ドラマ『フィクサー season1』 第5話 もう誰も信じられない！衝撃の真実が明らかに！

村川穂積（駿河太郎）の出馬により、誰も予想が出来ない荒れる総裁選。

その裏には彼らを手玉に取る設楽（唐沢寿明）の存在がありました。

一方で本郷（西田敏行）は民自党幹部の須崎（小林薫）らを招いてパーティーを開きます。そこには驚くべき人物の姿が・・・。

そんな中、最愛の妻の死で絶望の淵に立つ中埜（藤木直人）は「重要な情報を打ち明けたい」と設楽に連絡をしてきました。果たして、殿村前総理の命を狙い運転手を死に追いやった犯人は誰なのでしょうか？真実が明かされます！

ドラマ『フィクサー season1』 前回振り返り

殿村前総理（永島敏行）が奇跡的に意識を回復し、総裁選への根回しが激化した永田町。

密約の音声データの在りかを案ずる須崎（小林薫）は、中埜（藤木直人）に政治家への道を餌に本郷（西田敏行）の屋敷で究極の決断を迫ります。

そんな中、総裁選を目前に、勝ち目がないと悟った新田さゆり（富田靖子）は須崎に擦り寄り、大物政治家を父に持つ村川穂積（駿河太郎）にも揺さぶりをかけ・・・。

中埜にさらなる悲劇が起こる中、設楽は事故を引き起こした犯人の正体を確信したのでした。

【ネタバレあり】ドラマ『フィクサー season1』第5話あらすじと感想

予測不能の総裁選

村川穂積（駿河太郎）の出馬は、新田（富田靖子）、大泉（陣内孝則）、須崎（小林薫）にとって寝耳に水のことでした。
その裏で、設楽は着々と真相に近づいています。

設楽（唐沢寿明）と手を組み、真相に辿り着いた板倉（小泉孝太郎）は、暗い表情を浮かべています。
渡辺（町田啓太）が犯人は誰なのかと尋ねても、口を開こうとしません。

最愛の妻の葬儀を済ませた中埜（藤木直人）は、そのことを須崎（小林薫）に報告すると、須崎は「禍を転じて福と為す」と言って、同情票を勝ち取ろうと計画します。

中埜が参院補欠選挙に出る代わりに、須崎は設楽とのことについてけじめをつけろと言ってきました。
須崎は“ささやかなアドバイス”として、偽物とはいえデータを盗み出したことは弱みとなり、今後に響く。そういった不安材料は”排除”した方が安心だと話しました。

穂積の使い方

その頃、設楽は新田を訪ねていました。
設楽は、自分が穂積に出馬を勧めたことを明かすと、新田は「誰も選挙の行方が読めなくなった」と憤慨しています。

今のままでは、過半数の票を獲得できる者は誰もいません。
そうなると結果的に得票数1位と2位の大泉と新田の決選投票になります。その時に、穂積がついた方が勝つことになります。

「私は、あなたと勝たせることが出来る」

設楽はそう言いますが、新田は信用できませんでした。

「私が説得します」

新田は「できるものならやってみなさい」と鼻で笑います。設楽は、もし新田が総裁になった場合に、自分の望みを叶えて欲しいと言いました。

「最も罪深いのは、人を操ろうとする欲望だ」

設楽はそう口の中でつぶやきます。

パーティーの余興

板倉は警察で、運転手・沼田の解剖結果を調べていました。
沼田の身体から検出されたアルコールはごく微量で、飲まされた本人は匂いもしなかっただろうということです。

一方、本郷（西田敏行）は『大泉くんを総裁にする会』と称してパーティーを開いていました。
本郷はそこで「新しい友人を紹介したい」と、ある人物を呼び込みました。

現れたのは、汚れて、裸足で、手を縛られた状態の佐久田（酒向芳）です。

本郷は「彼が余興を披露してくれる」と言って佐久田を促すと、佐久田は『第九』を歌い出しました。

本郷は須崎に言います。

「友情を築けない者とは、きっぱりとお別れしなきゃね」

行き先は天国か地獄か

妻がいなくなり、乱れた部屋で、中埜は1人考え続けていました。
そして、意を決したように設楽に電話を入れます。

「もう一度、お話させていただけませんか？」

電話を切ると、設楽の部屋に穂積がやってきました。
設楽は早速話を切り出します。

「あなたは勝てます。ただし、今回ではなく将来です。」

その時に備えて、今回は決選投票で新田側に回るようにと、設楽は指示します。

運命の時

総裁選当日。予想通り票が割れ、大泉と新田の決選投票になりました。

決選投票は1時間後。その間に設楽は中埜の自宅に向かいます。
板倉からは「真犯人の裏が取れた」と連絡がありました。

設楽は中埜から缶ビールを直接渡されます。妻がいなくなって、どこにな何があるのかわからないというのです。
2人は妻に献杯をしてビールを飲みました。

設楽は事件の真相がわかったのだろうと中埜を促しますが、中埜は「気持ちを落ち着けないと、言えそうにない」とキッチンに立ちました。

中埜がグラスに入れたお茶を設楽に出すと、設楽はグラスを入れ替え、それを飲み干します。

「運転手の沼田さんの時と同じですか？」

板倉が確認したのは、中埜の妻が処方されていた薬と、沼田の遺体から検出された薬の成分が一致してることでした。

真相

設楽は初めから中埜を犯人だと推測していました。
何故なら、事故当初、運転手の解剖の結果も出ておらず、警察も事故だと見ていた時に、中埜は「命を狙われていたのか」と言ったのです。

だから設楽はあえて中埜に一緒に真相を突き止めようと誘いました。
後ろめたいところがなければ乗って来るはずもありませんが、中埜はすんなり話に乗ってきました。

「何故？殿村さんはあなたを信用していた」

「違う！」

中埜は、殿村が自分を秘書の1人にしか見ていないと感じていました。いくらでも替えがきく駒の一つとして見られていたことに、我慢がならなかったのです。

設楽は言います。周りを踏み台にしても罪悪感を抱かない人物でなければ、総理大臣になどなれないと。

「殿村さんは聖人君主だとでも？」

逆上した中埜は設楽を襲ってきました。
しかし、すぐに板倉が踏み込んできて取り押さえられます。

設楽は、「私はここにいなかったことにしてくれ」と言って部屋を出て行きました。
テレビでは、決選投票の様子が流れていました。

欲望の果て

決選投票の結果は、新田に軍配が上がりました。
本郷は「随分を恥をかかされた」と須崎に連絡をし、中埜が逮捕されたことを伝えます。

取り調べで中埜は、「妻のためでした」と話し始めました。
20年間殿村に尽くしてきた中埜は、殿村に息子がいなかったため、「地盤を譲る」と言われていました。しかし、実際に地盤を受け継ぐことになったのは、婿養子でした。

事故を起こしたのは、飲酒運転で世間で話題になり、殿村が失脚すれば自分が出馬出来なくなっても仕方がないと、そうなれば妻が納得してくれるんじゃないかと思ったからだと言います。

「欲しくなったんです、権力が・・・」

政治家になって、何か大きなことが出来ると思い込んでしまった中埜は、それをするためなら何をしても許されるような気持ちになってしまったといいます。

その頃、佐久田はどうにか本郷の屋敷を抜け出し、私書箱に手紙を入れ、さらにポストにも投函しました。
そこで、追手に見つかってしまいます。

総理の器

設楽から真相を聞かされた殿村は「中埜にそんな野心が生まれていたとは」とショックを受けていました。

しかし設楽は「野心のない人間なんていない」と言います。

殿村は、日本では珍しいタイプの総理大臣でした。
ただ、高い理想を追うあまりに、人を見捨てていたのです。

「あなたは総理の器ではなかった」

設楽がそう伝えると、殿村は「ありがとう」と一言だけ返しました。

一方、見事女性初総裁を勝ち取った新田は、設楽に「何が目的なのか」と尋ねます。
設楽は、漁師の娘で弁護士であることと、女であることを武器にのし上がった人物が上に立った方が面白いと答えました。

そして、新田が総裁になった礼として、設楽は須崎を幹事長にして欲しいと言います。
驚く新田に、設楽は今のうちに人事を握らないと、あっという間に引きずり降ろされると忠告します。

「あなたは初女性総理という肩書以外何も持っていないのだから」

その後、佐久田の遺体が発見されます。
警視庁では、佐久田は逃亡中に、密約スキャンダルを苦に車に飛び込んで自殺したということで処理するように決定しました。

小さな記事

渡辺は、中埜が逮捕されたことについて取材したいとデスクに掛け合いますが、政治部では女性総理で世間が盛り上がっている時に、水を差すような記事は載せられないと言われてしまいました。

しかし、せめて沼田運転手が飲酒していたわけではないことを書かせて欲しいと食い下がり、中埜の逮捕に関する小さな記事が掲載されました。
渡辺にとっては不甲斐ない結果でしたが、沼田の娘・由里（吉川愛）にとっては、父の真実が文字になっただけで十分だと満足していました。

設楽の元に、佐久田からの手紙が届きました。
それを踏まえて、設楽は幹事長になった須崎に会いに行きます。

「音声データはどこにあるんでしょうね？」

「さぁ、もう終わったことだ」

須崎が去った後、設楽が取り出したのは、USBメモリでした。

渡辺は母（斉藤由貴）が夜勤で出かけた後、母の部屋に入りました。
そこで、ふと本棚に古い週刊誌が置いてあるのを見つけます。それを手に取ってみると、雑誌の間に新聞の切り抜きが何枚も挟まっていました。
それは、設楽が逮捕された時の記事でした。

設楽が目指すもの

その頃、設楽の運転手兼秘書の丸岡（要潤）は「この度は、力不足で申し訳ありませんでした」と本郷に向かってひれ伏していました。

本郷は「よく頑張ってくれた」と丸岡に札束を渡します。

「しかし、お前も顔を潰されたまんまじゃ終われんだろ」

『神曲』の“貪欲の地獄”の絵を見ながら、玲子は設楽に尋ねます。

「フィクサーにでもなるつもり？」

「そんなくだらないものになる気はない！」

幼い頃、設楽はある人物に「ヒーローになりたいなら政治家になれ」と、お小遣いをもらったことがあります。

「日本を乗りこなすんだ」

その声の主は、本郷吾一その人でした。

ドラマ『フィクサー season1』 第5話 感想＆まとめ

殿村総理の事故の犯人は中埜が欲に駆られてしでかしてしまったことだという真相が明らかになった一方で、様々な伏線が張られてseason1の幕は閉じました。

渡辺家と設楽の関係や、本郷と設楽の関係、丸岡の存在・・・とにかく気になることばかりです。

season2は7月に放映されます。今から待ちきれません！