『秘密の森 シーズン1』キャスト/相関図・あらすじ・感想!韓国で高い評価を受けた社会派サスペンスの傑作

『秘密の森 シーズン1』

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韓国ドラマに恋愛要素は付き物と思っていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。

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ご多分に漏れず、私もそう思っていました。

あれこれと韓国の人気ドラマに手を出し、その完成度に満足するものの心のどこかでは恋愛要素がない硬派なドラマが見てみたいと思っていたのです。

そこで出会ったのが『秘密の森 シーズン1』です。

サスペンスドラマとして、そして社会派ドラマとしても圧倒的な完成度を誇る『秘密の森』は、韓国ドラマに対する固定概念を打ち壊してくれました。

ポイント
  • 恋愛要素一切なしの本格的サスペンス!
  • チョ・スンウとペ・ドゥナが演じた男女コンビが絶妙的!
  • 回を追うごとに難解になっていくストーリー展開に引き込まれる。

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2020年10月11日からは、日本でもNetflixでシーズン2の配信が始まります。

海外の刑事ドラマや、政治ドラマが好きな方に特におすすめしたい素晴らしい作品です。

それではさっそく『秘密の森 シーズン1』をネタバレなしでご紹介していきます。

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『秘密の森 シーズン1』キャスト・相関図

『秘密の森』

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チョ・スンウ / 役:ファン・シモク

秘密の森 シーズン1

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  • 西部地検3部の検事
  • 幼少期に脳の手術を受け、その後遺症に苦しめられている
  • 不正を嫌い、その率直な物言いから西部地検では孤高の存在

ペ・ドゥナ / 役:ハン・ヨジン

秘密の森 シーズン1

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  • 龍山警察署強力班の刑事
  • 自分の信念を曲げずに行動する情熱的な人物
  • 絵を描くことが趣味で、ドラマの中ではシモクの似顔絵も登場する

イ・ジュニョク / ソ・ドンジェ

秘密の森 シーズン1

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  • シモクの先輩で西部地検3部の検事
  • 地方出身で、実力で這い上がってきた苦労人
  • 多方面に良い顔をしながら、自分が付き合うべき人物を見極めている

シン・ヘソン / ヨン・ウンス

シン・ヘソン

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  • シモクに憧れている西部地検3部の見習い検事
  • 元法務部長官だった父の汚名を返上しようと、事件解決のために奔走する

ユ・ジェミョン / イ・チャンジュン

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  • 西部地検の次長検事で、権力者
  • 義父は財閥の会長で多大な影響力をもつ、イ・ユンボム

『秘密の森 シーズン1』あらすじ【ネタバレなし】


西部地検3部に所属するファン・シモク(チョ・スンウ)は、検察内部の汚職に疑いの目を向けその実態を単独で探っていました。

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そんな矢先、検察との癒着が疑われていた建設会社の社長パク・ムソンに呼び出され、彼の自宅へと向かいます。

しかし、到着したときにはすでにパクは死亡しており、シモクは第一発見者となってしまったのです。

この現場に駆け付けた龍山署の刑事、ハン・ヨジン(ペ・ドゥナ)とシモクは事件について情報交換をはじめ、共同で捜査を進めていくことになります。

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しかし、パク・ムソンの事件の犯人も明らかにならないうちに、第2の事件が発生。

事態はますます混迷を深めていきます。

検察と警察として互いに正義を果たそうとするシモクとヨジン、そして2人と共に捜査に乗り出す人々の前には、汚職と権力という巨大な壁が立ちはだかります。

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シモクは果たして深い森に隠された闇を暴くことができるのか、一瞬も目が離せない展開が待ち受けています。

『秘密の森 シーズン1』感想【ネタバレなし】

韓国の視聴者から支持を集めた『秘密の森』

『秘密の森 シーズン1』は、2017年の6月から7月にかけて韓国で放送され、最終回の瞬間最高視聴率は7.3%を記録しました。

『秘密の森 シーズン1』を放送したのはヒット作を次々に輩出するケーブルテレビ局のtvNで、最近は『トッケビ〜君がくれた愛しい日々〜』や『愛の不時着』で高視聴率を叩き出しています。

『秘密の森 シーズン1』は、韓国のゴールデン・グローブ賞とも呼ばれる百想芸術大賞で、2018年のテレビ部門大賞、男性最優秀演技賞、脚本賞の3冠を達成しました。

秘密の森 シーズン1

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『秘密の森 シーズン1』が受賞したテレビ部門の大賞というのは、1年間に放送されたテレビ番組すべての頂点ですので、本当に幅広い支持を得たことが分かります。

ちなみに、2020年のテレビ部門大賞は『椿の花咲く頃』が受賞しました。

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韓国ドラマで何から観るべきか迷った際に、百想芸術大賞の歴代作品から選んでみるのも良いかもしれません。

徹底して作り込まれたイ・スヨンの脚本

『秘密の森 シーズン1』の脚本家であるイ・スヨンは、2018年度の百想芸術大賞で脚本賞を受賞しました。

驚くべきことに、『秘密の森 シーズン1』が彼女の脚本家としてのデビュー作であり、図書館に通いながら脚本を完成させたというのです。

『秘密の森 シーズン1』は登場人物や伏線が多く、韓国の視聴者でさえ人物の相関図や事件の展望を追うのが難しい作品だったそうです。

そんな複雑な脚本に沿って物語は進行していきますが、終盤にはそれまでのあらゆる伏線を回収する形で衝撃の展開が明かされます。

秘密の森 シーズン1

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16話を通して1つの事件を暴いていくというプロットは、相当に練り込まれた脚本がなければどこかでなかだるみが生まれてしまいます。

しかし、『秘密の森 シーズン1』では1話進むごとに事件の展望や人物像が少しずつ明らかになっていき、まったく飽きることなく、むしろ回を重ねるごとに物語に引き込まれていきました。

また、登場人物の誰もが殺人を犯しうる動機を持っていると思わせる脚本も巧妙でした。

ミスリードを誘うような演出も多く、終盤にかけては、誰を犯人と疑ってよいのかわからなくなってしまうのです。

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私は『秘密の森 シーズン1』を2度鑑賞したのですが、1度目に自分が見落としていた点があまりにも多く、2度目で新たに多くの伏線に気付きました。繰り返し観ることで人物の台詞や行動の意味合いが明らかになり、脚本の素晴らしさを再確認できるのが『秘密の森 シーズン1』という作品の奥深さなのだと思います。

『秘密の森 シーズン1』は、「殺人事件を扱ったサスペンスドラマ」というジャンルだけには収まりません。

現実の社会で起こっている事件とクロスオーバーするように、検察と財閥の蜜月関係、司法と政界の癒着といった大きな問題に鋭く切り込んでいくのです。

秘密の森 シーズン1

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検察のスポンサーだったパク・ムソンが殺された事件を幕開けとして、主人公の検事シモクは大きな壁に立ち向かっていくことになりますが、その過程で明らかになるのは韓国社会が抱える根深い問題の数々です。

そして、シモクが検察という巨大な組織の本質を暴いていく過程で、不正や汚職に関わる人間は決して単純な善悪の二元論では描かれません。

「人はなぜ汚職や不正に手を染めてしまうのか、それは彼らが真に悪い人間だということを意味するのか?」そういった人間の本質に対する問題意識をもとに、脚本がつくられていたように感じます。

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数々の伏線を用意し、サスペンスとして見ごたえのある作品に仕上げながら、政治や社会問題にまつわる重要なメッセージを随所に織り込んだイ・スヨンの脚本は圧巻としかいいようがありません。

脚本を引き立てる俳優の演技

『秘密の森 シーズン1』には、舞台俳優としても活躍するチョ・スンウや、海外でも知名度の高いペ・ドゥナをはじめとする実力派の俳優たちが名を連ねています。

なかでも、西部地検の次長イ・チャンジュンを演じたユ・ジェミョンの演技は、本当に素晴らしかったです。

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チャンジュンは右腕であるソ・ドンジェを上手く転がしながら検察全体の統率を図り、一匹狼のシモクのこともコントロールしようとする存在です。

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何を考えているのか全く掴めないような役作りが巧みで、チャンジュンの善と悪の間を常に漂うような余白のある演技に引き込まれました。

チャンジュンは西部地検のナンバー2でありながら、財閥の会長であるイ・ユンボムを義父に持っています。

チャンジュンが良心をもつ公正な検事であるのか、それとも財閥に恩恵を与えるために暗躍しているのか、彼の人間性が『秘密の森』において重大な鍵を握っているのです。

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『梨泰院クラス』、『ブリング・ミー・ホーム』など、最近では日本でも話題の作品に出演しているユ・ジェミョンですが、『秘密の森 シーズン1』は確実に彼のキャリアにおいて語り継がれる作品になるのではないでしょうか。

また、イ・チャンジュンの右腕として登場するソ・ドンジェを演じたイ・ジュニョクの演技も異才を放っていました。

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ドンジェは自分の利益を最優先に考え、自分が誰に従うべきか常に考えて立ち回る人物です。

序盤はドンジェの都合の良い言動や行動にいらだちを覚えましたが、不思議なことに中盤からは彼の立ち回りの巧妙さに魅了されていました。

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『秘密の森 シーズン1』が一貫してシリアスな展開で進んでいくからこそ、視聴者の心を緩ませてくれるようなドンジェの存在は、回を追うにつれて作品に欠かせないものになったように思います。

シモクとヨジンの関係性

検事のシモクと警察官のヨジンは、1話から事件の犯人を追いかけて協力し合い、行動を共にします。

仕事で協力し合う2人が恋仲になるというのは多くのドラマで見受けられる設定ですが、『秘密の森 シーズン1』のシモクとヨジンはあくまで対等で公平なパートナーとして描かれます。

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ただし、そこに愛情がないという訳ではありません。

シモクが脳の手術の後遺症で倒れた際にヨジンが一目散に駆け付ける場面や、落ち込んでいるヨジンを励ますためにシモクが自ら電話をかける場面も描かれます。

誰に対しても心を開かず、笑顔さえ見せなかったシモクがヨジンに対しては本音を話せるようになっていくのです。

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2人に共通しているのは、不正や汚職を何よりも嫌っているということです。

「正義を追い求める」という言葉は聞こえが良いかもしれませんが、組織の内部で正義を貫き通すというのは極めて難しいことです。

シモクでいえば、西部地検の不正を暴こうとすればするほど、周りから人が遠ざかっていました。

一方のヨジンも、自らが所属する龍山署で同僚たちが被疑者に暴力をふるい、自白を強要したことに憤りを抱えています。

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ヨジンが後輩の刑事に、手塚治虫の「漫画家は何を描いてもいいが基本的人権は茶化すな」という言葉を紹介する場面があるのですが、これもヨジンの信条をはっきりと映し出すような演出でした。

シモクとヨジン、そのどちらもが正義を追い求めて互いに支え合うことで、どちらかの気力が削がれそうになってもお互いを引っ張り上げているのです。

秘密の森 シーズン1

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ヨジンを演じるペ・ドゥナは2人の関係性について、「ハン・ヨジンにとってファン・シモクは、最も公正で偏見と私利私欲がない、尊敬できる最高のパートナーだ」と語っています。

自分が抱える信念を決して否定しない、信頼を置ける相手が存在するということ。

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シモクとヨジンの対等なパートナー関係を一貫して描き続けた視点が、本当に素晴らしかったです。

視聴者が受け取るメッセージとは

『秘密の森 シーズン1』は登場人物が多く、組織同士の関係性も複雑で、ドラマとしては難解な部類に入ることは間違いありません。

もちろん、娯楽として何も考えずにドラマを観たいときもありますし、そういった気分のときには向かない作品かもしれません。

ただし、『秘密の森 シーズン1』は視聴者を決して後悔させない、深みのあるドラマです。

秘密の森 シーズン1

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様々な問題を提起した上で、「私たちが生きる社会に蔓延する不正や悪を傍観したままで良いのか?」と鋭く突き付けてくるのです。

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政治や社会を監視するのは国民の責任であり、無関心を言い訳にしてはならないのだという強烈なメッセージを受け取りました。

同時に、シモクやヨジンが『秘密の森 シーズン1』で正義を貫いた先に、いくつかの真実や救いがあることに勇気をもらったのです。

現実の社会で自分の正義を貫くことは決して容易ではありませんが、信念を曲げずに行動することに意味はあるのだと背中を押してもらったような気持ちになりました。

秘密の森 シーズン1

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このような作品を世に送り出した制作陣の気概に感謝するとともに、『秘密の森 シーズン1』が視聴者からも多くの支持を得たことに希望を感じます。

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主役の俳優陣が引き続き出演する『秘密の森 シーズン2』ではどのような物語が描かれるのか、鑑賞を心待ちにしています。

『秘密の森 シーズン1』キャスト・相関図・あらすじ・感想まとめ

秘密の森 シーズン1

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ここまで『秘密の森 シーズン1』をレビューしてきました。

要点まとめ
  • 徹底して作り込まれた濃密な脚本
  • その脚本の魅力を引き出していく役者陣の演技に脱帽
  • 現代の社会問題にも切り込んでいったサスペンス

ぜひ『秘密の森 シーズン1』を見て新たな韓国ドラマの魅力にハマってください!

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