ゲイ・カップルだった夫たちに離婚を切り出されプライドはズタズタ、ショックで世界が崩壊し、シーズン1のグレイスとフランキー。
シーズン2では、夫たちの結婚を見届けるまでに立ち直ったふたりでしたが、そんなグレイスとフランキーの気持ちを無視して勝手な言い分を続ける元夫や子供たちにキレて、「事業を起ち上げる!」と、ありもしない計画を口にして、啖呵をきったグレイス。
シーズン3では、グレイスとフランキーの起業を主軸に、シニア世代の「仕事」との向き合い方を名優ジェーン・フォンダとリリー・トムリンがドタバタを演じます。
生真面目なグレイスと自由奔放なフランキーのふたりが、果たして新事業を軌道に乗せることができるか?ゲイ・カップルとして結婚をした元夫たちのロバートとソルと子供たちを巻き込んで、舌戦を繰り広げるスーパー・ポジティブなシットコムです。
・シニアであることの弊害
・仕事に対しての思い
・サンタフェ行きに揺れるフランキー
それでは『グレイス&フランキー シーズン3』をネタバレありでレビューします。
目次
【ネタバレ】『グレイス&フランキー シーズン3』あらすじ・ネタバレ感想
起業したグレイスとフランキー
シーズン2のラストで、グレイス(ジェーン・フォンダ)とフランキー(リリー・トムリン)のふたりに思いやりを持たず、ないがしろにしてきた元夫たちのロバート (マーティン・シーン)とソル(サム・ウォーターストン)や子供たちの身勝手な言い分にキレたグレイス。
「もう好き勝手言わせない!フランキーとふたりで新しい事業を起ち上げる!」と家族を見返すのにきった啖呵をきっかけに、起業にために動き始めたグレイスとフランキー。ふたりが考えたのは、自分たちのような高齢女性を対象としたオトナのおもちゃ「バイブレント」の開発。開業するのにまとまった資金が必要と銀行への融資の申し込みをしようと行動に移します。
ふたりの提案するニッチな商品に、ニーズと商機があると、自信満々のグレイスとフランキーでしたが、70歳を超えたふたりの事業に融資する銀行は、皆無に等しく、会社を興すのに苦戦を強いられるのでした。
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断れてもあきらめる気は、毛頭もなく果敢に自分たちとは縁もゆかりもない若い企業にまでピッチにいく豪胆さ。年齢に関係なく頑張る姿が実に男前です。
寄る年波には勝てない
グレイスとフランキーの起ち上げる事業に協力をしたい申し出たグレイスの娘のブリアナ(ジューン・ダイアン・ラファエル)からの小切手を、グレイスに内緒で受け取ったフランキー。
開業資金を手にしたふたりは、商品の試供品を作りに、モニターテストと、精力的に仕事に取り組みます。
仕事を軌道に乗せるのになんでもチャレンジだ!と鼻息荒いグレイスとフランキーでしたが、やはり年齢による体力や気力の低下は無視することができません。
ふたりの住む自宅に泥棒が入り、不安に陥ったり、グレイスとフランキー同時にギックリ腰で、身動きが取れなくなるアクシデントにもあい、寄る年波には勝てない現実も知るのです。
それでも子供たちに年寄り扱いをされるのは、ゴメンだとグレイスとフランキーは、仕事にまい進するのでした。
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後悔しない事業展開
グレイスとフランキーの売り出す「バイブレント」が、ネットに取り上げられて大喜びするふたりでしたが、ブリアナからの開業資金を受け取ったことを秘密にしていたフランキーに腹をたてるグレイス。
子供に援助を受けるほどもうろくしていないと言いながら、泥棒やギックリ腰騒ぎで、グレイスの娘たちのブリアナやマロリー(ブルックリン・デッカー)を、ふりまわしてばかり。
相次ぐ騒動に、フランキーの息子のバド(バロン・ヴォーン)には、いつでもどこでも助けが呼べる「パニック・アラート」まで持たされる始末。
そんな中でも、グレイスのフランキーの仕事は順調。ネットでの商品販売が進み、もっと大きく事業展開しようと、アダルト商品を取り扱う大手企業と組むことも考え始めたふたり。
商品コンセプトを相談する中、ビジネスの成功より高齢女性のニーズに応え、後悔しない商品作りをしようとグレイスとフランキーは考えをあらためるのでした。
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フランキーの悩み
グレイスとフランキーの仕事が順調に進む中、農場を営む恋人のジェイコブ(アーニー・ハドソン)が引退を機に、遠く離れたサンタフェに移り住むという計画に動揺をするフランキー。
引退をしたときは、フランキーに一緒にサンタフェに来て欲しいというジェイコブの誘いに、ビジネス・パートナーであり、親友のグレイスをひとり置いてはいけないとジェイコブへの想いと板挟みになります。そしてグレイスにサンタフェ行きのことが言い出せずに挙動不審なフランキーと言い争いになったグレイスの前で一過性の脳梗塞まで起こしてしまったフランキー。
そんな中で発覚したのが大手企業オムニテックによる「バイブレント」の類似品の発表。
自分たちのアイディアが盗まれたと弁護士を交えての話し合いにまで発展します。フランキーがいなくなるかもしれないとショックを受け、ひとりで仕事を抱え込もうとするグレイスに、自分がここまで悩んだのは、グレイスとひとりにしておけないからだと伝え、ジェイコブと別れる決心をしたフランキー。
そんな親友の心情を知ったグレイスは、ジェイコブをあきらめることはないと、自分の気持ちを封印してフランキーのサンタフェ行きを勧めるのでした。
『グレイス&フランキー シーズン3』あらすじ・ネタバレ感想まとめ
以上、ここまで『グレイス&フランキー シーズン3』をレビューしてきました。
『グレイス&フランキー』は、ゲイ・カップルだった夫たちのカミングアウトに動揺して海辺の家に同居を始めたグレイスとフランキーの物語。シーズン1では離婚のショックを描き、シーズン2では、夫たちの結婚を乗り越えて、友情を深めるグレイスとフランキーを追ってきました。
シーズン3では、「仕事」をテーマに70歳を過ぎて起業へと突き進むふたりの姿を描いております。
ジェーン・フォンダとリリー・トムリンの息の合ったテンポの早いセリフまわしはシーズンを重ねて、さらにパワーアップ。作品のテーマでもある「老い=お年寄りあるある」をグレイスとフランキーの口を借りて嫌味なくセリフの中に巧みに取り入れられており、時に自虐的、時に悲哀もこめて毒を吐きまくる絶妙なさじ加減で笑いに誘います。
・資金調達につまずく
・弊害は健康問題
・将来の希望はかわっていくもの
シーズン2ラストに、「起業をする!」と家族に啖呵をきったひとことから始まったグレイスとフランキーの仕事。
その奮闘は、ふたりの性格の違いを浮き彫りにして、仕事へのアプローチの違いを見せています。
年齢を重ねてから新しい仕事を持つことの意味や、それに対比したロバートとソルの仕事からの引退といった後進へ道を譲る気持ちも語られており、シニア目線を知る、面白い作品です。
グレイスとフランキー、ロバートとソル、その子供たち主要キャストの息の合ったセリフの応酬は健在で、俳優たちがコメディの場面を見事にものにする反射神経の良さに、毎度ながら舌を巻いてしまいます。
シーズン3では、グレイスとフランキーが離れ離れになる予感、グレイスの新しい恋の予感をシーズン4に残して、エンディングを迎えます。
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