『私の頭の中の消しゴム』のチョン・ウソン、『神と共に』シリーズのキム・ヒャンギが見せる、最強の演技アンサンブル。
- 殺人事件の弁護士と自閉症の少女が心の交流を描く法廷サスペンス
- ベテラン俳優チョン・ウソンと天才女優キム・ヒャンギの共演が話題に
- 無垢な瞳が映し出す真実と衝撃のラストに、驚くこと間違いなし
マルコヤマモト
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目次
『無垢なる証人』作品情報
作品名 | 無垢なる証人 |
公開日 | 2020年1月24日 |
上映時間 | 129分 |
監督 | イ・ハン |
脚本 | イ・ハン ムン・ジウォン |
出演者 | チョン・ウソン キム・ヒャンギ イ・ギュヒョン チャン・ヨンナム ヨム・ヘラン |
音楽 | チョ・ヨンウク |
『無垢なる証人』キャスト・役柄
チョン・ウソン / 役:スノ
- 殺人犯の弁護士
- 私生活では高齢の父親と2人暮らしで、気になる相手がいるものの結婚に踏み切れない
- 自閉症のジウと出会い、彼女と交流を深めていくことで事件の真実に近づいていく
キム・ヒャンギ / 役:ジウ
- 事件の目撃者である自閉症の少女
- 飛び抜けた聴力と記憶力の持ち主で、モノマネも得意
- 弁護士になりたいという夢を持っていたが、自閉症の自分には無理だと自分でも理解はしている
【ネタバレ】『無垢なる証人』あらすじ
信念を捨て俗物となる決意をした弁護士…
主人公で弁護士のスノは、優秀な人権派遣弁護士として長い間自分の信念を貫き通して仕事をしてきました。
同居している年老いた父親が友人の借金の保証人になったため、現在の給料では生活を支えることが出来ません。
大学時代から付き合いを続けているガールフレンドも居ますが、借金を抱えている状況で結婚を切り出せずにいました。
誰にも心配をかけるまいと生きてきたスノは、ついに大手の弁護士事務所と契約をすることに。
しかし、その事務所では利益を優先し、弱者を排除することで知られていたのです…。
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事件を起こした企業に真っ向から立ち向かい、被害者のために活動を続けている派遣弁護士の彼女は、スノとの価値観の違いにうんざりしてしまいます。
ある日、スノは所長の指示で殺人事件の弁護を無償で引き受けることになります。
依頼人は、家政婦のオ・ミランという女性でした。
ミランは、自身が勤めている家の主人、キム・ウンテクの顔にビニール袋をかぶせて窒息死させたという罪で逮捕されていたのです。
ミランはウンテクの自殺を止めようとしたことと、妻を亡くした主人に2年ほど前から死にたいという願望があったと主張しました。
しかし、ミランが逮捕され理由は、ミランの向かいの家に住む少女・ジウの目撃情報があったからです。
スノは必ず無実を勝ち取ると約束し、ミランのもとを去りました。
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事件目撃者の少女は自閉症だった
スノは、事件の目撃者であるジウにコンタクトをとるために、事件が起こった町を訪ねます。
町の人々に事件について尋ねるも、ミランの人柄からして彼女が犯人だとは考えづらいようでした。
ジウの家を尋ねると、母親が出てきて検察がすでに話を聞きに来たと言ったのです。
検察側はすでに目撃者のジウとコンタクを取り、証言を映像に残していました。
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スノが専門医に訪ねたところ、ジウは自閉症であるが映像には証拠能力が十分あることを伝えられます。
スノはジウを事件に関する証人として法廷に立たせる必要性を求め、認められました。
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ジウは初めて会ったスノのネクタイの水玉模様の数を瞬時に数えました。
ジウの登下校の付添をしているシネという少女からもジウについての情報を聞き出し、ジウの好きなものを与えたり、毎日問題を出して5時に回答するというやりとりが始まります。
ジウの聴力は敏感で、些細な音が雷のように聞こえたりすることがあるようで、ワンワン吠える犬の鳴き声を怖がっていることもわかりました。
そんな時、スノは事件でなくなったキム・ウンテクの息子、キム・マンホの会計法人から、顧問弁護士を引き受けてほしいという依頼を受けていました。
借金を抱えている身でもあるスノは、かえってありがたいと思い、特に疑いもなく書類にサインをしたのです。
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ジウが証人になる決意をする
スノがいつものように下校するジウを待っていますがなかなかやって来ません。
心配したスノが様子を見に行くと、シネが他の生徒からいじめられている腹いせに、ジウをいじめていたことがわかったのです。
スノが近づくとシネは逃げ出してしまいますが、ジウは発作を起こしてしまい、スノが病院へ運びました。
スノはシネがジウをいじめていた事実を、ジウの母親に打ち明けました。
母親はショックを隠せませんでしたが、ジウが自閉症であることへの劣等感は感じておらず、むしろそれがジウらしいと前向きに考えているのでした。
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ジウは無事に回復し、スノはジウの母親にジウの部屋に案内されます。
タブレットでアニメを見ていたジウでしたが、突然「えらく執念深いこった」と呟き、スノを驚かせました。
ジウの部屋の壁には弁護士になりたいという将来の夢を描いた絵が飾ってあり、スノが理由を聞くと「いい人たちだから」と答えたのでした。
「あなたはいい人ですか?」
突然ジウに質問されたスノは、なんとも言えない表情を浮かべました。
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スノはジウの母親の信頼を勝ち得て、ジウはいよいよ証人として法廷に立つことになります。
ジウは初めての法廷で、時計の秒針の音が気になるくらいに緊張していました。
ジウは事件当時に見た、ありのままを話します。
袋をかぶったおじいさんが逃げようとしていて、おばさんがおじいさんに近づき顔を掴んで攻撃したというのです。
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スノはジウに、笑った顔、起こった顔など、様々な表情の顔のイラストを見せます。
眉間にシワを寄せて口元は笑っている、なんとも言えない表情のイラストを見たジウは混乱し始めました。
そして追い打ちをかけるようにスノは「彼女のような精神病患者は攻撃か救助かを判断することは出来ない」と断言し、ミランの無罪を主張します。
逆に検察側の主張は却下され、ミランは無罪を勝ち取りました。
しかし、その瞬間にミランがニヤリとした表情で、法廷の傍聴席に座っている誰かと目配せをしたのです。
ミランが振り向いた方向には、キム・マンホがいました。
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真犯人が明らかに…真実が覆る時
出所したミランはスノにお礼を言います。
スノは検察が控訴したことを伝えると、ミランは「えらく執念深いこった」と小声でつぶやいたのです。
さらに、スノには天涯孤独と語っていたはずなのに「息子に会いに行く」など言い始め、ミランの話に整合性がないことに気づき始めます。
スノがミランについて調査をすると、ミランが婚外子を生んだ後に生活が苦しくなり養子に出したことや、被害者のキム・ウンテクは財産寄付のための公式書類を作ると決めた直後に亡くなったこと、キム・マンホの会計法人の経営が苦しくなっていることが明らかになりました。
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スノはジウに会いに行きますが、法廷でのスノの発言が原因で、怒った母親に追い返されてしまいます。
別の日、ジウが1人で下校しようとしたときに、ミランがジウのもとに現れて、ジウを脅したのです!
「今度余計なことを言ったらそのくちを引き裂いてやる!」
そのショックでジウは発作を起こし、再び入院を余儀なくされてしまいます。
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しかし、ジウは母親に「私は証人になりたい」と言いました。
そして、自分が自閉症であるために弁護士にはなれないこと、しかし、立派な証人になり真実を伝えることができると主張したのです。
オ・ミランについての第二審が始まり、再びジウは証言台に立つことに。
スノの弁護士事務所の所長は、ジウは証人としての資格がないと再び主張します。
しかし、スノは立ち上がり言いました。「普通と違うことが必ずしも劣っているとは限らない。」
そう言うと、ジウに水玉模様の数を数えさせたり、遠くにいる警備員が小声でつぶやく名前や役職を言い当てさせました。
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そして、事件当時にミランがいった台詞の内容と文字数を答えさせたのでした。
「えらく執念深いこった。あんたが死ねば息子さんも助かる。しぶといやつだ。やっとくたばった。手こずらせやがって。ちくしょう。」
スノは、第一審での判断が誤ったことは、自分たちが自閉症に対して無知だったからだと、法廷にいる全員に語りかけました。
本来ならばミランを弁護しなければならないスノに対し、所長は「職務違反だ!」と怒鳴りつけますが、スノにとっては真実を明かすことのほうが大切でした。
そして立派に証人を務めたジウの正直さを褒め称えたのです。
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スノとジウのその後
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そして、すでに検察が手を回しており、法廷に潜入していた警察官が傍聴席に座っていたキム・マンホを逮捕したのです。
ジウは普通の学校ではなく、支援学校に通い始めました。
友だちもできて楽しそうに過ごすジウは、普通のフリをしなくていいから楽しいと答えます。
ジウの誕生日パーティーに招待されたスノは、プレゼントを渡すと別れを告げました。
時計が5時になり、ジウからスノへその場で電話がかかってきます。
「今、5時です。スノさんはいい人です。」
「いい人になれるように努力するよ」とスノが答えると、ジウはスノに駆け寄り胸に飛び込みました。
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スノは久しぶりに彼女の家を訪ね、切れかけていた電球を変えていました。
彼女が帰ってくると、スノは弁護士を辞めなければならないことを告白し、「君がないとダメだ」とようやく気持ちを伝えました。
スノがくれたプレゼントは、ジウの好きな青い色をしたグミでした。
夜になると雪が降り始め、窓から眺めるジウの手のひらに落ちた雪の結晶が、彼女の体温で溶けていきました。
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『無垢なる証人』感想:普通と違う=劣っているではない
自分と異なるものや人に対しての理解が大切
世の中にまだまだ自分の知らないことはたくさんあるのですが、この作品では「自閉症」について取り上げています。
作品を観ただけで自閉症のすべてが分かると言うわけではありませんが、「知る」きっかけになる良い作品だと思いました。
マルコヤマモト
そして、人と違うことで偏見を受ける彼らの辛さや、私達がしてしまいそうな間違いすらも正直に描かれていることも素晴らしい。
ジウ役を務めたキム・ヒャンギの演技力はさることながら、チョン・ウソンの優しく正義感に溢れた弁護士役にはこころを奪われてしまいました。
自閉症だけではありません、他の障害や人とは違う何かについて私達はもっと理解して、一緒に生きていけるようになれればいいのになと思います。
ジウに特殊な能力があるように、決して普通と違うことが劣っているわけではありません。
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目に見える、見えないの障害に関わらず、たくさんの人達がもっともっと生きやすい世の中になっていけばいいな、とこの映画を見てふと思いました。
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ヒューマンドラマ、リーガルドラマ、ミステリーを見事に混ぜ合わせた作品で、様々な要素を含んでいる物語でした。
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SNSでのみんなの感想・評判
『無垢なる証人』
ある殺人事件の目撃者となった自閉症の少女と、事件を担当する弁護士の物語。
少女役キム・ヒャンギの演技に圧倒されました。自閉症がテーマの映画の中でもかなりズバ抜けている気がします。
人はそれぞれ違いがあっていいんだよ、と優しく肩を抱かれるような暖かさが残りました。 pic.twitter.com/Go5RoAXS3d— えりこ♡映画 (@elly_cinema) May 12, 2020
『#無垢なる証人』
殺人事件の目撃者である自閉症の少女と
容疑者の弁護人との交流を描いた法廷ヒューマンドラマふたりが距離を縮める描写がコミカルで微笑ましい
人への敬意や、仕事にすり切れた大人の本質をさらりと織り交ぜて描く脚本が巧みでとても素敵重いテーマかもと倦厭しなくて良かったな pic.twitter.com/Vbozd9Z0d4
— こたつ (@marumaricotastu) May 15, 2020
🎥無垢なる証人
弁護士になるのにどれだけ努力したことだろう。苦労して夢を叶えても 要領が悪いと稼ぎは少ない。結婚にも踏み切れず、高齢の父もいる。甘い汁と真実のどちらを選ぶのか_その心の葛藤に悶える。障碍者も健常者も、どうして正義を貫くのが難しい世の中なのだろう。衝撃の結末
2019|🇰🇷— Nardis (@MoriyaNaomi) May 10, 2020
マルコヤマモト
実は子役時代から活躍しているキム・ヒャンギですが、生後28ヶ月のときにチョン・ウソンと共演を果たしていたという事実が。
再会した時、チョン・ウソンはさすがに覚えていなかったようです。
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『無垢なる証人』まとめ:できるだけ正直でいたい
マルコヤマモト
- 自分とは異なる人に対しての理解を、もっと深めることが大切と気づかせてくれる
- 真実を追求することと、正直でいることの大切さも教えてくれる
- チョン・ウソンとキム・ヒャンギの演技が素晴らしく、単純に感動できる作品
マルコヤマモト
『無垢なる証人』は、キム・ヒャンギ演じるジウのピュアさに心が洗われ、観終わった後は少しだけ気持ちが優しくなる作品です。
どんなときも「正直でいること」が一番大切ということを、ジウに教えてもらいました。
キム・ヒャンギ先生の演技目当てで見たにもかかわらず、他のキャスト陣のキャラ立ちも素晴らしく思わぬ収穫。
そして、どんな人でも住みやすい世の中になることを願うばかり。
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