『ゴブリンスレイヤー』は、蝸牛くも原作のオンライン小説・ライトノベルをTVアニメ化された作品です。
「このライトノベルがすごい!2017」の新作部門で1位を獲得して、満を持して2018年10月からTVアニメが公開されました。
- 魔王を倒さず、ゴブリンから村を守り続ける冒険者がいてもいい。
- ゴブリンの生態に詳しくなれる。
- 残虐なシーンもあるので、小学生や中学生は注意が必要。
それではさっそく『ゴブリンスレイヤー』をレビューしたいと思います。
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『ゴブリンスレイヤー』作品情報
作品名 | ゴブリンスレイヤー |
放送年 | 2018年10月〜2018年12月 |
話数 | 全12話 |
原作 | 蝸牛くも |
監督 | 尾崎隆晴 |
声優 | 梅原裕一郎(ゴブリンスレイヤー) 小倉唯(女神官) 井口裕香(牛飼娘) 内田真礼(受付嬢) 東山奈央(妖精弓手) 中村悠一(鉱人道士) 杉田智和(蜥蜴僧侶) 松岡禎丞(槍使い) 日笠陽子(魔女) 濱野大輝(重戦士) 藤井ゆきよ(女騎士) |
音楽 | 末廣健一郎 |
主題歌 | オープニングテーマ「Rightfully」 エンディングテーマ「銀の祈誓」 |
『ゴブリンスレイヤー』は、ハードボイルドな冒険物語。
この作品の登場人物には固有名詞が存在せず、女神官、受付嬢、牛飼娘など、役割で呼ばれています。主人公は、ゴブリンスレイヤーという役割です。
ゴブリンは単体では繁殖できず、人間やエルフなどの女性の子宮を使い、子どもを作ります。
そのため、人間とゴブリンは絶対に共存できない存在として描かれています。
『ゴブリンスレイヤー』声優・キャラクター紹介
ゴブリンスレイヤー(声優:梅原裕一郎)
- 本作の主人公。銀等級の冒険者として認められた戦士。
- 最弱級モンスターとされるゴブリンのみを狩る赤い瞳の青年。
- ぶっきらぼうな淡々とした口調が特徴で、「そうか」「そうなのか?」「ああ」「いや」といった応答詞だけで会話する癖がある。
女神官(声優:小倉唯)
- ゴブリンスレイヤーと行動を共にする少女。
- 当初は白磁等級の新人冒険者だったが、冒険の中で黒曜等級、次いで鋼鉄等級に昇格していく。
- 神殿で育った孤児で、独立するにあたって冒険者となることを選んだ。
- やや臆病ながら健気で慈愛に満ちた少女。
妖精弓手(声優:東山奈央)
- 森人(エルフ)の中でも妖精に近いとされる「上の森人(ハイエルフ)」の野伏(レンジャー)。銀等級。
- 鉱人道士や蜥蜴僧侶と行動を共にするが、鉱人道士とは種族的に仲が悪いとされ、口喧嘩をよくする。
- 外の世界に憧れ、生涯を森の中で送りたくないと冒険者になった。
- 見た目は17、18歳だが、上の森人ゆえの長命で実際は2000歳ほど。
鉱人道士(声優:中村悠一)
- 鉱人(ドワーフ)の精霊使い(シャーマン)。銀等級。
- 妖精弓手や蜥蜴僧侶と行動を共にする。107歳、独身。
- 外の世界で美味しいものを食べながら気ままに冒険したいと冒険者になった。
蜥蜴僧侶(声優:杉田智和)
- 蜥蜴人(リザードマン)の神官。銀等級。
- 妖精弓手や鉱人道士と行動を共にする。
- 見た目に反してとても常識人で丁寧な振る舞いであり、パーティのまとめ役。
受付嬢(声優:内田真礼)
- 冒険者ギルドの窓口担当の女性。いつも笑顔で優しい。
- 物語開始時点からのゴブリンスレイヤーの数少ない理解者であり、彼に好意を抱いている。
- 都での研修を終えて辺境の街に赴任。その時に冒険者登録のためギルドを訪れたゴブリンスレイヤーの対応を行い、そのまま担当官となる。
牛飼娘(声優:井口裕香)
- 牧場主の妹の一人娘(姪)で、ゴブリンスレイヤーの幼馴染。
- 明るく元気な娘で、大柄な上に胸が大きく肉感的な身体を持ち発育が良すぎることを気にしていた。寝るときは下着を付けず全裸である。
- 物語開始時点からのゴブリンスレイヤーの数少ない理解者であり、彼に好意を抱いている。
- 恋のライバルとして女神官と受付嬢を認めており、フェアであろうとしている。
剣の乙女(声優:遠藤綾)
- 10年前に魔神王を倒した冒険者「六人の英雄」の一人で金等級。
- 両目を覆う帯を着けた美女。高位の奇跡に加えて魔術師の呪文、さらには物品鑑定の技能も有する。
- 水の街で至高神の大司教(アーク・ビショップ)で、西方辺境一帯の法を負って立つ人物。
【ネタバレ】『ゴブリンスレイヤー』あらすじ・感想
エログロシーンはあまりない
『ゴブリンスレイヤー』で検索すると、醜悪なゴブリンに女騎士や女武闘家が、アレやコレやされてしまう、エグいシーンがわんさか出てきます。
ほとんどの人にとって、『ゴブリンスレイヤー』はエログロなイメージが強いんじゃないでしょうか。
もちろん、それは事実であり、そういうシーンが苦手な方にはおすすめできない作品です。
ただし、人が人を凌辱する話よりも後味が悪くない、というのが私の意見です。
本当に苦手な人もいるとは思いますが、ゴブリンは人間の女性を使って繁殖する生物なんだ、と割り切って見れるといいですね。
ライオンが水牛を襲って返り打ちにあって死んだとしても、それは自然なことだと感じますよね。それと似た感覚です。
作中でも語られていますが、ゴブリンからすれば、人間はいきなり自分たちの住処を襲ってきた化け物なのです。
はっきりとしたエロシーンは1話冒頭ぐらいで、他は普通の冒険シーン(相手はゴブリンばかりですが)や、惨劇後の姿だけを描いたシーンが多いです。
そのため、エログロを目的として視聴すると物足りないかもしれませんね。
物足りない方はコミック版をおすすめします。
冒険ものとしてのゴブリンスレイヤー
冒険ものとしての『ゴブリンスレイヤー』は、めちゃくちゃ「フリ」が効いています。
ゴブリンの恐ろしさと、それを甘く見過ぎている冒険者の対比を、1話から刺激的に描いているので、ゴブリンスレイヤー(ゴブリン殺し)という、唯一無二の存在が登場したときのヒーロー感はゾクゾクしますね。
演出も最近のアップテンポな展開が少なく、かなりじっくりと間を取っています。
この辺は構成と脚本を担う、倉田英之・黒田洋介ペアの影響を感じる部分です。
もちろん、原作の雰囲気がそうさせたのだとは思いますが。
凡人だからこそ生まれた異質な戦い方
主人公のゴブリンスレイヤーは凡人です。
ピンチになると真の力に目覚めたり、どこからか助けが入ったり、そんなことは期待できません。
剣と魔法だけに頼らずに、罠を使い、ゴブリンの住処に火を放つ。
凡人の主人公が、ずる賢くて残虐なゴブリンの群れを相手にするには、冒険者らしくない手段を使うしかないのです。
この戦い方を否定して、真っ当な冒険に誘い出すのが、森人(エルフ)の少女です。
まあ、なんだかんだで、裏技的な方法で切り抜けちゃうからこそ、ゴブリンスレイヤーなんですけどね。
ちょっとお節介な森人(エルフ)の少女との掛け合いは、定番化して漫才のようになっていて、おもしろいポイントです。
世界観はTRPG
『ダンジョンズ&ドラゴンズ』『ソードワールド』などの、テーブルトークRPGの世界観をベースに作られています。
キャラクターが役割で呼び合っていたり、神がサイコロを振る話が出てきたりするので、詳しい人はニヤリとするでしょうね。
馴染みがない人の目には、かなり独特な世界観に映るのではないでしょうか。
私はリプレイ小説などを読むので、ニヤリとしました。
脇役にニヤリとできるキャスティング
声優さんのキャスティングでは、個人的に杉田智和・中村悠一を、ペアで使っているのがツボでした。
倉田さん・黒田さんといい、ペアで起用するのが好きなのかな。
この辺は、知っている人はニヤリとできます。
また、知名度も実力も抜群のお二人を、渋い脇役として配置しているのが素敵ですね。
主人公をやることが多い、主役声の中村さんの老ドワーフ役には驚きましたが、めちゃくちゃうまいですねえ。
もちろん、リザードマンに声を当てて違和感がない杉田さんもとんでもなくすごいです。
やはり、場数を踏んでいる声優さんはさすがだなあ、と実感しました。
評価が分かれる日常部分
ここまでハードボイルドな世界観なので、かわいすぎるキャラデザインや日常の萌えパートがちょっと雑音のように感じてしまうのが残念です。
もう少し冒険パートとなじむような雰囲気だとよかったですね。
まあ、せっかくのかわいすぎるヒロインたちが浮いちゃいそうですし、これはこれで正解なのかもしれません。
復讐しかなかったゴブリンスレイヤーが人間として成長する物語
幼いころ、目の前で姉をゴブリンになぶり殺され、ゴブリン絶対殺すマンになったゴブリンスレイヤー。
女神官、受付嬢、牛飼娘、森人(エルフ)の少女、剣の乙女、他の冒険者たち。
『ゴブリンスレイヤー』は、そんないろいろな出会いを経験し、少しずつ、自分という人間を見つめ始めていく主人公の成長を見守る物語でもあります。
『ゴブリンスレイヤー』まとめ
明日からTVアニメ『ゴブリンスレイヤー』ショップが1/11(金)〜1/20日(日)までの期間限定で渋谷マルイ8FイベントスペースにてOPENします!!原作イラストを使用した様々な新商品も数多くありますので、是非お越しください!新商品について詳しくはこちら⇒https://t.co/rbQg51ukKk#ゴブスレ pic.twitter.com/NDk8kbXrcz
— 「ゴブリンスレイヤー」/ Goblin Slayer公式 (@GoblinSlayer_GA) 2019年1月10日
『ゴブリンスレイヤー』は定期的にトークイベントが行われたり、ショップ展開があったりなど、リアルイベントも楽しめるアニメだと思います。
尖った作品が好きなら
アスキーアートを使って公開し、読者の反応を見ながら作っていったという原作からして、かなり尖った作品です。
その尖った作品を、アニメとしてギリギリを攻めて作成しているのが素敵です。
一風変わった冒険ものとして、一度視聴してみるのをおすすめします。
- 『ゴブリンスレイヤー』はエログロもあるけど後味は悪くない
- 某魔術師殺し顔負けの裏技的なゴブリン狩り
- 脇役が豪華なキャスティング
- 中村悠一さんの老ドワーフ役がハマってる
- 一風変わった冒険ものとして楽しめる
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