戦前の『のらくろ』から始まり、『サザエさん』『ドラえもん』『ちびまる子ちゃん』『クレヨンしんちゃん』など、日本国民に愛されてきたのはほのぼのしたコメディ漫画!
今回はほのぼの系から、ブラックユーモア、お下劣、不条理な世界観などなど様々なタイプのギャグ漫画を厳選して紹介します!
目次
おすすめギャグ漫画17選
『日常』
とある県立高校を主な舞台とし、不条理な“日常”を題材にした『日常』。
時定高校に通う相生祐子、長野原みお、水上麻衣を中心に、彼女たちの日常の中で巻き起こる奇想天外な出来事をシュールなタッチで描きます。
ミルトモ 編集部
舞台となる町は作者のあらゐけいいちの出身地である群馬県をモデルとしており、登場キャラクターの苗字に群馬県内に実在する地名が使われていたり、名物の上毛かるたが登場したりと、ご当地ネタが豊富な作品でもあります。
キャラクターたちのユニークな個性や言動が多くの人の心を掴み、テレビアニメ版も人気を集めました。
『荒川アンダー ザ ブリッジ』
トップ企業社長の御曹司ながら荒川の橋下で暮らすこととなった主人公を中心に、河川敷に住む変わった人々の姿を描いた『荒川アンダー ザ ブリッジ』。
川で溺れてしまった主人公・市ノ宮行は、荒川河川敷に住んでいるという自称金星人の美少女・ニノに救われます。
幼い頃から父に「他人に借りを作るべからず」と教えられてきた行は、命の恩人である二ノに「地球人の“恋”というものを理解するために、恋をさせてくれないか」と頼まれ、恋人として彼女とともに荒川の橋下で暮らすことに。
二ノをはじめ、河川敷に住むホームレスを仕切っている自称620歳の河童や、常に星形のマスクを被っている男など、常識からあまりにも外れた人々ばかりが登場し、日々奇怪な騒動を巻き起こします。
ミルトモ 編集部
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『男子高校生の日常』
男子校に通う高校生たちの日常を描いた『男子高校生の日常』。
タダクニ、ヒデノリ、ヨシタケの3人組を中心とし、くだらないドタバタ騒ぎや、おバカで下品なギャグを繰り広げていきます。
高校生を主人公としながら恋愛や部活といった青春要素はほぼなく、日常の中の笑いを描くことが徹底されました。
“日常系”と呼ばれるジャンルにおいては女性キャラクターをメインとする作品が多いですが、本作は珍しく男子高校生を主人公としているため、同ジャンルの中では一味違ったコミカルさを持っています。
ミルトモ 編集部
テレビアニメ化、実写映画化もされ、さらにファン層を広げています。
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『聖☆おにいさん』
『聖☆おにいさん』は、中村光原作の宗教を題材にしたギャグ漫画。
世紀末を無事に乗り越えたイエスとブッダが、東京の立川にある松田荘というアパートで「聖」という名字を名乗りルームシェアをするという設定で、彼らのほのぼのとした日常が描かれます。
Tシャツにジーパン姿というラフなスタイルのイエスとブッダが、お笑いコンテストに出場したり、イエスがプレゼントした漫画セットでブッダが漫画家を目指したりと、地上でのバカンスをかなり楽しんでいる様子が笑えます。
ミルトモ 編集部
イエスとブッダのルームシェアなんて、日本人だからこそ考えられる斬新なアイデアで目から鱗!
テレビアニメ化された際は、声の出演を星野源(ブッダ)と森山未來(イエス)が担当。
また、今作は福田雄一監督でテレビドラマ化もされており、イエスを松山ケンイチ、ブッダが染谷将太が演じています。
主演2人のまるで漫画の世界から飛び出してきたようなビジュアルが話題になりました。
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『お父さんは心配症』
『お父さんは心配症』は、少女漫画界に咲いた一輪のドクダミの花こと、岡田あーみん原作によるドタバタコメディ。
主人公は妻に先立たれ、年頃の娘・典子と暮らす中年サラリーマン・佐々木光太郎(通称:パピィ)。
娘の典子を心配するあまり常軌を逸した行動に出てしまい、典子のボーイフレンドである北野に異常な敵対心を抱いたり、周りの人々を巻き込んだ大騒動を起こします。
ミルトモ 編集部
少女漫画の「りぼん」でよく連載できたなぁと思えるほどにぶっ飛んだギャグが特徴の今作。
商業誌では掲載できないようなタブーネタが登場した時に、当時りぼんの編集長がキャラクターとして登場し強制終了させるなど、自虐的なところもあーみん作品ならではの演出です。
ミルトモ 編集部
『こいつら100%伝説』
『こいつら100%伝説』は、『お父さんは心配症』の岡田あーみんの連載2作目となったギャグ漫画。
戦国時代を舞台に、敵から身を守るために忍術道場に預けられた姫と、彼女を護衛する問題児忍者たちの馬鹿馬鹿しくも楽しい日々を描きます。
戦国時代なのに洋食屋やパーマ屋、当時は絶対になかったラジオ放送などが存在するなど、かなり自由度が高く、そのありえない設定からもう笑えます。
主人公の3バカトリオ、極丸・満丸・危脳丸をはじめとする個性的なキャラクターが大激突!
特に未来からやってきた暗殺者・ターミネーター(いいのかその名前)は、サイボーグなのに「ターミネーター」しか喋れない残念なヤツ…。
ミルトモ 編集部
3バカトリオ(+ターミネーター)と姫子の恋愛は果たして成立するのか!?
お姫様を巡った波乱万丈の恋模様と、その結末には正直びっくり…だけど、納得です。
『ルナティック雑技団』
『ルナティック雑技団』は岡田あーみんの3作目となるギャグ漫画ですが、『お父さんは心配症』や『こいつら100%』とはまるっきり違う、少女漫画風の絵柄が特徴の作品です。
学校の人気者である天湖森夜の家に下宿することになったヒロイン・星野夢実が、息子を愛するあまり奇行に走る母親・ゆり子や周りの人々が起こす騒動に巻き込まれるドタバタ劇を描いたラブコメディ。
今作にもあーみん節全開のクセが強すぎるキャラクターが登場しますが、その中でも群を抜いているのが森夜の母・ゆり子と学園のアイドル・愛咲ルイです。
ミルトモ 編集部
また、学園のアイドルで夢実に想いを寄せる愛咲ルイはアクションがうざいくらいに大袈裟なのですが、彼が『こいつら100%伝説』の危脳丸の子孫という設定も納得で笑えます。
少女漫画風の絵柄からは想像できないほどに、危ないギャグと毒に塗れたちょっと大人の作品です。
『浦安鉄筋家族』
『浦安鉄筋家族』は、浜岡賢次原作の「浦鉄」でもお馴染みのギャグ漫画。
千葉県浦安市に住む異常に元気な小学2年生・大沢木小鉄と、その家族や周辺のキャラクターが巻き起こす騒動を描くドタバタコメディです。
ミルトモ 編集部
今作の特徴はとにかく「元気がいい!」に尽きると思います。
主人公の小鉄をはじめとするハイテンションすぎるキャラクターたちが毎回大暴れし、笑いすぎて気力と魂を持っていかれるほどの衝撃。
また、子供向けギャグ漫画の必需品である?下ネタもバンバン登場したり、作者の好きなザ・ドリフターズやプロレスラー、ルパン三世を模したキャラクターやパロディも登場します。
かなりマニアックなネタが登場するため、読む人によっては「なんだこりゃ?」なストーリーもあると思いますが、力技でオチまで持っていく手法が逆に爽快です!
ミルトモ 編集部
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『こちら葛飾区亀有公園前派出所』
週刊少年ジャンプにおいて1976年から2016年まで連載された、秋本治原作の『こちら葛飾区亀有公園前派出所』。
同派出所に勤務する破天荒な警察官・両津勘吉と、その周りの人々が繰り広げる騒動を描いたギャグ漫画です。
連載当初は葛飾区亀有という東京の下町情緒を残した地を舞台に、警察官たちの仕事ぶりや人情味あふれる物語が描かれていました。
しかし、時が経つにつれて両津勘吉や周りのキャラクターたちの破天荒さが増し、物語の舞台は葛飾区を飛び出して日本国内、全世界、宇宙、天国、地獄、過去、未来など縦横無尽に駆け巡ります。
また、ギャグ漫画でありながらもギャグが一切登場しないシリアスなエピソードも描かれました。
サブカルやうんちくなど妙に詳しい両さん。
ミルトモ 編集部
単行本は200巻まで刊行されており、「最も発行部数が多い単一漫画シリーズ」としてギネスにも認定されています。
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『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』
うすた京介原作の『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』。
週刊少年ジャンプに連載されていた、それまでの王道を行くギャグ漫画とは一線を画すようなシュールなギャグ漫画です。
主人公で県立わかめ高校「セクシーコマンドー部」の花中島マサルと部員たちを中心に展開される支離滅裂な世界観が人気を呼びました。
セクシーコマンドー部を主体にしたいわゆるバトル漫画なのですが、決勝戦を棄権したり突如始まった第2部が1話で終わってしまうなど、とにかく常識を覆しっぱなし。
ミルトモ 編集部
『セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん』以来、ジャンプの新人賞にはナンセンスギャグを求める新人作家の応募が続出したため、「マネもほどほどに」という注意書きがされたほどに、多くの人に影響を与えた作品です。
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『クレヨンしんちゃん』
『クレヨンしんちゃん』は、1999年から「漫画アクション」で連載が始まった臼井儀人原作の4コマ漫画。
テレビアニメ化や、映画化された際は「大人も泣ける」として幅広い年齢層から支持を得ていますが、元々は青年誌で連載されていたことに驚く人もいるでしょう。
マイペースな5歳児・野原しんのすけを主人公とした物語で、母・みさえ、父・ひろしをはじめ、幼稚園や近所の人々を巻き込んだ騒動を描きます。
お尻だけを出して横歩きする「ケツだけ星人」や、おちんちんを出して「ぞ〜うさん」と言ってみせたと思ったら、時には大人に対してズバッとものを言う、ありのままの子供を投影したしんのすけのキャラが青年誌の読者だけではなく女性や子供に大ウケ。
テレビアニメ放送開始とともに原作本にも火が点きました。
ミルトモ 編集部
『クレヨンしんちゃん』の舞台になった埼玉県春日部市では駅に装飾が施されたり、ラッピング車両が走行しています。
漫画を使った町おこしにも一役買っているしんのすけは、間違いなく日本一心強い5歳児です。
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『おぼっちゃまくん』
『おぼっちゃまくん』は、月刊コロコロコミックで連載されていた小林よしのり原作による、御坊財閥の跡取り息子・御坊茶魔を主人公にしたギャグ漫画。
名前の通りお金持ちの御坊茶魔をはじめとするキャラクターたちの強烈なビジュアルと、茶魔が繰り出すダジャレのような「茶魔語」が当時の小学生の間で大流行!
ミルトモ 編集部
また、お金持ちの茶魔に対抗するキャラクター・貧ぼっちゃまの前半分しかない服や、茶魔を溺愛するお父ちゃまなど、ギャグ漫画には不可欠な強烈キャラが続々登場します。
あからさまな下ネタや下品なギャグが登場し、大人たちからは嫌われていましたが、逆に子供たちからは大反響を呼びました。
絵柄は濃く下ネタもキツめで好みは分かれそうですが、きっと今の小学生に見せてもウケるんじゃないかなと思えるほどに子供に寄り添ったギャグ漫画です。
『ピューと吹く!ジャガー』
『マサルさん』と同じく週刊少年ジャンプに連載され、独特な風貌をした謎の笛吹男・ジャガーとギタリスト志望の青年・酒留清彦を中心とした不思議な物語が展開されます。
連載当初こそ『マサルさん』同様のシュールな物語が展開されていましたが、回を重ねるごとに人間の嫌な部分や痛々しい部分を抉り出して笑いにするという多くなり、漫画に登場するハマーのような「現実にいそうなダメ人間」が頻出することも今作の特徴になりました。
しかしながら、そのダメ人間いじりが度を過ぎているのではないかと、眉間に皺を寄せるファンもいたことは間違いありません。
どうしても『マサルさん』と比べると笑いの比率は少なくなりますが、1回の笑いの打率が高いのが『ピューと吹く!ジャガー』の方です。
2年弱で終わってしまった『マサルさん』に対して約10年間にわたって連載された『ピューと吹く!ジャガー』で、より辛辣になったうすたワールドは健在。
ミルトモ 編集部
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『ようこそ!アマゾネスポケット編集部へ』
『ようこそ!アマゾネスポケット編集部へ』は、ジェントルメン中村原作による文芸誌の編集部を舞台にしたホッコリお仕事コメディ。
文芸誌「アウト・ポケット」の編集部に配属された新人編集者・白柳紀乃子が美しくタフな先輩たちに揉まれながら成長していく物語。
他にも文芸界で活躍する作家・書店・校閲者・装丁者・印刷会社などの出版業界たちのプロが奮闘する様子も描かれます。
ミルトモ 編集部
また、子育てをしながら編集部で働くママゾネス・堀水さん登場回は、漫画好きだけでなくSNSを通じて働くママさんたちからの共感を得ました。
そんなアマゾネスたちが、目の前にある仕事に対して真摯に向き合う姿勢がなんともドラマチック。
ミルトモ 編集部
「素敵(うまそう)な文体(エモノ)は決して忘れぬ。それが編集者(ハンター)って生き物(モン)ですから!」
など、ジェントルメン中村独特の「ルビ」の振り方も斬新で、物語を熱く盛り上げる鍵になっています。
すべての働く人々に送る”労働讃歌(ラヴソング)”です。
『なかよし番外地』
『なかよし番外地』は、SNSで話題になった中川ホメオパシーによる異色のBL漫画。
スカーフェイスがキュートな兄貴とパンチパーマがイケてる舎弟・辰のどこまでもなかよしな日々を描く、2人の見た目とはギャップがありまくりな癒し満載の物語。
とにかくあまり細かいことは気にせずに、今作に関しては「読んだ方が早い」です。
1ページ完結の作品ですが、その1ページだけでこれだけのインパクトを残せるのは兄貴と辰のビジュアルの成せる技。
1話読んでしまうと2人の恋模様が気になってしまい、読み続けてしまう不思議な中毒性もある油断できない作品です。
兄貴と辰の仲良しな毎日を見ていると、人を思いやることの大切さを思い出させてくれます。
ミルトモ 編集部
心が疲れている人にはぜひ読んでほしい、最近の癒し系漫画の傑作です。
『デトロイト・メタル・シティ』
若杉公徳原作の『デトロイト・メタル・シティ』は、デスメタルバンドのボーカルを嫌々務める青年を主人公にした音楽ギャグ漫画。
カジヒデキやカヒミ・カリィなどのシティ・ポップが大好きで、自身もそんなミュージシャンになりたいと夢見て大分県から上京してきた主人公・根岸崇一が、自分のやりたいこととは裏腹にデスメタルバンドのボーカル「ヨハネ・クラウザー2世」として大成していく姿を描きます。
世間が抱くヘヴィメタルやハードロックへのステレオタイプなイメージをうまく利用し、ステージ上のクラウザーと普段の根岸の弱々しいキャラクターのギャップが多くの笑いを生み出しました。
ミルトモ 編集部
カリスマ的存在であるクラウザーを支えるファンたちの熱狂っぷりや、代官山などいわゆるおしゃれ界の刺客たち、音楽シーンを代表するバンドやミュージシャンとの対決も見もの。
今作は松山ケンイチ主演で映画化されましたが、ストーリーはともかく根岸役の松山ケンイチのカメレオン俳優っぷりとデスレコーズ社長役を務めた松雪泰子の怪演は見事です。
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『ハイスクール奇面組』
新沢基栄原作の『ハイスクール奇面組』は、週刊少年ジャンプで連載されていた学園ギャグ漫画。
「一応高校」を舞台に、一堂零、冷越豪、出瀬潔、大間仁、物星大の5人組から成る「奇面組」と、その周囲の河川唯、宇留千絵などの個性的なキャラの活躍を描きます。
奇面組は名前の通り奇妙な顔をしていますが、「他人に笑われようとも自分の個性を堂々とさらけ出し、世の中を味付けする調味料になろう」をモットーに、日夜「変態」的な珍事を繰り広げている集団です。
ちなみに彼らにとっての「変態」とは、「人知を超越した存在」ということ。
奇面組はいわば、自分のコンプレックスを前向きに捉えた超ポジティブ集団。
ミルトモ 編集部
基本彼らの学園生活が中心に描かれますが、人気のため連載の長期化を望んだ編集部の意向を汲んだ作者が、主人公たちにタイムループをさせて再び高校3年生を繰り返すなどして連載を継続していました。
今作はテレビアニメ化もされ、当時人気だったアイドルグループ「おニャン子クラブ」の派生ユニット「うしろゆびさされ組」が主題歌を担当。
人気アイドルの後ろ盾があったことも、今作の人気が出た理由の1つでしょう。
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おすすめギャグ漫画17選まとめ
以上、ここまでおすすめのギャグ漫画を紹介してきました!
サクッと読めてげらげら笑って癒される作品ばかりなので、ぜひ参考にして気になったものを読んでみてください。