この度、四肢軟骨無形成症の青年、池田英彦の初主演・初監督にして遺作『愛について語るときにイケダの語ること』が2021年6月25日(金)よりアップリンク吉祥時で公開することが決定しました。
公開決定に併せてメインビジュアル、場面写真、監督に代わりプロデューサーの真野勝成、そして映画監督の原一男、エッセイスト、漫画家の能町みね子からのコメントを解禁します。
目次
映画『愛について語るときにイケダの語ること』メインビジュアル&コメント解禁
残されたのは膨大なセックスの記録―障害を持った者のリアルな「愛」とは?
今は亡き一人の青年があの世から問いかける超問題作!!!
四肢軟骨無形成症のイケダは身長100センチ。
スキルス性胃癌ステージ4の宣告を受けた彼は、生きているうちにセックスをたくさんしたいと考え、その過程でカメラを回し始めます。
その楽しみを覚えたイケダはある企みを思いつきます。
「僕の本当の姿を映画にして、見せつけてやる」。そして、20年来の親友である脚本家・真野勝成を巻き込み、虚実入り乱れた映画の撮影を始めます。
エンディングは初めからイケダの死と決まっていました。
「僕が死んだら必ず映画館で上映してほしい」と言い残してイケダは2年間の闘病後に逝去。
あとにはイケダが「作品」と呼んだ不特定多数の女性とセックスを記録した映像をはじめとする、60時間を超す素材が遺されました。
イケダの意思を受け継ぎ映画を完成させたのは、彼の親友にして、『相棒』『デスノート Light up the NEW world』等のヒット作の脚本を手掛ける真野勝成。
そして、編集を務めたのは、『ナイトクルージング』『マイノリティとセックスに関する、極私的恋愛映画』等の監督作がある佐々木誠。
膨大に残された断片的な素材を58分に見事まとめあげました。
この度、解禁されたポスタービジュアルには、おしゃれをして渋谷の街に繰り出すイケダのポートレートが使用されており、「僕の最後、映画にしちゃう?」とカメラを持っている真野に話しかける姿がビジュアルに採用されています。
また、エッセイスト、漫画家の能町みね子に加え、自身も脳性麻痺患者の姿を赤裸々に捉えた『さようなら CP』等、数多くの傑作ドキュメンタリーを監督した原一男も、本作について太鼓判を押します。
当事者自ら、命をかけて、障害を持った者のリアルな「愛」を描いた、これまでにない骨太かつポップな“多様性”を捉えた必見の<超>問題作が東京パラリンピックとほぼ同時期に公開となります!
Gallery
真野勝成(本作プロデューサー/脚本家)コメント
本作の監督・主演の池田英彦は2015年10月25日に他界しています。
生来、四肢軟骨無形成症(通称コビト症)という障害を持っていた池田は最後に何を遺したかったのか?
映画の内容はセックスと愛をめぐるものです。
なぜ自分の性愛を映画にしたのか?
池田は自分に対する人の優しさに対して、どこか苛立っていたようです。
善意と偽善の境界線は曖昧で、池田はそれを問い詰めたりしたことはありませんが、自分を「善なるもの」に押し込めようとする何かに対して、自分の闇を叩きつけたいという衝動が人生の最後に爆発したのだと思います。
奇しくも東京パラリンピックとほぼ同時期に公開になった本作は「こんな奴も生きていた」という本当の意味の多様性を見せてくれる作品だと思います。
原一男(映画監督)コメント
主人公は四肢軟骨不形成症、いわゆるコビト。
その彼が自らのセックスを我が身を晒して撮ると決める。
一見スキャンダラスに見えるが、実は優れて知的冒険心に満ち、精神の働きの充実さを示す、生きた証なのである。
能町みね子(エッセイスト/漫画家)
いかんともしがたい醜さやかわいさが体というものから濃密に匂ってくる。
心と体を分けて、体はただの入れものだとするという考え方、私は最近あまり好きじゃない。
厄介な奴だけど、体は切り離せない自分の一部である。
映画『愛について語るときにイケダの語ること』作品情報
企画・監督・撮影・出演:池田英彦
出演:毛利悟巳
プロデューサー・撮影・脚本:真野勝成
共同プロデューサー・構成・編集:佐々木誠
配給・宣伝:ブライトホース・フィルム
URL:https://ikedakataru.movie
2021年6月25日(金)よりアップリンク吉祥寺にて最初で最後のロードショー!
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