『劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』あらすじ・ネタバレ感想!ゲームで繋がる笑いと感動の物語

映画『劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』あらすじ・ネタバレ感想!

出典:『劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』公式ページ

FFシリーズ関連の作品なのかと思えば、そのプレイヤーを題材にした物語。

親子のすれ違い、面と向かっては語れない本音が、ゲームの中の“他人”になら話せてしまうモノ。

そこから生まれた笑いと感動のストーリー。

ポイント
  • 無口で不愛想な父が突然退職。本音を知るため「光のお父さん計画」を開始。
  • ゲームの中で語られる本音で、人生が変わる。
  • 吉田鋼太郎の奇行、ゲームのハマりっぷりに抱腹絶倒。極めつけは「ぴょん」

父・岩本暁(吉田鋼太郎)の奇行には、ゲーマーあるあるが織り交ざりながらも、予想をはるかに超える行動で大いに笑い、彼の真意に大いに泣かされた感じです。

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『劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』作品情報

映画『劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』作品情報

出典:映画.com

作品名 劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん
公開日 2019年6月21日
上映時間 114分
監督 野口照夫
山本清史
脚本 吹原幸太
出演者 坂口健太郎
吉田鋼太郎
佐久間由衣
山本舞香
財前直見
前原滉
今泉佑唯
音楽 森英治

【ネタバレ】『劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』あらすじ・感想


父のことがわからないからこそアキオ(坂口健太郎)が一歩踏み出した!

仕事人間だった岩本暁(吉田鋼太郎)は、無口で不愛想。

夜は食べないというポリシーを貫いていた人で、家族から見ても何を考えているのかわからない人です。

今までは単身赴任で家にいることがなかった暁ですが、ある日突然会社を辞めて家に戻ってきたのです。

何があったのかを聞いても答えません。

早めの定年退職でしょうと、妻の由紀子(財前直見)は納得します。

が!脱税とかなんか悪いことしてクビになったのでは!?と、自身の会社で言われるアキオ(坂口健太郎)。

無口な父が外国人女性とホテルで一夜を共にし、警察に連れていかれた絵なんか想像しますが…まあないでしょう。

家に帰ってきた父は相変わらず無言。

ですが、アキオはそんな父の本音を知りたいのです!

そこでゲームです。

オンラインゲームの中なら、みんな本音で話すことができちゃいます。

だからアキオは、父の暁にゲームを薦め、自分は赤の他人として近づいて交流を深め、本音を探ろうと計画するのです。

ファイナルファンタジーXIVの光の戦士になぞり、「光のお父さん計画」の開始です。

暁(吉田鋼太郎)のFF生活がスタートしたが…

定年退職のお祝いとして、アキオは暁にファイナルファンタジーのソフトと、PS4をプレゼント。

「ふぁいなる、ふぁんたずぃー…」

と「ジー」を素直に読まないところがまたイイです。

しかし、待てど暮らせど暁はゲームを始める様子がなく、「光のお父さん計画」は第一段階に至る前に失敗かと思われました。

そのことをパーティーに話していると、妹の美樹(山本舞香)がアキオの部屋にやってきて「お父さんゲームやりたいみたいなんだけど」と言うのです。

やればいいじゃないか…と思いもしたんですが、リビングに降りると衝撃の事態です。

暁が今までゲームをやらなかったのは、ゲーム機のつなげ方がわからなかったからでした。

PS4とテレビを繋げるために、ドライバーなどの工具セットを持ち出し、テレビを解体してしまう勢い。

いやいや!そんなことしなくてもできますから!

見ているこっちも焦りました。

結局、アキオが見ている前で暁はゲームを始めることに成功。

これで第一段階へと進めるのですが…問題はキャラです!

渋い二枚目キャラを作った暁。

「名前はどうするの?」

と、由紀子に言われます。

当然ですが、ゲーム内で本名を付けるのは非常に危険。

だからほかの名前を、とアキオがアドバイスをするとですよ!

「…いのうえ」

岩本がダメなら、いのうえ。

言葉数が少ないせいか、一つ一つがパワーワードなんですよ!

吹き出しますよ!

「いや、世界を救うからさ…もうちょっと」

アキオがそんなツッコミを入れた結果、父のキャラクターは「インディ・ジョーンズ」となりました。

いや!え?…もう、それで世界救いに行きましょ。

本人が満足そうなので良いのです。

ファーストコンタクトにフレンド申請、アキオ(坂口健太郎)は大忙し

暁の操作が慣れないうちは、マイディーとして陰ながら修行するアキオ。

しかし、父が強敵に向かって行ってしまったのでこれを助けます。

「大丈夫ですか?」

と、アキオがマイディーとして声をかけました。

さあ、父よ。第一声を聞かせておくれ。

一体なんて言うのだろうとワクワクしました。

が!インディはマイディーの周りをグルグルと回り、飛び跳ねてどこかへ行ってしまったのです。

これにはアキオは驚きますし、見ているこっちは奇行に爆笑です。

どういうことだと思いますよ!

実は暁、どうやってメッセージを送ったらいいかわからなかったのです。

コントローラーに向かって「ありがとうございます」と言ってみても反応しません。

何度言っても無理です。

それに気づいたアキオは、父に使っていないキーボードをプレゼント。

改めて再会したときこそ、第一声が聞けると思ったのですが、その第一声が!

「先日はどうも」

と声をかけるマイディー。

「どちら様ですか?」

と返すインディ。

…え?まさかの初対面対応でした。

すぐに思い出し、行動を共にするようになったから良いのですが、このゲームに慣れていない人あるあるを遥かに超えた「どちらさま」発言は笑いました。

意を決してフレンド申請を送るが、なかなか応答がない。

間もなくして、アキオの部屋にやってきたのは、伝達係の美樹ではなく、父本人でした。

「来た」

「な、なにが?」

「ふ、ふ、ふれ、ふれ、フレンド申請が!」

父ー!ついに自分の足で聞きに来ました。

アキオも焦り、「それ、申請OKしていいよ!その人すっごい助けてくれると思うから!うん」

と、目が泳いでいます。

その人って、冷静に考えればアキオは見ていないのにねー。

とは思いますが、パニック状態の父と子は、これで通じてしまうのです!

紆余曲折ありながらも、暁(吉田鋼太郎)はしっかりゲームにハマる

定年退職した暁は、アキオよりもゲームに触れている時間は長いです。

そのため、ゲーム内での生活を満喫していました。

「あの、父さんはどこに?」

と、仲間に聞くと、

「インディさんは釣りに行ってます。」

別の日は料理をし、パーティーのムードメーカーになっていました。

極めつけは語尾です。

仲間の語尾が映ったようで、戦闘中にチャットを送ると

「わかったぴょん!」

と返答するインディさん。

アキオは固まりました。

これ、本当に父か?

私だって思いましたよ!

リアルではさほど喋りませんからね。

そう思うのも仕方がありません。

しかし、リアル吉田鋼太郎が言っていたら面白くないですか?

「お父さん、お風呂入ってよー」

「わかったぴょん!」

「え?」

「…わかった」

こんなシーン入れられたら笑いますって!

他にも、抱腹絶倒へといざなう父の奇行はたくさんありますが、書くとキリがないので実際に見て笑ってください。

60歳を超えたいい大人が、1日1時間しかゲームをしていないと言われたり、あるモンスターが娘の彼氏に似ているからと八つ当たりに行こうとしたり…。

共闘ゲームは熱を上げれば恋心も忘れる

アキオの会社の同僚である井出里美(佐久間由衣)はアキオに近づくため、ファイナル・ファンタジーをプレイ。

すると、映像の美しさに惹かれ、しっかりハマってしまったのです。

おかげで、井出はアキオと距離を縮めることに成功します。

が、それが恋に発展することはありません。

2人で楽しく話しているように周囲には見えますし、「指輪を用意しているんだ」と聞き、プロポーズ!?って思うかもしれませんが、すべてゲーム内の装備品の話。

ゲーマーが二人以上揃うとこうなります。

他人だから話せることがある

アキオはCMのプレゼン企画を考えますが、どうもクライアントの心を射止めることができず、頭を抱えていました。

そのせいで連日残業し、ゲームにログインが叶いませんでした。

マイディーとしてインディに相談をするアキオ。

「私の経験ですが、熱意のないプレゼンは心に響きません。どれだけ思い入れがあるかが大事です」

と言われたことで、アキオはプレゼンの仕方を変えます。

そして、そこに父とのエピソードを絡めたことで、アキオは見事契約を取ることに成功したのです。

一方、暁もアキオから学ぶことがあります。

美樹が彼氏を連れてきた時のことです。

お笑い芸人の卵を10年近くやっている男を認められない父。

するとアキオはマイディーとして

「もっと相手のことをよく知ってみても良いと思います」

とアドバイスをします。

ゲームも同じです。

敵の情報が何もない状態で挑むより、しっかりと特性や攻略法を知ってからやる方が、勝率はグッと上がりますからね。

これを聞いた暁は、彼氏のコントを見に劇場へ。

衝突を繰り返していた娘との和解に成功しました。

父と子では話すことができなくとも、同志として話すことができる。

これがゲームの素晴らしさだと思い知らされました。

父はなんとしてでもツインタニアを倒す必要があった

アキオは、ゲームの中で父と距離を縮めた後、ツインタニアという強い敵に対して共に戦い、これを倒したときに自分が息子であることを打ち明けようとしていました。

しかし、マイディーが息子であることを知った時、暁がどんな反応をするのかが怖く、なかなかツインタニアを倒すことを提案できないでいました。

ですが、その日はやってきたのです。

決戦は金曜の21時。パーティーメンバー全員で行こうということになりました。

この日に控え、それぞれがスキルを磨き、攻略を練り、準備をしていたのです。

しかしここで、暁にハプニングが。

暁は突然病院に運ばれたのです。

というのも、暁が退職をしたのは、不正を働いたからではなく、手術が必要なほどの病気が見つかったからだったのです。

手術に踏み切る勇気が出ないうえ、今まで仕事を理由に目を背けていた家族にも見捨てられることが怖かったのです。

しかし、ゲームで仲間の大切さを知った暁。

ツインタニアをみんなで倒すことができれば、手術も乗り越えられると“希望”を見出したのです。

倒れる前、暁はアキオに「隣りで見ていてくれないか?」と言いますが、仕事を理由に断られてしまいます。

実は、アキオが子供の頃、同じような出来事があったのです。

息子が楽しくプレイしているのを見た暁は、夜中にこっそりプレイ。

それをアキオが見つけて以来、ふたりは一緒にゲームをしていたのです。

しかし、ラスボスを2人で倒そうと約束したのに、暁は帰ってこれなかったのです。

それも、金曜日のことでした。

それから二人の間には溝が生まれ、暁は家族とどう接したらいいかわからなくなっていたのです。

21時を回ると、暁はまさかの病院を脱走。

近くのネットカフェでツインタニアを倒す準備をしていました。

体のためには止めないとならないと思うアキオでしたが、父の意思を無駄にできないと思い、マイディーとして登場したのでした。

「今度は一緒に倒せたんだな」に涙

ツインタニアを倒したのち、インディとして、父はパーティーのみんなに手術をすることを告白しました。

そして、このタイミングでマイディーも自分が息子であることを告げました。

「早く帰ってきてよ、父さん」

「そうか…今度は一緒に倒せたんだな」

この言葉に涙がボロッと落ちました。

きっと、暁とアキオの時間は、幼い時の約束の時間で止まっていたのです。

それがここで動き出したことで、父と息子の間にあった壁が消えた、そんな感じがしました。

ああ、ゲームがこの最高の物語を作ったと言っても過言ではありません!

手術当日には、心配する美樹や由紀子が心配する中、暁は大丈夫だと胸を張って言います。

「病気よりももっと強い敵を倒したんだからな」

アキオは力強く頷きます。

今の暁に敵はいません。

手術室へと向かう父は、光に包み込まれていくようで、まさに光の戦士。

光のお父さんです!

『劇場版ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』まとめ

最高の物語でした!

実際、ゲームによって人生が明るくなったとか、前向きになったと言うエピソードは数多く存在しています。

この作品も、そのひとつだと言えるでしょう。

病気と闘わなければならない父。

その父の背中を押したのは、息子とゲームの中の息子、そして仲間たちだったというわけです。

今のゲームは一人じゃないんですよね。そこがまた良い!

暁というか、吉田鋼太郎の行動に大いに笑った後に、そんな真実と結末を用意されたら泣かないわけないです!と言う具合。

しかも、これがフィクションではないというのがまた良いんですよね!

そして、アキオは最後には海外赴任が決まりました。

かつての父と同じように離れ離れですが、ゲームの中でつながっているので寂しくはないわけです。

作品が最高だったのはもちろんですが!

ゲームは良いいぞ!ということも伝えたいです。

要点まとめ
  • 父が退職したのは病気のせいだった
  • 不安でいっぱいだった暁を救ったのは、ゲームの世界の息子で、息子も救われた
  • ゲームはいいぞ!

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