映画『グラスホッパー』あらすじ・ネタバレ感想!伊坂幸太郎の極上サスペンスを生田斗真主演で映画化

映画『グラスホッパー』あらすじ・ネタバレ感想!

映画『グラスホッパー』公式ページ

恋人を失った元教師・鈴木(生田斗真)、憂える殺し屋・鯨(浅野忠信)、若き殺し屋・蝉(山田涼介)。

闇の中でもがく三人が今、交錯する!

ポイント
  • 140万部突破の伊坂幸太郎による小説が原作
  • 次々と現れる凄腕の殺し屋、ノンストップのバイオレンスアクション!
  • ラストで主題歌がYUKIの「tonight」である意味が分かる、かも?

それではさっそくレビューしていきたいと思います。

映画『グラスホッパー』作品情報

作品名 グラスホッパー
公開日 2015年11月7日
上映時間 119分
監督 瀧本智行
脚本 青島武
原作 伊坂幸太郎
出演者 生田斗真
浅野忠信
山田涼介
麻生久美子
波瑠
菜々緒
村上淳
吉岡秀隆
音楽 稲本響

映画『グラスホッパー』あらすじ


恋人を殺害した犯人へのリベンジを誓った鈴木(生田斗真)は、教職を辞め裏社会の組織に潜入しその機会をうかがっていた。

絶好の機会が訪れた矢先、押し屋と呼ばれる殺し屋の仕業で犯人が目前であっけなく死んでしまう。

正体を探るため鈴木が押し屋の後を追う一方、特殊な力で標的を自殺に追い込む殺し屋・鯨(浅野忠信)は、ある任務を終えたとき、殺人現場を目撃し……。
出典:シネマトゥデイ

映画『グラスホッパー』みどころ

『グラスホッパー』みどころ

人気作家・伊坂幸太郎のベストセラー小説を、『人間失格』などの生田斗真主演で映画化したサスペンス。

恋人を殺害した犯人への復讐に燃える元教師、人の心を操り自殺に追い込む殺し屋、その命を狙うナイフ使いの殺し屋の運命が、それぞれの思惑を抱えながら交錯していくさまが展開。

監督は、『脳男』に続き生田とタッグを組む瀧本智行、脚本を『あなたへ』などの青島武が担当。

共演には日本のみならず国際的に活躍する浅野忠信、Hey! Say! JUMPの山田涼介が顔をそろえる。
出典:シネマトゥデイ

映画『グラスホッパー』を視聴できる動画配信サービス

『グラスホッパー』は、下記のアイコンが有効になっているビデオ・オン・デマンドにて動画視聴することができます。

なお、各ビデオ・オン・デマンドには無料期間があります。

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注意点
  • 動画の配信情報は2019年6月1日時点のモノです。
  • 動画配信ラインナップは変更される可能性もありますので、登録前に各サービスの公式ページにて必ずご確認ください。

ご覧のとおり、2019年6月1日現在はどこのビデオ・オン・デマンドでも配信開始となっておりません。

動画配信が開始になり次第、追って情報を掲載させていただきます。

【ネタバレあり】映画『グラスホッパー』感想レビュー

スクランブル交差点、すべてはここから始まる

渋谷。ハロウィン。

仮装して賑わう人々、センター街。

スクランブル交差点で信号待ちをしていた百合子(波瑠)は誕生日に恋人からプロポーズされ、抑えきれない嬉しさで顔を緩ませていました。

目の前にジャックオランタンの仮装をした小さな男の子が現れて「お菓子くれないとイタズラするぞ」と言うので、バッグからキャンディーを取り出してあげるほどご機嫌。

迷子になってしまったという男の子に、一緒に交番へ行こうと提案しました。

同時刻、車の中で暑さのせいとは言い切れないほど尋常じゃなく汗をかいた男は、カラフルな錠剤を口に掻き込み、がっつりキマった状態で青信号になったスクランブル交差点に突進。

お祭り騒ぎの街に突然起こる惨劇、撥ねられる人、逃げまどう人で大混乱。

百合子は目の前で起きていることに動転しながらも、直進してくる車から男の子を守ろうとし、自分が犠牲になってしまいます。

頭から血を流し倒れる百合子の側には恋人にもらった指輪が転がっていました。

百合子に指輪をプレゼントした主は鈴木(生田斗真)。

最愛の彼女が死んでしまった事故現場に赴き呆然としていると、白い手紙のようなものが放られました。

開いてみると「本当の犯人は別にいる【フロイライン】の寺原親子を調べろ」と書いてありました。

痩せる薬に興味ありませんか、と道行く女性に声をかける鈴木。

白い手紙の意図を探るために、ダイエット商品を扱う会社“フロイライン”に潜り込み、キャッチとして働き始めたのです。

しかし声をかけても足を止める女性はおらず、途方に暮れていると派手なギャルに声をかけられます。

ギャルは鈴木の前職である数学教師時代の教え子だと言いましたが、鈴木には覚えがありませんでした。

鈴木の上司・比与子(菜々緒)は、鈴木の元教え子だというギャル(佐津川愛美)を事務所へ呼び、薬を飲ませて眠らせ、寺原(石橋蓮司)の息子であるジュニア(金児憲史)に受け渡そうと考えます。

ジュニアとの待ち合わせ場所はスクランブル交差点。

赤信号の向こうにジュニアを見つけた鈴木と比与子でしたが、次の瞬間ジュニアは何者かに後ろから押されて車道に飛び出し、タクシーにひかれて死にました。

ジュニアを押したのは“押し屋”と言われる暗殺者。

比与子は鈴木に、押し屋(吉岡秀隆)を追うように命じます。

拒否権のない鈴木は尾行をすることになりました。

憂える殺し屋と、若いナイフ使い

ホテルらしき部屋の一室。

一人の男に追い詰められるジャーナリスト。

全身黒づくめの男の名は、綺麗な仕事をすることで名高い自殺屋、鯨(浅野忠信)。

鯨は自分の目を見ろと言い、「お前の悪を全部思い出せ」と言うと、ジャーナリストはまるで洗脳にかかったように遺書を書き出します。

このジャーナリストは、ハロウィンの事件の真相を知ってしまったために、寺原からの依頼を受けた鯨によって自殺を仕向けられたのでした。

地下。薬物市場へ手を出してきたチンピラたちのアジトを進んでいくのは、白いレインコートを羽織った銀髪の若い男。

彼はナイフ使いの殺し屋、蝉(山田涼介)。

出会い頭にチンピラの首を掻き切り、蝉を止めようと襲いかかってくる大勢のチンピラたちを次々と殺害しました。

蝉に仕事の話を持ってくるのは岩西(村上淳)という男。

依頼人から話を引き受けて、ターゲットの居場所を突き止めるのが岩西の役割で、ターゲットを始末するのが蝉の役割です。二人は相棒同士でした。

今回の仕事は薬物市場を牛耳っている寺原が、新参者のチンピラたちを始末しろと岩西に依頼したのですが、片付いた直後に新たな依頼をしてきます。

それは鯨を始末しろというものでした。

それぞれの決意

押し屋の後をつけて電車を乗り継ぎ、ついには自宅までたどり着きます。

自宅は一軒家で、妻と二人の子供がいました。

結婚間近で恋人を失った鈴木は、住まいや家族構成など押し屋について得た情報を比与子に伝えるか悩み、深夜のファミレスで過ごしていると、いつの間にか居眠りしてしまいました。

目を覚ました時、寺原の部下たちと比与子がテーブルを囲んでいました。

比与子は「押し屋を雇ってジュニアを始末させたのは鈴木だというタレコミがあった」と言いましたが、鈴木に覚えはありませんでした。

鈴木は寺原の事務所へ連れて行かれそうになりましたが逃げ切り、再び押し屋の自宅を訪れます。

“あなたは寺原に狙われている”と伝えるために。

あとは、自分が依頼したわけではないにしても、ジュニアを殺してくれたことに感謝している旨を伝えるために。

そして比与子に電話で捕らわれている元教え子を解放することを条件に、自分が事務所へ出向くことを約束しました。

同じころ、鯨は岩西の元を訪れていました。

自分の命を狙っている者がいると気付き、何者かからの依頼を受けた岩西に辿りついたのです。

しかし岩西を追い詰めたところで、その依頼者が自分の仕事の依頼人でもあった寺原だと知らされて驚きました。

鯨はひとまず岩西を始末しようとしますが、蝉から電話がかかってきます。

岩西は鯨から逃げられないことを悟り、最後だからと電話に出させてもらいます。

自分がこれから死ぬことと、鯨に繋がるヒントを残して岩西は窓から飛び降りました。

相棒が鯨に始末されたことで、蝉は鯨への復讐を決意します。

真相と、百合子(波瑠)が遺したもの

約束通りに比与子のもとへ戻り、アジトで拘束され暴力を受けた鈴木は、現れた寺原に“恋人と同じように恐怖を味わいながら死ね”と言われます。

ハロウィン事件の時の映像を流し、百合子がどのように死んでいったか見せつけられ、鈴木は号泣しました。

そして殺されそうになったとき間一髪で鯨がアジトへやってきます。

鯨が寺原の手下たちを倒している間に、鈴木は椅子ごと倒れ頭を打って気絶してしまいました。

寺原は部下とエレベーターに逃げ込み、比与子も滑り込んで一安心したのもつかの間。

そこで待っていたのは捕らわれていたはずの鈴木の元教え子でした。

彼女もまた殺し屋で、寺原が現れる直前に隠し持っていた道具で手錠を外して先回りしていたのです。

鯨の前でエレベーターが開いたとき、寺原と部下と比与子は殺されていました。

元教え子の姿はなく、そこには蝉がいました。

狩る者同士の一騎打ちの末、二人は窓を突き破って建物から落下して死んでしまいました。

夜が明け、鈴木が意識を取り戻すと、周りは死体だらけ。

何が起こったのかよくわからないままに脱出して、押し屋の自宅を訪れます。

しかし一軒家は、売りに出されていました。

一年後。鈴木は遊園地のピエロの仕事をしていました。

そこへ押し屋の妻・すみれ(麻生久美子)が子供を連れてやってきて、寺原絡みの一件の真相を話します。

“本当は人に話したらいけないんだけど、観覧車一周分だけ”と。

すみれは押し屋の妻でも何でもなく、寺原一味と対立している組織の人間でした。

押し屋も自分も寺原一味を根絶するために集まったメンバーで、元教え子も同じだと言いました。

住処から一歩も外に出ない寺原をどうにか外へ出し始末するために、鈴木を囮にしたことも話します。

しかし遊園地へやってきた理由は真相を話すことではなくて。

すみれが連れていた男の子が、鈴木に会いたかったからだと言いました。

男の子は鈴木に指輪を渡します。

ハロウィン事件の日、百合子の側に転がっていた指輪。鈴木があげたもの。

この男の子こそが、百合子が自分の命と引き換えに守った子供だったのです。

鈴木は泣きながら男の子を抱きしめ、君は百合子が遺したタイムカプセルだ。と言いました。

個人的見解しかない感想を。

初っ端から凄く大勢の人が死にます。

スゴイ、イッパイ、ヒト、シヌ。

語彙力なくなってカタコトになるくらい呆気なくバッサバサやられていく。

バイオレンスなのが好きな人には物足りないんじゃないかと思う程度の、グロくはない描写だけど、耐性がないというか苦手な私には直視していられない度合でした。

誰がどこでどうなってしまうのか、ずっとヒリヒリしながら見ていられるのは、楽しかったです。

鯨の見る幻影にはホラー要素もあって、思わぬところで「ヒッ!」て驚かされるのもまた楽しいです。

こういう見方する人そんなにいないだろうけど。

生田斗真が出ている、ということだけしか知らず、何の知識も前情報もなく見てしまったために心の準備も何もなかった私は、どういう気持ちで見たらいいのかもよくわからず、ただずっとヒリヒリしてしまいました。

ホラーとか描写が過激なバイオレンスものが苦手なので、終わり方によってはこれトラウマになるな…とか考えながら。

こういう作品の怖いところは、愛着の湧く人物が出てきてしまったらアウトなところなんですよ、個人的に。

だって死んじゃったら悲しいじゃん!とか、思いながら見ていたんですけど。

どいつもこいつも人間くさい一面が垣間見えるシーンを挟んでくるんだからズルいですよね、愛着湧きますよ。

プロポーズまでした最愛の彼女を大量殺人で失った鈴木の視点で見るか、過去に自分が始末してきた者たちの幻影に罪を責められながらも仕事を全うする鯨の視点で見るか、生きていることを感じられない若いナイフ使いの蝉の視点で見るか。

誰に感情移入して見るかで心にくるものは違ってくる作品かな、と思いました。

好きなセリフと、印象に残ったシーン

『グラスホッパー』の芯の部分となるセリフ「トノサマバッタは何色かご存知ですか?」で始まる、押し屋のセリフが印象的です。

映画の中の世界だけに言えることではなくて、現実世界に投げかけているんだろうなと思いました。

このセリフは好きというか、なんだか色々と考えさせられました。

普通のトノサマバッタは緑色だけど、密集した中にいると群集相と呼ばれる凶暴なタイプとなり、色は緑ではなく黒になる。

これを人間に置き換えると…というのを暗に意味しているんですけどね。

単純に好きだなぁと思ったセリフは、岩西の「俺は自殺するんじゃない。飛ぶんだよ。死ぬのはそのついでだ」です。

ちょっと拗らせてる男なんです、岩西は。

そんな男が死ぬ間際に鯨に向かって吐くセリフ。

特に好きなキャラではなかったし、何なら嫌な奴だなぁと思うシーンすらあったのに、この一言で好きになってしまいました。

今となっては私の中の岩西は、憎めない奴って感じです。

印象に残っているシーンは、蝉と鯨の一騎打ち。山田涼介ってお芝居うまいんだね、と思いました。

ニコニコしているイメージしかなかったので、蝉の狂気を生々しく表現する姿にグッときました。

左耳のノイズが消えない、消したい、相棒とくだらない話をしているときと、シジミが吐く泡を眺めているときにしか鳴り止まないノイズを、消したい、って耳を削ぎ落とすシーンの見事さ。ちょっと好きになりました。

あとは最後の方、窓ガラスを破って落ちていったはずの蝉と鯨が二人並んで立っていて。

あれ?ものすごい高さから落ちたはずだけど?とか思っていたら、二人の視線の先には蝉と鯨の死体が。

ここからの、この二人の展開めっちゃファンタジーです。

あれれ?私が見てたのはバイオレンスアクションファンタジーBLだったかな?くらいの(個人の見解です)。

結果として寺原一味という悪は全滅、蝉と鯨はほんわか、鈴木も百合子の残したタイムカプセルに涙してほっこり、でエンドロールのYUKIの歌声。

わっ…私はいったい何を見ていたんだ…感。

めちゃくちゃ人死んだよね?

ハロウィン事件以外の死者は全員悪者だったけど、割と暴力シーン盛り盛りだったのにYUKIの主題歌が合うって何?ってなりました。

でも本当にYUKIの「tonight」が合う終わり。

どういうことなのか、ぜひその目で確かめてみてください。

映画『グラスホッパー』まとめ

以上、ここまで『グラスホッパー』について紹介させていただきました。

要点まとめ
  • 最初は接点のない者同士が最終的に線を結ぶタイプの話が好きな人におすすめ
  • 殺し屋同士の一騎打ち、浅野忠信と山田涼介のお芝居必見です!
  • ヒリヒリしたり、ほんわかしたり、切なくなったり感情を振り回されるのが楽しい作品です