2021年4月29日(木・祝)に公開される、中川大志主演の映画『FUNNY BUNNY』の見どころをネタバレなしでご紹介!
「絶対に借りらない本」を借りに、無鉄砲な強盗を実行する小説家志望の主人公を中川大志が熱演し、これまでにない癖の強いキャラクターを見事に演じた作品です。
共演には岡山天音や関めぐみなど、若手から実力派まで豪華な面々が名を連ねています。
ヤマダマイ
観る人を選ぶ作品かもしれませんが、このメッセージ性がなかなかエモい作品です!
- 見る人の気持ちや悩み次第で「化ける」映画
- 辛い出来事の乗り越え方がパワフル
- それぞれの衣装が魅力的
それでは『FUNNY BUNNY』をネタバレなしでレビューします。
目次
映画『FUNNY BUNNY』作品情報
作品名 | FUNNY BUNNY |
公開日 | 2021年4月29日 |
上映時間 | 103分 |
監督 | 飯塚健 |
脚本 | 飯塚健 |
出演者 | 中川大志 岡山天音 関めぐみ 森田想 レイニ ゆうたろう 田中俊介 佐野弘樹 山中聡 落合モトキ 角田晃広 菅原大吉 |
音楽 | 海田庄吾 |
映画『FUNNY BUNNY』あらすじ【ネタバレなし】
強盗はピンクのウサギ?
閉館間際の図書館に、ウサギの被り物をした2人組が突如として現れます。
そのうちの一人が「絶対に借りられない本を借りに来た」と話すと、司書の服部茜(関めぐみ)と利用者の新見晴(レイニ)を拘束します。
ウサギの二人組の正体は作家志望の大学生・剣持聡(中川大志)と、その相棒・漆原聡(岡山天音)。
彼らは田所という名の老人から「宝の地図」のありかが図書館にある「絶対に借りられない本」に隠されているという話を聞いて、思い立ったように「強盗」しに来たのです。
ところがあまりにも無鉄砲な計画と緊張感のなさに、2人は服部と新見、さらには偶然2階に隠れていたもう一人の利用者・遠藤葵(森田想)から簡単に主導権を奪われてしまいます。
3人は剣持と漆原に「なぜこんな計画をしたのか?」「絶対に借りられない本とは何なのか?」と問い詰めます。
すると剣持は、自身の辛い過去を語り出しました。
そして、その過去に起きた悲劇こそ、彼が絶対この日に「借りられない本」を見つけなければならない理由だったのです…。
図書館強盗から4年後、次のターゲットは電波ジャック?
剣持と漆原の「図書館襲撃」から4年後。
あの時図書館にいたメンバーが集まると、剣持から「今からラジオをジャックする」と電話が入ります。
剣持には自殺者を見極める能力があり、ある時駅のホームに飛び込もうとしていた男を助けると、その男は剣持や漆原が大ファンだった元バンドマン・菊池広重(落合モトキ)でした。
レコード会社と契約を結ぶため、がむしゃらにバンド活動をしていた菊池たちですが、全く芽は出ず…。
解散を決めるも、フロントマンの藤井元伸(田中俊介)は最後に一発曲を作ってやろうと張り切ります。
ところが解散を決めた直後、菊池のもとにレコード会社から契約の電話が舞い込みました。
大急ぎでバンドが最後のレコーディングをするスタジオに駆け込みますが、バンドに最悪の悲劇が襲い掛かり…。
ヤマダマイ
映画『FUNNY BUNNY』感想
演出やセリフはクサいけど、必要なことなんです!
ヤマダマイ
犯行の手口はゆるゆるだし、拘束された図書館の司書や利用者も全然怖がっていないので、緊張感もありません。
本作のポイントは「絶対に借りられない本」の先にあります。
ヤマダマイ
とはいえ、そんなクサくてちょっとダサいキャラを熱演する役者さんたちはすごく楽しそう。
ヤマダマイ
そして「観る人を選ぶ演出」と書きましたが、このクサい演出も作品の重要なメッセージ性を出すうえで、必要な要素でもあるのです。
メチャクチャ乱暴に背中を押してくれる映画
映画『FUNNY BUNNY』は、犯罪スリラーでもサスペンスでもないとすれば何なのか?
実は、本作には「人生の苦境をどう乗り越えるのか?」というメッセージ性が込められています。
主人公・剣持には「自殺志願者を見分けられる」という特殊能力があったり、主要キャラに隠された悲しい過去があったりと、サスペンスやミステリー以上に、このメッセージ性が徐々に際立ってきます。
これは人の死に限らず、人生でどうしようもなく凹むことや、思い通りにならないことばかりでムシャクシャしている人にも向けられているメッセージでもありました。
そして本作が語る「人生の苦境の乗り越え方」がかなりぶっ飛んでいます。
正直シラフでそんな説得されたら、「それはないだろ…」と思ってしまう人もいるかもしれません。
しかし剣持の破天荒なキャラクターや、ラジオをジャックする場面には「そんな細かいとなんて知るか!」と言わんばかりのエネルギーがありました。
ヤマダマイ
作品の設定やストーリーの進み方など、細かいところで気になる点があるのは事実です。
しかし、人生にムシャクシャしている人、メチャクチャ凹んでいる人が本作を見ると、ラストの内容が刺さるのではないかとも思います。
ヤマダマイ
主要キャストの衣装が印象的
本作はビジュアル面でも印象的な部分があります。
それはメインキャストの衣装です。
主人公・剣持演じる中川大志はベージュのレザージャケットを羽織っていますが、裾が独特の形になっています。
後半になると、ワインカラーが印象的なチェスターコートを羽織っていました。
相棒の漆原は、前半だと上下デニムのセットアップ。
後半は一転してシックな衣装になっており、4年の歳月ですっかり落ち着いた様子。
ネタバレになるので詳しくは言えませんが、関みぐみ演じる服部の過去パートの衣装も個性的です。
ヤマダマイ
ありきたりな衣装ではないけれど、決して悪目立ちすることはない、絶妙なラインを攻めています。
特に中川大志さんはまだ学生服を着ている出演作もあるため、本作のようなロックな衣装が新鮮でした!
映画『FUNNY BUNNY』あらすじ・感想まとめ
🎬イントロダクション3⃣
様々なロジックを散りばめた
剣持語録を含め
隅々に至るまで小ネタ満載で
エッジの利いた
新感覚エンターテインメント🐰先が見えない不安を抱える
現代人の心に
希望という名のくさびを打つ‼️
謎が謎を呼ぶ🐇
痛快シニカルミステリーの誕生🎉#FUNNYBUNNY#ファニーバニー pic.twitter.com/XBderdJ5hO— 映画『FUNNY BUNNY(ファニーバニー)』 (@FUNNYBUNNY2021) April 9, 2021
- 演出や設定にツッコみどころはあるが、メッセージ性がエモい映画
- 凹んだり、辛いときに見るとラストが刺さるかもしれない
- 衣装が真似したくなるカッコよさ
- シリアスな空気で突如繰り広げられる熱いキスシーン
設定や演出で粗削りな部分も目立ちますが、主人公たちと同じく「人生が辛い」「何事もうまくいかない」と感じている人にはぜひ見てほしい映画となっています。
本作は劇場公開とは別に、auスマートパスプレミアムでも配信されるため、より感情が荒ぶってもかまわない!という方はこちらで見る方がいいかもしれません。
人目を気にせず、高ぶる感情を抑えずに済みます(笑)