『グッド・プレイス』は、善行を行った人間だけがいける「グッド・プレイス」を騙った「バッド・プレイス(悪い所)」の住人エレノアたちが、「善人」になるべく奮闘をするシット・コム。
生前テキトーでいい加減、怠惰な態度で周囲を困らせてばかりだったエレノアと仲間たちが、死後に問う「倫理とは、道徳とは」。
ダメダメだったエレノア、チディ、タハニとジェイソンの4人は、シーズン1、シーズン2で、死後の世界で、お互いに力を合わせ思慮深い人間となる成長を見せました。
シーズン3では、全知全能の判事の計らいで、4人がもう一度人生をやり直すチャンスを与えられ、地上に戻るところから物語は再開します。
「パッド・プレイス」の建築家で悪魔のマイケルと、情報案内のジャネットに見守られ、死後の世界から現実世界に舞い戻ったダメ人間たちが、果たして改心して「グッド・プレイス」に行く資格を勝ち取ることが出来るのでしょうか?
・集結した4人の仲間
・ポイント制の不備
・新しい実験
それでは『グッド・プレイス シーズン3』をネタバレありでレビューします。
目次
【ネタバレ】『グッド・プレイス シーズン3』あらすじ・感想
人生のやり直し!それぞれの奮闘
「グッド・プレイス」に行けるよう奮闘を続けてきた「バッド・プレイス」の住人エレノア (クリステン・ベル)とチディ(ウィリアム・ジャクソン・ハーパー)、タハニ(ジャミーラ・ジャミル)とジェイソン(マニー・ジャシント)の4人。
思いやりを持ちお互い協力をして人間としての成長が見られるとようになったと、全知全能の判事(マーヤ・ルドルフ)の判断によりの4人の死はいったん無効になります。
「バッド・プレイス」の悪魔で建築家のマイケル(テッド・ダンソン)の手引きにより地上に戻ったエレノアたちは、善行ポイントを取得して「グッド・プレイス」へ行くチャンスをあらためて得るのでした。
死にかけたことで、これまでダメなヤツだったのをあらため、それぞれに人生のやり直しを始めた4人。
マイケルと「バッド・プレイス」の情報案内のジャネット(ダルシー・カーデン)が、見守る中、よい人間になろうとエレノアたちの奮闘は順調で、今度こそ「グッド・プレイス」に行く資格の基準ポイントに達すると期待を寄せるのでした。
仲間たちの集結
ところが、1年もたたないうちにエレノア、チディ、タハニとジェイソンの改心に陰りが見え始めます。
エレノアたちのやり直した人生への介入を禁じる判事との約束を破り、こっそりと地上に降りてはエレノアたちにヒントを与え、軌道修正をするはマイケル。
道徳哲学の教授のチディのもとにエレノアたちを集結させ、道徳や倫理勉強を始める仲間たちを見守るのでした。
そんな中、4人の善人化計画に「パッド・プレイス」のマイケルの上司ショーン(マーク・エヴァン・ジャクソン)の妨害が入り、それをとめにはいったマイケルとジャネットは、エレノアたちに自分たちの存在がバレてしまいます。
それによりエレノアたち本人が、判事との約束や地上に復活した事情を知り、今までの努力は全て水の泡に。
「グッド・プレイス」行きの可能性が消えたことで、自暴自棄になったエレノアやチディの仲間たちでしたが、それぞれの心に一度芽生えたモラルは、ダメ人間たちを成長させていて、以前のような利己的な姿はどこにもありません。
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目覚めた人間性
マイケルの元に最初にやってきたとんでもないダメ人間だった姿からは、予想もつかない成長ぶりを見せたエレノア。家族を助ける「魂の救済」に走り、なおも人間としての成長を続けようと奮闘します。
そんな中、「バッド・プレイス」のショーンと悪魔たちはマイケルやエレノア全員を「地獄」へ連れ戻そうと魔の手が迫ります。
ジャネットの機転により、難を逃れたものの、地上から次元を飛び越えてしまったことでまた死後の世界へ逆戻り。
エレノアとチディ、タハニとジェイソンの目覚ましい成長を見過ごせないマイケルは、4人の「グット・プレイス」行きの道を新たに模索するのでした。
蔵商店
ポイント制の矛盾
ひょんなきっかけで、ここ500年間「グッド・プレイス」へ送られた人間が、ひとりもいないことに気づいたマイケルとジャネット。
生前の善行を基準にするポイント評価で、「天国」と「地獄」行きを振りわけていた死後の世界。ところが、複雑化する人間社会で、本人が意図しないことまでも、行動の評価対象となり、人間全員がマイナス評価されて「バッド・プレイス」へと送られていたのです。
例えばそれは、人が誰かにプレゼントをする良いことしても、それがたまたまプラック企業や強制労働で作られた商品であれば、よくないことをしたと評価されてしまう、理不尽なシステム。
人間がどんなに努力をしても「グッド・プレイス」行きのポイントが稼げなくなった死後の世界への振り分けシステムに、疑問を呈したマイケルとエレノアたちの仲間たち。
このままでは、人類が崩壊すると、判事や「バッド・プレイス」のショーンを巻き込み、「グッド・プレイス」と「バッド・プレイス」行きの判断を行う生前のポイント制度の見直しを提案するのでした。
新たな実験
マイケルの前でエレノアたちポンコツ人間たちが、良い人間になろうと努力したことで「グッド・プレイス」行きのポイントをあげられたのは、人間界の複雑な事情が絡まない死後の世界だったたからという仮説にたどりついた一同。
マイケルが判事やショーンに提案したのは、「グット・プレイス」でも「バッド・プレイス」でもない、中間地点で新たな世界を作り出し、ちょっとダメな人間が努力次第で、賢明な判断が出来るよい人間になれるかを試す実験。
エレノア、チディ、タハニ、ジェイソンの4人は、マイケルとジャネットの作り出した世界で、新たなダメ人間の4人を迎え、これまでの「グッド・プレイス」行きのポイント・システムを打ち負かし、良い人間は作り出せると実証実験に協力をするのでした。
『グッド・プレイス シーズン3』あらすじ・ネタバレ感想まとめ
以上、ここまで『グッド・プレイス シーズン3』をレビューしてきました。
・マイケルの介入
・自分たちがダメなら、他を助けよう
・複雑化した世界のポイント制の不備
・いい人間を作る新たな実験
『グッド・プレイス』は、生前に自分本位な人生を送り、他人の迷惑を顧みずにいたダメ人間たちが、死後に「グッド・プレイス」に行く資格を得るために奔走するコメディ。
自己チューだったエレノア、優柔不断すぎたチディ、虚栄心しかないタハニと、考えなしのジェイソン。
「バッド・プレイス」の住人のたちは、「グッド・プレイス」に行くにはどうしたらいいのか?これまでのシーズンでは死後の世界を描いていたのが、シーズン3では、エレノアたちは、九死に一生を得て、人生のやり直しをはかります。
実は難しい内容の『グッド・プレイス』
一度死にかけたことで、いったんは自分本位な自分から離れ、しばらくは改心をしたものの、成果や結果の見えにくい道徳ある行動に虚しさを覚えてしまう…正しいことをしているのに不安になる矛盾した世界を描いております。
いい人間になるのに、善行を重ねても見返りはなく、その行動に正解もなく、実に曖昧です。
『グッド・プレイス シーズン3』では、こうした道徳的な正しさとは?を問う、哲学的要素も盛り込まれており、コメディでありながら、実に難しいのです。
人間らしくなっていく悪魔
生きているときに救いようのないほどダメな人間たちを、煉獄で懲らしめようと手をこまねいていた悪魔のマイケル。
エレノアたちが、分別ある「よい人間」へと成長していく様にいつのまにか共感し、応援しています。
悪魔のはずが、ルールを破っては、エレノアと仲間たちに介入して、「グッド・プレイス」に行ける基準ポイントをゲットできる人間となるべく陰ながら支えるのです。
こうして道徳や倫理に基づく行動を、コミカルな悪魔マイケルを使い表現しており、うまい構成です!
シーズン後半で、ちょっぴり難解な展開を見せる『グッド・プレイス』ですが、テッド・ダンソンとクリステン・ベルのテンポいいやりとりが光り、難しいセリフも、バカバカしいセリフも、とにかく楽しい!
そんな、ちょっと考えさせられるテーマを、軽妙なタッチのコメディとして明るくポップに成立させている『グッド・プレイス シーズン3』。次に続くシーズンで、ついにラストを迎えます。これまた期待が出来ると思いますので、是非ご覧ください!
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