映画『グンダーマン 優しき裏切り者の歌』加藤登紀子、シシド・カフカ、滝藤賢一、ピーター・バラカンなど総勢13名絶賛コメント到着!

映画『グンダーマン 優しき裏切り者の歌』

© 2018 Pandora Film Produktion GmbH, Kineo Filmproduktion, Pandora Film GmbH & Co. Filmproduktions- und Vertriebs KG, Rundfunk Berlin Brandenburg

東ドイツの秘密警察(シュタージ)に協力していた実在のシンガー・ソングライター、ゲアハルト・グンダーマンの生涯を描き、ドイツでもっとも権威のあるドイツ映画賞(2019)で作品賞、監督賞を含む6部門で最優秀賞を獲得した話題作『グンダーマン 優しき裏切り者の歌』が5月15日(土)より渋谷ユーロスペースほか全国順次公開いたします。

そしてこの度、いよいよ来月の公開に先駆け、今までのドイツ映画では描かれてこなかった東ドイツの人々の現実、グンダーマンの楽曲に感動した加藤登紀子、シシド・カフカ、滝藤賢一、ピーター・バラカンなど総勢13名の著名人の方から続々と絶賛コメントが到着いたしました。

映画『グンダーマン 優しき裏切り者の歌』“東ドイツのボブ・ディラン”と呼ばれ、スパイだった男の真実の物語

ベルリンの壁崩壊に先立つ1980年代から東ドイツで活躍していた実在のシンガー・ソングライター、ゲアハルト・グンダーマン(1955~98年)。

多くの顔を持ち、矛盾に満ち溢れたこの男の人生を通して、私たちはようやく東ドイツという国を理解することができるだろう――。

映画『グンダーマン 優しき裏切り者の歌』

© 2018 Pandora Film Produktion GmbH, Kineo Filmproduktion, Pandora Film GmbH & Co. Filmproduktions- und Vertriebs KG, Rundfunk Berlin Brandenburg

グンダーマンは、昼間は褐炭採掘場でパワーショベルを運転する労働者だが、仕事が終わるとステージに上がり、自ら作った曲を仲間とともに歌う。

彼の希望や夢、理想に満ちた歌は、多くの人々に感動を与え人気者になっていった。

映画『グンダーマン 優しき裏切り者の歌』

© 2018 Pandora Film Produktion GmbH, Kineo Filmproduktion, Pandora Film GmbH & Co. Filmproduktions- und Vertriebs KG, Rundfunk Berlin Brandenburg

その一方、当時の秘密警察(シュタージ)に協力するスパイとして友人や仲間を裏切っていた。

1990年の東西ドイツ統一後、自身も友人にスパイされていたことを知り、その矛盾を自らに問うこととなる…。

映画『グンダーマン 優しき裏切り者の歌』

© 2018 Pandora Film Produktion GmbH, Kineo Filmproduktion, Pandora Film GmbH & Co. Filmproduktions- und Vertriebs KG, Rundfunk Berlin Brandenburg

監督は、現在ドイツで最も注目されている東ドイツ出身のアンドレアス・ドレーゼン。

絶大な信頼をおく脚本のライラ・シュティーラーとともに10年の歳月をかけて、私たちの知らない人間と国家の断末魔の叫びをユーモア溢れるリアルで繊細なタッチで掬い取り、ドイツで最も権威のあるドイツ映画賞(2019)で作品賞、監督賞含む6部門で最優秀賞を獲得した。

東ベルリン生まれの主演アレクサンダー・シェーアは、グンダーマン本人と見間違うほどの神がかり的な演技を見せ、劇中で演奏される全15曲を自らカバーして歌っている。

グンダーマンの妻コニーを演じるのは可憐なアンナ・ウンターベルガー。

本作は、2つの時代から東ドイツの過去を厳しく見つめ、問い直そうとする東ドイツ独特の“ふるさと映画”でもある。

分断されていた国に生きた人物の複雑な生涯と、現在を生きる私たちとの橋渡しをするように響く哀しくも美しい歌とともに紡がれる、新しいドイツ映画であり、音楽映画の傑作が誕生した。

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映画『グンダーマン 優しき裏切り者の歌』著名人コメント

加藤登紀子(歌手)

心の中は揺れ動く。

厳しい制度と自由な心の激突と矛盾。

その手を焼くほどの自分自身と向き合ったのがグンダーマンだった。

演じたアレクサンダーが素晴らしい。ずっと心に残る。

ピーター・バラカン

ブルー・カラーのロック系シンガー・ソングライターであることからブルース・スプリングスティーンを連想しますが、旧東ドイツにこんな人が実際にいたとは。

政治的な背景も含めて大変面白い作品です。

滝藤賢一(俳優)

『善き人のためのソナタ』を観た時にも感じた、内容とは裏腹のなんとも心地良い感覚。

本当に良い映画とはこういう映画なんだろうなぁ。

派手な演出もなく淡々と丁寧に積み上げられている。

良質なブランデーを頂いた気分です。

明石政紀(著作家・翻訳家)

なんだか(私が想像している)東ドイツの「空気」が如実に伝わってくるような映画。

そして1980年代東独デーファ・フィルムの最良の作品が持っていた感触を見事に受け継ぐような映画。

マライ・メントライン(翻訳・通訳・エッセイスト)

「密告社会」東ドイツの実態を活写した映画は数あれど、このようにさしたる悪意も権力欲も怨念もなく、そこそこの良識に満ちた状態で「権力に魂を売った」人間を中軸に据えた映画は無かった気がする。

しかし、これこそ今後もっと深掘りされるべき内面的真実ではなかろうか。

増田ユリヤ(ジャーナリスト)

東西ドイツの統一は、決してハッピーエンドではない。

ベルリンの壁崩壊から30年余り。

グンディの楽曲を通して、東独に生きた人々の苦悩が胸に迫る。

昨日より今日、今日より明日が素晴らしいと思える世界を願う。

三浦瑠麗(国際政治学者)

労働者のヒーローは、秘密警察のスパイだった…。

裏切りと背中合わせに人々が生きた時代。

「状況」が人間をとんでもなくおかしくする構造を体験してほしい。

曲がり角を曲がったすぐ先にあるかもしれない世界を。

シシド・カフカ

矛盾と葛藤、強く惹かれる真の感情に逃げず向き合った人。

その繊細で強固な姿に胸を打たれる。

茂木健一郎(脳科学者)

音楽が人をぐるっと回って響く手触りがあって、観る者の魂にぐいぐい迫ってくる。

この主人公は確かにその時代を生きたのだ、というリアリティが映像に降臨する。

不思議な残照が心にかかる傑作だ。

安藤紘平(映画作家・早稲田大学名誉教授)

人は過ちを犯す。だから、切なくも愛おしい。

グンダーマンは、人を体現しながら、一方で天使の眼をもって魂の詩を謡いあげる。

ケン・ローチを想わせる眼差しで、矛盾に満ちた社会と人間を描いた珠玉の名作だ。

上原輝樹(OUTSIDE IN TOKYO)

詩人として真実を語る一方で、人々のことを密告する。

グンダーマンの人生の謎に身を投じたドレーゼン監督は、社会の変化に翻弄される人間の悲劇と愛の恢復を同時に描き、無骨な魂が息づく映画を生み出した。

佐橋佳幸(ギタリスト)

そこには、東洋の島国で“のうのう”と暮らしている我々には理解不能な、抗えない現実と葛藤する市井の人々の声を代弁する歌があり生き様がありました。

短い生涯を“不条理”と戦いながら精一杯生きた“トルバドゥール”グンダーマンに、僕は人気絶頂期に「ネブラスカ」という問題作を提示したブルース・スプリングスティーンを重ね合わせてしまいました。

“いのちの歌”がここには確かにあります。

PANTA(頭脳警察)

告白してしまうという行為も凄まじいが、利用していた、されていた、そして自分も知らぬうちに使われていた、操られていた、という数々の言葉が脳裏を横切っていく衝撃的な映画であり、他山の石としても身につまされる思いにさせられた。

映画『グンダーマン 優しき裏切り者の歌』作品情報

映画『グンダーマン 優しき裏切り者の歌』

© 2018 Pandora Film Produktion GmbH, Kineo Filmproduktion, Pandora Film GmbH & Co. Filmproduktions- und Vertriebs KG, Rundfunk Berlin Brandenburg

監督:アンドレアス・ドレーゼン
脚本:ライラ・シュティーラー
音楽:イェンス・クヴァント
出演:アレクサンダー・シェーア、アンナ・ウンターベルガー
提供:太秦、マクザム、シンカ
後援:ゲーテ・インスティトゥート大阪・京都 
配給・宣伝:太秦
原題:GUNDERMANN
字幕・資料監修:山根恵子

公式サイトhttps://gundermann.jp/
公式Twitter@Gundermann2021

5月15日(土)より渋谷ユーロスペースほか全国順次公開!