『ジョーカー』の主演を務め、第92回アカデミー賞で主演男優賞を受賞したホアキン・フェニックス。
今や名優の仲間入りを果たしたホアキン・フェニックスでしたが、俳優引退宣言をした過去があることをご存知ですか?
- 2008年ホアキン・フェニックスが俳優引退宣言をしてからの2年間を描いた作品
- 2010年公開当時にモキュメンタリーだったことが発覚し、俳優復帰
- 復帰が喜ばれる反面、騙されたファンやハリウッドセレブたちからは反感を買うことになった
マルコヤマモト
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目次
『容疑者、ホアキン・フェニックス』作品情報
作品名 | 容疑者、ホアキン・フェニックス |
公開日 | 2012年4月26日 |
上映時間 | 106分 |
監督 | ケイシー・アフレック |
脚本 | ケイシー・アフレック ホアキン・フェニックス |
出演者 | ホアキン・フェニックス アントニー・ラングドン キャリー・パーロフ ラリー・マクヘイル ケイシー・アフレック |
音楽 | マーティ・フォッグ |
【ネタバレ】『容疑者、ホアキン・フェニックス』あらすじ・解説
『容疑者、ホアキン・フェニックス』はフェイク・ドキュメンタリーである
2008年に突然の俳優引退宣言をし、ラッパーへ転身すると発表した俳優のホアキン・フェニックス。
『容疑者、ホアキン・フェニックス』はホアキン・フェニックスの引退宣言から、ラッパーとしての初ライブを開催するまでの2年間を追ったモキュメンタリー作品です。
マルコヤマモト
結論から言うと、この映画はホアキン自身が仕掛けたモキュメンタリー作品なのです。
モキュメンタリーとは、フェイク・キュメンタリーのことで、ロブ・ライナー監督の『スパイナル・タップ』や、魔女を扱った『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』など有名なジャンルです。
『容疑者、ホアキン・フェニックス』はホアキンの義弟であり、ベン・アフレックの実弟であるケイシー・アフレックが製作を務めたため、最初は「身内が製作しているフェイク作品である」と噂されていました。
しかし、『容疑者、ホアキン・フェニックス』の製作に十分な時間や製作費(総額不明)がかけられたことと、ホアキン自身の反応や対応、外見の変化などから皆が「本当のこと」として信じてしまったため、今作がフェイクであると発表した時は、アメリカ中が大激怒し、ホアキンは全てを敵に回すことに。
マルコヤマモト
2012年の日本公開当時、なかなか注目されなかった作品でしたが、2019年の『ジョーカー』主演&アカデミー主演男優賞受賞をきっかけに公開当時以上の注目を集めることになりました。
今になって答えを知っているから安心して見れますが、当時のファンや友人たちの心労や怒りは半端なかったことでしょう。
一生の友だちを失いかねない、超恐ろしいフェイクドキュメンタリー!
マルコヤマモト
ホアキン・フェニックスに騙された?有名人とファンの反応
マルコヤマモト
名前が登場するだけでも、ジャック・ニコルソン、ブルース・ウィリスなど知っている俳優ばかりで、ホアキン・フェニックスの交友関係の広さを伺わせます。
ホアキンを本気で心配して家にやってきた、『ナイト・ミュージアム』シリーズでおなじみの俳優、ベン・スティラーとのやり取りは見どころの1つです!
2008年の俳優引退宣言~ラッパー転向、薬物中毒まで噂されたホアキンのことを、ファンや友人たちは本当に心配していました。
しかし、今作が全てフェイクだったということが発表したホアキンは、その後マスコミや同業者、ファンの怒りを買った結果、干されることに。
マルコヤマモト
しかし『容疑者、ホアキン・フェニックス』から2年後、ポール・トーマス・アンダーソン監督の『ザ・マスター』で不死鳥のように復帰!
体重を絞って役に挑み、演技が高く評価され、無事名優への道に舞い戻ったというわけです。
『容疑者、ホアキン・フェニックス』感想
答えを知っているから安心できるが…
『ジョーカー』でホアキン・フェニックスがアカデミー主演男優賞を受賞したことで再度注目された今作。
すでに答えを知っているからこそ、安心して見れる私たちですが、これが我が身に降りかかると思ったら突然許せなくなりませんか?
マルコヤマモト
しかも私生活では激太り、麻薬やりまくり、女抱きまくりなど、どこからどこまでが本当かわからない映像を延々と見せられるわけです。
マルコヤマモト
今作を見た当時のファンたちも安心した反面、怒ったけどやっぱりホアキン・フェニックスすげぇや…という気持ちになったのではないでしょうか。
そして「クソっ!騙された!」という悔しさ。
マルコヤマモト
それは、今作以降のホアキンの活躍を見てもわかることですね。
ただ、答えを知っている私たちがこの作品に対して取るリアクションは、リアルなものではないので、正直な評価は難しいところですね!
SNSでのみんなの感想・評判
容疑者、ホアキン・フェニックス
俳優としてキャリアの絶頂にある彼が、ラッパーに転向するドキュメンタリー風の映画。
美しいラストで気付く、堕ちていく俳優を描く野心的作品。
そしてホアキンの演技力に騙された自分に腹が立つ。ジョーカーで好きになったホアキンに魅力され、再度虜になった。 pic.twitter.com/WvdkNuX142
— ヒロ (@KOKORO21355419) May 21, 2020
『容疑者 ホアキン・フェニックス』鑑賞。
モキュメンタリーとはいえ、俳優人生を変えることの難しさと、世間の風当たりのキツさが痛いほど伝わるという、胃がキュンキュン作品。
人生はとどのつまり、クソ偏見とクソ評判で左右されるクソ忌々しいもの。でもそのクソ忌々しい人生を決めるも自分… pic.twitter.com/PxIvLWq5H0
— ヤマダ マイ@映画ライター (@serial_mai) May 26, 2020
「容疑者ホアキンフェニックス」(2010)
ジョーカーでしか知らなかったホアキンのモキュメンタリー映画。2年間俳優を辞めてラッパーになるという大胆さ
ドッキリにしても期間が長すぎるでしょ笑 どこまでが演技なのか全然わからないのがホアキンの凄いとこだなと pic.twitter.com/5vd9cU0Zg2— Pipi D End 2 (@kawai49540739) April 6, 2020
マルコヤマモト
確かに『ジョーカー』を見た後だと、『容疑者、ホアキン・フェニックス』の評価はだいぶ変わると思います。
ホアキン・フェニックスがテレビのインタビュー・ショーに出演したシーンや、その時に見せた挙動不審な行動は、『ジョーカー』の「マレー・フランクリン・ショー」出演シーンを彷彿させるものがありました。
やっぱりホアキン・フェニックスは役者なんだな…と、見た人を唸らせるような作品です。
マルコヤマモト
『容疑者、ホアキン・フェニックス』まとめ:辞めなくて本当に良かったね
マルコヤマモト
- ホアキン・フェニックスが私財数億円をかけて製作した壮大なドッキリだった
- 答えを知っているので正当な評価は難しい映画
- それでもホアキン・フェニックスの役者ぶりには納得させられるものがある
マルコヤマモト
実際に2年間すべての仕事を断り、ドッキリ遂行に専念したホアキン・フェニックスの奇人ぷりは評価に値するものでしょう。
ただ、周りの人を巻き込んだことやがっかりさせたことに対しては、それなりのしっぺ返しがあることは覚えておいたほうが良いですね。
今だから言えることなのかもしれませんが、ホアキン・フェニックスが本当に俳優を辞めないでよかったな…と思いました。
マルコヤマモト
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