目撃者・涼見(すずみ)梓(若月佑美)の、罪の意識につけ込み、自分に不利な証言を封じた犯人・雲野(杉本哲太)。「窓に靴下が吊るされていた気がする」という一見意味のない証言に着目した翡翠(清原果耶)は、現場のハンガーに何もかかっていなかったことから、干してあった靴下を犯人が訳あって持ち去ったのではないかと推理します。
しかし、余裕を見せる元捜査一課の刑事、雲野を追い詰めるには至りません。
そんな中、女性刺創連続殺人事件の犯人、鶴丘(瀬戸康史)と接見することになり、鶴丘は翡翠に不吉な予言で「気をつけて」と忠告してきて・・・。
目次
ドラマ『invert 城塚翡翠 倒叙集』 前回振り返り
大手調査会社社長・雲野(杉本哲太)が、自分を裏切ろうとした部下を、拳銃自殺に見せかけて殺害します。
元警視庁捜査一課刑事の雲野は、警察の手の内を知り尽くした男です。政財界の大物の弱みを握り利用していた雲野は、警察にとって邪魔な存在。事件を機に雲野を捕えたい警察は、翡翠(清原果耶)を頼ります。
相手は捜査一課の元刑事です。翡翠は、これまでのやり方が通用しない相手と対峙することになりました。
【ネタバレあり】ドラマ『invert 城塚翡翠 倒叙集』第5話あらすじと感想
靴下の話
大手調査会社の社員が殺された事件で、当日犯人らしき人物を目撃したと証言した涼見梓(若月佑美)。
犯人である雲野(杉本哲太)は、自分に不利な証言を封印するために梓に近づき、“殺害現場を目撃したのに、通報しなかった”という罪の意識につけこみ、証言を取り下げさせてしまいました。
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梓が初めに証言をした時、「窓には靴下のようなものが吊るされていた気がする」と言いました。
しかし、翡翠(清原果耶)たちが現場を見たときは、ハンガーには何もかかっていなかったことから、翡翠は干してあった靴下を犯人は何らかの理由で持ち去ったのではないかと推理します。
翡翠はそのことで雲野に揺さぶりをかけるも、証言を覆すまでには至りません。
しかし、全ての殺人を許さない翡翠は、被害者の名誉のためにも必ず犯人を掴まえて見せると改めて決意するのでした。
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鶴丘の予感
そんな中、翡翠は、女性刺創連続殺人事件の犯人・鶴丘(瀬戸康史)に余罪を吐かせるために拘置所に赴きます。
翡翠が雲野の事件に関わっていると見抜いた鶴丘は、翡翠に「君が雲野に殺される夢を見た」と話し始めます。
雲野のことを知っているという鶴丘は、彼を直感的に“人殺し”だと感じていました。
「気を付けた方がいい。僕の直感は絶対だ」
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その頃、雲野はプライベートでも梓との距離を縮め、梓の心をつかんでいました。
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雲野と梓が食事をしている最中、翡翠はその中に割って入り、靴下の話をし始めました。
翡翠は被害者の家をもう一度確認すると、ソファの下に靴下が片方あったが、対になる靴下が見つからなかったため、犯人が持ち去ったのだろうという推理を披露します。
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2人のやりとりを聞いていた梓は、「私は何も見ていない」と言い出す始末。
翡翠は再び出直すことになりました。
単独行動
帰宅後、翡翠は真(小芝風花)と“消耗品”の話をしている中で、雲野の言い分を覆すヒントを見つけました。
そして翡翠を心配する真に「私に何かあったら、名探偵のまなざしを引き継いでくださいね」と言い残し、1人で行動するといって姿を消してしまいます。
一方で雲野を追っていたものの、雲野が繋がりのある警察上層部に圧力をかけたことから捜査が難航している鐘場警部補(及川光博)も、翡翠と連絡が取れなくなってしまいます。
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一方、梓は翡翠に教えてもらった心理療法で、犯人の顔が思い出せそうだと雲野に報告します。
梓は完全に思い出すためには1人では不安なので、一緒に来てほしいと、雲野を自宅に呼び寄せます。
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クリスマスの夜
12月25日。
梓は雲野と共に自宅のベランダで心理療法を試していました。
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目を開けた梓は、雲野の顔を見て表情を変えます。
梓が犯人の顔を思い出したと考えた雲野は、隠し持っていた銃に手をかけます。
すると、そこに翡翠が現れました。
雲野は全ては翡翠の計算通りに事が運ばれているのではないかと思いました。
慌てた梓は、「雲野さんを犯人扱いするのはやめてください!」と雲野をかばいます。
ところが、翡翠は梓の証言など最初からどうでも良かったと涼しい顔をしています。
そして、雲野が亡くなった妻から貰い、肌身離さず身に着けていた腕時計を出してみせました。
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翡翠は証拠が完璧に現場に残っていなくても、身に着けているものそして洗い流せないものなら発射残滓や血液が残っているかもしれないと、時計を盗んだのです。
雲野は翡翠に銃口を向けました。
翡翠は周りに警察がいると言いましたが、雲野はそれを翡翠の嘘だと見抜いていました。
「今回ばかりは自分を過信しすぎたな」
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最終決戦
次に、雲野は地下に逃げる梓を追い、その胸を撃ちます。
「目撃者ほど信用できないものはない!」
雲野が自分の勝ちを確信した瞬間、血を流した梓が突然笑い出しました。
その時、倒れていたはずの翡翠が現れ、抜き取った弾を雲野に見せました。
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実は、梓は偽物で、翡翠の協力者でした。
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本物の梓は海外旅行をプレゼントされ、旅行を楽しんでいる最中だとのこと。
この目撃者のアレコレは、全て翡翠が仕組んだものでした。
鐘場や真など周囲の人間にもそのことを明かさずにいたのは、本当に焦る仕草を雲野に見せて、翡翠側が劣勢だと思い込ませるためです。
雲野が靴下を持ち出したのは、カーテンを開け閉めするためにハンガーを下げた時に、恐らく床に溜まった被害者の血がついてしまったからだと思われます。
ハンガーは丁寧に指紋を拭きとったため、逆にそれが殺人であると証明してしまいました。
翡翠が種明かしをしているうちに、鐘場たちが現れ、雲野はあえなく逮捕となりました。
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翡翠は、雲野が目撃証言を覆そうと考えたのが間違いの始まりだったと言います。
実はこの目撃者、翡翠たちが独自に見つけたもので、警察には報告されていなかったのです。
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恋は盲目
目撃者の存在を真が扮した偽翡翠から聞いた雲野は、すぐに現場に駆けつけました。
警察上層部に繋がりがあると言っても、警察でも知らない情報を伝えることは出来ません。
だから、目撃者の住所を知っているのは犯人だけなのです。
「君はまるで化け物だな」
雲野は、探偵ならまず目撃者の素性を調べるべきだったと悔やみました。
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翡翠は、『変態シスコン野郎』の鶴丘と違って、雲野は人の心を持つ普通の犯罪者だと感じていました。
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恐らく、雲野は妻を亡くしてから破滅願望によりここまでたどり着いたのでしょう。
人間は死に取りつかれたら、一人で抜け出すのはとても難しいものです。
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帰宅し、事情を知った真は、当然怒ります。
翡翠は真をなるべく危険に晒したくなかったと言い訳をしますが、素直に謝りました。
真は、「許してあげるから、いつかあんたのことを教えてよ」と翡翠に言いました。
「はい。いつか、必ず。」
そして、2人は事件解決を祝って遅めのクリスマスパーティーを開いたのでした。
ドラマ『invert 城塚翡翠 倒叙集』 第5話 感想&まとめ
このドラマにおける最後にして最強の敵が現れたと思いきや、全ては翡翠の手の平の上で踊らされていただけでした。
翡翠が雲野のことを「手ごわい相手」だと言ったのは、物証を残さないという部分で手ごわい相手という意味でした。完璧と思われた雲野の言動や行動には度々ボロが出ていたのです。
『霊媒探偵』の時から見ても、翡翠はずっと殿上人であるというのが、とても良いと思いました。
翡翠の過去や何故探偵になったかなどは明かされませんでしたが、それはまた別のお話ということで、どこかで観られることを期待します!