「日本におけるイタリア年」をきっかけに2001年に始まり、毎年春の恒例イベントとして今年で21回目の開催となる「イタリア映画祭2021」。
新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言の影響により、東京会場での実施がやむなく中止、または延期となってしまいましたが、オンライン上映が 5/13(木)よりスタートいたします。
目次
オンライン上映、期間延長が決定!
5/13(木)~6/13(日)の1ヶ月を予定していたオンライン上映ですが2部制にて、上映期間の延長を決定。
オンラインとはいえ、平日はなかなかご覧になることが難しいかもしれないことも鑑みて、より多くの方へイタリア映画を楽しんでいただけるようにという理由からこのような形式に至りました。
- 1部:【5/13(木)~6/13(日)】 新作+αをセレクト
- 2部:【6/17(木)~7/18(日)】 過去映画祭で上映をした旧作中心
中止となった東京・ユーロライブでの上映(4/30~5/5)のチケットについては、劇場窓口、オンラインそれぞれでチケットの払い戻しの対応を行っており、詳細は公式サイトで確認をお願いいたします。
主催:イタリア文化会館、朝日新聞社、イスティトゥート・ルーチェ・チネチッタ
特別後援:イタリア共和国大統領
後援:イタリア大使館
協賛:フェラガモ・ジャパン株式会社
公式サイト:https://www.asahi.com/italia/2021/
公式Twitter:@italianfilmfes
ラインナップ発表!
1部【5/13(木)~6/13(日)】は、新作10本、短編2本が決定。
2020年のヴェネチア国際映画祭オープニング作品、名匠ダニエーレ・ルケッティ(『ローマ法王になる日まで』『ワン・モア・ライフ!』)の
最新作『靴ひも』は、アルバ・ロルヴァケル(『おとなの事情』『幸福なラザロ』)とルイージ・ロ・カーショ(『シチリアーノ 裏切りの美学』『いつだってやめられる』シリーズ)が夫婦役で共演する家族の物語。
原作は、惚れ込んだジュンパ・ラヒリが自ら英訳し、「ニューヨーク・タイムズ」2017年“注目の本”に選ばれた話題沸騰のイタリア小説。
寡作な監督、ジョルジョ・ディリッティ監督(『やがて来たる者へ』)7年ぶりの長編4作目『私は隠れてしまいたかった』は、ゴッホの名前も引き合いに出されることもある20世紀素朴派の重要な存在であり孤高のイタリア人画家アントニオ・リガブエの数奇な生涯をたどる。
主演のリガブエに扮したエリオ・ジェルマーノが圧巻の演技を披露し、ベルリン国際映画祭で最優秀男優賞を受賞。
短編作品は、『君の名前で僕を呼んで』(2017)やテレビドラマ『僕らのままで/WE AREWHO WE ARE』(BS10、スターチャンネルで独占放送中)のルカ・グァダニーノ監督の新型コロナウイルスのパンデミック最中のまさに今だからこその短編ドキュメンタリー『フィオーリ、フィ
オーリ、フィオーリ!』、日本でも公開され人気を博した『いつだってやめられる』シリーズのシドニー・シビリア監督作の爆笑コメディー『あなたの不幸はわたしの幸せ』の初上映が決定!
短編2本はオンライン視聴の際に必要な朝日IDに登録さえすれば無料で視聴ができる。
2部【6/17(木)~7/18(日)】 のラインナップは、過去の映画祭で人気の高かった作品を中心に引き続き調整中。
視聴料金の詳細や続報については、公式サイト、公式Twitterで告知を予定している。
【長編映画】上映作品ラインナップ
『泣いたり笑ったり』
監督:シモーネ・ゴダノ
出演:アレッサンドロ・ガスマン、ジャズミン・トリンカ、ファブリツィオ・べンティヴォッリョ
シモーネ・ゴダノ監督の第2作は、LGBTQを題材にしたコメディー。
ガスマン、トリンカ、ベンティヴォッリョと華やかな出演者が並び、エンターテインメントに仕上がっている。
裕福でオープンマインドだが利己的なカステルヴェッキオ家と、保守的な価値観を持つ労働者階級のペターニャ家。
対照的な家族が海辺の別荘で一緒に夏の休暇を過ごすことになる。
それぞれの家族の長であるトニとカルロだけが知っている秘密があり、それが明らかになると騒動が巻き起こる。
『もしも叶うなら』
監督:ジネヴラ・エルカン
出演:リッカルド・スカマルチョ、アルバ・ロルヴァケル
女性監督ジネヴラ・エルカンのデビュー作は、スター俳優のスカマルチョとロルヴァケルを迎えた切なくもコミカルな家族ドラマ。
両親が離婚し、パリで母と暮らすジャン、セバスティアーノ、アルマの3兄妹は、休暇でローマに住む父を訪れることになる。
魅力的だが奔放な気質の父。
8歳の少女アルマは両親が仲直りすることを願っているが、はたしてその日は来るのだろうか?
デビュー作にして、ロカルノ国際映画祭のピァッツァ・グランデのオープニング上映に選ばれる栄誉に浴した。
『ソーレ-太陽-』
監督:カルロ・シローニ
出演:サンドラ・ジマルスカ、クラウディオ・セガルッショ
カルロ・シローニ監督のデビュー作は養子縁組と人身売買の物語で、親子の関係や親になることについて問いかける。
貧乏なエルマンノと、赤ちゃんを売るためにイタリアに来た妊娠7ヶ月のポーランド人のレナ。
2人は見知らぬ関係だったが、子供を望む叔父が親戚間の養子縁組で新生児を譲り受けるために、エルマンノは父親のふりをすることになる。
ヴェネチア国際映画祭での受賞を皮切りに世界約40ヵ国の映画祭で上映され、ヨーロッパ映画賞では European Discovery(最優秀長編初監督賞)を受賞した。
『こどもたち』
監督:ジュゼッペ・ボニート
出演:パオラ・コルテッレージ、ヴァレリオ・マスタンドレア、ステファノ・フレージ
イタリア映画祭でおなじみの人気俳優コルテッレージとマスタンドレアが、子育てに奮闘しながらも翻弄される夫婦を演じるコメディー。
一人娘のアンナと幸せな生活を送っていた共働き夫婦のサラとニコラは、2人目の子供ピエトロを授かることになる。
第2子を持つ生活の大変さを友人らから聞いていたもののなんとか乗り切れると思っていた夫婦だが、いざ4人の生活が始まると、自分たちが思うようには物事が進まない。
周囲の助けもなかなか得られず、家族のバランスは崩れていく。
『私は隠れてしまいたかった』
監督:ジョルジョ・ディリッティ
出演:エリオ・ジェルマーノ、オリヴェル・ヨーハン・エーヴィ
寡作な監督、ジョルジョ・ディリッティ(『やがて来たる者へ』)の長編4作目。
20世紀素朴派の重要な画家で、ゴッホの名前も引き合いに出されることもあるアントニオ・リガブエの数奇な生涯をたどる。
イタリア人移民の子としてスイスに生まれるが、本人の意に反してイタリアに追放される。
貧困にあえぎ、時には精神を病むことがありながらも、芸術への情熱は絶やさずに独自の道を歩み続ける。
リガブエに扮したエリオ・ジェルマーノが圧巻の演技を披露し、ベルリン国際映画祭で最優秀男優賞を受賞した。
『悪の寓話』
監督:ディンノチェンツォ兄弟
出演:エリオ・ジェルマーノ、バルバラ・キキャレッリ
新しい世代の台頭を予感させる1988年生まれで双子のディンノツェンツォ兄弟の長編第2作は、とりたてて変わったことはなさそうな日常が徐々に壊れていく群像劇。
ローマ郊外、夏。
近所と程良い関係を築き、息子と娘が成績優秀なプラチド家には特に問題がなく、普通の家族のように見える。
だが、実のところは子供たちに無関心だったり、父親にはサディスティックな傾向があったりし、周囲の大人たちの醜悪さを見抜いている子供たちは大胆な行動を取る。
ベルリン国際映画祭で最優秀脚本賞を受賞。
『我らの父よ』
監督:クラウディオ・ノーチェ
出演:ピエルフランチェスコ・ファヴィーノ、バルバラ・ロンキ
監督の実体験を基にしつつ、想像の要素も巧みに盛り込んで普遍的な物語に昇華させたクラウディオ・ノーチェ監督(『アイス・フォレスト』)の長編第3作。
ローマ、1976年。
10歳のヴァレリオは、警察幹部の父が自宅前でテロリストに襲撃されるのを目の当たりにしてしまう。
壮絶な現場の記憶がぬぐえず心に傷を負うヴァレリオだが、素性が分からない不思議な少年クリスティアンと出会い、人生が変わっていく。
主演のファヴィーノが、ヴェネチア国際映画祭で最優秀男優賞を受賞した。
『憎むなかれ』
監督:マウロ・マンチーニ
出演:アレッサンドロ・ガスマン、サラ・セッラヨッコ
マウロ・マンチーニ監督の長編第1作は、ユダヤ人とネオナチの予期せぬ出会いと関わりを通して憎悪の連鎖や償いについて描くドラマ。
トリエステに暮らす裕福なユダヤ人外科医のセグレは、カヤックで運動中に車の交通事故を目撃する。
瀕死の状態の運転手を助けようとするが、胸に彫られたナチスのタトゥーに気づき、救いの手を止めてしまう。
運転手は亡くなり、罪悪感にとらわれたセグレは遺族を突き止めようとするが……。
ヴェネチア国際映画祭の批評家週間でFrancesco Pasinetti Award を受賞。
『靴ひも』
監督:ダニエーレ・ルケッティ
出演:アルバ・ロルヴァケル、ルイージ・ロ・カーショ、ラウラ・モランテ
名匠ルケッティ(『ローマ法王になる日まで』『ワン・モア・ライフ!』)の最新作は、いびつな関係だが愛と絆によってつなぎとめられる家族の物語。
ナポリ、1980年代初頭。
息子と娘を持つ夫婦の平穏な暮らしは、夫が浮気を告白したことで終わりを告げる。
夫は家を出て、残された妻と子供たちは不在の夫の影に翻弄される。
夫婦役のロルヴァケルとロ・カーショに加えて、L・モランテ、S・オルランド、G・メッゾジョルノら豪華キャストが出演。
ヴェネチア国際映画祭オープニング作品。
『略奪者たち』
監督:ピエトロ・カステッリット
出演:マッシモ・ポポリツィオ、マヌエーラ・マンドラッキア
名優セルジョ・カステッリットを父に持つ1991年生まれのピエトロ・カステッリットの監督第1作。
相反する社会的背景を持つローマの二つの家族の出会いと衝突をブラックな笑いで包んだ本作は、ヴェネチア国際映画祭オリゾンティ部門の脚本賞を受賞し、鮮烈なデビューを飾った。
ブルジョアでインテリ層のパヴォーネ家と、プロレタリアートでファシストのヴィズマーラ家。
別々の世界を平行して生きてきた両家がある交通事故によって交わることから、不穏な出来事が連鎖していく。
【短編映画】上映作品ラインナップ
『フィオーリ、フィオーリ、フィオーリ!』
監督:ルカ・グァダニーノ
新型コロナウイルスの感染拡大によるロックダウンの最中に、『君の名前で僕を呼んで』のルカ・グァダニーノ監督が生まれ故郷のイタリア・
シチリア島でスマートフォンやタブレットで撮影した短編ドキュメンタリー。
監督は子供時代の友人たちを訪ね歩き、全世界が一つになったこの特別な日々を彼らがどのように生き抜いているかを記録するとともに、監督自身のルーツを見いだそうとする。
『あなたの不幸はわたしの幸せ』
監督:シドニー・シビリア
出演:グレタ・スカラーノ、リーノ・グァンチャーレ
『いつだってやめられる』シリーズが日本でもスマッシュヒットしたシドニー・シビリア監督による抱腹絶倒の短編コメディー。
1981年生まれの監督が属する若い世代の就職活動をめぐる厳しい状況から作品は生まれた。
主人公は学歴や資格にもかかわらず、仕事を見つけるのに苦労している若者のフランチェスカとマルコ。
数少ない職を得るために、2人はお互いに巧妙な手段でライバルを出し抜こうとする。
主催:イタリア文化会館、朝日新聞社、イスティトゥート・ルーチェ・チネチッタ
特別後援:イタリア共和国大統領
後援:イタリア大使館
協賛:フェラガモ・ジャパン株式会社
公式サイト:https://www.asahi.com/italia/2021/
公式Twitter:@italianfilmfes