小学校教師の末崎絵里(星野真里)が、元校務員の田草を殺害します。
翌日、遺体発見現場には翡翠(清原果耶)と真(小芝風花)の姿が。警察は転落死とみていましたが、翡翠は「これは殺人事件」と断言します。
スクールカウンセラーに扮した翡翠は、小学校に潜入し絵里に迫りますが、強い動機と信念を持つ絵里には確かなアリバイがありました。
翡翠は、過酷な環境の学校現場で、疲弊しながらも、決定的な証拠を探します。
目次
ドラマ『invert 城塚翡翠 倒叙集』 前回振り返り
IT関連会社の社長・吉田直政(長田成哉)が同僚の狛木繁人(伊藤淳史)によって殺されます。狛木は、巧みな証拠隠滅を図り、犯行を風呂場での転倒事故に見せかけます。
鐘場警部(及川光博)ら警察の現場検証の結果、事故死とみなされますが、鐘場はデスクの上に『C』の形をした跡が気にかかります。
数日後、狛木のマンションの隣に翡翠(清原果耶)が引っ越してきます。翡翠は、狛木の犯行を立証するために距離を縮めていき、柏木と共に事件を調べます。
『C』のマークは、被害者がつけたコップの跡の上に、柏木がノートパソコンを置いたためについたものでした。その時間、柏木は会社にいたと証言していたのです。
完璧だと思われたアリバイは、翡翠によって解かれてしまったのでした。
【ネタバレあり】ドラマ『invert 城塚翡翠 倒叙集』第2話あらすじと感想
私は間違っていない
夜。末崎絵里(星野真里)は、自分が担任を受け持つ教室にいました。
そこには、元校務員の田草の姿もあります。田草は、絵里の指示通り防犯システムをくぐり抜けて潜入してきていました。
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絵里は、田草をブロックで殴り殺します。
そして遺体を理科室まで運び、そのベランダから遺体を落としました。
「私は間違ってない・・・」
絵里は、息を切らせながらそう呟きました。
翌日、遺体発見現場には鐘場(及川光博)と天子(田中道子)の他に、翡翠(清原果耶)と真(小芝風花)の姿がありました。
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これは殺人事件です。
警察は、元校務員だった被害者の田草が、理科室の高価な備品を盗むために、3階の理科室の窓から侵入し、排水パイプをつたって逃げる時に誤って落下したのだろうとみていました。
翡翠は、捜査資料と被害者の遺留品の写真を確認します。
その時、被害者のズボンに入っていた競馬新聞が濡れていたこと、被害者の靴が片方脱げていること、そしてその足にはアリがとまっていることに目を留めました。そして「これは殺人事件です」と断言しました。
その後翡翠はすぐにスクールカウンセラーとして小学校に潜入し、絵里に近づき始めます。
翡翠は美人でおしゃれなスクールカウンセラーとしてたちまち人気者に。
教員たちは、派手な格好をしてドジっ子の翡翠のことが鼻につきます。
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霊視
放課後、翡翠は絵里に子供たちのことで相談があると、絵里の教室を訪ねました。
その時翡翠は、「霊感があるので、子供たちのことがわかる」と説明しました。
そして、絵里のことも霊視し、絵里が最近人の死について考え、正義感が強いゆえの決断をしたのではないかと的中させました。
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その後も翡翠は事件の話を絵里に持ちかけては、絵里を刺激し続けます。
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その後の調べで、被害者の田草は近隣の小学校を盗撮し、個人データや動画を売りさばいていたことが判明しました。
犯人は、そのことを強要されたか、彼の所業を恨んだ人物に殺されたのではないかと鐘場たちは考えました。
近頃、天子は翡翠の姿を見ないので、「諦めたのでは」と言うと、鐘場はそれはないだろうと返します。
「あいつは絶対に殺人を許さない」
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あなたならどうする?
翡翠は、校内で捜査一課の刑事と話をする様子を、絵里に見せつけます。
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翡翠は再び絵里のところへ行き、今度は田草の所持品の中にあるはずのものがないと話し始めます。
あるべきものとは、“明かり”です。
田草が理科室に侵入した時は、教室内は真っ暗で、しかも窓の前には荷物がたくさん置かれていました。
明かりがないと忍び込むにも一苦労です。
絵里はスマホの明かりを利用したのだろうと言いますが、彼は軍手をしていたので、操作するためにはいちいち外す必要があります。
落下時、スマホライトは点灯していませんでした。逃げる時にわざわざ軍手を外して消すというのは、無理があります。
moyoko
翡翠は、犯人は田草の悪事を知っていて、子供たちを守るために犯行に及んだのではないかと絵里に話します。
「先生なら殺したくなりませんか?」
絵里は素直に「殺すでしょうね」と答えました。
でも、自分には完全なアリバイがあるので、無関係だと言います。
警報が鳴って警備員が田草の遺体を発見した時間、絵里は同僚の教師と食事をしていたというのです。
落とし物
次の日。翡翠は絵里のクラスの子供たちから、転校する子のお別れ会に来て欲しいとせがまれていました。
お別れ会では、先生特製のシャボン玉大会が行われると言います。
「先生のシャボン玉すごいんだよ!」
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放課後、絵里は翡翠がまたしても刑事と話しているのを目撃します。
2人は「犯行現場にカメラが仕込まれていたかもしれない」と話をしていました。
絵里は慌てて教室に戻り、カメラを探します。
すると、『おとしものケース』の中にデジカメが入っているのを発見し、安堵した絵里はそれをポケットに入れます。
するとすぐに翡翠が教室に入って来ました。
そして、事件の夜、絵里が同僚の教師と学校を出るまでの間に、20分間ほど職員室を離れていたことを指摘します。
絵里は、シャボン玉を作る輪を作っていたと言い訳をします。
次に翡翠はデジカメを落としたが、おとしものケースに入っていると子供たちに聞いたと話します。絵里は、高価なものだから職員室に持っていこうと思っていたと、ポケットからデジカメを出しました。
「あなた、わざとやってるでしょう?」
絵里は、自分を疑っているなら明確な証拠を出せと言いました。
ですが、翡翠はまだ証拠を持ち合わせていません。
「ですが、必ず見つけてみせましょう」
ヒントはメレンゲ
翡翠はあまりにブラックな学校現場の環境に、疲弊しきっていました。
ソファでぐったりしていると、真がシフォンケーキを作るためにメレンゲを作っているのが目に入ってきました。
メレンゲを作る時は、泡を安定させるために砂糖を何度かに分けて入れます。
そのことで翡翠に閃きが訪れました。
「紳士淑女の皆様。お待たせしました。ここからは解決編です!」
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翡翠は絵里を教室に呼び出し、まずは、絵里のアリバイを崩します。
犯行時間と言われているのは、絵里たちが学校を出た約50分後です。しかし、それは警報が鳴った時間のこと。
教室にはすぐに逃げ出すものの、必ず教室に戻って来るハムスターがいました。
防犯システムは赤外線感知センサーなので、動物でも感知します。
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しかし、これだけでは証拠になりません。
次に翡翠は田草がポケットに入れていた競馬新聞が濡れていたことについて触れます。
これは、田草の遺体が少し濡れていたことを示すものです。
翡翠をお別れ会に誘った子供たちは「先生のシャボン玉はすごい」と話しました。
ですが、その中にシャボン玉の授業をした後にやってきた転入生の子も含まれていました。
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シャボン液は、絵里が母から教えてもらった特別なものです。鑑識の結果、新聞とシャボン液の成分は完全に一致しました。
そして、事件の前日、子供たちはこっそりとそのシャボン液を持ち出して遊び、その際に遺体発見現場にこぼしてしまったのです。
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正しい殺人なんてない
「私は正しいことをしたのよ」
観念した絵里がそう呟きます。
しかし、翡翠は「この世に正しい殺人などない」と反論します。
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人を殺したら必ず報いを受け、罪を償う。
そのルールを徹底して守る事でしか、殺人から人を守る事は出来ません。
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「先生は胸を張って言えますか?自分が正しいと思えば、人を殺して良いのだと」
もちろん、そんなことを言えるはずもありません。でも、絵里は殺さずにはいられませんでした。
他に方法があったかもしれません。でも、それしか思いつかなかったのです。
絵里はお別れ会のことを翡翠に託し、警察に向かいました。
その後翡翠は、子供たちに悲しい思いをさせてしまったと責任を感じ、夏休みが終わるまではスクールカウンセラーを続けることにしました。
ドラマ『invert 城塚翡翠 倒叙集』 第2話 感想&まとめ
今回は小学校教師が、卑劣な犯罪から子供たちを守るため、殺人を犯すという同情を禁じ得ない動機の事件でした。
犯人の絵里は少しヒステリックなキャラクターで、星野真里さんが演じる役としては少し珍しい役どころでした。
そして、いつも飄々として見える翡翠の中に、強い気持ちがあることがわかった回でした。
翡翠が何故探偵をやっているのか?それが知れるのはまだ先のようです。