ギレンホール
ピーター・サースガード
ルーカス・ブラック
クリス・クーパー
ジェイミー・フォックス
ブライアン・ケイシー
ジェイコブ・バルガス
クリスティン・リチャードソン
ブライアン・ジェラティ
音楽 トーマス・ニューマン

【ネタバレ】『ジャーヘッド』あらすじ


主人公のスウォフォード(通称スウォフ)は、海兵隊の厳しい訓練と罵倒に耐え、1990年に狙撃兵としてサウジアラビアに派遣されました。

とーる

そう、湾岸戦争です。

いざ訓練してきた成果を見せる時。

さあ敵をやっつけろ!とスウォフたちは意気込んで砂漠にテントを立てるのですが、待てど暮らせど活躍の場は来ません。

ただひたすら訓練をし、いつ招集がかかってもいいように待機するばかりの日々。

『ジャーヘッド』

出典:IMDB

砂とばかりにらみ合うばかりの毎日は、そこだけ時間が止まっているようです。

しかし外の世界では確実に時間が流れ、妊娠していた妻が出産した報告を受け取る者や妻を近所の男に寝取られる者、恋人に別れを告げられた者など、様々でした。

それでもまだ国には帰れません。

砂漠に来て100日以上が過ぎ、ようやく戦場に向かう時がきました。

スウォフとその相棒トロイは、優秀な狙撃犯として敵国幹部の狙撃を命じられます。

『ジャーヘッド』

出典:IMDB

敵を殺すために訓練を重ねてきたスウォフとトロイは、狙撃許可が出たことで敵幹部の頭に照準を合わせ、ライフルの引き金に指をかけました。

あとは撃つだけ、ようやく敵が殺せる、そう思った直後、別部隊の隊長から狙撃中止を告げられます。

空爆するから狙撃は中止だと。

敵が殺せると思ったスウォフは落胆し、トロイは激昂します。

1発で決めるから狙撃させてくれと別部隊長に頼み込むトロイですが、結局二人が狙撃することはありませんでした。

戦争はそのまま終結。

『ジャーヘッド』

出典:IMDB

帰国したスウォフたちはそれぞれ別々の暮らしを始めます。

家族の元に帰る者、女性遊びに興じる者、一般企業に勤める者、別の戦場に向かう者。

そんな中、スウォフにトロイの訃報が届きます。

スウォフはトロイの棺を殴り、自宅の窓から見える景色を眺めながら、皆と過ごした砂漠を思い出すのでした。

とーる

ちなみにタイトルの『ジャーヘッド』というのは、隊員たちの坊主頭が瓶の頭=ジャーヘッドのように見えることから付けられました。これは造語ではなく、実際に言われている俗称です。

【ネタバレ】『ジャーヘッド』感想

人それぞれの戦争

とーる

戦争映画といえば、常に爆発が起こり銃声が絶えず聞こえるといったような、派手な映像が続くイメージを持つ方も多いと思います。

戦争映画に爆発はあって当然。

銃撃戦こそが楽しみ。

派手な演出があってこその戦争映画。

そう感じている方もいらっしゃるでしょう。

しかし『ジャーヘッド』は違います。

『ジャーヘッド』の大部分は「待機」です。

『ジャーヘッド』

出典:IMDB

戦争らしいシーンは5分か10分程度しかありません。

「僕の戦争は4日で終わった」というナレーションのとおり、スウォフたちの戦争はたった数日で終わったのです。

『ジャーヘッド』は実際に湾岸戦争に派兵されたアメリカ海兵隊員の手記が元になっています。

とーる

『ジャーヘッド』は決してフィクションではないのです。

待機するだけの隊員というのが、万単位で存在していたのです。

とーる

こういう戦争もあるのだと、私は初めて『ジャーヘッド』を見た時驚きました。戦争で毎日誰かが死んでいるはずなのに、テントの中ではそういうのがわからない。ただ戦場を待ち続けるというのも戦争なのだと。

「待機」という苦しみは人を狂わせる

テントで待機していれば、事故や病気でもない限り命を落とすことはあり得ません。

とーる

だから待機することは隊員たちにとって楽なのかというと、決してそうではないでしょう。

むしろ、敵を殺したい意欲と、いつ敵に攻撃されるかわからない緊張感、国に帰れない苛立ち、不便な生活といった感情や状態が余計に感じられて苦しいのではないかと思いました。

だからその苦しみから逃れるべく、クリスマスでハメを外したり、外部の人間であるマスコミの前で裸になってふざけたりしたのではないでしょうか。

『ジャーヘッド』

出典:IMDB

戦争に行ったことでトラウマを抱えたり、精神状態が不安定になるという話はよく聞きます。

立っている場所があと数センチずれていたら敵の弾丸があたっていたとか、爆撃の音がいつまでも頭から離れないとか。

とーる

そういうトラウマは、何も戦場に立った人間だけに起こることではないと思うのです。

戦争は、戦場で待機を続けた人間の精神もじわじわと蝕んでいきます。

『ジャーヘッド』のオープニングで「何年も銃を持った男は、戦場を離れて女を抱いても子どものオシメを変えても、銃の感触を覚えている」という旨のセリフが流れます。

戦場で銃を撃っても撃たなくても、戦争という体験をした人間はその感覚が忘れられないのでしょう。

『ジャーヘッド』

出典:IMDB

そしてエンディングでも「僕たちはまだあの砂漠にいる」というセリフが流れます。

とーる

きっとスウォフたちの心は、もうあの砂漠から永遠に離れられません。そういう意味でも、戦争というのは人の心を狂わせるのです。

ポップなBGMが流れる戦場

『ジャーヘッド』で使われている曲は、もちろんオリジナル曲も素晴らしいのですが、有名な曲が多々使われています。


ポップで明るい曲がダイジェストシーンなどで使われているので、一見すれば楽しいシーンのようにも見えます。

それが逆に隊員たちの精神状態を表しているように思えて、何ともいえない気持ちになるのです。

とーる

仲間がいるからこそぎりぎりで正気を保てている。そんな印象を、私はBGMから受けました。

過酷な撮影でジェイクの歯が欠ける!?

主演であるジェイク・ギレンホールをはじめとしたキャストたちは、実際に軍の訓練を受け、砂漠で何週間も過ごして撮影したそうです。

とーる

監督のサム・メンデスは「男性だけや女性だけといった撮影現場では、必ずケンカが起こる」と言っており、『ジャーヘッド』の撮影現場でもケンカが起きたのでしょう。

暑さのせいもあり、撮影現場はピリピリした雰囲気だったそうです。

『ジャーヘッド』

出典:IMDB

ジェイクがライフルをファーガス役のブライアン・ジェラティに突き付けて怒鳴るシーンでは、ジェイクがあまりに強くライフルを突き付けたためにブライアンの顔が腫れ、歯も欠けてしまったとのこと。

そのことにブライアンは怒り、ジェイクも感情が高ぶって治まらなかったため、2人が仲直りするシーンが追加されたそうです。

とーる

厳しい撮影でしたが、ずっと同じメンバーで撮影していたため、仲間意識は強く芽生えたようです。まるで本当の海兵隊のようですね。

『ジャーヘッド』あらすじ・ネタバレ感想まとめ

『ジャーヘッド』

出典:IMDB

以上、ここまで『ジャーヘッド』をレビューしてきました。

要点まとめ
  • 「待機」という戦争
  • 良くも悪くも、忘れられない戦場
  • 作中でも現場でも芽生えた仲間意識
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