ドラマ『華麗なる一族』第1話あらすじ・ネタバレ感想!超豪華キャストで贈るWOWOW30周年記念ドラマ

ドラマ『華麗なる一族』第1話

出典:『華麗なる一族』公式ページ

高度成長期の日本。

都市銀行のうち預金高10位に身を置く『阪神銀行』の頭取・万俵大介(中井貴一)は、銀行以外にも事業も手がける『万俵コンツェルン』の総帥です。

大介は長女の夫である大蔵省の官僚・美馬(要潤)から都市銀行再編の噂を聞き、生き残りを目指して様々な計画を立てます。

一方、万俵家では大介の妻・寧子(麻生祐未)と4人の子供たちの他に大介の愛人・相子(内田有紀)が同居をしていました。

相子は長い間家庭内で大きな力を持ち、万俵コンツェルンの閨閥作りを進める中でも重要な存在でしたが、子供たちはそれを疎ましく感じていました。

そんな時、『阪神特殊製鋼』の専務である長男・鉄平(向井理)が高炉建設のため、阪神銀行に融資を申し込みます。

\\『華麗なる一族』を見るならここ!!//

WOWOWで見る

ドラマ『華麗なる一族』見どころ

政財界をまたぎ、富と権力をめぐる人間の野望と愛憎を描いた、言わずと知れた山崎豊子の傑作小説『華麗なる一族』が、WOWOW開局30周年のドラマとして制作されました。

大阪万博を間近に控えた日本の高度成長期に、富と権力を得るために関西の政財界で閨閥けいばつを張り巡らす阪神銀行の頭取・万俵大介とその一族の繁栄と崩壊が描かれる全12話の連続ドラマとなっています。

主演の万俵大介を演じるのは中井貴一さん、その息子たちに向井理さんや藤ヶ谷太輔さんなどが並び、その他錚々たるメンバーが登場する豪華な作品となっています。

【ネタバレ】ドラマ『華麗なる一族』第1話あらすじ・感想

1967年元旦

万俵家の男たちが、狩猟のため山に入ります。

空は朝焼けが広がっていました。

長男が「綺麗だ」と言うと、『阪神銀行』頭取で『万俵コンツェルン』総帥の万俵大介(中井貴一)は「不吉だ」とつぶやきます。

万俵家では、元旦に朝焼けになると一族に良くないことが起きると言い伝えられていたからです。

moyoko

朝焼けがこれから起きる様々な事件を暗示させています。

大介は、銃いじりと狩りが好きな長男・鉄平(向井理)の後ろ姿に自分の父の姿を見ました。

moyoko

大介にはある疑念があるようです。

夕食には万俵家の面々が顔を揃えます。

大介の両脇には妻・寧子(麻生祐未)と家庭教師兼執事の相子(内田有紀)が座り、続いて長男・鉄平、次男・銀平(藤ヶ谷太輔)。

次女・二子つぎこ(松本穂香)と三女・三子(福本莉子)は楽しそうにおしゃべりをしてます。

金融再編の噂

遅れて、長女の一子(美村理江)とその夫で大蔵省官僚の美馬(要潤)がやってきました。

美馬はさっそく大介に大蔵省が都市銀行の金融再編を計画しているつもりであることを伝えます。

金融再編によって都市銀行に統一基準が設けられれば金利はガラス張りになり、収益の格差がはっきりと出てしまいます。

そうなれば預金高の多い上位の銀行に客が集まり、その下にある銀行は経営が苦しくなることに。

大介は早々に手を打たなければならないと考えました。

moyoko

開始早々から難しい話になっています。

大介(中井貴一)の寝室

夕食後、寧子と相子はそれぞれの部屋へ。

相子は寧子に挨拶をし、スイートルームに入っていきました。

ベッドルームには大介が待っています。

相子は服を脱ぎながら銀平の結婚相手を2人に絞り込んだと大介に報告します。

「万俵家の閨閥作りは、私の大切な仕事ですから」

「頼むよ」

大介は相子を抱き寄せました。

moyoko

相子は家庭教師兼執事兼愛人でもありました。ちなみに「閨閥」とは、妻方の親戚を中心に形成された血縁や婚姻に基づく親族関係や勢力などを指します。つまり「政略結婚」のことです。

妻・寧子はその夜、1人で床につきました。

生き残りをかけた戦い

『阪神銀行』の仕事始めの日。

大介は今年最大のスローガンとして『領土拡大』と『預金の増額』を掲げます。

大蔵省は金融再編で銀行間の合併を目論んでいます。

阪神銀行は都市銀行とはいえ預金高では業界10位。

下手をすれば大きな地方銀行に飲み込まれてしまうかもしれません。

「これは生き残りをかけた戦いだ。それを肝に銘じて欲しい」

一方、鉄平が専務を務める『阪神特殊製鋼』では、原料の銑鉄せんてつが帝国製鉄から止められているという問題が起きていました。

鉄平は帝国製鉄に出向き、銑鉄を送ってくれるように頼みますが、高炉が不調でどうにもできないと言います。

帝国製鉄側は、原料が欲しければ自分たちの高炉を建設してはどうかと言ってきました。

鉄平のバックには『阪神銀行』があるし、鉄平自身もマサチューセッツ工科大学出身の技術者だからです。

moyoko

帝国製鉄としては皮肉を含めて言ったことでしたが、鉄平は本気で高炉建設を考え始めました。

家庭内の実権を握る者

鉄平はさっそく高炉建設の計画を立て始めました。

妻の早苗(笹本玲奈)は、来年のお正月は万俵家の集まりに息子を連れて行きたくないと鉄平に訴えます。

妻と愛人が一日交代で妻の席に着くところを息子に見せたくないのです。

それを黙認している万俵家の兄弟たちのことも理解に苦しみます。

鉄平の母・寧子は公家の流れを組む家に生まれ、何一つできないまま万俵家に嫁いできました。

戦後、高須相子という才色兼備が家に入ってきたことで、万俵家の子供たちはいつの間にか、何か父に頼み事をしたい時は相子を通じてでしか頼めなくなっていたのです。

moyoko

家庭内の実権を握っているのは相子なのです。

子供の頃、鉄平は寄り添う父と相子の姿を目撃しました。

そこを母が通りかかりますが、母は複雑な顔をしながらも見て見ぬふりをしました。

moyoko

ヘビーな家庭環境ですね…。

閨閥の力

ある日、大介が帰宅すると相子と寧子が二子の結婚相手の選別をしていました。

寧子としてはまずは銀平の結婚を決めてからと思っていましたが、銀平はまだどちらにするか決めていませんでした。

銀平は阪神銀行で融資部の課長として働き、当然次期頭取候補と言われています。

万俵家の行員は普通の結婚はできず、必ず閨閥のために相手を選ばなくてはいけません。

相子と大介は、閨閥の力によって万俵コンツェルンの力を強大にする計画を持っていました。

寧子は子供たちの幸せを第一に考えていましたが、大介は子供たちの縁談は相子に任せておけと言います。

moyoko

お坊ちゃま、お嬢様をやるのも楽ではありませんね。

高炉建設計画

阪神特殊製鋼では、鉄平が役員たちに高炉建設計画を持ちかけていました。

自社の高炉を持てば大幅なコストダウンが見込めますが、そのためには年間売上の4倍もの投資をしなければなりません。

moyoko

かなり大きな賭けですね。

一番の問題は当然、建設資金です。

鉄平は父にかけあってなんとかすると役員に豪語しました。

その阪神銀行融資部では、関西を中心に展開する『太平スーパー』が2億円の追加融資を受けたいと課長である銀平の元へ相談に来ていました。

『太平スーパー』は近頃、東京系の『富士ストア』に客を取られて経営不振に苦しんでいると言われています。

社長は経営不振を否定しますが、銀平たちは水増し報告の疑いがあるとして、調査をすることにしました。

moyoko

日曜日のTBSでよく見る光景ですね。

銀平(藤ヶ谷太輔)の性格

相子は、今日こそ相手を決めて欲しいと銀平に迫ります。

銀平がどちらでも良いというので、結局相子が結婚相手を決めました。

「これであなたの閨閥作りの点数が上がりましたね」

銀平は自分たち兄弟の運命を握り、翻弄させる相子を疎ましく思っていました。

「どうしてそう皮肉ばかり言うの?昔は素直で明るい子だったのに」

銀平は、ある時を境に自分は変わったと言います。

moyoko

それは子供の頃、銀平たちの祖母の死を目の当たりにしたことが関係しているようです。

銀平の相手は、スポーツが得意で美人だけれど少し派手な印象を持つ令嬢でした。

しかし、相子によれば令嬢は万俵家の相手としての5つの条件『家柄・係累・資産・父親の社会的地位・本人の経歴』が全てクリアする人物だと言います。

moyoko

もちろん、それは娘たちの結婚相手も同じ条件が必要です。

二子は結婚相手は自分で選ぶつもりでしたが、相子は聞き入れませんでした。

大介(中井貴一)の疑念

大介は鉄平の高炉建設計画を聞いて驚きます。

しかし、鉄平はこれからの産業を考えると高炉建設は必要だと語ります。

その間、大介は鉄平の後ろに飾ってある父の肖像と鉄平の面影がそっくりなのを見ていました。

moyoko

ますますヘビーになってきました!

その夜、大介の寝室に入ったのは寧子でした。

moyoko

寝室には両端に鏡台が二つ置いてあります。相子と寧子の物ということでしょう。ちょっと不気味な光景です。

「鉄平はますますじいさんに似て来たな」

鉄平はゴルフが嫌いで、鉄砲いじりと猟が好きなところも祖父にそっくりなのです。

「父親の私より、じいさんの血を濃く受け継いだようだ」

moyoko

隔世遺伝ももちろんありますが、寧子の微妙な表情を見るとそうではないようです。

粉飾決算

阪神銀行は後日『太平スーパー』の帳簿を調べたところ、粉飾決算をしていることが明らかになりました。

moyoko

さすがにこれ以上の融資をするわけにはいきません。

しかし、叩き上げの社長を敵に回すと後々面倒になることと、安定した取引先になりうるスーパーマーケット業を倒産させるのはもったいないと考え、『太平スーパー』は万俵コンツェルンが引き受けることにしました。

ですが、社長は経営から退いてもらわなければなりません。

それを銀平と常務の渋野(堀部圭亮)が社長に伝えると、社長は銀平に食ってかかりました。

「頭取の息子か知らんけど、血も涙もない報告をするから!」

しかし、銀平は顔色一つ変えず、ここで身を引いて会社を守るか、我を貫いて全てをぶち壊すか選べと社長に迫ります。

moyoko

銀平はやり手ですが、冷酷な部分を持ち合わせていますね。

父親と経営者

銀平は、自分の仕事に情熱を燃やしている兄を羨ましく思っていました。

日ごろ抜かりなく仕事をしている銀平でしたが、銀行員は性に合わないと考えています。

ましてや、頭取などというのは、父のような図太い神経でなければ務まらないと思っていました。

「子供や母の生活をめちゃくちゃにしているような神経じゃなければ」

鉄平は、確かに父親として欠点はあるが、先代の時にはまだ地方銀行の一つだった阪神銀行を都市銀行にまで押し上げ、万俵コンツェルンの支柱の一つである阪神特殊製鋼を大きくした経営者としての腕は認めるべきだと言います。

moyoko

そう割り切れないのが親子というもの。同じ業界にいるからこそ、銀平は余計に父を意識してしまいますよね。

小が大を食う

大介は東京で大同銀行の頭取就任パーティーに出席後、永田大蔵大臣(石坂浩二)と会食をし、金融再編についての考えを尋ねます。

永田大臣は、日本には銀行の数が多すぎるため、企業の大型合併が進んでいる今、銀行も合併するべきだという考えが政府にもあると答えました。

しかし、それでは資金力の弱い銀行は上位四行に食われてしまうと大介は危惧していました。

大臣は必ずしもそうではないと言います。

銀行を合併しても、それぞれの特質が効果を発揮しなければ意味がありません。

再編には大小の問題と同時に質の問題もあると、大臣は言います。

moyoko

業務内容によっては小が大を食うこともありえるかもしれないということです。

政府が本腰で銀行合併を考えていることを知った大介は決意を新たにします。

「生き残るためにはこれしかない。小が必ず大を食う!」

ドラマ『華麗なる一族』第1話あらすじ・ネタバレ感想まとめ

これまで何度も映像化されてきた『華麗なる一族』が、WOWOWドラマとなって再び登場しました。

第1話から重厚で濃厚な内容がノンストップで繰り広げられました。

ついこの間まで『共演NG』でコミカルな演技を見せていた中井貴一さんは、眉間にしわを寄せ、野望に溢れ妻と愛人を同居させているという欲望まみれの主人公を見事に演じています。

登場人物が多く把握するのが大変ですが、気がつけば50分経っているという見ごたえたっぷりのドラマです。

今後の展開が楽しみです!

\\『華麗なる一族』を見るならここ!!//

WOWOWで見る

▼次回第2話も続けて読む▼