『Heaven?~ご苦楽レストラン~』第10話(最終回)あらすじ・ネタバレ感想!ロワン・ディシーの行く末

ドラマ『Heaven?~ご苦楽レストラン~』第10話(最終回)あらすじ・ネタバレ感想!

出典:『Heaven?~ご苦楽レストラン~』公式ページ

オーナー(石原さとみ)の小説を掲載していた雑誌が潰れてしまい、オーナーはレストラン業に専念することを誓います。

軍資金のあてがなくなった上に、伊賀くん(福士蒼汰)の両親が海外に転勤になり、彼を呼び寄せようとするので伊賀くんがレストランからいなくなる可能性が出てきました。

そんな伊賀くんは自分の存在意義について考え始めます。

さらにレストランを買い取りたいという人まで現れ…。

果たして『ロワン・ディシー』の行く末はどうなるのでしょうか?最後まではちゃめちゃの最終回です。

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『Heaven?~ご苦楽レストラン~』第10話(最終回)あらすじ


ドラマ『Heaven?~ご苦楽レストラン~』第10話(最終回)あらすじ

指揮者の日比野(井上順)と親しくなった伊賀(福士蒼汰)は、日比野からコンサートに招待され仮名子(石原さとみ)と共に会場へと向かう。

その後もたびたびコンサートに誘われることになり、客との距離感に戸惑った伊賀は、仮名子に苦言を呈される。

仮名子の一言で、自分が成長できていないことに気付いた伊賀は、家族の転勤先であるジンバブエに行くことを決意。

そんな中、謎の3人組が「ロワン・ディシー」にやって来る。

仮名子たちに持ち掛けてきたとんでもない話とは、いったい!?

「ロワン・ディシー」の運命の歯車が狂い始める…。
出典:『Heaven?~ご苦楽レストラン~』公式ページ

【ネタバレ】『Heaven?~ご苦楽レストラン~』第10話(最終回)の感想

太陽作戦

オーナー(石原さとみ)が所属していた雑誌『鐘公論』の出版社が潰れてしまい、レストランの軍資金のあてがなくなってしまったことで店長(勝村政信)たちは頭を抱えます。

軍資金よりも頭が痛いのは、オーナーがレストランにかかりきりになることです。

オーナーが1人で張り切っていると、店に伊賀母(財前直見)がやってきました。地獄の上塗りです。

母が言うには、伊賀父(鶴見辰吾)がジンバブエに転勤になったとのこと。

まさか、伊賀くん(福士蒼汰)を連れて行く気では…?

スタッフ全員が不安になりますが、母はしばらく会えなくなるから顔を見に来ただけだと言います。

サービスの要である伊賀くんを失わずに済んでホッと胸をなでおろすスタッフたち。

ところが、それは伊賀母の‟太陽作戦”なのでした。

息子は頼らなければ頼らないで不安になって、きっとジンバブエに来るだろうと考えているのです。

似たもの同士のオーナーも母の考えはお見通しでした。

そして、伊賀くんを辞めさせないために同じく太陽作戦を取ることにしました。

「伊賀くんがいなくてもなんとかなるから」

オーナーにそう言われてショックを受ける伊賀くん。太陽作戦を取るはずでは…?

「彼に気持ち良く仕事をしてもらうために協力してちょうだい」

オーナーにはオーナーなりの考えがあるようですが、店長や山縣さん(岸部一徳)、もちろん本人にはその意図が伝わりません。

新しいルール

レストランでは近頃、川合くん(志尊淳)が人気でした。

ニコニコと天然ぶりを発揮し、近すぎる距離感がおひとり様の女性に支持されているのです。

そのため、川合くんはお菓子をはじめ、時計など色々なプレゼントをもらっていました。

お客様からプレゼントをもらうのはいかがなものかと、店長がオーナーに意見をもらいます。

「はい、今からルールを作ります!」

「川合くんはいいけど、伊賀くんはダメ!」

伊賀くんはショックを受けます。なぜ自分はいけないのか…。

オーナーは伊賀くんを思ってアドバイスをしたと言いますが、どこかズレているような気がします。

オーナーがルールを決めた途端、伊賀くんの元に次々とプレゼントがやってきました。伊賀くんはその都度断りを入れます。

そんな時、伊賀くんは世界的指揮者の日比野様(井上順)から、招待券を差し出されます。

当然伊賀くんは断りますが、日比野様は空席ができるのは寂しいからと言われてしまい、そういうことならとチケットを受け取ることにしました。

その様子を見ていたオーナーは「お客様とは友達になれないのよ。川合くんは別だけどね」と伊賀くんに釘を刺します。

伊賀くんにとって、初めてのクラシックコンサートはとても感動的なものでした。

その感動を伝えるべく、日比野様が来店した時にお礼として食前酒をサービスすることにしました。

すると、日比野様はまたチケットを差し出します。

「今回は一枚なんだけど…」

伊賀くんは困ってしまいますが、断り切れず受け取ってしまいました。

日比野様との間に、微妙な空気が流れ始めたことに困惑する伊賀くん。

「自分の居場所を自分で居心地悪くしちゃダメ」

オーナーにそう言われた伊賀くんは、コンサートに行くことができませんでした。

大事なのは距離感

それから日比野様はしばらく来店しませんでした。

伊賀くんは日比野様に悪いことをしてしまったと落ち込んでいます。

「友達はプライベートで作るものよ」

川合くんが許されるのは、彼に仕事とプライベートの垣根がないからです。

しかし、伊賀くんはそうした線引きがしっかりあるので、特定のお客様と仲良くすると仕事がしづらくなってしまう。

オーナーはそれを伝えたかったのでしょう。

伊賀くんは、罪滅ぼしにオーナーをコンサートに誘います。

伊賀くんが来てくれたことに気づいた日比野様は、伊賀くんが好きだと言っていた曲をアンコールで演奏してくれました。

コンサートの後、オーナーは伊賀くんに言います。

「レストランで一番大切なことは何かわかる?距離感よ」

美しい距離感を保つことは難しいもの。

その距離感に対する優れた感覚こそ才能なのだとおオーナーは言います。

「あなたはきっと良いサービスマンになる」

そう決め台詞を吐いたオーナーは颯爽とコンサート会場を後にしました。

ところが翌日、伊賀くんは店に現れませんでした。

「お言葉に甘えて、ジンバブエに行ってきます」

伊賀くんは、オーナーの言葉が初めて会った時と同じだったので、自分はまだスタート地点にいるのだと解釈してしまったのでした。

伊賀くんが母に連絡をすると、今は思いつきで始めた日本食教室が忙しいと電話を切られてしまいます。

母は息子が自ら電話をかけてきたことで、太陽作戦が順調に進んでいると喜びますが、伊賀くんは反対に行くところがなくなってしまったと受け取りました。

伊賀くん(福士蒼汰)のいないロワン・ディシー

サービスの要がいなくなったロワン・ディシーはてんやわんやです。

何しろ、入っている予約のテーブルの振り分けさえ満足にできないのです。

2日目はとうとうオーナーがフロアに入って、さらに事態をややこしくします。

3日目はもう片づけさえままなりません。花もしおれてしまっています。

4日目、残った片づけものをしなければならないとみんな重い気持ちで出勤すると、テーブルが綺麗にセッティングしてあります。

オーナーが助っ人を呼んでくれたのです。

それは、かつてここで働きたいと言ってくれた峰くん(小関裕太)でした。

峰くんは期待通りテキパキと働いてみんなを助けてくれました。

「伊賀くんの代わりを見つけたということですか」

「それでいいんですか?オーナー」

行くところがなくなってしまい、長崎の実家に戻っていた伊賀くんは、峰くんが来たことを川合くんのインスタで知ってしまいショックを受けます。

そしてもう自分は必要ないのかもしれないと、退職願を書き始めます。

しかし、実は峰くんは一日限定の助っ人で、次の日には仙台に戻ってしまいました。

そんなことは知らない伊賀くんは、子供の頃に書いた文集を見つけます。

そこには、将来の夢として「もうじゅうつかい」と書いてありました。

伊賀父によれば、それは母が勝手に書いたものだそうです。

「さすがお母さん。的確にお前の将来を当てたな」

「猛獣使いは猛獣がいてこそ。そういう存在なのさ」

母という猛獣を使い続けている父の言葉は重みが違います。

伊賀くんにはそれが良いのか悪いのかわかりませんが、それこそが伊賀くんの存在意義なのかもしれません。

もうじゅうつかい

そして5日目、伊賀くんの元へ‟猛獣”から電話がかかってきます。

「すぐに戻って来て!」

店の中にハチが入ってきたことで川合くんたちは大パニックに。

店の中はめちゃくちゃになってしまっています。

オーナーはもう太陽作戦はやめて北風になることに決めました。

「とにかくすぐに帰ってきて!仕事仕事!」

オーナーの相変わらずの無茶ぶりにニッコリする伊賀くん。

すぐに店に戻ると、みんな大歓迎で迎えてくれました。

伊賀くんも戻って、心機一転頑張ろうと張り切ったロワン・ディシーですが…。全くお客さんが来ません。

5日間のてんやわんやが響いてしまったのでしょうか。

暇を持て余していると、不動産屋がとある人物を連れて店にやってきました。

その人物とは、老舗和菓子店の社長でした。

この店に和菓子カフェを出したいと言うのです。

ロワン・ディシーとの契約はあと半年残っています。

しかし、今のタイミングで譲渡すれば、新店舗への引っ越し代と初期費用合わせて1千万円を支払ってくれるというのです。

もちろん、新店舗の候補も用意されています。

元銀行員の山縣さんに言わせてもとても良い話ですが、オーナーは断固反対します。

この場所にこだわる理由は特に思いつきませんが、とにかく大反対なのです。

翌日。店長と山縣さん、川合くんで新店舗候補を見に行ってみました。

駅近で設備も最新のもので申し分ない物件でした。

「でも、やっぱりここが一番落ち着くなって」

常連の鱸さんも、この場所が好きだと言います。

オーナーは、初めはこの場所に決めたのは玄関先の牡丹が綺麗だからと言っていました。

今は自分のマンションが近いからだと言っています。

「やっぱり移転には反対なんですよね?」

と伊賀くんが問うと、今日は帰ると言ってオーナーは帰って行きました。

翌日、オーナーはマンションの更新が近かったので、移転しても良いと言い出しました。

新しい店の近くに引っ越せばいいだけなので一件落着です。

ところが、場所に愛着を持っているシェフや店長たちは、なにもフレンチにこだわることはない、ロワン・ディシーを和菓子カフェにしてしまえばいいと考えメニューまで考案してきました。

競合に勝つにはこれしかないというのです。

しかし、オーナーは契約をすると言って聞きません。

「印鑑は押します!」

そこで、‟もうじゅうつかい”伊賀くんは、オーナーに必殺の言葉をかけます。

「オーナーも負けることがあるんですね…」

それを聞いた途端オーナーの顔色が変わりました。

「オーナーが言い負かされて他人の提案に乗るのを初めて見たので…」

そう伊賀くんに言われた超負けず嫌いのオーナーは、印鑑を押すのをやめました。

「巧みに操るね~!」

店長たちは大喜びしています。不動産屋は大慌て。

競合になったら負けると言い聞かせますが、オーナーの答えは「NO」です。

「私がこの場所を選んだのではない、この場所が私を選んだのだから!」

と、オーナーはいつものよくわからない持論を掲げ、ここでは和菓子カフェを始めることにしたと言います。

しかし、ハッと気がつきます。もし競合に勝ったら、自分はここでずっと甘酒を飲んで暮らしていかなければならないのかと。

「オーナーは好きな時に好きな物を食べたいんですよね。経営をしたいわけではないですよね」

伊賀くんは核心をつきます。

「ロワン・ディシーにとって大切なことは何かわかりますか?」

「オーナーと店との距離感です」

オーナーは経営者でありながら客でもあるという矛盾した存在でした。

このレストランにとってはそれが良かったのですが、オーナー本人がその矛盾に気がついてしまった以上、この店に未来はないと伊賀くんは言い切ります。

オーナーはそれを聞いて、オーナー業に徹すると決めてから感じていたモヤモヤが晴れたような気がしました。

「私が店を去るのではなく、店が私たちから去るのね!」

そう言って、オーナーは契約書に印鑑を押しました。

あれよあれよという間に契約完了です。

「みんな、今まで本当にありがとう!ロワン・ディシー、本日にて解散!」

ロワン・ディシーはあっけなく解散することになってしまいました。

みんな、これからどうすれば良いのでしょうか。

すると、突然雷が店に落ちて燃え始め、店は全焼してしまいました。

オーナーの強運たるや、むしろ恐ろしいですね。

契約が完了しているので、和菓子店はオーナーに1千万円払わないといけません。

しかし、オーナーは契約書を破棄し、お金はいらないと言って去っていきました。

「伊賀くん!我々はこれからどうすればいい!?」

ロワン・ディシー

フレンチレストラン『ロワン・ディシー』は、伊賀くんの長崎の実家を使って営業を再開しました。

オーナーの席は永久リザーブにしてありますが、オーナーがどこにいるかはわかりません。

ロワン・ディシー長崎店は、父の海外赴任が終わるまで続けられました。

その後も、伊賀くんたちは場所を変えてそれなりにうまく楽しく、店を開いては畳みを繰り返しつつ働き続けました。

時には諦観の笑みを浮かべて。

立派なサービスマンになるために。そしてオーナーの理想となる店を探し続けて…。

長い時を経て、ロワン・ディシーは南フランスと思われる海辺の町に建っていました。

ある日、ムッシュ伊賀(舘ひろし)の元へある人物が訪ねてきます。

「小説の取材ですか?」

「あなたがいいサービスマンになったかどうか見に来たのよ」

ムッシュ伊賀は、「まだスタート地点です」と言ってメニューを差し出しました。

ドラマ『Heaven?~ご苦楽レストラン~』は、これにておしまいです。

『Heaven?~ご苦楽レストラン~』第10話(最終回)あらすじ・ネタバレ感想まとめ

初回に出ていた謎の紳士は、伊賀くんの未来の姿でしたね。

最後まではちゃめちゃでしたが、とても心温まるラストでした。

今期では、何も考えずに楽しく観られる貴重なドラマだったと思います。全10回お疲れ様でした!

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