『インスタント沼』あらすじ・ネタバレ感想!どん底なのにどん底じゃない人生模様を描いた気分爽快物語

映画『インスタント沼』あらすじ・ネタバレ感想!

出典:映画.com

「人間にはどんだけ人に迷惑をかけても知らなきゃいけないこともあるのさ」

冒頭からテンポが良く、コントみたいで笑いっぱなしでした。

その中にも悩みを解決してくれる様なメッセージが込められていて、優しさを感じる映画『インスタント沼』。

ポイント
  • 冒頭からのテンポの良さ
  • 笑える数々のコント調シーン
  • 三木聡監督が込めたメッセージとは!?

私は映画『インスタント沼』を見終えた時、すごく爽快な気分になりました。

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『インスタント沼』作品情報

映画『インスタント沼』

(C)2009「インスタント沼」フィルムパートナーズ

作品名 インスタント沼
公開日 2009年5月23日
上映時間 119分
監督 三木聡
脚本 三木聡
出演者 麻生久美子
風間杜夫
加瀬亮
相田翔子
松坂慶子
白石美帆
宮藤官九郎
温水洋一
松重豊
江口のりこ
音楽 坂口修
主題歌 YUKI「ミス・イエスタデイ」

【ネタバレ】『インスタント沼』あらすじ・感想


沈丁花ハナメ(麻生久美子)の人生模様

雑誌編集者に勤める沈丁花ハナメ(麻生久美子)を中心に、物語はコント調で進んでいきます。

ハナメは占いや科学的根拠のないことは一切信じない性格です。

ハナメは恋をしていて、いい感じの人がいましたが海外へ行ってしまいました。

現在の仕事がうまく行ったら彼を追おうと決心したハナメでしたが、そんなとき経営不振により会社が倒産してしまうのです。

恋も仕事もうまくいかず、一旦リセットしようとしていた時、母・沈丁花翠(松坂慶子)が自殺未遂か殺人未遂の被害に遭ってしまいます。

母が発見された場所から、とある手紙が見つかりました。

その手紙は母が、沈丁花ノブロウ(風間杜夫)という人物に当てたものだったのです。

手紙に記されていた内容から、行方知れずになっているハナノの実の父かも知れないということが判明しました。

ハナメは住所を元に沈丁花ノブロウへ会いにいきます。

ノブロウは胡散臭い骨董品屋を営んでいて、謎は深まるばかり。

ハナメは忘れてしまった携帯を取りに、再びノブロウの店を訪れます。

その時に、飯山和歌子(相田翔子)という女性が、ツタンカーメンの占い機械を探していると店を訪れました。

ハナメはその機械の捜索を、ノブロウと仲の良いガス(加瀬亮)と一緒に進めていきます。

小さい頃曲がった釘を拾ってから、骨董品に少しだけ興味があったハナノは、これをきっかけに骨董品屋を始めます。

ですがそんなに甘くはなく、なかなか売れない日々が続きました。

再びノブロウの元を訪れ「物事に行き詰まったら水道の蛇口をひねれ」という謎の伝授を受けます。

そこから一転、商売繁盛し始めたのでした。

後日、ハナメはノブロウから100万で買った蔵の鍵を持って、ガスと共に蔵を開けに行きます。

しかし、蔵の中は砂でいっぱいでした。

騙されたというガスに、ハナノは「なにかしらある」と、調べ続けるのでした。

翌朝、ハナメはシオシオミロを食べながら、「正体がわかった!」というのです。

ハナメが「これはインスタント沼だ!」と言い、「この沼を持って帰る!」と言い出しました。

大量の砂をガスの運転する大型トラックで持ち帰り、水をかけインスタント沼を作ったハナノとガス。

実はガスと関わる間に、ハナメはガスに恋をしていました。

沼を作ることができて満足したハナメは、ガスに告白しようとした時、インスタント沼の中から黄金の竜が出てきたのです。

二人は初めて竜を見たと喜び合い、一方で母の意識が無事戻ります。

ノブロウはただの親戚だったのか、実の親だったのかはわからないまま、物語は幕を閉じます。

本編幕開け早々のコント

母とのコントか!というシーンで本編の幕開けです。

そして会社でのシーン。

ここでまた出てくるのが、ふせえり!

フリーライターの一ノ瀬千として登場します。

『音量を上げろタコ!なに歌ってんのか全然わかんねぇんだよ!!』にも出演していたふせえり。

本作『インスタント沼』でも、めちゃくちゃいい味出しています。

可愛い骨董品の数々、そして次から次にツッコミたくなるシーンの数々

三木聡監督の映画は、どれも部屋が可愛いんですよね。

カラフルで個性的な雑貨が散りばめられた部屋、隅々まで見たくなります。

また、ツッコミどころ満載なシーンの数々がたまりません。

茶柱が立ったと思ったら、凶の字になっていたり。(どんなお茶の入れ方したらそうなるんだよ!)

恋は静電気で決まる。静電気がこないと恋はできない。(冬の間恋できないじゃないか!)

母が意識不明状態で、ピーという音が鳴ると「死んだフリしないで」というと音が止まる。(死んだフリをコントロールできるのかよ!)

すごくいい感じの曲がった釘を見せ「この良さがわかる人は友達だ」という。(釘でわかるのかよ!)

と、次から次に笑えてツッコミたくなります。

ひとりでゆっくり観るのもいいですが、誰かとツッコミ合いながら観るのも楽しい映画です。

シオシオミロの作り方

ハナメが毎朝飲むシオシオミロの作り方を紹介します。

材料
・スプーン10杯のミロ
・約12ccの牛乳

作り方
・かき混ぜればできあがり

ぜひ気になった方は実際に作ってみてください。

かくいう私は、いつかは作ってみたいと思いながら、なかなか勇気が出ずですが。

『インスタント沼』に込められたメッセージ

素敵なセリフはたくさんありますが、映画『インスタント沼』を総括して、私が感じたメッセージかこちらです。

「誰かがしょうもないと思うことは、自分にとって大事なこと。自分がしょうもないと思うことは、誰かにとって大事なこと。」

「人それぞれに物差しがあり、その物差しを大事に生きていけば良い。」

「価値のないものに価値を生み出すことができたらいいね、どんなに小さいことでも楽しんでできたら素晴らしい。」

三木聡監督が込めたメッセージとは異なるかもしれませんが、これは私の物差しなので大事にして良いということです。

『インスタント沼』あらすじ・ネタバレ感想まとめ

いかがでしたでしょうか。

内容が濃く、あらすじが少し長くなってしまいましたが。

科学的根拠のないことは何も信じなかったハナメが、最後は信じるようになりました。

どん底だった人生が、肯定的に捉えることでうまくいくのかもしれない、と思わせてくれる素敵な映画です。

最近人生がうまくいかなくて模索している方に、ぜひ観ていただきたいです。

映画『インスタント沼』は、どんよりした気分をスカッと爽快にしてくれます。

エンドロールで流れるYUKIの「ミス・イエスタデイ」が、これまた良い!

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