『フルーツバスケット』第22話あらすじ・ネタバレ感想!花島咲の辛い過去と出会った透の優しさに感動

アニメ『フルーツバスケット』第22話ネタバレ感想と解説!

出典:『フルーツバスケット』公式ページ

ゆったりとしたテンポとBGMで紡がれる、苦しみとそこからの解放の物語。

イジメのシーンでは辛く苦しく拳を握り、本田透と魚谷ありさの出会いでふんわりと癒され、その結末にホッとして涙を流す。

花島咲の過去は、彼女の心と視聴している側の気持ちがしっかりとリンクした、情緒あふれる素晴らしい物語でした。

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『フルーツバスケット』第22話「だって嬉しかったのよ」あらすじ

アニメ『フルーツバスケット』第22話「だって嬉しかったのよ」あらすじ①

アニメ『フルーツバスケット』第22話「だって嬉しかったのよ」あらすじ②

人の心の声、所謂“電波”を受け取ることができる花島。

しかし、幼い頃はコントロールすることが難しく、頭に響く声に苦しめられていた。

家族に迷惑をかけたくないと小学生の時から他人と距離を置くも、周りからは「魔女」と呼ばれてイジメられる日々。

それがエスカレートしたことで、とある事件が起こってしまい……。

アニメ『フルーツバスケット』第22話「だって嬉しかったのよ」あらすじ③出典:『フルーツバスケット』公式ページ

【ネタバレ】『フルーツバスケット』第22話「だって嬉しかったのよ」感想

電波という異能力

電波によって他人の心が読めてしまう異能力を持っていることで、小学生の咲は他人と上手く馴染めず、イジメを受けてしまいます。

「トカゲを入れられた給食を無理やり食わされる」というかなりえげつないイジメで、怒りを感じた咲は殺意を持って電波を使い相手を殺しかけてしまいます。

同級生を殺しかけたこの事件で罪の意識を持ち、迫害を当然のモノだと受け入れてしまっていたことが、その後のイジメに繋がってしまったのだと思います。

咲が転校するきっかけになった「集団で抑えつけられて手をあぶられる」というイジメのシーンでは、やり返せるのにやり返さないという状況が見ていて苦しかったですね。

優しい家族

電波によって他人の心が読めてしまう異能力を持って生まれた咲。

例え家族でも、心を読まれてしまう人間には近寄りがたいと思うのが普通だと思います。

それでも寄り添い続けた咲の家族は、本当に希少な存在だと思います。

それほど優しい家族だからこそ、人を殺したいと思ってしまった自分が許せない。

家族がクズだったら、咲も苦しむことはなかったと思います。

周りが綺麗だからこそ、自分の醜さが際立っているように感じてしまったのでしょう。

優しい家族は、救いでもあり棘のようでもあったのかもしれませんね。

友達

かつて同級生を殺しかけたことを、透たちの前で嫌な噂も交えてバラされてしまった咲は、無意識にクラスメイトを電波で傷つけてしまいます。

イジメから逃げた転校先で、初めてできた信頼できる優しい友達。

その友達に、自分の黒い部分を知られたくないと思うのは当然です。

ですが、咲は不幸にして電波という力を持ってしまっている。

「私なんかと一緒にいてはダメよ」

やはり自分は咎人とがびと。裁かれる存在。

だから誰かと一緒にいてはいけない。

制御できない力を持ってしまった咲の気持ちは、とてもよくわかります。

ですが、我らが透が友達をそう簡単に手放すはずがないのです。

「一緒にいてはダメ」という理由が、咲の優しさから来ているのならなおさらです。

「花ちゃん大好きです」

直球でした。透は咲が好きだから一緒にいたい。

じゃあ咲は?

「一緒にいたい」

普段、無表情で感情を表にあまり出さないからこそ、咲の涙はとても胸に響きました。

心が読めるからこそ、本当に優しい人が分かる。

そして、そういう人間がどれほど少ないのかも。

透とありさという、唯一無二の優しさを手放したくなかったその気持ち、痛いほど伝わってきました。

咲と透が手を取り合って涙を流すシーンは、とても綺麗で、とても感動的でした。

他人を求めずにはいられない

「人間てさ、他人を求めずにはいられないんだよ。たぶん、どんなに人に虐げられても、絶望しても、家族にどんなに愛されても、やっぱり他人に受け入れてほしくなるんだよ」

優しい家族という得難い宝物を持って生まれたにも関わらず、それでも友達を欲した「ワガママ」な咲に対する今日子さんの言葉。

家族とそれ以外の人との絆の違い。

やはり、今日子さんの言葉は深いですね。

生まれたときに神様から与えられた絆ではなく、自らの力で手に入れた絆。

持って生まれたものじゃないからこそ、他人との繋がりは自分が生きてきた証になるのではないでしょうか。

黒い服

咲の黒服は趣味だと思っていたのですが、咲いわく「殺人未遂」の罪の証だったんですね。咎人の証。

普通に聞くと中二病のようですが、咲の場合はちゃんと裏づけがありました。

今では黒以外では落ち着かないそうですが(笑)

またイジメ

透といい、杞紗きさといい、1990年代後半という時代背景もありますが、『フルーツバスケット』にはイジメの描写が多いですね。

当時は、校内暴力の低年齢化が社会問題だったにも関わらず、学校以外に教育の選択肢がなく、親も学校に通わせないと親類から親失格の烙印を押されるという、思春期の子供がいる家庭にとっては厳しい環境だったようです。

今でも、学生がイジメを苦に自殺したという報道を時々目にしますが、最近もあまり変わっていないんでしょうか。

校内暴力はさすがに減っているようですが……。

20年以上前の作品が提示している問題が、今だに解決できていないのだとすれば、学校という制度そのものに欠陥があるのかもしれませんね。

『フルーツバスケット』第22話まとめ

要点まとめ
  • 電波という異能力
  • 咲と透の出会い
  • 人は他人を求めずにはいられない

咲と弟の恵が、透とありさと公園で待ち合わせしていたラストシーン。

咲とありさの過去を知った後だけあって、とても感慨深く「幸せになってよかったね」とほっこりしました。

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